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荒野を行く
第208話 勇者逃げられない!
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魔王の城の地下宮殿にて、魔王を自称するおっさんを、ついに倒した!
こいつはおそらく影武者。本物の魔王がまだどこかにいるはず。油断は出来ない。
それにしても、死体が消えない。
このおっさん、魔物じゃないのか?
お金も落とさないし、俺は普通のおっさんを殺してしまったのか?
「くくくく。」
罪の意識が芽生える俺に、おっさんの死体は笑いかける。
って、おっさんは生きていた!
うつ伏せに倒れたおっさんは、ゆっくり起き上がる。
と同時に、身体が巨大化し、身に纏ったローブが破ける。
ローブの下から現れたその身体は、人ではなかった。
俺の目の前には、巨大な竜がいた。
二本足で直立する、青いウロコのドラゴン。
「りゅうおう、」
俺は思わずつぶやく。
魔王は別名竜王と呼ばれていると、ルギア様は仰っていた。
今俺の目の前にいるのは、まさに竜王。
そう、あのおっさんは竜王の仮の姿だったのだ!
「竜王?おまえがその名を呼ぶのか。勇者ウラワの子孫のおまえが!」
ボワアアア!
竜王は怒りの言葉とともに、炎を吐いた!
く、ぴかぴーかの呪文より威力あるぞ!
「竜王は、俺の兄貴の名前だ!勇者ウラワの犠牲になった、俺の兄貴だ!」
ボワアアア!
竜王は再び、炎を吐く!
「く、ぴかぴーか!」
俺はぴかぴーかの呪文を唱えて反撃する!
目の前にいる竜王は、俺の三倍くらい背が高い。
こんなヤツ、どう攻撃したらいいんだよ。
海底洞窟で対峙したドラゴンさんもでかかったが、ドラゴンさんは四つん這い。
ドラゴンさんの頭部は、俺の攻撃が届く高さにあった。
対してこいつは、直立。
俺の攻撃は届かない!
「ふん、こんな攻撃じゃ、俺は倒せないぞ。」
ぴかぴーかの直撃をくらった竜王は、俺を蔑んでニヤける。
そして右腕を振り下ろす。
ズシャ!
何気ない竜王の攻撃。
しかしその一撃は、俺が今までくらったどの一撃よりも、ダメージは凄かった。
「く、こなくそ!」
俺はウラワの剣で、竜王の左脚を攻撃!
まずは、片ひざをつかす事から始めよう。
それが、強大な敵を倒す事につながる!
「いてーじゃねーか!」
竜王は反射的に、左脚で俺を蹴り飛ばす!
「ぐは!」
吹っ飛んだ俺は、壁に凄い勢いで叩きつけられる!
離宮の壁が崩れ、俺は離宮の外に倒れる。
「ヒーリングっと。」
俺は回復呪文を唱えて、体力を回復させる。
「ふふふ、楽には殺さないさ。俺が飽きるまで、いたぶってやる。」
竜王は背中の小さな翼をはためかせる。
自由に空を飛ぶには、小さすぎる翼。
だが、ジャンプを補助するのには、充分だった。
竜王は崩れた壁から、外へと飛び出る。
それは、俺の退路を完全に断つ事を意味していた。
こいつはおそらく影武者。本物の魔王がまだどこかにいるはず。油断は出来ない。
それにしても、死体が消えない。
このおっさん、魔物じゃないのか?
お金も落とさないし、俺は普通のおっさんを殺してしまったのか?
「くくくく。」
罪の意識が芽生える俺に、おっさんの死体は笑いかける。
って、おっさんは生きていた!
うつ伏せに倒れたおっさんは、ゆっくり起き上がる。
と同時に、身体が巨大化し、身に纏ったローブが破ける。
ローブの下から現れたその身体は、人ではなかった。
俺の目の前には、巨大な竜がいた。
二本足で直立する、青いウロコのドラゴン。
「りゅうおう、」
俺は思わずつぶやく。
魔王は別名竜王と呼ばれていると、ルギア様は仰っていた。
今俺の目の前にいるのは、まさに竜王。
そう、あのおっさんは竜王の仮の姿だったのだ!
「竜王?おまえがその名を呼ぶのか。勇者ウラワの子孫のおまえが!」
ボワアアア!
竜王は怒りの言葉とともに、炎を吐いた!
く、ぴかぴーかの呪文より威力あるぞ!
「竜王は、俺の兄貴の名前だ!勇者ウラワの犠牲になった、俺の兄貴だ!」
ボワアアア!
竜王は再び、炎を吐く!
「く、ぴかぴーか!」
俺はぴかぴーかの呪文を唱えて反撃する!
目の前にいる竜王は、俺の三倍くらい背が高い。
こんなヤツ、どう攻撃したらいいんだよ。
海底洞窟で対峙したドラゴンさんもでかかったが、ドラゴンさんは四つん這い。
ドラゴンさんの頭部は、俺の攻撃が届く高さにあった。
対してこいつは、直立。
俺の攻撃は届かない!
「ふん、こんな攻撃じゃ、俺は倒せないぞ。」
ぴかぴーかの直撃をくらった竜王は、俺を蔑んでニヤける。
そして右腕を振り下ろす。
ズシャ!
何気ない竜王の攻撃。
しかしその一撃は、俺が今までくらったどの一撃よりも、ダメージは凄かった。
「く、こなくそ!」
俺はウラワの剣で、竜王の左脚を攻撃!
まずは、片ひざをつかす事から始めよう。
それが、強大な敵を倒す事につながる!
「いてーじゃねーか!」
竜王は反射的に、左脚で俺を蹴り飛ばす!
「ぐは!」
吹っ飛んだ俺は、壁に凄い勢いで叩きつけられる!
離宮の壁が崩れ、俺は離宮の外に倒れる。
「ヒーリングっと。」
俺は回復呪文を唱えて、体力を回復させる。
「ふふふ、楽には殺さないさ。俺が飽きるまで、いたぶってやる。」
竜王は背中の小さな翼をはためかせる。
自由に空を飛ぶには、小さすぎる翼。
だが、ジャンプを補助するのには、充分だった。
竜王は崩れた壁から、外へと飛び出る。
それは、俺の退路を完全に断つ事を意味していた。
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