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本編38

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 快楽に弱いソーマは、ザームエルのすることをなんでも受け入れてしまう身体に変えられてしまっていた。

 布団を剥がれ、夜の空気が肌を撫でるだけで、体温が上がってしまう。

 夜着を止めている紐を外され露にされた白い肌が月明かりに照らされた。

「愛している、ソーマ」

 そう言いながら唇が合わさる。

「んっ……」

 恋愛の礼儀作法に疎いソーマは、それが愛するものだけに贈られる、甘い囁きであると知らず、だが心地よくなるのだった。

 慣れた舌を絡ませる口づけをたっぷりと味わい、息を弾ませる。その間に、もうザームエルの手が触れない場所などない白い肌をまさぐられると、そこからどんどん熱くなってくる。

 巧みな指で開発された胸の飾りは特に敏感になる。少し擦られるだけでソーマの分身は跳ね、もっとして欲しいように自分から差し出すように擦りつけてしまう。

「ぁ……んんっ」

 甘い声は零れる端から吸われ、くぐもった音と濡れた音が寝室に満ちていく。

 この音も、このひと月で慣れたのに、それでも耳にするたびに体温は上がり、どんどん気持ちいいことを求めて頭がそれだけしか考えられなくなる。

 時間をかけ口づけし、ソーマがもっと快楽を欲しがり始めると、首筋を辿りながら赤い跡を残し降りていく唇が胸の飾りへと行きつき、たっぷりと指と共にそこを嬲り始める。いつもの手順なのに、ソーマはそれにも甘い声で啼いてしまう。

「ぁぁぁあっ……んん、いたっ」

 歯を立てられ、痛みを訴えるが、本当はそれすらも気持ちいい。

「嘘つき。ソーマは少し痛いほうが好きだろう」

 如実に形を変える分身を指で弾かれれば、勢い良く跳ね、また甘い声が漏れてしまう。

「ひんっ……ゃぁ…ザームエルぅ」

 もっとそこを弄って欲しいと、勝手に足が開いてしまう。

「あぁ、ソーマの身体はどこもかしこも甘く、私を誘うな」

 また胸の飾りを嬲り始める。

「ゃぁぁぁぁ…ぁっ」

 指で少し強く押し潰し爪を立てられれば、また勝手に声が上がる。全裸のザームエルの体温を肌越しに感じながら、その美しい月と同じ色の髪を掴む。もっと気持ちいいことをしてくれと訴える代わりに。

 だがザームエルは焦らしてくる。

 手だけの催促ではなく、ソーマが耐えられず淫らなおねだりをその口に乗せるまで、じっくりと細い身体を嬲っていく。固くなった胸の飾りに別れを告げ、指で散々可愛がった反対のを口に含み、また甘い刺激をそこに施していく。同時にたっぷりと唾液に濡れたほうを爪で上下に弾き、その固さを確かめる。

「ぃゃぁぁぁ」

 弾力を確かめるように甘噛みしたままの飾りを舌でチロチロと弄られるのが一番気持ちよくて、それをされるともうソーマは腰を跳ねさせ、自分からザームエルの逞しい腹筋に分身を擦りつけてしまう。慎ましさなど知らない身体は、早く放出の瞬間を得られるための淫らな動きを始めていく。
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