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チーム《ユグドラシル》と教会騎士たち(第7話)
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「魔物って、あの白いやつか・・・」
林の中に入り、ゼクスとイリアが戦っている相手を確認した。ゼクスは、前に可視化したと言っていたが、なるほどこれだと晶たちでもその姿を確認できる。
「2体いるようじゃの」
実際には、最初単体で活動していたのだが、その後、蟲憑きの力によって2体に分裂させられたのだ。尤も、この魔物自体は、ゼクスたちが言っていたように、さほど強い個体ではないようだ。
「まあ、あいつらならあのくらいのやつらに後れを取るようなことはないだろう」
「ただ、蟲憑きさんが邪魔してくるんだよねぇ」
早苗が、顎に人差し指を当てながらポツリと漏らす。
「つまり、その間はあの魔物さんを攻撃しても効かないってことだよね?」
「まあ、効かないというより、邪魔されてしまうといった方が正しいだろうな」
さっき聞いた話では、蟲憑きの力によってイリアの放った聖十字魔法が無効化され、しかもその後魔物が2匹になってしまったらしい。
いくら、格下の相手とはいえ、こちらの攻撃が無効化され、しかも相手は数が増えるというのでは結局じり貧になる。早く蟲憑きを退治しないと、二人が危険だ。
「蟲憑きは、確か白いコートを着たメガネの男だよな?」
蟲憑きの容姿について、晶が再度モリガンに確認した。
「そのようじゃの。まあ、見た目だけならインテリといった感じではあったがのう」
「まあ、見た目だけでは実力は測れないが・・・ともかく、使い魔の情報をもとに、そいつを探し出すぞ」
「うむ」
「OKだよ、晶君」
ゼクスとイリアは、まだ魔物と向き合ったままだ。まだ蟲憑きが潜んでいる以上、迂闊に攻撃しても、結局さっきと同じことになる恐れがあった。
そして、魔物自身も積極的に二人に攻撃を仕掛けてくるわけでもないらしい。蟲憑きの指示がなければ動けないのか、もともとあまり攻撃的な性格ではないのかはわからない。魔物から感じられる魔力の波動も、そんなに強いものではないからだ。多分、蟲憑きの援護がなければイリアに瞬殺されてしまうレベルだろう。
しばらくの間、魔物はゼクスたちに任せておくしかない。
3人は足早に、使い魔が待機している地点へと目指した。
ーー
そこに、蟲憑きはいたー。
「なるほど、確かに白いコートにメガネの男だな・・・」
モリガンから事前に伺っていた通りの容姿に、晶は肯く。
痩せぎすの男で、神経質そうに頬がこけている。その要望から察するに、モリガンのいう通りインテリといったところだろうか・・・。
見た目は人間なのだが、体から放たれる魔力の波動を感じ取れば、この男性がもはや完全に蟲に支配され、既に自我を「食われた」状態であることがわかる。
「完全に蟲に食われているな・・・さっきも言った通り、とどめはオレが刺す」
「晶・・・」
「この仕事をやっている限りは、避けて通れない道さ・・・」
晶は、心の中で目の前の男の冥福を祈りつつ、武器を取り出したー。
林の中に入り、ゼクスとイリアが戦っている相手を確認した。ゼクスは、前に可視化したと言っていたが、なるほどこれだと晶たちでもその姿を確認できる。
「2体いるようじゃの」
実際には、最初単体で活動していたのだが、その後、蟲憑きの力によって2体に分裂させられたのだ。尤も、この魔物自体は、ゼクスたちが言っていたように、さほど強い個体ではないようだ。
「まあ、あいつらならあのくらいのやつらに後れを取るようなことはないだろう」
「ただ、蟲憑きさんが邪魔してくるんだよねぇ」
早苗が、顎に人差し指を当てながらポツリと漏らす。
「つまり、その間はあの魔物さんを攻撃しても効かないってことだよね?」
「まあ、効かないというより、邪魔されてしまうといった方が正しいだろうな」
さっき聞いた話では、蟲憑きの力によってイリアの放った聖十字魔法が無効化され、しかもその後魔物が2匹になってしまったらしい。
いくら、格下の相手とはいえ、こちらの攻撃が無効化され、しかも相手は数が増えるというのでは結局じり貧になる。早く蟲憑きを退治しないと、二人が危険だ。
「蟲憑きは、確か白いコートを着たメガネの男だよな?」
蟲憑きの容姿について、晶が再度モリガンに確認した。
「そのようじゃの。まあ、見た目だけならインテリといった感じではあったがのう」
「まあ、見た目だけでは実力は測れないが・・・ともかく、使い魔の情報をもとに、そいつを探し出すぞ」
「うむ」
「OKだよ、晶君」
ゼクスとイリアは、まだ魔物と向き合ったままだ。まだ蟲憑きが潜んでいる以上、迂闊に攻撃しても、結局さっきと同じことになる恐れがあった。
そして、魔物自身も積極的に二人に攻撃を仕掛けてくるわけでもないらしい。蟲憑きの指示がなければ動けないのか、もともとあまり攻撃的な性格ではないのかはわからない。魔物から感じられる魔力の波動も、そんなに強いものではないからだ。多分、蟲憑きの援護がなければイリアに瞬殺されてしまうレベルだろう。
しばらくの間、魔物はゼクスたちに任せておくしかない。
3人は足早に、使い魔が待機している地点へと目指した。
ーー
そこに、蟲憑きはいたー。
「なるほど、確かに白いコートにメガネの男だな・・・」
モリガンから事前に伺っていた通りの容姿に、晶は肯く。
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「完全に蟲に食われているな・・・さっきも言った通り、とどめはオレが刺す」
「晶・・・」
「この仕事をやっている限りは、避けて通れない道さ・・・」
晶は、心の中で目の前の男の冥福を祈りつつ、武器を取り出したー。
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