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218『キャンプは続くよ岩戸前』
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RE・かの世界この世界
218『キャンプは続くよ岩戸前』テル
岩戸の前は広場とは名ばかりの三十坪ほどの空き地だ。
三十坪というと、家の前の私道部分を含んだ我が家の敷地と同じ。
近所も似たような家ばかりで、三十坪というのは、やっと十七年の人生の全てが詰まっている単位。車庫付き三階建てで、四人家族で住むにはまずまずの広さ。
しかし、九人の人間と一頭の馬が焚火を囲んでキャンプするには少し狭い。
桃太郎二号:「でも、ギューギューしてて楽しいぞ(^▽^)」
ケイト:「うん、なんだか秘密基地みたいでワクワクするなあ」
雪舟ねずみ:「ムヘンでは戦車に乗っておられたのでしょう、普通の車でも車中泊はこたえますが、大変だったんじゃないんですか?」
タングニョ-スト:「寝る時は戦車の外だ。砲身にキャンバスをかけて、あちこち結わえると、けっこうなテントになるんだ」
ヒルデ:「ああ、エンジンルームの上なんか暖かくて四号なら三人は寝られたな」
ヨネコ:「なんか、おもしろそう」
ヒルデ:「でも、それは戦争をしている時だ。普段は兵舎のベッドで寝ている」
桃太郎二号:「そうなんだ。与一のおじさんは?」
与一:「馬次第だな」
ヨネコ:「馬?」
与一:「ああ、慣れた馬だと腹に寄りかかって寝させてくれる」
ヒルデ:「そうだな、馬にひっついて寝ると暖かいぞ」
タングニョ-スト:「よっぽど慣れていないとできないがな」
ヒルデ:「馬と言うのは三十分もすると起きてしまうんだ。起きると立ち上がってしまう。野生生物だったころの名残だ」
タングニョ-スト:「常に警戒していないと、天敵の獣に襲われてしまうからな」
テル:「馬は立ったまま寝ると聞いたことがあるけど」
与一:「ちゃんと横になるよ、よっぽど慣れてくると、人が寄りかかって寝いる間は起きたりしないがね……斑駒はどうかなあ……」
与一殿が近寄って、首のあたりを小さく叩くと、それがスイッチだったみたいに膝を折って就寝の態勢になる斑駒。
イザナギ:「さすがは高天原の馬だ」
桃太郎二号:「オレ、斑駒といっしょに寝る!」
ヨネコ:「あ、あたしもぉ!」
ケイト:「自分もぉ!」
与一:「三人一緒でも十分いけるだろ」
三人:「わーーい(^▽^)」
テル:「与一殿はいいのか?」
与一:「わたしは鎧を着たままですからね、馬が嫌がる」
ヒルデ:「常在戦場の心がけだな」
与一:「いやあ、大鎧というのは着脱が大変でしてね、武将の無精です」
桃太郎二号:「下手な洒落ぇ( ´艸`)」
テル:「譲ってもらって失礼だろ」
ポコ!
桃太郎二号:「イッテー!」
与一:「いいさ、待つのも戦の内、肩に力が入っていてはもたないさ」
ヨネコ:「桃太郎にはもったいないさぁ」
桃太郎二号:「ヨネコ、日和やがって!」
アハハハハハハハハ(^▽^)( ´艸`)((´∀`))
和やかに最初の夜が更けていった。
ある程度の覚悟はしていたが、三日経っても四日経ってもイザナミさんは姿を現さなかった。
少しでもキャンプを快適にしようと、周囲の草や木を刈り取り、刈り取った木は自然に乾いて薪になって、いつしか広場は百坪近くになった。
与一殿も鎧を脱いで小具足姿(鎧の胴を脱いで、小手と脛当てだけの姿)で過ごすようになった。
そんな夜半、夜明けに近いころ、異変に気付いて目が覚めてしまった……。
☆ ステータス
HP:20000 MP:400 属性:テル=剣士 ケイト=弓兵・ヒーラー
持ち物:ポーション・300 マップ:16 金の針:60 福袋 所持金:450000ギル(リポ払い残高0ギル)
装備:剣士の装備レベル55(トールソード) 弓兵の装備レベル55(トールボウ)
技: ブリュンヒルデ(ツイントルネード) ケイト(カイナティックアロー) テル(マジックサイト)
白魔法: ケイト(ケアルラ) 空蝉の術
オーバードライブ: ブロンズスプラッシュ(テル) ブロンズヒール(ケイト) 思念爆弾
☆ 主な登場人物
―― かの世界 ――
テル(寺井光子) 二年生 今度の世界では小早川照姫
ケイト(小山内健人) 照姫の幼なじみ 異世界のペギーにケイトに変えられる
ブリュンヒルデ 主神オーディンの娘の姫騎士
タングリス トール元帥の副官 ブリの世話係
タングニョースト トール元帥の副官 ノルデン鉄橋で辺境警備隊に転属
ロキ ヴァイゼンハオスの孤児
ポチ シリンダーの幼体 82回目で1/12サイズの人形に擬態
ペギー 異世界の万屋
ユーリア ヘルム島の少女
その他 フギンとムニン(デミゴッドブルグのホテルのオーナー夫婦)
日本神話の神と人物 イザナギ イザナミ 那須与一 桃太郎 因幡の白兎 雪舟ねずみ 櫛名田比売 ヨネコ
―― この世界 ――
二宮冴子 二年生 不幸な事故で光子に殺される 回避しようとすれば光子の命が無い
中臣美空 三年生 セミロングで『かの世部』部長
志村時美 三年生 ポニテの『かの世部』副部長
218『キャンプは続くよ岩戸前』テル
岩戸の前は広場とは名ばかりの三十坪ほどの空き地だ。
三十坪というと、家の前の私道部分を含んだ我が家の敷地と同じ。
近所も似たような家ばかりで、三十坪というのは、やっと十七年の人生の全てが詰まっている単位。車庫付き三階建てで、四人家族で住むにはまずまずの広さ。
しかし、九人の人間と一頭の馬が焚火を囲んでキャンプするには少し狭い。
桃太郎二号:「でも、ギューギューしてて楽しいぞ(^▽^)」
ケイト:「うん、なんだか秘密基地みたいでワクワクするなあ」
雪舟ねずみ:「ムヘンでは戦車に乗っておられたのでしょう、普通の車でも車中泊はこたえますが、大変だったんじゃないんですか?」
タングニョ-スト:「寝る時は戦車の外だ。砲身にキャンバスをかけて、あちこち結わえると、けっこうなテントになるんだ」
ヒルデ:「ああ、エンジンルームの上なんか暖かくて四号なら三人は寝られたな」
ヨネコ:「なんか、おもしろそう」
ヒルデ:「でも、それは戦争をしている時だ。普段は兵舎のベッドで寝ている」
桃太郎二号:「そうなんだ。与一のおじさんは?」
与一:「馬次第だな」
ヨネコ:「馬?」
与一:「ああ、慣れた馬だと腹に寄りかかって寝させてくれる」
ヒルデ:「そうだな、馬にひっついて寝ると暖かいぞ」
タングニョ-スト:「よっぽど慣れていないとできないがな」
ヒルデ:「馬と言うのは三十分もすると起きてしまうんだ。起きると立ち上がってしまう。野生生物だったころの名残だ」
タングニョ-スト:「常に警戒していないと、天敵の獣に襲われてしまうからな」
テル:「馬は立ったまま寝ると聞いたことがあるけど」
与一:「ちゃんと横になるよ、よっぽど慣れてくると、人が寄りかかって寝いる間は起きたりしないがね……斑駒はどうかなあ……」
与一殿が近寄って、首のあたりを小さく叩くと、それがスイッチだったみたいに膝を折って就寝の態勢になる斑駒。
イザナギ:「さすがは高天原の馬だ」
桃太郎二号:「オレ、斑駒といっしょに寝る!」
ヨネコ:「あ、あたしもぉ!」
ケイト:「自分もぉ!」
与一:「三人一緒でも十分いけるだろ」
三人:「わーーい(^▽^)」
テル:「与一殿はいいのか?」
与一:「わたしは鎧を着たままですからね、馬が嫌がる」
ヒルデ:「常在戦場の心がけだな」
与一:「いやあ、大鎧というのは着脱が大変でしてね、武将の無精です」
桃太郎二号:「下手な洒落ぇ( ´艸`)」
テル:「譲ってもらって失礼だろ」
ポコ!
桃太郎二号:「イッテー!」
与一:「いいさ、待つのも戦の内、肩に力が入っていてはもたないさ」
ヨネコ:「桃太郎にはもったいないさぁ」
桃太郎二号:「ヨネコ、日和やがって!」
アハハハハハハハハ(^▽^)( ´艸`)((´∀`))
和やかに最初の夜が更けていった。
ある程度の覚悟はしていたが、三日経っても四日経ってもイザナミさんは姿を現さなかった。
少しでもキャンプを快適にしようと、周囲の草や木を刈り取り、刈り取った木は自然に乾いて薪になって、いつしか広場は百坪近くになった。
与一殿も鎧を脱いで小具足姿(鎧の胴を脱いで、小手と脛当てだけの姿)で過ごすようになった。
そんな夜半、夜明けに近いころ、異変に気付いて目が覚めてしまった……。
☆ ステータス
HP:20000 MP:400 属性:テル=剣士 ケイト=弓兵・ヒーラー
持ち物:ポーション・300 マップ:16 金の針:60 福袋 所持金:450000ギル(リポ払い残高0ギル)
装備:剣士の装備レベル55(トールソード) 弓兵の装備レベル55(トールボウ)
技: ブリュンヒルデ(ツイントルネード) ケイト(カイナティックアロー) テル(マジックサイト)
白魔法: ケイト(ケアルラ) 空蝉の術
オーバードライブ: ブロンズスプラッシュ(テル) ブロンズヒール(ケイト) 思念爆弾
☆ 主な登場人物
―― かの世界 ――
テル(寺井光子) 二年生 今度の世界では小早川照姫
ケイト(小山内健人) 照姫の幼なじみ 異世界のペギーにケイトに変えられる
ブリュンヒルデ 主神オーディンの娘の姫騎士
タングリス トール元帥の副官 ブリの世話係
タングニョースト トール元帥の副官 ノルデン鉄橋で辺境警備隊に転属
ロキ ヴァイゼンハオスの孤児
ポチ シリンダーの幼体 82回目で1/12サイズの人形に擬態
ペギー 異世界の万屋
ユーリア ヘルム島の少女
その他 フギンとムニン(デミゴッドブルグのホテルのオーナー夫婦)
日本神話の神と人物 イザナギ イザナミ 那須与一 桃太郎 因幡の白兎 雪舟ねずみ 櫛名田比売 ヨネコ
―― この世界 ――
二宮冴子 二年生 不幸な事故で光子に殺される 回避しようとすれば光子の命が無い
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