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真実
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「でも…貴女の息子がバカだって知れたからいっか。
私なんかにすぐ騙されちゃって…
完全無欠のヒーローの息子とは思えないわ。
でもそれは貴女の血なのかしら?」
酷いわ。
息子が聞いたらどう思うか。
息子は貴女のことを心から愛している様子だった。
相思相愛だと思ってた。
義父母にも優しい素晴らしい娘ができたって嬉しかったのに。
アイ、私は貴女と仲良くなれたとずっと思ってたわ。
だって…息子と婚約した時から私は貴女を実の娘だと思って接して可愛がってきたのよ。
貴女とお茶する時間が何よりの癒しだった。
でも仲の良い親子だった思っていたのは私だけだったみたい。
まさか…毒を盛られるほど 貴女に憎まれていたなんて 知らなかったわ。
「アイ、貴女が私のことを殺したのね。」
「うるさい!
あんたはいいよね!
何の努力もせずエリックと結ばれて。
私は努力しないとエリックに近付けないのに…」
私が 努力してないですって?
そんことない。
私はいつだってエリックに相応しい女性になるために努力してきたつもりよ。
今だってエリックの隣に私がいて良かったのか…って思うこともある。
だけどそれでもエリックと過ごしたいから日々 自分磨きをしているの。
「貴女にそんなことを言われたくない。
私は今までエリックの隣に立てるよう日々努力を重ねていたわ。」
私は強くそう言った。
「僕だって リーラに相応しい男になるために努力している。
それに僕がリーラと過ごしたいんだ。
君の入る隙なんて最初からない。」
エリックはそう言って私を見る。
「ごめんリーラ。
君にこんなところから出てくる姿を見せてしまって。
説明は後でさせてほしい。」
エリックは真剣な表情でそう言った。
「分かったわ。」
説明って何かしら。
でもしょうがないわ。
入っていくのを止めなかった私のせいでもあると思う。
過ぎてしまったことは仕方がない…
「なに勝手に話し進めてるわけ?
まだ終わってないわよ。」
その時アイがどこからかナイフを取り出す。
「一応護身用に持ってたんだけど!
最後だし 今までのこと話したいと思いまーす。」
アイが怖い。
「大丈夫だよ、僕がいるから。」
その時エリックが私の手を握る。
…そうだったわ。
今 私の隣にはエリックがいる。
私もエリックの手を握り返してアイを見た。
「私 3回やり直しできるチャンスを与えられてたんだけど今回で3回目だからもう戻れない。
だから最後は…エリックと一緒に心中するつもり。」
そんなの嫌。
エリックと心中させるつもりはないわ。
もしそのつもりなら…私が止める。
「私が最初に転生したのは10年前。」
私なんかにすぐ騙されちゃって…
完全無欠のヒーローの息子とは思えないわ。
でもそれは貴女の血なのかしら?」
酷いわ。
息子が聞いたらどう思うか。
息子は貴女のことを心から愛している様子だった。
相思相愛だと思ってた。
義父母にも優しい素晴らしい娘ができたって嬉しかったのに。
アイ、私は貴女と仲良くなれたとずっと思ってたわ。
だって…息子と婚約した時から私は貴女を実の娘だと思って接して可愛がってきたのよ。
貴女とお茶する時間が何よりの癒しだった。
でも仲の良い親子だった思っていたのは私だけだったみたい。
まさか…毒を盛られるほど 貴女に憎まれていたなんて 知らなかったわ。
「アイ、貴女が私のことを殺したのね。」
「うるさい!
あんたはいいよね!
何の努力もせずエリックと結ばれて。
私は努力しないとエリックに近付けないのに…」
私が 努力してないですって?
そんことない。
私はいつだってエリックに相応しい女性になるために努力してきたつもりよ。
今だってエリックの隣に私がいて良かったのか…って思うこともある。
だけどそれでもエリックと過ごしたいから日々 自分磨きをしているの。
「貴女にそんなことを言われたくない。
私は今までエリックの隣に立てるよう日々努力を重ねていたわ。」
私は強くそう言った。
「僕だって リーラに相応しい男になるために努力している。
それに僕がリーラと過ごしたいんだ。
君の入る隙なんて最初からない。」
エリックはそう言って私を見る。
「ごめんリーラ。
君にこんなところから出てくる姿を見せてしまって。
説明は後でさせてほしい。」
エリックは真剣な表情でそう言った。
「分かったわ。」
説明って何かしら。
でもしょうがないわ。
入っていくのを止めなかった私のせいでもあると思う。
過ぎてしまったことは仕方がない…
「なに勝手に話し進めてるわけ?
まだ終わってないわよ。」
その時アイがどこからかナイフを取り出す。
「一応護身用に持ってたんだけど!
最後だし 今までのこと話したいと思いまーす。」
アイが怖い。
「大丈夫だよ、僕がいるから。」
その時エリックが私の手を握る。
…そうだったわ。
今 私の隣にはエリックがいる。
私もエリックの手を握り返してアイを見た。
「私 3回やり直しできるチャンスを与えられてたんだけど今回で3回目だからもう戻れない。
だから最後は…エリックと一緒に心中するつもり。」
そんなの嫌。
エリックと心中させるつもりはないわ。
もしそのつもりなら…私が止める。
「私が最初に転生したのは10年前。」
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