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死の大陸編 青年期

第82話. 氷の彫刻

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 重力魔法なのか⁉︎

 お、重い!

 踏ん張っている僕の脚が地面にり込み始め、行動が制限されてきたので………

 僕は「身体強化ブースト」をすぐに発動したことで、のしかかる重力の影響がなくなり動けるようになったが


 ダメ押しとばかりに僕に向けてブラックドラゴンが炎のブレスを吐いてくる!!


  すかさず水壁アクアウォールでブレスを防ぐ。

 防護壁を突破される事はなかったが、ブラックドラゴンが放つ炎のブレスがシールドに直撃した瞬間、もの凄い音とともに一瞬で水蒸気へと変わる

 ここはもう、ブラックドラゴンを倒す為の奥義を発動するしかないと思い………暴風水刃アクアハリケーン!を展開する。

 今回は風魔法のエアカッターではなく、水魔法のアクアカッターバージョンだ!

 火には水!!

 相手との相性を考え、いかに有効にダメージを与え、更に効率良く魔法を使い分ければ、戦闘においても有利になり格段に楽になる

 しかし、最も気になるのは、重力の属性に対して、何の属性が有効なのかが分からなかった

 とりあえず水魔法が先程から効果があったので、最終奥義は水魔法主体でのコラボで行く!
  

 ブラックドラゴンを覆う位置にセットして高速で回転させながら囲い込みに成功!


 では行くぞ!!

 「暴風水刃アクアハリケーン!!」

 ブラックドラゴンを囲むハリケーンの勢いが急速に増す!

 流石に危険を察知したのか、ブラックドラゴンが僕に対して更に重力を強めてくる!!


 今の僕は身体強化ブーストをかけてる状態だが、正直言ってブラックドラゴンが放つ重力にこれ以上、耐え切れるかどうか僕にも焦りが生じる

 ブラックドラゴンの使用する重力魔法に、
まさか段階があるとは思っていなかった

 更に重力を強めれるとは想定外だった

 一時的に僕は身体強化ブーストをかけて凌いでいるが、更に身体強化ブーストのレベルを上げたことがなかったし、極端に魔素を必要とするので、どうなるのかが分からない

 短時間で決着をつけるしかない状況で、何より、これ以上の身体への負荷はちょっとヤバイ!

 時間との勝負になり早く終わらせないと、のしかかる重力が僕の身体強化ブーストを上回ってしまった時点でアウトになる

 ブラックドラゴンが内側から炎の塊を放ってくるが、今回は風でなく水のハリケーンなので吸収する事はできないが見事に阻止は出来た!


 炎は打ち消されてしまい相乗効果は期待出来なかったので、僕は氷魔法を重ね合わせる!

 囲んでる空間を狭めて行き、威力を上げて行くと縦横無尽に水と氷の刃がブラックドラゴンの皮膚を斬り裂き、血飛沫が舞い上がり動きが鈍くなってきたが、ブラックドラゴンも僕に対して更なる重力の負荷を負わせてくる

 僕は出し惜しみせずに、ここで最大限の力を出して踏ん張り、更に集中して超高速で回転させる!

 直後、ハリケーン内部でバチバチ音をたてながら光り、雷が発生すると、それらが一気にブラックドラゴンに襲いかかる!

 焼き焦げた匂いとブラックドラゴンの悲鳴が聴こえる

 更に囲いを縮める!

 ブラックドラゴンは更に悲鳴をあげ、血飛沫ちしぶきが飛び散りどんどん斬り刻まれて行く……


 その瞬間、僕の周囲の重力がなくなり、身体の自由が効くようになった。

 勝った!!

 しかしながらまだ油断はしない!

 ハリケーンはまだ継続してブラックドラゴンの肉を削り、そして斬り刻み血飛沫ちしぶきと肉片が飛び散り、やがて眼の輝きが消える

 ここまでしておけば大丈夫たろうと思い、1度魔法を解除してから最終仕上げをおこなう

  凍結アイスフリーズ!!

 ブラックドラゴンは血まみれの酷い状態になっているが、そのままガチガチの高密度で凍らせ、透き通る氷の彫刻の作品が仕上がった


 
 

 

 
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