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幼少期編 (1歳~4歳)

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「さてと、晩ごはんが出来たよ。」

「分かった。」

「神々に感謝を、いただきます。」

「いただきます。」


「「ごちそうさまでした。」」


そして、10日が過ぎついに、ルベルト領へ
出発する日がやって来ました。

「君が、マリアちゃんだね、」

「はい、2週間の間お世話になります。」

「ばあちゃんに、無理言われなかったか?」

「いいえ、とても親切にしてくれました。」

「そうかい、なら良かった。」

「マリアちゃん、また来てね。」

「はい、おばあちゃん。」

「またね。」

「はい、また。」

「じゃあ、行こうか。」

「はい! さようなら、おばあちゃん。」

「また、おいで。」

いい人だったな。

『マスター、業務連絡です。』

『なに?』

『全ての店、開店準備完了です。』

『分かりました、開店してください。』

『了解しました。あと、マスター。』

『なぁに?』

『ルベルト領に、ルシアン様が向かっています。』

『何週間ぐらい、かかるの?』

『3週間ほど、』

『そう、分かりました。こっちの方が、早いのね。』

『はい、マスター。』

『じゃあ、向こうに着いたら、お兄様のいる方に歩いて、向かいましょう。』

『了解、マスター。』

こうして、のんびりとした旅が、続きついに、おじい様のいる、ルベルト領に、着いたのでした。

「着いたよ。隣国エルネアの最大防衛システムがあるルベルト領の、最大の町ババロアだ。」

「へぇー。」

「マリアちゃんは、これからどうするんだ?」

「王国まで、少しでも早く着くために、すぐにでも出るつもりです。」

「そうかい、じゃあこれもって行きな。」

「これは?」

「干し肉だ、あとこの靴と、着替えのワンピース、3着だ。」

「こんなに?」

「あぁ、持って行きな、婆さんからのやつだ。」

おばあちゃん、ありがとうございます。

「何から何まで、本当にありがとう。」

「いいんだ、じゃあなマリア。」

「はい、ありがとうございました。」

よし、とっとと行こう。

───ルシアンside───

「あと、一週間以内で、つくのか。」

「はい、ルシアン様。」

「やめな、真面目な口調じゃなくてもいいぞ、ベルク。」

「分かった、ルシアン。」

「従兄弟は、どんな人だろうな?」

「さぁ?」

まぁ、どんな人であろうと、上手く付き合うのみだしな。運が良ければ、ルーに会えるかもしれないしな、楽しみだ。

───ルーテシアside───

こっちの方向に、出来るだけ早く行こう!

『マスター、業務連絡です。』

『なぁに?』

『各店舗、売り上げ上々です。』

『どれぐらい、ひろまった?』

『エルネアの社交界で少しずつ、話題に上るぐらいには、ひろまりました。』

『分かりました。』

『店舗も、順番に王都に近づけていって頂戴。』

『分かりました、マスター。』

『ちなみに、どの店が一番売り上げが、高い?』

『化粧品などの、女性が使う物を、中心に売る、ノアージュ。』

『2番目は?』

『お菓子などの、食べ物を売るお店、ベルアージュ。』

『魔道具の店、クリエアンジュ、は地道にやって行くしかないわね。まぁ、私が10歳になるまでに、全店舗有名にして、とっとと、合わせてしまいましょう。』

『はい、マスター。』
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