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第四十三話 ヤトロファ遊山

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「ここよ、ここ。ここがあたしの実家」
 と、ウェンシェスランは出立前に寄ったグラプトベリア冒険者ギルドで話を付けて借りたクレリエの姿で実家の宿を指し示した。
 ブーファンで随一の賑やかな大通りに面した立派な宿だ。
 暖かく爽やかな気候の地を晴天のもとゆっくりと歩く心地は格別で、通りを歩く人の数はグラプトベリアの比ではないのに、それでもここまで誰に煩わされることもなく来れた爽快さが気分を更に上向かせて、自然と声も明るく大きくなる。
「うおお、でけえなあ。シェスカの家族だけでやってんの?」
 やはりグラプトベリア冒険者ギルドでその場に居合わせた四翼竜と白の巨星を従業員通路に引き摺り込み、戻ったら酒を樽で奢るからと頼み込んで借りたフィリッポの姿でアレグは宿を眺めた。
「おいアル、口調。フィロが言ってたろ『頼むから僕の姿で下品な真似はしないでくれたまえよ』って」
 デチモを借りたイドリックがフィリッポの声真似をするという複雑さに見ているオリンドの頭がちょっとばかり混乱に陥り始める。
「ふふふ。言っても無理でしょうねえ。斯くいう私もムゥズの顔に泥を塗らないよう気を付けねばですが…」
「フェリはまんまムーツィオさんやれてると思う」
 二回しか会ったこと無いけど断言できる。という顔でオリンドはエウフェリオを見た。
「それな」
 お前の言う通りだよ。という顔でアレグはオリンドを見た。
「んん~。ムゥズのほうがもうちょっと野生味あるかしらねえ」
 値踏みをする目付きでウェンシェスランはエウフェリオを見た。
「そりゃ求めすぎってもんだろ」
 やめてやれよ。とイドリックは笑ってウェンシェスランの実家に目を向けた。
「ところで、宿ってわりにゃ看板を出して無えんだな?」
「えっ?そんなことないわよ。街一番の鍛冶屋に頼んだ自慢の看板が…、あら?無いわね?」
 入り口の上を指し示しかけたウェンシェスランの指が胸元の辺りで止まる。そのままきょろりと視線を巡らせると、扉の前に置かれた大きめの立て看板が目に入った。
「あら、なにかしら…。ええっ、改装工事…!?…あっ。工事の予定、か。あらまあ、一週間前から休業してたのね」
「おや。すると別の宿を探した方が良さそうですね」
「いいわよ。あたしらくらい泊めてもらえると思うわ」
 そういうわけには。と、エウフェリオが口にする暇も無くウェンシェスランは看板を退けて扉を開けた。
「たっだいまー!何年ぶり!?七年…八年か!」
 中へ入るなり腕輪を外し変化を解いて大きな声で呼びかけると、人っこ一人いないロビーの受付で書類を眺めていた人物が顔を上げる。ウェンシェスランによく似た髪色の、若く見えるが落ち着いた雰囲気の男性だ。洒落た丸い眼鏡の位置を直した彼は少しの間を置いて大いに破顔する。
「…シェスカ!シェスカじゃないか!おまえ、連絡の一つも寄越さないで…いや、活躍は聞いているよ。ドラゴンに殺された村人を二百人も蘇生させたんだって!?」
「更に誇張入ってんじゃないのよ!どこの詩人よそんな妄想を歌ってんのは!?」
「あらあら。ほらあ、やっぱり。大袈裟だって言ったじゃないのよ、お父さん」
 声を聞きつけて受付の奥の間から顔を出した、ふんわりと柔らかな金の猫毛をたっぷりと背に揺らした女性がウェンシェスランの父親らしき男性におっとりと話しかける。次いでゆっくりとこちらに顔を向けた。
「百五十人くらいよねえ?シェスちゃん」
「十五人!いけて十五人よ!そもそもドラゴンの住んでるとこに人なんか住めやしないから死人すら発生して無いわ!」
「あらまあ、そうなの?んもう、吟遊詩人さんたら、ほんとう大袈裟なんだから…。…あら?…あらあら?…もしかして、シェスちゃんの後ろにいらっしゃる方々は勇者様がた?」
 ようやく気付いたのか、すでに変化を解いているアレグたちに目を止めたウェンシェスランの母親は、長いまつ毛に縁取られた目を丸くした。
「あらやだ、わたしったらシェスちゃんのお友達にお茶も出さないで。お紅茶でいいかしら?ごめんなさいね改装に向けて色々片付けちゃって、お紅茶しか用意が無いんだけれど。ああ、どうぞどうぞ座ってくださいな。今淹れてきますから。そうそう、ご挨拶も遅れたわね。初めまして、ウェンシェスランの母のアレシアと申します。あちらが夫のノルベルトよ。よろしくね。まあまあまあ、みなさんグラプトベリアからよねえ?遠いところをようこそ。何もないところですけど、ゆっくりしていってくださいねえ」
 おっとりながらも怒涛の話量で圧倒する独特の話し方だった。呆気に取られて勧められたロビーのソファにとりあえず腰掛けてから座ったことに気付く有様で、ぱたぱたと別室に去るアレシアの背を見送り終わってから吹き出した。
「す、すげえ!すげえなシェスカの母ちゃん!やべえ!」
「何がすごくてやばいのよ」
「いやはや、さすがシェスカの母といったところですか…」
「どういう意味よ」
「しかし、お友達とは参ったな。初めて言われたぞそんなこと」
「嬉しそうな顔して言ってんじゃないわよ」
「お母さん、すごく綺麗で優しそう」
「でっしょー!?綺麗でしょー!?可愛いって言ってあげるともっと喜ぶわよ!…んー、おっとりはしてるけど優しいかって言われるとちょっと…。ま、人当たりは良いわよ」
「そうなのか…」
 ほへえ。と、一息付いたオリンドは改めて宿の中を見渡す。白い壁に焦茶の柱や梁が何本も走り、それだけで美しい絵のようだった。これまで触れたことも見たことも無くとも、さり気無い飾り気の落ち着いた造りは一目で高級な宿だと知れる。そんな上品で繊細な心休まる、先日のクラッスラで体験したような華美だけが贅沢では無いとわかる空間だ。
 生まれはグラプトベリアだと聞いたけど、ここで育ったんだなあ。と、じんわり心震わせながら優しい空間に見惚れていると、仕事を切り上げたらしいノルベルトが受付からウェンシェスランに声を掛けるのが聞こえた。
「ところでシェスカ。今日は泊まっていくのかい?」
「あー、うん。そうさせてもらえると助かるんだけど。一泊で良いのよ」
「それならせっかくだし一等良い部屋を使うといい。一人ずつの部屋でも、みんなで過ごせる部屋でも。…ああ、見晴らしで選ぶのも良いかもしれないね。改装工事が始まるまでまだ四日あるから、それまでは好きなだけ泊まって大丈夫だよ」
「ほんと!?いいの!?」
「もちろんだとも。見ての通り従業員はみんな休暇を取ってもらっているから、食事は僕らと一緒になるけどいいかな?それと、残念ながら大浴場の湯は抜いてあるんだけど、掃除さえしてくれるなら洗い場なんかを使う分には構わないよ」
「やーん!ありがとう父さん!…ね、それで良いかしら?」
 宿など良いところで二人寝のベッドに狭い部屋が通常だし風呂付きなんて滅多に無い。にも関わらず一人ずつの部屋に大浴場付きだなどと破格すぎてほぼ決まりのようなものだが、ウェンシェスランは念のため振り返って聞いた。
「是非もありません」
 エウフェリオの言に我も我もと全員が肯首し、ブーファンで一番安心できる、しかも上級宿を目出度く確保することができた。
 幸先の良い滑り出しにアレシアの淹れてくれた紅茶のどこか懐かしさを感じる優しい味わいが花を添え、腕輪のおかげで騒ぎになることもなく意気揚々と向かったギルドでは、カロジェロから連絡を入れてもらっていたこともあり、こっそりとギルドマスターの執務室で依頼を受理することができた。さすがにギルド職員が何人か、普段なら無用の報告だなんだで出入りしていたがそのくらいはご愛嬌というものだろう。
「いやしかし、つつがなく事が進みましたね」
 依頼を受けた帰りに少しばかり観光をしてから戻り、宿の大浴場を借りて水魔法と火魔法で湯を張ってたっぷりと浸かり癒やされた後に集合したロビーで、エウフェリオは冷たい牛乳を飲み干してしみじみと満足の溜め息を吐いた。
「ほんとよー。リンちゃん様様よお。腕輪ほんっっとうにありがとうね…!」
「えへ、へへ。役に立ててもらえて嬉しい。あと、あの、宿もありがとう」
 これほど高級な宿に泊まったことはついぞ無く緊張も気後れもしているが、ウェンシェスランの実家という安心が解放感を与えてくれて自分にしてはさほどの苦もなく過ごせていることも嬉しいし、それ以上にこの五人だけで過ごす以外の場所でこれほど伸び伸びとしている彼らを見るのは初めてで、それが輪をかけて嬉しくてたまらずオリンドは礼を返した。
「やーん。そんなの、たまたま実家が宿屋だっただけじゃないもう」
「いやいや、オーリンの腕輪も尋常じゃなく助かってるが、これだけ落ち着ける宿も他にないぞ」
 それもたまたま改装準備中だったからという話ではあるのだが、通常営業時だったとしてもアレシアとノルベルトが腕輪のことを含め上手く取り計らってくれたであろうことは想像に難くない。
「えーっ。なになに、リッちゃんまでどうしたのよ、くすぐったいわよう」
「だってさあ、しかもこんな一等地の高級宿じゃん。友達だからってシェスカの父ちゃん母ちゃんめっちゃ太っ腹」
 友達という言葉を至極嬉しそうに言ってアレグも頬を興奮に染め、子供のように笑った。
「ほっほっほ。そうでしょう!?二人のことはもっと褒めて良いのよ!っていうか空いてる部屋なんだから好きに使えば良いのよ。ただし片付け清掃は自分でね」
「それはもちろんですとも」
「うん。大丈夫、俺が片付けるから」
 エウフェリオの言に一瞬白々と静まり返りかけたがすかさず入ったオリンドのフォローに、結果ロビーは爆笑の坩堝と化した。
 それからアリシアとノルベルトの二人で作ったという夕飯の相伴に預かり、ギルドの帰りに買ってきた酒を提供して大いに盛り上がった。状況における流れとしては当然の結果というべきか、ウェンシェスランの現在と幼少時の逸話の交換に花が咲いたのはオリンドにとってこれ以上無く心踊り滾る時間でもあった。
 そうして楽しいひと時を過ごし、お言葉に甘えエウフェリオとオリンド以外は各個人で一部屋を借りて眠った翌朝。
「っあー!なんかすっげえ全開!!全快で全開!」
「わかる!今ならお前に振り回されることなくドラゴン狩りの補助もできる!」
 遺跡周辺の森を見下ろす高台の上で、想定外のところで身も心も回復したとフィリッポの姿を解いたアレグが地図を振り振り歓喜の雄叫びを上げる隣で、デチモの仮面を外したイドリックも思う存分伸び上がった。
「ふっふっふ!宿のご利用ありがとうございましたあ!お代は今日のキメラ肉を父さん母さんにちょっと分けてもらうのでいいわよ!」
「お安いご用すぎますね。何頭狩れるでしょうか…」
「んんと。…森のここと、ここと、ここに一頭ずつ、遺跡の地上に一頭、地下のこの辺に五…、六…八頭の、巣?と奥にたぶん親玉が一頭居る」
 もはや呼吸だな、おい。
 魔力の強い魔獣に見当をつけ依頼書に描かれた姿と同じ形状であることを確認したオリンドが地図を指差しながら言うのに、イドリックとウェンシェスランの心境が一致し、二人して軽く青空を見上げる隣で地図に丸印を付けたアレグが嬉しそうに飛び上がる。
「よっしゃあ!全部で…ええと、…さん…よん…」
「十二頭と親玉が一頭ですね」
「十二頭とボス一頭!やった!…じゅう…三……ん~、…九、八…、一人一頭にしてシェスカん家に一頭土産にしても七頭はギルドに売れるな!」
「ぇええ!?ひ、一人一頭!?」
 つまり五頭のキメラを持ち帰る気か。と、オリンドは目を剥いた。
「おう!でもってボスは絶対ぇ外さねえかんな!一等美味いんだ!」
「そ、そんなに違うものなの…?」
「そうよお!ボスは食べてるものが違うから!…っああ、ベルちゃんに頼んでまた核を食べてみたい…」
「か、核…!」
 あれか。あれを。もしかしてグリフォンより肉が美味しいってことは核も更に美味しいんだろうか。だって魔力量とか魔素の濃さとか段違いだもん。うわあ。想像が付かないのに涎が出てきちゃう!
「うおお食いてえ!もう我慢できん、行くぞー!」
 背に担いでいた聖剣を一旦空中に抜き上げたアレグは落下を待たずに飛び上がると柄をしっかりと握り込む。
「わあああ!?アレグさ…、アレグー!?」
 そのまま崖から飛び降りる様子に肝を冷やしたオリンドは高台の縁に這いつくばるようにして下に広がる森を覗き込んだ。
 信じ難いが大木がブロッコリーのひと房ほどに見える高さから飛び降りたというのにアレグは無事だった。無事どころかそのままオリンドの示した一番近いキメラの場所まで目にも止まらぬ速度で駆け付け一撃で仕留めている。
「あう…あ…。い、一頭め狩り終わっちゃった…」
 もはや探査スキルでも方角と結果を感じ取るのが精一杯で何が行われているのか理解不能だ。
「おお。アルのやつ絶好調だな」
「そのようですね。正直何をしているのかわかりませんけれど」
「ほんとよね。今どの辺かし…あっ、あそこね」
 言いさしたそばから一本薙ぎ倒された樹木でようやく位置が知れる。随分と遠くだ。この短い間にあの遠くまで駆けたのかと思えば目眩もする。
「ひぇええぇえ…。こんなの初めて見る…」
 これまで見てきた彼の戦いぶりは片鱗ですら無かったのかとオリンドは這いつくばったまま腰を抜かした。
「よっぽど溜まってたのねえ。そしたらキメラはアルちゃんに狩らせてあげて、あたしらは別の魔物でも狩る?」
「そうするか。…もしくはオーリンの発掘したいもの探しでもいいぞ」
「えっ、俺?」
「ええ。貴方も散々だったでしょう?今日は存分に好きなことしましょう」
「ええっ!?…え、…でも…」
 そんなこと言ったらみんなだって色々と発散したいんじゃ?
 伺うようにエウフェリオたちを見上げると、満面の笑みが返ってくる。
「私はリンドの楽しむところを見て癒やされたいんです」
「右に同じ!」
「俺も羽目外してはしゃぐおまえさんが見てみたいな」
 ずどぉおん。
 遠くで弾き飛ばされたキメラが天高く舞う。
 しきりに照れて真っ赤っかになったオリンドは、その日アレグが至極楽しそうに鼻歌まで歌いながら暴れ倒すのをBGMに遺跡中の隠し部屋と魔法陣に宝を全て暴き出し、すっからかんの空っぽにしたのだった。
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