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【オメガバース】第三王子は三度目のループでオメガになった話
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受けは第三王子だった。
妾腹だったため正妃の子である兄たちに軽視された。
受けは三度目のループで過去の記憶がある。
何も知らなかった最初、受けはアルファだった。市井の視察に出ていたとき、オメガを拾った。
兄たちに気に入られるためにその子を献上した。
兄たちはオメガにはまり、公務も果たさず終いにはどちらがオメガの番になるかで争い共に軍を率いて戦うまでになった。
国が乱れてその間に隣国が攻め入って国は崩壊した。
二度目は前回の愚を犯さぬよう、賢王と名高い父にオメガを献上した。
しかし父もオメガの存在の溺れ執政を蔑ろにし国が傾いた。
その隙を狙って隣国が攻め入って前回と同じ結果となった。
三度目は拾ったオメガを自分のものにし大切にした。しかし王宮に招き入れたことで兄たちに見つかり、奪われそうになった。
第三王子に向かって剣を振るう兄の前に立ったオメガは死に、王子たちの争いに発展しその隙にまた隣国が攻め入ってきて国は滅んだ。
今度は決して国を滅ぼさずオメガを幸せにするんだと誓った第三王子。
裏路地で今にも死にそうになっている子を拾い、父王から与えられた離宮で育てた。
王子の妻にふさわしい教養を与え、頻繁に訪っては成長する彼を見つめた。
しかし過去三回と違い、その子は随分と逞しくなった。
剣術を教えたからだと第三王子は深く考えなかった。
いつものように馬に乗り単身離宮へと向かった第三王子だが、森の中で馬を射る者がいた。
落馬した王子にその者が襲いかかった。
追い剥ぎだった。
衣服を奪われまいと抵抗したが力では敵わなかった。
「ここをオメガの坊ちゃんが通るって噂本当だっだな。売る前にたっぷりと味見してやる」
追い剥ぎは第三王子の蕾を解し始めた。
自分はオメガじゃないと抵抗したが、乱暴な動きにすら感じてしまい、発情し始めた。
追い剥ぎの悲鳴が上がり、その首が飛んだ。
見ればその子が握った剣にべっとりと血が付いていた。
「大丈夫ですか、うっ!」
その子は顔を歪ませた。
過去、オメガだった子はアルファに変わっていた。
そのことに気付いた第三王子を持っていたマントで包み、アルファは馬に乗り離宮へと走った。
執事に第三王子を預け、執事の指示の元王宮へと向かった。
そして王の私室で第三王子がオメガだったこと、発情したことを告げた。
王はすぐに第三王子を死んだことにし、アルファを辺境伯の養子にした。
そして自分の愛妾をアルファに譲る形を整えた。
全ては第三王子を守るためだった。
その日から第三王子は愛妾の名で呼ばれ、離宮に閉じ込められた。
アルファは辺境伯の元で力をつけていった。
アルファは第三王子を慕っていた、彼のために力を得て守るつもりでいた。
五年後、辺境伯の後継者として立派になったアルファは久方ぶりに離宮に赴いた。
第三王子は髪を伸ばし女性のドレスを纏って出迎えた。
「国境はどうだ、そろそろ隣国が怪しい動きをし始めただろう」
第三王子の言葉の通り、国境は少しきな臭くなっていた。
隣国は兵を配備し、しかし動かないため辺境伯も手をこまねいていた。
第三王子は間もなく発情が来ると言い、アルファに自分を抱けと命じた。
アルファは拒んだ。
その裏に何かあるような気がしたからだ。
「あなた様が本当に私を愛してくださっているのなら番にしてください」
しかし第三王子は番になることを拒んだ。
番になっては困ることがあるという。
その真意を教えてはくれなかった。
間もなく王宮晩餐会が開かれ、アルファは王命で第三王子を連れてくるよう伝えてきた。
誰にも彼を会わせたくないアルファは悩んだが、第三王子はすでに用意し、離宮で待っていた。
仕方なく王子を伴って晩餐会へと向かった。
王は愛しい王子の姿を見て涙を浮かべたが、誰もが愛妾の幸せな姿を目にしたためだと思い、愛妾を下賜するほどアルファに目を掛けているのだと思った。
しかし、二人の王子は第三王子を嫌らしい目で見ているのにアルファは気付いた。
弟の顔すらわからないのかと憤り彼らを第三王子には近づけなかった。
王都にある辺境伯邸に王子たちから茶会の誘いが届いた。
第三王子はそれに応じ王宮へ向かった。
臣下の妻に平気で手を出そうとする兄たちに辟易し、だが第三王子はその身を預けた。
首筋への愛撫を受け入れたが、最後の一線は拒んだ。
第三王子は逃げるように辺境伯邸に戻ると念入りに全身を洗った。
そんなことを何度も繰り返した。
第三王子の振る舞いを知ったアルファは詰め寄って真意を問いただした。
実の兄に身体を預けるほど飢えているのならここまで我慢しなければ良かったと第三王子を犯した。
最初は拒み逃げようとした第三王子も次第に快楽に溺れ自分から腰を振るようになった。
アルファのフェロモンに誘発され発情し、二人は狂ったように交わった。
ようやく落ち着いて、第三王子はアルファに話したのは三度のループの事実と、計画だった。
しかし、アルファもまた記憶があった。
次こそ第三王子を助けたい自分に力をくれと神に祈って死に、今回はアルファになって嬉しかったと言うのに驚いた。
第三王子は兄たちに肌を許したのは、毒を盛るためだった。
遅効性の毒をその肌に塗り舐めさせていたのだ。
一歩間違えれば自分が死ぬかもしれないその方法にアルファは怒ったが、数日後、相次いで兄たちが死んだことを知った。
王子を失った国王はアルファを養子に迎えた。
だが反対の声を上げたのは別の妾の子である王女だった。目立たずいつも大人しくしていた王女の言葉に周囲は驚いたが、王は決定事項だと告げた。
王女は第三王子を自分の宮に呼び、アルファに女王を推すよう助言して欲しいと頼んできた。
「お前ならやってくれるでしょう、私の可愛い弟よ」
王女はアルファの妻が死んだとされる第三王子だと気付いていた。
しかし第三王子は頷かなかった。
「貴方では隣国の脅威から国を守ることはできません」
国政など今まで興味を抱かなかった王女が虎視眈々とこの国を狙う隣国をはねのけられるとは思えなかった。
「そう……残念だわ。ではこうするしかないのね」
王女は短刀を第三王子の首に当てた。
「お前があいつの妻だから父は私を王にはしない。ならばお前さえいなければこの国は私の手に入るということね」
しかし刃は第三王子には刺さらなかった。
すぐにアルファがその剣を払ったからだ。
「王女……いや姉上、貴女の嫁ぎ先が決まりました」
それは隣国よりも巨大な財を持つ第三の国の第一王子の妻の座。
「二人の兄を死に導くほど毒の知識に詳しい貴女ならそこでどうすべきかをご存じのはずです」
第三王子が兄たちに舐めさせた毒は遅効性のあるものだった。数度体内に入れただけではあれほど短時間に死ぬことはないと知ったアルファはある果実との食べ合わせで死に至ることを調べ上げた。
その果実を王子たちに勧めた人物も。
王女はニヤリと嗤い「そうね、こんな小国よりも治め甲斐はありそうね」と部屋から出て行った。
アルファは自分が兄たちを殺したと思い込んでいた第三王子に事の真相を教えた。
兄たちを脅威に思っていたのは自分だけではなかった事実に安堵と複雑な感情が入り交じり、そして巻き込んでしまったアルファに申し訳なさが生まれた。
「嫌なら王子という大役は断ってくれ」
「私は貴女の願いを叶えるためにいる存在です。貴方は私と共にこの国を治めようと思って育ててくれたのでしょう。一緒にこの国に尽力しましょう」
「お前の人生を歪めた私に、それでも着いてくるのか」
「二人が死を分かつまで隣で歩むつもりでいます」
アルファは第三王子のうなじに口づけた。
「いつか貴方が隣にいるのが私で良いと思ったとき、ここを噛ませてください」
「それまで我慢するつもりか、本当は噛みたくてしょうがないんだろう」
第三王子は知っていた。
先の発情で何度もうなじを噛もうとしていたことを。
そのたびに堪えるために自分の腕を噛んでいたことも。
第三王子はその手を取り引き寄せた。
「お前になら……今すぐにでも」
全ての憂いを払った今だからこそ伝えるべき言葉があると知っている第三王子は、乾いた唇を舐め伝えた。
「何度やり直しても、私が愛したのはお前だけだった。番になるのならお前以外は嫌だ」
「なぜこのようなところでっ」
アルファは第三王子を抱き上げ、王宮にある自分の居室に連れ込み、その身体を存分に愛した。
そしてうなじにがっつりと歯形を付けるのだった。
おしまい
妾腹だったため正妃の子である兄たちに軽視された。
受けは三度目のループで過去の記憶がある。
何も知らなかった最初、受けはアルファだった。市井の視察に出ていたとき、オメガを拾った。
兄たちに気に入られるためにその子を献上した。
兄たちはオメガにはまり、公務も果たさず終いにはどちらがオメガの番になるかで争い共に軍を率いて戦うまでになった。
国が乱れてその間に隣国が攻め入って国は崩壊した。
二度目は前回の愚を犯さぬよう、賢王と名高い父にオメガを献上した。
しかし父もオメガの存在の溺れ執政を蔑ろにし国が傾いた。
その隙を狙って隣国が攻め入って前回と同じ結果となった。
三度目は拾ったオメガを自分のものにし大切にした。しかし王宮に招き入れたことで兄たちに見つかり、奪われそうになった。
第三王子に向かって剣を振るう兄の前に立ったオメガは死に、王子たちの争いに発展しその隙にまた隣国が攻め入ってきて国は滅んだ。
今度は決して国を滅ぼさずオメガを幸せにするんだと誓った第三王子。
裏路地で今にも死にそうになっている子を拾い、父王から与えられた離宮で育てた。
王子の妻にふさわしい教養を与え、頻繁に訪っては成長する彼を見つめた。
しかし過去三回と違い、その子は随分と逞しくなった。
剣術を教えたからだと第三王子は深く考えなかった。
いつものように馬に乗り単身離宮へと向かった第三王子だが、森の中で馬を射る者がいた。
落馬した王子にその者が襲いかかった。
追い剥ぎだった。
衣服を奪われまいと抵抗したが力では敵わなかった。
「ここをオメガの坊ちゃんが通るって噂本当だっだな。売る前にたっぷりと味見してやる」
追い剥ぎは第三王子の蕾を解し始めた。
自分はオメガじゃないと抵抗したが、乱暴な動きにすら感じてしまい、発情し始めた。
追い剥ぎの悲鳴が上がり、その首が飛んだ。
見ればその子が握った剣にべっとりと血が付いていた。
「大丈夫ですか、うっ!」
その子は顔を歪ませた。
過去、オメガだった子はアルファに変わっていた。
そのことに気付いた第三王子を持っていたマントで包み、アルファは馬に乗り離宮へと走った。
執事に第三王子を預け、執事の指示の元王宮へと向かった。
そして王の私室で第三王子がオメガだったこと、発情したことを告げた。
王はすぐに第三王子を死んだことにし、アルファを辺境伯の養子にした。
そして自分の愛妾をアルファに譲る形を整えた。
全ては第三王子を守るためだった。
その日から第三王子は愛妾の名で呼ばれ、離宮に閉じ込められた。
アルファは辺境伯の元で力をつけていった。
アルファは第三王子を慕っていた、彼のために力を得て守るつもりでいた。
五年後、辺境伯の後継者として立派になったアルファは久方ぶりに離宮に赴いた。
第三王子は髪を伸ばし女性のドレスを纏って出迎えた。
「国境はどうだ、そろそろ隣国が怪しい動きをし始めただろう」
第三王子の言葉の通り、国境は少しきな臭くなっていた。
隣国は兵を配備し、しかし動かないため辺境伯も手をこまねいていた。
第三王子は間もなく発情が来ると言い、アルファに自分を抱けと命じた。
アルファは拒んだ。
その裏に何かあるような気がしたからだ。
「あなた様が本当に私を愛してくださっているのなら番にしてください」
しかし第三王子は番になることを拒んだ。
番になっては困ることがあるという。
その真意を教えてはくれなかった。
間もなく王宮晩餐会が開かれ、アルファは王命で第三王子を連れてくるよう伝えてきた。
誰にも彼を会わせたくないアルファは悩んだが、第三王子はすでに用意し、離宮で待っていた。
仕方なく王子を伴って晩餐会へと向かった。
王は愛しい王子の姿を見て涙を浮かべたが、誰もが愛妾の幸せな姿を目にしたためだと思い、愛妾を下賜するほどアルファに目を掛けているのだと思った。
しかし、二人の王子は第三王子を嫌らしい目で見ているのにアルファは気付いた。
弟の顔すらわからないのかと憤り彼らを第三王子には近づけなかった。
王都にある辺境伯邸に王子たちから茶会の誘いが届いた。
第三王子はそれに応じ王宮へ向かった。
臣下の妻に平気で手を出そうとする兄たちに辟易し、だが第三王子はその身を預けた。
首筋への愛撫を受け入れたが、最後の一線は拒んだ。
第三王子は逃げるように辺境伯邸に戻ると念入りに全身を洗った。
そんなことを何度も繰り返した。
第三王子の振る舞いを知ったアルファは詰め寄って真意を問いただした。
実の兄に身体を預けるほど飢えているのならここまで我慢しなければ良かったと第三王子を犯した。
最初は拒み逃げようとした第三王子も次第に快楽に溺れ自分から腰を振るようになった。
アルファのフェロモンに誘発され発情し、二人は狂ったように交わった。
ようやく落ち着いて、第三王子はアルファに話したのは三度のループの事実と、計画だった。
しかし、アルファもまた記憶があった。
次こそ第三王子を助けたい自分に力をくれと神に祈って死に、今回はアルファになって嬉しかったと言うのに驚いた。
第三王子は兄たちに肌を許したのは、毒を盛るためだった。
遅効性の毒をその肌に塗り舐めさせていたのだ。
一歩間違えれば自分が死ぬかもしれないその方法にアルファは怒ったが、数日後、相次いで兄たちが死んだことを知った。
王子を失った国王はアルファを養子に迎えた。
だが反対の声を上げたのは別の妾の子である王女だった。目立たずいつも大人しくしていた王女の言葉に周囲は驚いたが、王は決定事項だと告げた。
王女は第三王子を自分の宮に呼び、アルファに女王を推すよう助言して欲しいと頼んできた。
「お前ならやってくれるでしょう、私の可愛い弟よ」
王女はアルファの妻が死んだとされる第三王子だと気付いていた。
しかし第三王子は頷かなかった。
「貴方では隣国の脅威から国を守ることはできません」
国政など今まで興味を抱かなかった王女が虎視眈々とこの国を狙う隣国をはねのけられるとは思えなかった。
「そう……残念だわ。ではこうするしかないのね」
王女は短刀を第三王子の首に当てた。
「お前があいつの妻だから父は私を王にはしない。ならばお前さえいなければこの国は私の手に入るということね」
しかし刃は第三王子には刺さらなかった。
すぐにアルファがその剣を払ったからだ。
「王女……いや姉上、貴女の嫁ぎ先が決まりました」
それは隣国よりも巨大な財を持つ第三の国の第一王子の妻の座。
「二人の兄を死に導くほど毒の知識に詳しい貴女ならそこでどうすべきかをご存じのはずです」
第三王子が兄たちに舐めさせた毒は遅効性のあるものだった。数度体内に入れただけではあれほど短時間に死ぬことはないと知ったアルファはある果実との食べ合わせで死に至ることを調べ上げた。
その果実を王子たちに勧めた人物も。
王女はニヤリと嗤い「そうね、こんな小国よりも治め甲斐はありそうね」と部屋から出て行った。
アルファは自分が兄たちを殺したと思い込んでいた第三王子に事の真相を教えた。
兄たちを脅威に思っていたのは自分だけではなかった事実に安堵と複雑な感情が入り交じり、そして巻き込んでしまったアルファに申し訳なさが生まれた。
「嫌なら王子という大役は断ってくれ」
「私は貴女の願いを叶えるためにいる存在です。貴方は私と共にこの国を治めようと思って育ててくれたのでしょう。一緒にこの国に尽力しましょう」
「お前の人生を歪めた私に、それでも着いてくるのか」
「二人が死を分かつまで隣で歩むつもりでいます」
アルファは第三王子のうなじに口づけた。
「いつか貴方が隣にいるのが私で良いと思ったとき、ここを噛ませてください」
「それまで我慢するつもりか、本当は噛みたくてしょうがないんだろう」
第三王子は知っていた。
先の発情で何度もうなじを噛もうとしていたことを。
そのたびに堪えるために自分の腕を噛んでいたことも。
第三王子はその手を取り引き寄せた。
「お前になら……今すぐにでも」
全ての憂いを払った今だからこそ伝えるべき言葉があると知っている第三王子は、乾いた唇を舐め伝えた。
「何度やり直しても、私が愛したのはお前だけだった。番になるのならお前以外は嫌だ」
「なぜこのようなところでっ」
アルファは第三王子を抱き上げ、王宮にある自分の居室に連れ込み、その身体を存分に愛した。
そしてうなじにがっつりと歯形を付けるのだった。
おしまい
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