45 / 63
契約だとしても side篤人
6契約だとしても
しおりを挟む
「あああっ、き、気持ちいいっ!! だめっ、またいっくぅーー……!!!」
「……うっ……!!!」
仰け反って気持ちよさそうに果てる彼女、ほぼそれと同時に欲を吐き出して、彼女に覆いかぶさる。
潰さないようにしながらも、彼女の身体の柔らかさを感じる。
少し落ち着いてきて、身体を離して彼女を見る。あれ……?
気絶したのか、眠ってしまったのか。目を閉じて、小さく息をする彼女の頭をそっと撫でた。
相性は間違いなく良かった。
契約でもいい、彼女と一緒にいられればチャンスはいくらでも巡ってくる。
布団を引っ張ってきて、彼女の身体にかける。ぎゅっと細い肩を抱き締めて、自分も眠りに落ちた。
花音が起きた気配がして、すっと目を開ける。布団から少し顔を出してうんうん何か考えている彼女。
──まだ、帰らないで。
そう思いながら彼女を抱き寄せる。ほんの少し、身体がこわばったけどすぐに力が抜けたのがわかった。
彼女が自ら俺の胸に顔を埋めてくる。なんか、すごく安心する。
今さら、昨日のことがフラッシュバックして、下半身が元気になりそう。
「……ふじわら、さん?」
言ってから、ハッとした。さんざん名前で呼んだのに、口から出たのはいつもの呼び方。少し夢から覚めたような気がして自分を責める。
「あ、あの、ご、ごめ、えっと」
慌てて起きあがろうとする彼女をぎゅっと抱きしめる。
今日は休みなのだから、ゆっくりしていて問題はない。
「ねぇ、もうちょっと……寝よ?」
彼女のぬくもりを感じながら、目を閉じた。契約でもいい、ただあなたのそばにいさせてほしい。
そう願いながら、再び眠りに落ちた。
目を覚ますと、彼女の身体はまだ俺の腕の中にあった。そっと額にキスを落とし、シャワーを浴びようとベッドを出る。
シャワーを浴び終えて、朝食の仕度を始めた。何が好きかわからないけど、彩りだけはよくしようと考えていると、ゴソゴソと寝室から音がする。
起きたのかな? シャワー浴びたいよね。バスタオルいるかな。
あれこれ考えて、寝室に入ると、裸の彼女がベッドの下に落ちた服を取ろうと腕を伸ばしていた。
「あ、起きてた」
「お、お、おはよ」
慌ててシーツに身を隠す彼女はかわいらしい。昨日、全部見たけど、この明るいところで抱くのもいいな。
今すぐ襲いたい気持ちになってくる。
「はい、これバスタオル。そのままじゃまた襲いそうなんで、それ巻いて」
「お、お、襲……」
「シャワー浴びますか?」
小さく頷く彼女のそばにバスタオルを置いて、リビングに戻る。
かっ……かわいいっ!!! 華奢な肩が少しシーツから見えていただけなのに、なんであんなにかわいいの?
もう絶対離さない。というか今日も抱かせてもらおう。そう思いながら、朝食の支度の続きを始めた。
彼女がシャワーに入っている音は、ものすごく想像をかきたてる。もはやただの変態だ。彼女への思いがこんなに大きくなっていたのに驚く。
あのまま風見さんと結婚するのだと思っていたのに、何が起こるかわからないものだと口角が上がる。
コーヒーを入れていると彼女がリビングに入ってくる。
「ソファ、座っててください」
「あ、ありがとう……」
ちょこんと腰掛けて、そわそわと落ち着かない様子の彼女。そっとローテーブルに盛り付けた皿を置く。
「簡単ですけど」
「わー!!!」
盛り付けにはこだわらないけど、さすがに今日はと気合を入れた。喜んでいる姿をみてホッとする。
一緒に食べ始めれば、のんびりとした時間が流れる。なんかめっちゃくちゃ幸せだな。
「藤原さん」
契約どうしますか? と訊く前に、相性がどうだったか訊きたい。まあ訊くまでもないけれど、一応。
「……なに?」
「どうでしたか、セックスの相性」
コーヒーをこぼしそうになった彼女の頬がボンッと赤くなった。それだけでもよく分かる。
「あ、あ、あぁ、せ、セックスね」
「まあ、聞かなくても分かりますけど、一応」
「な、なんでわかるの?」
なんでって。じゃあ、答えますよ? 天然の彼女にちょっかいを出すのはなんだか楽しくて仕方ない。
「……うっ……!!!」
仰け反って気持ちよさそうに果てる彼女、ほぼそれと同時に欲を吐き出して、彼女に覆いかぶさる。
潰さないようにしながらも、彼女の身体の柔らかさを感じる。
少し落ち着いてきて、身体を離して彼女を見る。あれ……?
気絶したのか、眠ってしまったのか。目を閉じて、小さく息をする彼女の頭をそっと撫でた。
相性は間違いなく良かった。
契約でもいい、彼女と一緒にいられればチャンスはいくらでも巡ってくる。
布団を引っ張ってきて、彼女の身体にかける。ぎゅっと細い肩を抱き締めて、自分も眠りに落ちた。
花音が起きた気配がして、すっと目を開ける。布団から少し顔を出してうんうん何か考えている彼女。
──まだ、帰らないで。
そう思いながら彼女を抱き寄せる。ほんの少し、身体がこわばったけどすぐに力が抜けたのがわかった。
彼女が自ら俺の胸に顔を埋めてくる。なんか、すごく安心する。
今さら、昨日のことがフラッシュバックして、下半身が元気になりそう。
「……ふじわら、さん?」
言ってから、ハッとした。さんざん名前で呼んだのに、口から出たのはいつもの呼び方。少し夢から覚めたような気がして自分を責める。
「あ、あの、ご、ごめ、えっと」
慌てて起きあがろうとする彼女をぎゅっと抱きしめる。
今日は休みなのだから、ゆっくりしていて問題はない。
「ねぇ、もうちょっと……寝よ?」
彼女のぬくもりを感じながら、目を閉じた。契約でもいい、ただあなたのそばにいさせてほしい。
そう願いながら、再び眠りに落ちた。
目を覚ますと、彼女の身体はまだ俺の腕の中にあった。そっと額にキスを落とし、シャワーを浴びようとベッドを出る。
シャワーを浴び終えて、朝食の仕度を始めた。何が好きかわからないけど、彩りだけはよくしようと考えていると、ゴソゴソと寝室から音がする。
起きたのかな? シャワー浴びたいよね。バスタオルいるかな。
あれこれ考えて、寝室に入ると、裸の彼女がベッドの下に落ちた服を取ろうと腕を伸ばしていた。
「あ、起きてた」
「お、お、おはよ」
慌ててシーツに身を隠す彼女はかわいらしい。昨日、全部見たけど、この明るいところで抱くのもいいな。
今すぐ襲いたい気持ちになってくる。
「はい、これバスタオル。そのままじゃまた襲いそうなんで、それ巻いて」
「お、お、襲……」
「シャワー浴びますか?」
小さく頷く彼女のそばにバスタオルを置いて、リビングに戻る。
かっ……かわいいっ!!! 華奢な肩が少しシーツから見えていただけなのに、なんであんなにかわいいの?
もう絶対離さない。というか今日も抱かせてもらおう。そう思いながら、朝食の支度の続きを始めた。
彼女がシャワーに入っている音は、ものすごく想像をかきたてる。もはやただの変態だ。彼女への思いがこんなに大きくなっていたのに驚く。
あのまま風見さんと結婚するのだと思っていたのに、何が起こるかわからないものだと口角が上がる。
コーヒーを入れていると彼女がリビングに入ってくる。
「ソファ、座っててください」
「あ、ありがとう……」
ちょこんと腰掛けて、そわそわと落ち着かない様子の彼女。そっとローテーブルに盛り付けた皿を置く。
「簡単ですけど」
「わー!!!」
盛り付けにはこだわらないけど、さすがに今日はと気合を入れた。喜んでいる姿をみてホッとする。
一緒に食べ始めれば、のんびりとした時間が流れる。なんかめっちゃくちゃ幸せだな。
「藤原さん」
契約どうしますか? と訊く前に、相性がどうだったか訊きたい。まあ訊くまでもないけれど、一応。
「……なに?」
「どうでしたか、セックスの相性」
コーヒーをこぼしそうになった彼女の頬がボンッと赤くなった。それだけでもよく分かる。
「あ、あ、あぁ、せ、セックスね」
「まあ、聞かなくても分かりますけど、一応」
「な、なんでわかるの?」
なんでって。じゃあ、答えますよ? 天然の彼女にちょっかいを出すのはなんだか楽しくて仕方ない。
11
お気に入りに追加
65
あなたにおすすめの小説
イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?
すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。
「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」
家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。
「私は母親じゃない・・・!」
そう言って家を飛び出した。
夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。
「何があった?送ってく。」
それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。
「俺と・・・結婚してほしい。」
「!?」
突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。
かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。
そんな彼に、私は想いを返したい。
「俺に・・・全てを見せて。」
苦手意識の強かった『営み』。
彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。
「いあぁぁぁっ・・!!」
「感じやすいんだな・・・。」
※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。
※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。
それではお楽しみください。すずなり。

社長室の蜜月
ゆる
恋愛
内容紹介:
若き社長・西園寺蓮の秘書に抜擢された相沢結衣は、突然の異動に戸惑いながらも、彼の完璧主義に応えるため懸命に働く日々を送る。冷徹で近寄りがたい蓮のもとで奮闘する中、結衣は彼の意外な一面や、秘められた孤独を知り、次第に特別な絆を築いていく。
一方で、同期の嫉妬や社内の噂、さらには会社を揺るがす陰謀に巻き込まれる結衣。それでも、蓮との信頼関係を深めながら、二人は困難を乗り越えようとする。
仕事のパートナーから始まる二人の関係は、やがて揺るぎない愛情へと発展していく――。オフィスラブならではの緊張感と温かさ、そして心揺さぶるロマンティックな展開が詰まった、大人の純愛ストーリー。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

甘すぎるドクターへ。どうか手加減して下さい。
海咲雪
恋愛
その日、新幹線の隣の席に疲れて寝ている男性がいた。
ただそれだけのはずだったのに……その日、私の世界に甘さが加わった。
「案外、本当に君以外いないかも」
「いいの? こんな可愛いことされたら、本当にもう逃してあげられないけど」
「もう奏葉の許可なしに近づいたりしない。だから……近づく前に奏葉に聞くから、ちゃんと許可を出してね」
そのドクターの甘さは手加減を知らない。
【登場人物】
末永 奏葉[すえなが かなは]・・・25歳。普通の会社員。気を遣い過ぎてしまう性格。
恩田 時哉[おんだ ときや]・・・27歳。医者。奏葉をからかう時もあるのに、甘すぎる?
田代 有我[たしろ ゆうが]・・・25歳。奏葉の同期。テキトーな性格だが、奏葉の変化には鋭い?
【作者に医療知識はありません。恋愛小説として楽しんで頂ければ幸いです!】

鬼上司と秘密の同居
なの
BL
恋人に裏切られ弱っていた会社員の小沢 海斗(おざわ かいと)25歳
幼馴染の悠人に助けられ馴染みのBARへ…
そのまま酔い潰れて目が覚めたら鬼上司と呼ばれている浅井 透(あさい とおる)32歳の部屋にいた…
いったい?…どうして?…こうなった?
「お前は俺のそばに居ろ。黙って愛されてればいい」
スパダリ、イケメン鬼上司×裏切られた傷心海斗は幸せを掴むことができるのか…
性描写には※を付けております。
デキナイ私たちの秘密な関係
美並ナナ
恋愛
可愛い容姿と大きな胸ゆえに
近寄ってくる男性は多いものの、
あるトラウマから恋愛をするのが億劫で
彼氏を作りたくない志穂。
一方で、恋愛への憧れはあり、
仲の良い同期カップルを見るたびに
「私もイチャイチャしたい……!」
という欲求を募らせる日々。
そんなある日、ひょんなことから
志穂はイケメン上司・速水課長の
ヒミツを知ってしまう。
それをキッカケに2人は
イチャイチャするだけの関係になってーー⁉︎
※性描写がありますので苦手な方はご注意ください。
※この物語はフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。
※この作品はエブリスタ様にも掲載しています。
隠れ御曹司の手加減なしの独占溺愛
冬野まゆ
恋愛
老舗ホテルのブライダル部門で、チーフとして働く二十七歳の香奈恵。ある日、仕事でピンチに陥った彼女は、一日だけ恋人のフリをするという条件で、有能な年上の部下・雅之に助けてもらう。ところが約束の日、香奈恵の前に現れたのは普段の冴えない彼とは似ても似つかない、甘く色気のある極上イケメン! 突如本性を露わにした彼は、なんと自分の両親の前で香奈恵にプロポーズした挙句、あれよあれよと結婚前提の恋人になってしまい――!? 「誰よりも大事にするから、俺と結婚してくれ」恋に不慣れな不器用OLと身分を隠したハイスペック御曹司の、問答無用な下克上ラブ!

俺を信じろ〜財閥俺様御曹司とのニューヨークでの熱い夜
ラヴ KAZU
恋愛
二年間付き合った恋人に振られた亜紀は傷心旅行でニューヨークへ旅立つ。
そこで東條ホールディングス社長東條理樹にはじめてを捧げてしまう。結婚を約束するも日本に戻ると連絡を貰えず、会社へ乗り込むも、
理樹は亜紀の父親の会社を倒産に追い込んだ東條財閥東條理三郎の息子だった。
しかも理樹には婚約者がいたのである。
全てを捧げた相手の真実を知り翻弄される亜紀。
二人は結婚出来るのであろうか。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる