【完結】蜜音の花が開くとき〜復讐のためにイケメン後輩と夜のサブスク契約結びました!?〜

高野百加

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契約だとしても side篤人

6契約だとしても

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「あああっ、き、気持ちいいっ!! だめっ、またいっくぅーー……!!!」
「……うっ……!!!」

 仰け反って気持ちよさそうに果てる彼女、ほぼそれと同時に欲を吐き出して、彼女に覆いかぶさる。

 潰さないようにしながらも、彼女の身体の柔らかさを感じる。

 少し落ち着いてきて、身体を離して彼女を見る。あれ……?

 気絶したのか、眠ってしまったのか。目を閉じて、小さく息をする彼女の頭をそっと撫でた。

 相性は間違いなく良かった。
 契約でもいい、彼女と一緒にいられればチャンスはいくらでも巡ってくる。

 布団を引っ張ってきて、彼女の身体にかける。ぎゅっと細い肩を抱き締めて、自分も眠りに落ちた。

 花音が起きた気配がして、すっと目を開ける。布団から少し顔を出してうんうん何か考えている彼女。

 ──まだ、帰らないで。
 そう思いながら彼女を抱き寄せる。ほんの少し、身体がこわばったけどすぐに力が抜けたのがわかった。

 彼女が自ら俺の胸に顔を埋めてくる。なんか、すごく安心する。

 今さら、昨日のことがフラッシュバックして、下半身が元気になりそう。

「……ふじわら、さん?」

 言ってから、ハッとした。さんざん名前で呼んだのに、口から出たのはいつもの呼び方。少し夢から覚めたような気がして自分を責める。

「あ、あの、ご、ごめ、えっと」

 慌てて起きあがろうとする彼女をぎゅっと抱きしめる。

 今日は休みなのだから、ゆっくりしていて問題はない。

「ねぇ、もうちょっと……寝よ?」

 彼女のぬくもりを感じながら、目を閉じた。契約でもいい、ただあなたのそばにいさせてほしい。 

 そう願いながら、再び眠りに落ちた。

 目を覚ますと、彼女の身体はまだ俺の腕の中にあった。そっと額にキスを落とし、シャワーを浴びようとベッドを出る。

  シャワーを浴び終えて、朝食の仕度を始めた。何が好きかわからないけど、彩りだけはよくしようと考えていると、ゴソゴソと寝室から音がする。

 起きたのかな? シャワー浴びたいよね。バスタオルいるかな。

 あれこれ考えて、寝室に入ると、裸の彼女がベッドの下に落ちた服を取ろうと腕を伸ばしていた。

「あ、起きてた」
「お、お、おはよ」

 慌ててシーツに身を隠す彼女はかわいらしい。昨日、全部見たけど、この明るいところで抱くのもいいな。

 今すぐ襲いたい気持ちになってくる。

「はい、これバスタオル。そのままじゃまた襲いそうなんで、それ巻いて」

「お、お、襲……」
「シャワー浴びますか?」

 小さく頷く彼女のそばにバスタオルを置いて、リビングに戻る。

 かっ……かわいいっ!!! 華奢な肩が少しシーツから見えていただけなのに、なんであんなにかわいいの?

 もう絶対離さない。というか今日も抱かせてもらおう。そう思いながら、朝食の支度の続きを始めた。

 彼女がシャワーに入っている音は、ものすごく想像をかきたてる。もはやただの変態だ。彼女への思いがこんなに大きくなっていたのに驚く。

 あのまま風見さんと結婚するのだと思っていたのに、何が起こるかわからないものだと口角が上がる。

  コーヒーを入れていると彼女がリビングに入ってくる。

「ソファ、座っててください」
「あ、ありがとう……」

 ちょこんと腰掛けて、そわそわと落ち着かない様子の彼女。そっとローテーブルに盛り付けた皿を置く。

「簡単ですけど」
「わー!!!」

 盛り付けにはこだわらないけど、さすがに今日はと気合を入れた。喜んでいる姿をみてホッとする。

 一緒に食べ始めれば、のんびりとした時間が流れる。なんかめっちゃくちゃ幸せだな。

「藤原さん」
  
 契約どうしますか? と訊く前に、相性がどうだったか訊きたい。まあ訊くまでもないけれど、一応。

「……なに?」
「どうでしたか、セックスの相性」

 コーヒーをこぼしそうになった彼女の頬がボンッと赤くなった。それだけでもよく分かる。

「あ、あ、あぁ、せ、セックスね」
「まあ、聞かなくても分かりますけど、一応」

「な、なんでわかるの?」
 なんでって。じゃあ、答えますよ? 天然の彼女にちょっかいを出すのはなんだか楽しくて仕方ない。
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