3 / 17
Ⅰ
2
しおりを挟む
昨日、入学式があった。
授業は今日から始まる。
そしてその前に、入学試験の順位とクラス分けを確認しなくちゃいけない。
ところで……
この国で一番優秀な大学は?
そう問われれば、十人中五人くらいは、こう答えると思う。
秀桜学園大学、って。
残りの半分の回答は、国立大学の最高峰のあの大学。
私が入学したのは秀桜学園中学校の特進科で、秀桜学園大学含む秀桜学園の系列校。
最難関の試験を通り抜けてきただけあり、生徒たちも非常に優秀だけど、ある一定水準に満たないと判断されれば即座に普通科に送られる。
普通科では中学校卒業までは勉学を教えるが、そこからは一切感知しない。
厳しいけど、だからこそこれだけの優秀さを保てているとも言える。
高校にも、エスカレーター式に入学できるわけじゃない。
外部生と全く同じ受験問題を受け、全く同じ方式で評価を受ける。
そして、秋桜学園生は受験しに来る子どもたちにこう言うのだ。
それも、ほぼ毎年。
「レベル高いんで、覚悟して入学してください。」
って。
中学校としても、できれば上の高校まで行ってほしいわけだから英才教育の授業をする。
普通科ですら、そこら辺の下手な進学校より教育レベルは上。
つまり、何が言いたいかと言うと、秀桜学園の学校は、非常にレベルが高いってこと。
けど、私はそこで一位を取れると確信してた。
これまでずっと、全国模試ではトップの座を死守してきたんだから。
同じ国だと言うのに、他に優秀な同年代が居るとでも?
答えは否だと、容易に考えられるよね。
――だからこそ、この現状を即座に理解せよと言われても難しかった。
「……同、率……?」
己の視野の狭さに、つくづく嫌気が差す。
全国模試を受けていない子も、もちろん居るはずだった。
限られたコミュニティでトップだったからと言って、どこでもトップになれるわけじゃない。
「湶、律。」
やっぱり、聞いたことない。
けど、たしかに私と同じ満点で、同率一位での入学だった。
授業は今日から始まる。
そしてその前に、入学試験の順位とクラス分けを確認しなくちゃいけない。
ところで……
この国で一番優秀な大学は?
そう問われれば、十人中五人くらいは、こう答えると思う。
秀桜学園大学、って。
残りの半分の回答は、国立大学の最高峰のあの大学。
私が入学したのは秀桜学園中学校の特進科で、秀桜学園大学含む秀桜学園の系列校。
最難関の試験を通り抜けてきただけあり、生徒たちも非常に優秀だけど、ある一定水準に満たないと判断されれば即座に普通科に送られる。
普通科では中学校卒業までは勉学を教えるが、そこからは一切感知しない。
厳しいけど、だからこそこれだけの優秀さを保てているとも言える。
高校にも、エスカレーター式に入学できるわけじゃない。
外部生と全く同じ受験問題を受け、全く同じ方式で評価を受ける。
そして、秋桜学園生は受験しに来る子どもたちにこう言うのだ。
それも、ほぼ毎年。
「レベル高いんで、覚悟して入学してください。」
って。
中学校としても、できれば上の高校まで行ってほしいわけだから英才教育の授業をする。
普通科ですら、そこら辺の下手な進学校より教育レベルは上。
つまり、何が言いたいかと言うと、秀桜学園の学校は、非常にレベルが高いってこと。
けど、私はそこで一位を取れると確信してた。
これまでずっと、全国模試ではトップの座を死守してきたんだから。
同じ国だと言うのに、他に優秀な同年代が居るとでも?
答えは否だと、容易に考えられるよね。
――だからこそ、この現状を即座に理解せよと言われても難しかった。
「……同、率……?」
己の視野の狭さに、つくづく嫌気が差す。
全国模試を受けていない子も、もちろん居るはずだった。
限られたコミュニティでトップだったからと言って、どこでもトップになれるわけじゃない。
「湶、律。」
やっぱり、聞いたことない。
けど、たしかに私と同じ満点で、同率一位での入学だった。
0
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説
忙しい男
菅井群青
恋愛
付き合っていた彼氏に別れを告げた。忙しいという彼を信じていたけれど、私から別れを告げる前に……きっと私は半分捨てられていたんだ。
「私のことなんてもうなんとも思ってないくせに」
「お前は一体俺の何を見て言ってる──お前は、俺を知らな過ぎる」
すれ違う想いはどうしてこうも上手くいかないのか。いつだって思うことはただ一つ、愛おしいという気持ちだ。
※ハッピーエンドです
かなりやきもきさせてしまうと思います。
どうか温かい目でみてやってくださいね。
※本編完結しました(2019/07/15)
スピンオフ &番外編
【泣く背中】 菊田夫妻のストーリーを追加しました(2019/08/19)
改稿 (2020/01/01)
本編のみカクヨムさんでも公開しました。
淫らな蜜に狂わされ
歌龍吟伶
恋愛
普段と変わらない日々は思わぬ形で終わりを迎える…突然の出会い、そして体も心も開かれた少女の人生録。
全体的に性的表現・性行為あり。
他所で知人限定公開していましたが、こちらに移しました。
全3話完結済みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる