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死の大陸編 青年期

第140話. リンチ

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鍛錬1ヶ月後

 「ガルファン!それじゃまだまだアースには全然勝てないよお!」

 「くそぉー」

 「前にも言ったけど、アースは僕が使える魔法を殆ど使えるんだからねー」

 「おう、分かってる」

 「ガルディアもアースの動きを見て行動していたら、もう既にワンテンポ遅れているから、ガルファンとの連携をとりながら対応しなくちゃ、またアースにもてあそばれちゃうよぉー」

 「ちきしょー、アースめ」

 「悔しいわね」

 「はぁーい、後10分したらアースの制限は解除になるから早く1撃入れようねぇー」

 みんなは今、ひたすら身体強化ブーストだけの鍛錬をしている

 身体的なベースを底上げする為に強化アップに励んでいた

 終わりはないが、常に身体強化ブーストを自身に施した状態を維持した生活を送る事で攻撃も防御も格段に能力を上げている

 単なる風槍エアランスの初歩的な魔法だがガルディアの防御力を突破して貫通出来る程の強力なものに変わるからだ

 当然そこには緻密な魔力操作も加わるが、ガルディアとガルファンはまだこれが出来ていなかった

 なのでこの1ヶ月は身体強化ブーストばかりを主体に鍛錬をしている

 「はぁーい10分経過したよぉ」

 「ハァハァハァ、もうか!」

 「ハァハァ、もう終わったの」

 「アース君、時間なのでちゃっちゃと、引き続きやっちゃってください!」

 「もういいのぉー」

 「いいよぉ!」

 「それじゃあ、ガルディア!ガルファン!行っくよぉ!」

  
 「いいわよ」

 「おお、来い、アース!」


 ヒュンッ!!

 一瞬でアースが視界から消えたと、思えば上空にいるガルファンの身体にめり込んだ!

 ボカン!! 「うっ!」

  ボゴッ!  「ぐわっ!」

 そしてすぐにガルファンを蹴り上げる

 流れるような動きで、次はガルディアに向かったが、流石にガルディアも警戒していたので、アースが攻撃して来るのを迎え撃つ姿勢でいたが、アースの速度が速すぎて、あっという間にガルディアの腕を掻い潜って懐に入られ、アースの頭がガルディアの身体にめり込んだ

 ドゴン!! 「うっ!」

  バゴッ!!  「ぐわっ!」

 そこからは交互に

 ビシッ!バシッ!ボコッ!

    ビシッ!バシッ!ボコッ!

       ビシッ!バシッ!ボコッ!
 
         ビシッ!バシッ!ボコッ!


  一方的なリンチが始まった!

 ビシッ!バシッ!ボコッ!

    ビシッ!バシッ!ボコッ!

       ビシッ!バシッ!ボコッ!
 
         ビシッ!バシッ!ボコッ!


 

 「はぁーい終了、アース!戻っておいで!」

 「はぁーい!」

 アースの戻りも早く、すでに僕の横にいるのでいつも通りに頭を撫でて褒めてあげる

 ご機嫌なアースの尻尾の勢いが増しいき、ちょっとした規模の竜巻タイフーンが発生してガルディアとガルファンに追加で被害をもたらす


 「ハァハァハァ!」

 「ハァハァハァ!」
 
 「ガルディアもガルファンも最初に比べてだいぶアースの動きに慣れてきたし、攻撃にも耐えられるようになってきたね!」

 「でも全然駄目だな!!」

 「そうですね!まだまだです!」

 「まさかアースと俺達との間に、こんなにもチカラの差があったなんて信じられなかったぞ」

 「まあ、アースに関して言うとちょっと反則的な事もあるからね」

 「ブゥーブゥー」

 「どう?ガルディアはだいぶ魔力のコントロールが上手く出来ていたみたいだったけど」

 「えぇ、リンが言ってた通り、魔力を身体全体の細部にわたり、操作していくのが何となく掴めてきたわ」

 「ガルファンの方はまだまだ鍛錬が必要だね」

 「あぁ、いまいちまだ分からんから、宜しく頼むぞ、リン!」

 これがある程度出来れば、今迄のような大技を繰り出していた魔法が、当たり前のように小技で繰り出せるし、魔法のレベルそのものが引き上げられる
 
 しかも、魔力の消費も抑えられるし魔力切れを起こす心配を気にしなくいいからね

 とは言え、反重力世界アンチグラワールドの魔法だけはめちゃくちゃ超強力なので、今も燃費が悪いのは事実

 なので常に気を抜かず鍛錬に励むように心掛けている

 
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