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伝説の次元空間編
第172話 勇者許される
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過去のサーイターマルドを模した次元世界に来た俺は、ユミコから悪魔ヘッドと誤解されるも、なんか誤解も解けたようだった。
「アバター体に魂召喚。それって、この世界の時間軸の延長には無いわよ。」
前回の俺の説明に、ユミコも引き気味だ。
「って言われても、俺にもよく分からないですよ。」
なんか俺より詳しくないか、この時代のユミコ。
「あ、私が言いたいのは、思いっきり次航法違反って事よ。」
「次航法?」
おいおい、今度は次航法って単語が出てきたぞ。なんだユミコのこの物分かりの良さは。自分の事賢者だと言ってたし、賢い者なのも伊達ではないのかな。
「そ、次元間航海法。まあ、こうやって次元世界を創り出す事も、普通に違法だし。
ふふふ、そんな事やっちゃう私って、どんな人生歩むんだろね。」
そうなのか?
それが本当なら、元の時代のユミコがやばい。またマインさん達に狙われるぞ!
「あ、別に言わなくてもいいわよ。」
「え?」
なんかユミコは、勘違いしたみたい。
俺は元の時代のユミコを心配してたら、勝手にこの先のユミコの人生をどう説明しようか悩んでたと、思ったらしい。
「まあなんにせよ、あなたの事は分かったわ。」
ユミコは腰をおろしたままの俺に、手を差し伸べる。
俺がその手をつかむと、ユミコは俺を立ち上がらせる。
「疑って、ごめんなさいね。」
ユミコはとびっきりの笑顔を見せる。
だけどあまりドキっとしないのは、なぜだろう。
ローザの笑顔の方が、何倍もドキドキする。って、なんでここでローザの名前が出るんだよ。
「あなたも、私にだけ打ち明けたのは、正解だったわよ。」
とユミコは続ける。
俺はタカスナにだけ、打ち明けるつもりだったのにな。
「タカスナ達だったら、普通に信じてもらえなかったわよ。」
ユミコは俺の心の内を見透かす。
って、ユミコさんも俺を敵視してましたよね。俺が悪役じゃないと気が済まないくらい。
「そうなんですか。俺はタカスナにどう切り出そうかとばかり、考えてましたよ。」
俺も一応、ユミコに合わせてみる。
「まあ、ちょうど良かったわ。ついてきて。」
ユミコはくるりと、建物の裏側のこの場所から、通りへと向かう。
「あ、待ってよ、ユミコ。」
後を追う俺を、ユミコがちらりと見る。
あ、そう言えば、おまえにユミコって呼ばれたくないとか、言ってたな。
クマガイさんって呼び直すべきかな、って思ってたら、ユミコは俺の心を見透かすように、にこりとほごえむ。
そしてユミコは、一件の酒場に入る。
俺が壁ドンされた所は、この酒場の横だった。
「アバター体に魂召喚。それって、この世界の時間軸の延長には無いわよ。」
前回の俺の説明に、ユミコも引き気味だ。
「って言われても、俺にもよく分からないですよ。」
なんか俺より詳しくないか、この時代のユミコ。
「あ、私が言いたいのは、思いっきり次航法違反って事よ。」
「次航法?」
おいおい、今度は次航法って単語が出てきたぞ。なんだユミコのこの物分かりの良さは。自分の事賢者だと言ってたし、賢い者なのも伊達ではないのかな。
「そ、次元間航海法。まあ、こうやって次元世界を創り出す事も、普通に違法だし。
ふふふ、そんな事やっちゃう私って、どんな人生歩むんだろね。」
そうなのか?
それが本当なら、元の時代のユミコがやばい。またマインさん達に狙われるぞ!
「あ、別に言わなくてもいいわよ。」
「え?」
なんかユミコは、勘違いしたみたい。
俺は元の時代のユミコを心配してたら、勝手にこの先のユミコの人生をどう説明しようか悩んでたと、思ったらしい。
「まあなんにせよ、あなたの事は分かったわ。」
ユミコは腰をおろしたままの俺に、手を差し伸べる。
俺がその手をつかむと、ユミコは俺を立ち上がらせる。
「疑って、ごめんなさいね。」
ユミコはとびっきりの笑顔を見せる。
だけどあまりドキっとしないのは、なぜだろう。
ローザの笑顔の方が、何倍もドキドキする。って、なんでここでローザの名前が出るんだよ。
「あなたも、私にだけ打ち明けたのは、正解だったわよ。」
とユミコは続ける。
俺はタカスナにだけ、打ち明けるつもりだったのにな。
「タカスナ達だったら、普通に信じてもらえなかったわよ。」
ユミコは俺の心の内を見透かす。
って、ユミコさんも俺を敵視してましたよね。俺が悪役じゃないと気が済まないくらい。
「そうなんですか。俺はタカスナにどう切り出そうかとばかり、考えてましたよ。」
俺も一応、ユミコに合わせてみる。
「まあ、ちょうど良かったわ。ついてきて。」
ユミコはくるりと、建物の裏側のこの場所から、通りへと向かう。
「あ、待ってよ、ユミコ。」
後を追う俺を、ユミコがちらりと見る。
あ、そう言えば、おまえにユミコって呼ばれたくないとか、言ってたな。
クマガイさんって呼び直すべきかな、って思ってたら、ユミコは俺の心を見透かすように、にこりとほごえむ。
そしてユミコは、一件の酒場に入る。
俺が壁ドンされた所は、この酒場の横だった。
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