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復讐はじわじわと

3復讐はじわじわと

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 あつあつのパエリアを食べたり、ワインを煽ったり、他愛もないおしゃべりに時間を忘れて興じた。

「ねぇ……永井くん。ちょっと訊いてもいい?」

「なに?」

 いつのまにか彼の肩にもたれて、ぼーっとテレビを見ていた。

 かなり飲んだので目もとろんとしてくる。

「復讐が終わるまでは恋人なんだよね?」

 そうつぶやいて、篤人の顔を見る。困ったような顔で小さく頷く彼。

 その薄い唇を奪ってしまいたいような衝動にかられる。

「特典も?」

「もちろん」

 甘い声に、身体を引き換えにした契約だということを忘れそうになる。すべて投げ出してこのぬくもりに溺れたい。

「あのね、前に付き合ってた時はね」

「……うん」

「こうやってのんびりする時間がなかったの」

「……」

「いつも私ばっかり頑張ってる気がしてた」

 自分の思いに蓋をして、相手に合わせ続ける。だんだんそれが苦しくなった。疲れてても、疲れてるって言えなかった。

「ね、花音」

 優しい声に、すっと身体を起こして彼の顔を見つめる。

 篤人は指を絡めて恋人つなぎをしてきた。

「恋人って、上とか下とかないじゃん。対等だから、何でも言って?」

「……うん」

「疲れてたら、何にもしなくていいから」

「うん」

「そばにいてくれたら、それでいいよ」

 そう言われて、胸がいっぱいになる。欲しい言葉をどんどんくれる。これが特典なのか……、永井篤人、すごすぎる。

「ありがと……」

 すっと顎をすくわれて、優しくキスされる。舌が絡まると、残ったアルコールでくらくらした。

「んっ……んんっ」

「かわいい」

「あっ……」

 キスしながらソファに押し倒される。

ルームウェアをめくりあげられて、あらわになった胸が、彼の指によって形を変える。

「やっ……んっ」

「もうこんなになってる」

「……っ、ああんっ!!」

 ふーっと息をかけられて、じゅるっその赤く熟れた頂を吸われる。舌でピンピンと跳ねられて、イヤイヤと首を振る。

「やっ……あつ、と」

「酔っぱらってる花音、かわいい」

 もう片方の彼の手が、胸の先端を根本から捏ねると、蜜口が湿ってくるのを感じた。

「こんな姿、誰にも見せないで」

「あっ……あうっ!! そんなこと、しな……ひゃっ!!」

 ウエストからするっと入ってきた彼の右手が、ショーツの上から脚の間をそっと撫でる。

 蜜を蓄えたそこが、彼の手が入ってくるのをいまかいまかと待っている。 もったいぶって、ショーツの上を擦られると、甘い声が漏れる。

 きゅっと小さな蕾を押されると、腰が震えた。

「花音。舌出して?」
 
 訳がわからないまま言われた通りにする。じゅっと噛み付くように舌を吸われてそのままソファに押し倒された。

「んんんっ!! ふぅっ……」

 ショーツの中にも彼の指が入ってきて、くちっという水音が羞恥心を煽る。

 いつもより、ゆっくりとこねるような指先の刺激に、とろとろととめどなく蜜が溢れ出る。

 ショーツとルームウェアのボトムスだけ剥ぎ取られる。煌々とした灯りの下、丸見えになった脚の間に彼が顔を埋めた。

「やっ!! だめええっ!!」

 じゅるじゅると吸われると、背中が跳ねる。太ももをガチッと掴まれて、後ろに下がるのを許してくれない。

「すぐ逃げる」

「だ、だってぇぇ」

「ここは、もっとしてって言ってるよ」

「あああっ!! だめだめだめっ!! やっっ……ひゃうっ!!」

 蜜口に舌を入れられると脚がピンっと伸びる。ガクガクしながら果てると、横抱きで運ばれて、寝室のベッドにどさっと下ろされた。

 ルームウェアのトップスを万歳で脱がされてうつ伏せにされる。

 彼がすっと身体の下に手を入れて、胸の紅い先端を捏ねると、快感が電気のように身体を駆け巡る。

 震えているのを気にもせず、腰を高く持ち上げられ、脚の間の小さな私を、彼が舌で弄ぶ。蜜が太ももを流れていくのを感じながら、刺激の強さに背中を弓形に反らせた。

「びくびくしてる。ここに欲しい?」
 そう訊かれて小さく頷く。彼の形を覚えたそこがいやらしく誘っている。

「こんなに濡らして」

 ぐちゃっとした水音とともに、彼の指が挿入はいってくる。

 ナカをかき回されるとたまらずどさっと前に倒れた。

 枕に顔を突っ伏して、声を押し殺しているとすっとそれを抜き取られる。
「やっ……!!」
「声聞こえないでしょ」

「だっ、だって……あんっ!!」

 刺激をやめない彼の舌と指。仕方なくシーツを握って快感に耐える。

「んんっ……ああっ、んっ」

「欲しくてビクビクしてる。かわいい」
 
 ふるふると首を振っても、蜜口は正直だ。サイドテーブルから避妊具を取り出した彼。それを着けているのがなんとなく音でわかったけれど、奥で疼いた快感を味わいたくて目を閉じる。

「挿れるよ」

「んっ……あっ、ああああっ!!」

 寝たまま後ろから、彼がぐっと挿入ってくる。背中に覆いかぶさってきた彼の重みを感じながら、いきなり奥まで突かれて顎を上げた。

 私の手の上に、彼が自分の手を重ねてくる。ゆさゆさと揺さぶられて、快感に涙がぽろぽろと流れた。
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