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復讐はじわじわと
12復讐はじわじわと
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「持っていくのに」
冷蔵庫からミネラルウォーターを取り出した篤人が私に目を遣る。
ペッドボトルの蓋を開け、ごくごくと口に含んだ彼が私を抱きしめてキスを落とす。
「んんっ……んっんっ……」
口移しされて少し溢れた水が、首筋を伝って胸を濡らす。
お互い中途半端に服を着たままだ。
篤人ははだけたワイシャツに脱げそうになったスラックス。
私はカットソーを着てはいるが、下はカップを捲り上げられたブラジャー。下半身にいたってはスカートのみだ。
キスの途中でそれを思い出して、猛烈に恥ずかしくなる。それなのに、お腹に篤人の硬いものが当たっていて、ドキドキと胸が鳴る。
「そういえば、キッチンではまだだったよね」
「えっ!?」 夜のサブスク契約で、もう何度も篤人に抱かれたけれど、そういえばキッチンでしたことはない。
パチンと電気をつけた篤人。ほんの少し唇を舐めたように見えた。
「あの……ほら、ね? お腹すいたでしょ? ごはん作ろうよ」
今日は遅くなったから、簡単にうどんにでもしようと、帰りながら篤人と話していた。
「れ、冷凍うどんあるんでしょ?」
「……こんな中途半端な格好で、作るの?」
「えっ!?」
ほら、脱いでと全ての服を剥ぎ取られる。有無を言わせない雰囲気で篤人にされるがまま、裸体を晒す。
「何で脱がせるの?」
「いろいろ濡れて、汚れたでしょ?」
「もうっ!! 何言ってんの……」
胸を腕で隠し、もじもじと脚をクロスする。まださっきの快感の余韻が残っていてうまく頭が回らない。
作るならこれつけないと、と言われて、この前買ってくれたエプロンを、篤人が引き出しから取り出す。
花柄で、優しいピンクのそのエプロン。まさか初めて使うのがこんなシュチュエーションになるなんて。
裸体に、エプロン。文字通りの姿になって恥ずかしくて顔から火がでそうになる。
「めっちゃ似合うじゃん」
「ううー……」
じゃあ先にこっちもらうかな、と篤人は私をシンクに追い詰める。
「もらうって……」
「セックスするってこと」
直接的な言葉に、体がカッと熱くなる。キスを落としながら、篤人の指が少しエプロンからはみ出した私の胸の頂をぴんぴんと弾く。
脚の間はもう濡れている。太ももに蜜がしたたるのを感じてお腹に力を入れた。
「我慢してるの?」
篤人が腰を落としておへその周りをちろっと舐める。指でソフトに脇腹を擦られると、小さな快感のさざ波が打ち寄せてくる。
「だって、ここじゃ恥ずかしくて……」
「部屋のあちこちで、セックスしたこと思い出せるじゃん」
ソファ、パウダールームにバスルーム、玄関、ベッドルーム。
熱く抱かれた記憶が、脳内をかけめぐる。
「思い出したら、ここ。どうなるの?」
そっと篤人が脚の間に指を差し込んでくる。ぎゅっと脚を閉じて抵抗するが、それが彼の手首を挟んでホールドするような形になり、しなやかな指が蠢いて、ぐちっといやらしい音を響かせる。
「やっ……」
「ほら、我慢しない」
ぐりっと蜜口から少し入ってきた指が、じんっとするスポットをぐいぐいと押す。あっ、あっと、小さな震えた声を出していよいよ脚を閉じていられなくなる。
ぐいっと片脚を上げられて、その間を篤人の舌がすっとなぞる。
「ひゃうっ……!!!」
「すごいね、ここ」
濡れているのが自分でもわかる。そのことが恥ずかしくて仕方ない。
電気をつけられているので、吸いつく彼も丸見え。私だけ裸にエプロンじゃなんだか嫌だ。
篤人のワイシャツを脱がせて、上半身をあらわにさせる。引き締まった身体を見るだけで蜜があふれでる。
「……ねぇ、花音。俺も、して?」
「あ、えっと……その」
したことないと答えると、やってみて? と上目遣いで言われ、断る選択肢が消えた。
篤人がすっと立ち上がると同時に今度は私がしゃがむ。
スラックスと下着をそっと下ろすと、元気いっぱいのそれが顔を覗かせた。
「……あの……」
「ゆっくりでいいよ」
そう言われて、熱いそれにそっと手を添える。濡れた先端を舐めると、篤人がうっと小さな声が聞こえた。
こんなんでいいのかな。ゆっくり、と言われたので、その通りに舌を動かす。
口の中が熱い。
自分のやれる範囲のことをやってみようとするが、これでいいのかどうかもわからない。
「花音、それ待って……!!」
ぐっと肩を押されて口からそれが離れる。どうしたの? と首を傾げると身体を引き上げられてシンクに手を突くように言われた。
少し振り返ると、カサカサと篤人が避妊具をつけているのが見える。
「ど、ど、どうし……」
「俺が先にイッてどうすんの」
「えっ? 待ってっ! ひゃあああっ!!!」
突然それが挿入されて、目の前がチカチカっと光る。揺さぶられる身体は、なんとか立っているのが精一杯。それが彼にも分かったのか、しっかり腰を掴んで強く楔を打ってくる。
いつの間にかエプロンが床に落ちている。何も纏っていない身体を白色蛍光灯が無機質に照らす。ただただ、身体のぶつかる音と私のいやらしい声がキッチンに響く。
冷蔵庫からミネラルウォーターを取り出した篤人が私に目を遣る。
ペッドボトルの蓋を開け、ごくごくと口に含んだ彼が私を抱きしめてキスを落とす。
「んんっ……んっんっ……」
口移しされて少し溢れた水が、首筋を伝って胸を濡らす。
お互い中途半端に服を着たままだ。
篤人ははだけたワイシャツに脱げそうになったスラックス。
私はカットソーを着てはいるが、下はカップを捲り上げられたブラジャー。下半身にいたってはスカートのみだ。
キスの途中でそれを思い出して、猛烈に恥ずかしくなる。それなのに、お腹に篤人の硬いものが当たっていて、ドキドキと胸が鳴る。
「そういえば、キッチンではまだだったよね」
「えっ!?」 夜のサブスク契約で、もう何度も篤人に抱かれたけれど、そういえばキッチンでしたことはない。
パチンと電気をつけた篤人。ほんの少し唇を舐めたように見えた。
「あの……ほら、ね? お腹すいたでしょ? ごはん作ろうよ」
今日は遅くなったから、簡単にうどんにでもしようと、帰りながら篤人と話していた。
「れ、冷凍うどんあるんでしょ?」
「……こんな中途半端な格好で、作るの?」
「えっ!?」
ほら、脱いでと全ての服を剥ぎ取られる。有無を言わせない雰囲気で篤人にされるがまま、裸体を晒す。
「何で脱がせるの?」
「いろいろ濡れて、汚れたでしょ?」
「もうっ!! 何言ってんの……」
胸を腕で隠し、もじもじと脚をクロスする。まださっきの快感の余韻が残っていてうまく頭が回らない。
作るならこれつけないと、と言われて、この前買ってくれたエプロンを、篤人が引き出しから取り出す。
花柄で、優しいピンクのそのエプロン。まさか初めて使うのがこんなシュチュエーションになるなんて。
裸体に、エプロン。文字通りの姿になって恥ずかしくて顔から火がでそうになる。
「めっちゃ似合うじゃん」
「ううー……」
じゃあ先にこっちもらうかな、と篤人は私をシンクに追い詰める。
「もらうって……」
「セックスするってこと」
直接的な言葉に、体がカッと熱くなる。キスを落としながら、篤人の指が少しエプロンからはみ出した私の胸の頂をぴんぴんと弾く。
脚の間はもう濡れている。太ももに蜜がしたたるのを感じてお腹に力を入れた。
「我慢してるの?」
篤人が腰を落としておへその周りをちろっと舐める。指でソフトに脇腹を擦られると、小さな快感のさざ波が打ち寄せてくる。
「だって、ここじゃ恥ずかしくて……」
「部屋のあちこちで、セックスしたこと思い出せるじゃん」
ソファ、パウダールームにバスルーム、玄関、ベッドルーム。
熱く抱かれた記憶が、脳内をかけめぐる。
「思い出したら、ここ。どうなるの?」
そっと篤人が脚の間に指を差し込んでくる。ぎゅっと脚を閉じて抵抗するが、それが彼の手首を挟んでホールドするような形になり、しなやかな指が蠢いて、ぐちっといやらしい音を響かせる。
「やっ……」
「ほら、我慢しない」
ぐりっと蜜口から少し入ってきた指が、じんっとするスポットをぐいぐいと押す。あっ、あっと、小さな震えた声を出していよいよ脚を閉じていられなくなる。
ぐいっと片脚を上げられて、その間を篤人の舌がすっとなぞる。
「ひゃうっ……!!!」
「すごいね、ここ」
濡れているのが自分でもわかる。そのことが恥ずかしくて仕方ない。
電気をつけられているので、吸いつく彼も丸見え。私だけ裸にエプロンじゃなんだか嫌だ。
篤人のワイシャツを脱がせて、上半身をあらわにさせる。引き締まった身体を見るだけで蜜があふれでる。
「……ねぇ、花音。俺も、して?」
「あ、えっと……その」
したことないと答えると、やってみて? と上目遣いで言われ、断る選択肢が消えた。
篤人がすっと立ち上がると同時に今度は私がしゃがむ。
スラックスと下着をそっと下ろすと、元気いっぱいのそれが顔を覗かせた。
「……あの……」
「ゆっくりでいいよ」
そう言われて、熱いそれにそっと手を添える。濡れた先端を舐めると、篤人がうっと小さな声が聞こえた。
こんなんでいいのかな。ゆっくり、と言われたので、その通りに舌を動かす。
口の中が熱い。
自分のやれる範囲のことをやってみようとするが、これでいいのかどうかもわからない。
「花音、それ待って……!!」
ぐっと肩を押されて口からそれが離れる。どうしたの? と首を傾げると身体を引き上げられてシンクに手を突くように言われた。
少し振り返ると、カサカサと篤人が避妊具をつけているのが見える。
「ど、ど、どうし……」
「俺が先にイッてどうすんの」
「えっ? 待ってっ! ひゃあああっ!!!」
突然それが挿入されて、目の前がチカチカっと光る。揺さぶられる身体は、なんとか立っているのが精一杯。それが彼にも分かったのか、しっかり腰を掴んで強く楔を打ってくる。
いつの間にかエプロンが床に落ちている。何も纏っていない身体を白色蛍光灯が無機質に照らす。ただただ、身体のぶつかる音と私のいやらしい声がキッチンに響く。
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