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Episode2 修司
【番外編】10 お帰りなさい
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一息ついて時計を見上げると、もう夜の八時を回っていた。
最近デスクワークが増えて、集中すればするほどあっという間に時間が経ってしまう。
平次から差し入れられた軽食を五時頃に食べてから、仕事以外の記憶がなかった。
「悪い美弦、もうこんな時間だ。帰っていいからね?」
美弦は「ホントだ」と向かいのデスクからぴょっこり顔を上げる。
「ごめんな、この間も残業させたのに」
「いいんですよ。テスト終わったばかりで暇なんで」
「あぁそういえば、高等部は試験期間だったか。どうだった?」
「バッチリです」
美弦は抜群の笑顔を見せて、パソコンのモニターを閉じた。
キーダーとして後輩の彼女は、綾斗と同じ東黄学園の高等部に通っている。大学と同じ敷地内に校舎があって、たまに顔を合わせることもあった。
「今日、京子さん戻って来るんですよね」
美弦はデスクのカレンダーを確認して、ニコリと目を細めた。
京子は仕事で二日前から関西に行っている。
「あぁ、うん。けど遅くなるかもしれないし、待たなくていいよ」
「はい。昨日電話した時、今日彰人さんが訓練場の予約取ってるって言ったら興奮してましたよ。見に行く気満々で。私も一緒に行きたかったなぁ」
「そんな面白いものでもないと思うけど。京子さんも野次馬根性丸出しだな」
潜入捜査をしている彰人から、山奥にある訓練場の許可申請が入ったのは二日前のことだ。
「けど、安藤はそんなこと何も知らないんですよね? アルガスの所有地に不法侵入だなんて、おめでたい女。早く捕まえちゃえばいいのに」
「相手はホルスなんだから、慎重に行かないとだろ? まぁ申請って言ったって、ただの荒地みたいなものだけどね」
捜査については監察員の彰人に一任されていて、綾斗も詳細までは良く知らなかった。
彰人がホルスの幹部である安藤律と接触を始めて二ヶ月。最初にその場所へ誘ったのは彼だと言うが、二度三度と繰り返して入ろうとするのは、余程彼女が彰人に気を許しているのだろう。
「彰人さんの事好きなのかしら。確かにカッコいいけどミステリアスな所もあるし、バスクだなんて言われたら警戒しちゃいそうだけど」
「どうだろうね。それより美弦、今回の申請書にこの間の彼の名前も入ってたけど、そろそろ話してくれる?」
「えっ」
「保科修司くん──この間、律と一緒に居たコだよね?」
声を裏返らせて赤面する美弦に、綾斗は思わず声を出して笑う。
ゴールデンウイークに別の用事で町へ行き、偶然律を見つけた。
彰人の報告では他に行動を共にするような仲間はいないという話だったが、彼女がこちらに気付いた時、一緒に逃げたのが彼だった。
確かに気配は二つあった。その後の報告で、彼がバスクだという事も確認済みだ。
人ごみの繁華街だという事と、彰人の仕事を考慮して深追いしなかったが、二人の背を見つめる美弦の表情に、綾斗は彼女の秘密を垣間見た。
「知り合いなの?」
美弦は唇をきゅっと噛んで、握っていたペンに力を込める。
「この間は泣きそうだったからそっとしといたけど、聞かせてもらえる?」
「私、ペナルティ受けなきゃいけませんか?」
「大袈裟だな。今は就業後だからプライベートだと思って。ま、悪いことしたと思うなら自分でちゃんと反省すること」
俯いたまま顎を引く美弦に、綾斗は苦笑する。
「だってさ、美弦いっつも俺の事ばっか聞くだろ? たまには美弦のことも教えてよ」
「すみません」
「いいけどさ」
そう言うと、美弦は小さく笑みを零して、ぽつりぽつりと話を始めた。
「私がここに初めて来た日に、彼と駅で会ったんです」
彼が美弦と同じ歳だという事、知り合いのキーダーに会う為にアルガスの側まで来たという事、そしてその日は彼がバスクだと知りながら見逃した事。
彼の知り合いだというキーダーは仙台支部の平野だろうというが、直接確認をしたわけではないらしい。
「そんな事二年も抱えてたの? よく頑張ったな」
「話しちゃダメだと思ってたから……」
「まぁ思うよね」
同期のいない美弦は、アルガス中の色々な人と話をする。ストレートで尖った物言いをすることも多いが、きちんと自分の立ち位置を理解した上での発言を悪く言う人は少ない。
「それで、彼が好きなの?」
恋愛の話を振っても、いつも興味のない顔をしていた美弦は、この期に及んでも首を縦には振らなかった。
「一度会っただけですから。……ただ、同じ歳の能力者だって聞いて少し嬉しかったって言うか」
「分かる。同期がいるのって羨ましいもんな」
マサにはあの三人が居て、京子には朱羽がいる。
彼の場合はキーダーではないけれど、美弦にとってそうなり得る希望は持てるだろう。
「けど彼は今、律と居る。手遅れになる前に出さないとね」
「あんな乳女に惑わされて。男の人って、やっぱりああいうのがいいのかしら」
美弦は自分の胸をチラと見下ろして、怒りを露にする。
「人それぞれだろ? 俺は興味ないけど?」
「……確かに」
「はぁ?」
何かを頭に浮かべてはっきりと肯定する美弦に、綾斗は「俺の事はいいから」と話を元に戻した。
「それより、またすぐに彼に会えるんじゃない?」
それが美弦にとって感動の再会になるか最悪の展開になるかは分からないが、美弦は窓の外へ目をやり、「ですね」と寂しそうな声で呟いた。二年間想いを育てたらしい彼女は、色々と覚悟をしているらしい。
机の上で震えたスマホに京子の名前が見えて、綾斗は飛び付くようにそれを掴んだ。帰り支度を始めた美弦に背を向けて、メールを確認する。
今、京子はヘリの中に居るはずだ。
『凄かったよ』という一言に、暗い写真が一枚だけ添付されている。ほぼ黒のみの背景の中心に、白い光がぼんやりと写っていた。
彰人たちの居る山の広場を、ヘリから撮ったものらしい。不鮮明なものだけれど、その手ブレ具合にテンションを上げた彼女が浮かんでくる。
色んな意味を込めて『ホントだ』と返事した。
白い光は、地上に居る三人のうちの誰かが放ったものだろう。上手いタイミングでシャッターを切ったとは思うが、バスクの二人はアルガスのヘリに相当驚いた事だろう。
彼等にとっての敵機の出現にヘリを撃ち落とされることさえ想像できて、綾斗は「無茶して」と胸を撫で下ろした。
撮影時刻を時計と照らし合わせ、綾斗は立ち上がる。
「じゃあ俺出るけど、この部屋まだこのままにしといて」
手ぶらで部屋を出ようとする綾斗に、美弦は不思議そうに瞬いた眼をすぐに緩めた。
「屋上ですか?」
「そういうの、言わなくていいから。俺の悪あがきだって分かってるだろ?」
「私は直属の部下として、綾斗さんのこと応援していますよ」
「ありがとな」
綾斗は苦笑して部屋を出る。
京子への気持ちはバレバレだ。セナも朱羽も、女性陣はいつも他人の恋路に興味津々だ。
「で、何で本人にはバレないんだよ」
まだ遠い気配を探りながら、綾斗は狭い階段を上った。
徒労に終わる未来は幾らでも想像がつくが、まだ諦める気はない。
空を覆う真っ暗な闇に紫色の光が見えて、心が高鳴った。
風を巻いて降下する銀色の機体に駆け寄りたい気持ちを、ぐっと抑え付ける。
タラップから飛び降りる京子に手を差し伸べると、彼女は「ただいま」と躊躇いなくそれを掴んだ。
「お帰りなさい、京子さん」
「待っててくれたの? もうこんな時間なのに」
パッと破顔する京子。
「仕事溜まってたんで、ついでに。お疲れ様です」
「そっか、綾斗もお疲れ様。送った写真見たでしょ? 凄かったんだから。帰りに彰人くんから電話来て、悪ふざけは良くないって叱られちゃったけど」
「そりゃいきなり来られたら驚きますよ。写真もハッキリ写っていませんでしたよ?」
「だって、あれしか撮れなかったんだもん。リスク高すぎるってコージさんが止まってくれなかったから。でね、早く送りたかったの。綾斗はすぐ返事くれるでしょ?」
「まぁ、気付いたらですけどね」
送られたメールのテンションのままで、京子は声を弾ませた。相手の光の威力に恐怖などは全く感じていないようだ。
「それでね、綾斗。聞いて」
二日ぶりに話す彼女の止まらない報告を、いつまでも聞いていたいと思う。
「いいですよ。何ならちょっと飲みに行きますか?」
「ほんと? やったぁ」
「明日も仕事だから、一杯だけですよ」
「大ジョッキでね」
最近『一杯だけ』がお互いの常套句になっている。綾斗が二十歳になったことでできた、ほんの少しの進展だ。
あと数日であの人が帰って来る。期待を現すように、彼女の机のカレンダーには大きな赤丸が描かれていた。
いつもより少し長い滞在だけれど、戻る日の印もまた同じページにある。
「じゃあ、俺も特大で」
まだお酒には全然慣れていないけれど、今日は少しだけ飲もうと思った。
最近デスクワークが増えて、集中すればするほどあっという間に時間が経ってしまう。
平次から差し入れられた軽食を五時頃に食べてから、仕事以外の記憶がなかった。
「悪い美弦、もうこんな時間だ。帰っていいからね?」
美弦は「ホントだ」と向かいのデスクからぴょっこり顔を上げる。
「ごめんな、この間も残業させたのに」
「いいんですよ。テスト終わったばかりで暇なんで」
「あぁそういえば、高等部は試験期間だったか。どうだった?」
「バッチリです」
美弦は抜群の笑顔を見せて、パソコンのモニターを閉じた。
キーダーとして後輩の彼女は、綾斗と同じ東黄学園の高等部に通っている。大学と同じ敷地内に校舎があって、たまに顔を合わせることもあった。
「今日、京子さん戻って来るんですよね」
美弦はデスクのカレンダーを確認して、ニコリと目を細めた。
京子は仕事で二日前から関西に行っている。
「あぁ、うん。けど遅くなるかもしれないし、待たなくていいよ」
「はい。昨日電話した時、今日彰人さんが訓練場の予約取ってるって言ったら興奮してましたよ。見に行く気満々で。私も一緒に行きたかったなぁ」
「そんな面白いものでもないと思うけど。京子さんも野次馬根性丸出しだな」
潜入捜査をしている彰人から、山奥にある訓練場の許可申請が入ったのは二日前のことだ。
「けど、安藤はそんなこと何も知らないんですよね? アルガスの所有地に不法侵入だなんて、おめでたい女。早く捕まえちゃえばいいのに」
「相手はホルスなんだから、慎重に行かないとだろ? まぁ申請って言ったって、ただの荒地みたいなものだけどね」
捜査については監察員の彰人に一任されていて、綾斗も詳細までは良く知らなかった。
彰人がホルスの幹部である安藤律と接触を始めて二ヶ月。最初にその場所へ誘ったのは彼だと言うが、二度三度と繰り返して入ろうとするのは、余程彼女が彰人に気を許しているのだろう。
「彰人さんの事好きなのかしら。確かにカッコいいけどミステリアスな所もあるし、バスクだなんて言われたら警戒しちゃいそうだけど」
「どうだろうね。それより美弦、今回の申請書にこの間の彼の名前も入ってたけど、そろそろ話してくれる?」
「えっ」
「保科修司くん──この間、律と一緒に居たコだよね?」
声を裏返らせて赤面する美弦に、綾斗は思わず声を出して笑う。
ゴールデンウイークに別の用事で町へ行き、偶然律を見つけた。
彰人の報告では他に行動を共にするような仲間はいないという話だったが、彼女がこちらに気付いた時、一緒に逃げたのが彼だった。
確かに気配は二つあった。その後の報告で、彼がバスクだという事も確認済みだ。
人ごみの繁華街だという事と、彰人の仕事を考慮して深追いしなかったが、二人の背を見つめる美弦の表情に、綾斗は彼女の秘密を垣間見た。
「知り合いなの?」
美弦は唇をきゅっと噛んで、握っていたペンに力を込める。
「この間は泣きそうだったからそっとしといたけど、聞かせてもらえる?」
「私、ペナルティ受けなきゃいけませんか?」
「大袈裟だな。今は就業後だからプライベートだと思って。ま、悪いことしたと思うなら自分でちゃんと反省すること」
俯いたまま顎を引く美弦に、綾斗は苦笑する。
「だってさ、美弦いっつも俺の事ばっか聞くだろ? たまには美弦のことも教えてよ」
「すみません」
「いいけどさ」
そう言うと、美弦は小さく笑みを零して、ぽつりぽつりと話を始めた。
「私がここに初めて来た日に、彼と駅で会ったんです」
彼が美弦と同じ歳だという事、知り合いのキーダーに会う為にアルガスの側まで来たという事、そしてその日は彼がバスクだと知りながら見逃した事。
彼の知り合いだというキーダーは仙台支部の平野だろうというが、直接確認をしたわけではないらしい。
「そんな事二年も抱えてたの? よく頑張ったな」
「話しちゃダメだと思ってたから……」
「まぁ思うよね」
同期のいない美弦は、アルガス中の色々な人と話をする。ストレートで尖った物言いをすることも多いが、きちんと自分の立ち位置を理解した上での発言を悪く言う人は少ない。
「それで、彼が好きなの?」
恋愛の話を振っても、いつも興味のない顔をしていた美弦は、この期に及んでも首を縦には振らなかった。
「一度会っただけですから。……ただ、同じ歳の能力者だって聞いて少し嬉しかったって言うか」
「分かる。同期がいるのって羨ましいもんな」
マサにはあの三人が居て、京子には朱羽がいる。
彼の場合はキーダーではないけれど、美弦にとってそうなり得る希望は持てるだろう。
「けど彼は今、律と居る。手遅れになる前に出さないとね」
「あんな乳女に惑わされて。男の人って、やっぱりああいうのがいいのかしら」
美弦は自分の胸をチラと見下ろして、怒りを露にする。
「人それぞれだろ? 俺は興味ないけど?」
「……確かに」
「はぁ?」
何かを頭に浮かべてはっきりと肯定する美弦に、綾斗は「俺の事はいいから」と話を元に戻した。
「それより、またすぐに彼に会えるんじゃない?」
それが美弦にとって感動の再会になるか最悪の展開になるかは分からないが、美弦は窓の外へ目をやり、「ですね」と寂しそうな声で呟いた。二年間想いを育てたらしい彼女は、色々と覚悟をしているらしい。
机の上で震えたスマホに京子の名前が見えて、綾斗は飛び付くようにそれを掴んだ。帰り支度を始めた美弦に背を向けて、メールを確認する。
今、京子はヘリの中に居るはずだ。
『凄かったよ』という一言に、暗い写真が一枚だけ添付されている。ほぼ黒のみの背景の中心に、白い光がぼんやりと写っていた。
彰人たちの居る山の広場を、ヘリから撮ったものらしい。不鮮明なものだけれど、その手ブレ具合にテンションを上げた彼女が浮かんでくる。
色んな意味を込めて『ホントだ』と返事した。
白い光は、地上に居る三人のうちの誰かが放ったものだろう。上手いタイミングでシャッターを切ったとは思うが、バスクの二人はアルガスのヘリに相当驚いた事だろう。
彼等にとっての敵機の出現にヘリを撃ち落とされることさえ想像できて、綾斗は「無茶して」と胸を撫で下ろした。
撮影時刻を時計と照らし合わせ、綾斗は立ち上がる。
「じゃあ俺出るけど、この部屋まだこのままにしといて」
手ぶらで部屋を出ようとする綾斗に、美弦は不思議そうに瞬いた眼をすぐに緩めた。
「屋上ですか?」
「そういうの、言わなくていいから。俺の悪あがきだって分かってるだろ?」
「私は直属の部下として、綾斗さんのこと応援していますよ」
「ありがとな」
綾斗は苦笑して部屋を出る。
京子への気持ちはバレバレだ。セナも朱羽も、女性陣はいつも他人の恋路に興味津々だ。
「で、何で本人にはバレないんだよ」
まだ遠い気配を探りながら、綾斗は狭い階段を上った。
徒労に終わる未来は幾らでも想像がつくが、まだ諦める気はない。
空を覆う真っ暗な闇に紫色の光が見えて、心が高鳴った。
風を巻いて降下する銀色の機体に駆け寄りたい気持ちを、ぐっと抑え付ける。
タラップから飛び降りる京子に手を差し伸べると、彼女は「ただいま」と躊躇いなくそれを掴んだ。
「お帰りなさい、京子さん」
「待っててくれたの? もうこんな時間なのに」
パッと破顔する京子。
「仕事溜まってたんで、ついでに。お疲れ様です」
「そっか、綾斗もお疲れ様。送った写真見たでしょ? 凄かったんだから。帰りに彰人くんから電話来て、悪ふざけは良くないって叱られちゃったけど」
「そりゃいきなり来られたら驚きますよ。写真もハッキリ写っていませんでしたよ?」
「だって、あれしか撮れなかったんだもん。リスク高すぎるってコージさんが止まってくれなかったから。でね、早く送りたかったの。綾斗はすぐ返事くれるでしょ?」
「まぁ、気付いたらですけどね」
送られたメールのテンションのままで、京子は声を弾ませた。相手の光の威力に恐怖などは全く感じていないようだ。
「それでね、綾斗。聞いて」
二日ぶりに話す彼女の止まらない報告を、いつまでも聞いていたいと思う。
「いいですよ。何ならちょっと飲みに行きますか?」
「ほんと? やったぁ」
「明日も仕事だから、一杯だけですよ」
「大ジョッキでね」
最近『一杯だけ』がお互いの常套句になっている。綾斗が二十歳になったことでできた、ほんの少しの進展だ。
あと数日であの人が帰って来る。期待を現すように、彼女の机のカレンダーには大きな赤丸が描かれていた。
いつもより少し長い滞在だけれど、戻る日の印もまた同じページにある。
「じゃあ、俺も特大で」
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