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本編104

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「ここって……」

「ソーマを閉じ込めるための牢獄だ……私が用意した」

 竜の姿になれば、格子など簡単に壊せると解っていても、作らずにはいられなかったザームエルの心の揺れを理解しないまま、ソーマは明後日の方向で疑問を投げかけた。

「勝手にこんなことして、王様に怒られないの?」

「……この城の持ち主は私だ。誰に咎められることもない」

「えっザームエルのお城なの!? 凄いね!」

 先ほどの緊迫感も甘いムードも吹っ飛ばす無邪気な笑顔に、ザームエルは呆れつつもこれがソーマなのだと安堵する。自分が愛したのは子供のように無邪気で人を疑うことを知らない、この美しい竜王なのだと噛みしめながら、白磁の頬を撫でた。

 たったそれだけでソーマは瞬時に表情を変える。

「我慢できないなら先にしていい」

 扉を閉めゲオルクがシャツのボタンを外しながら近づいてきた。

「すまないっ」

「ゃっ……んんっ」

 乱暴に唇を合わせてきたザームエルは、ソーマの口腔を貪りながら細い身体を隠す布を剥ぎ取っていく。巧みな指にどんどん脱がされていきながら、ソーマも段々と身体の熱を上げていった。ソーマを欲しがっていつもの余裕をなくすザームエルに、寝台に横たわることを許されないまま身体を貪られ、甘い声を上げてしまう。既に猛ったザームエルの欲望が肌に触れるだけで、じっとしていられなくて腰をくねらせててしまう。それをゲオルクが熱い眼差しで見つめているのだと思うと、一層身体の熱が上がり、確かな刺激が施されていないのに蕾が物欲しげに収縮を始める。

「ぁぁっ……」

 淫らな蕾に香油を纏った指が潜り込むと、ソーマは高い声を上げながら自らそれを内部に塗り広げるように腰を揺らめかせた。

「ソーマは本当に気持ちいいことに弱いな」

 ゲオルクの冷静な声に、一層熱が増す。

「やっ……見ないで……」

 今ソーマを抱いているのはザームエルのはずなのに、二人から同時に抱かれている錯覚に陥る。ザームエルの手入れの行き届いた指が蕾を解していく。しかも的確にソーマの感じる場所を刺激しながら、そのたびに跳ねる分身を咥えた。

「ゃぁぁぁっ……それだめ…すぐ達くっ!」

 前と後ろを同時に責められ、ソーマはザームエルの髪を掴んだ。そうでもしないと倒れてしまいそうだ。

 ゲオルクに気をやったソーマへの意趣返しと知らず、快楽に弱いソーマは二か所からの刺激に身悶え啼き続けた。しかも、分身の根元をいつものように抑えられては簡単に達けないまま追い上げられていく。

「ゃぁぁぁっザームエル……もっほしぃ」

「このまま女の悦びを味わえばいい」

「ゃだっ……挿れてくれないと達けないよぉぉ」

 感じる場所を指ではなくもっと太いもので強く突きあげて欲しい。いっぱいに蕾を広げたっぷりと熱を感じながらでなければ、達けない身体にしたのは他でもない、ザームエルとゲオルクだ。

 何度も何度も懇願し、腰を振る。

「我が妃はどこまでも欲張りだ……」

 ザームエルは身体を起こすと、立ったままで欲望をソーマの蕾に押し当てた。

「ぅ……ぁぁぁぁぁぁっ」

 香油をたっぷりと塗された蕾は、容易にザームエルの欲望を飲みこんでいく。挿れられただけで、ソーマは放出を伴わない絶頂を迎えた。

「ぁぁっ……ぅごかないで……」
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