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【改訂前】うるさい
転校生と会計
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そしてだ。
何があったかと言うと…。
会長達が僕が来た日と同じように転校生を見に来た。
副会長については何処か様子がおかしくて、落ち込んでるみたいだった。
そして会長はきょときょとと何かを探していて転校生を全く見ていなかった。
問題は会計と双子。
「うっわー、何この子~、毬藻みたぁ~い」
「「ホントだー!動く毬藻だね!」」
馬鹿にするように大袈裟に驚いて笑う。
そしてそれに便乗してクスクスと忍び笑いが起こる。
それに対して黙っていないのが毬藻。
「なんだよ!お前ら誰だ!?そんなこと友達に言ったら駄目なんだぞ!今謝ったら許してやるよ!」
すると何を思ったのか会計がへぇー、と目を細める。
僕は見えなかったが、新しい玩具を見つけた子供みたいな顔をしていたらしい。
「俺、君のこと気に入っちゃったなぁ~、ねぇ、名前なんて言うのぉ?今夜とかぁ、どう~?」
ヘラヘラと笑う会計にどよめきが起こる。
ここまでなら良かったのに…。
「なんでお前、そんなに苦しそうにしてるんだよ!友達なんだからなんでも言わなきゃいけないんだぞ!それに今夜どうなんて気安く聞いたら駄目なんだぞ!俺が全部受け止めてやるからな!!セフレなんか作ったらダメだぞ!」
つまり、美形は全員友達、って事?
俺が受け止めてやるって普通に意味不明。
てか、友達なら何でも言わなきゃって…絶対やだし。
馬鹿馬鹿しいにも程がある。
呆れたように水を飲みつつ、加奈川くんに目を向けて後悔した。
加奈川くんは白目を剥いていたのだ。
「ぶふっゲホッ」
驚いて飲んでいた水を吹き出してしまった。
近くにいた生徒達に睨まれたのは言わずもがな。
とりあえず、卓子の下で加奈川くんの足を踏みつけておいた。
…話が脱線してしまった。
そんなことはどうでも良くて。
それを聞いた時の会計の顔。
雷を打たれたみたいな感じだったそうだ。
「…名前、教えて貰ってもいい?」
震える声を抑えるように問う会計。
「俺は花瀬雅(ハナセミヤビ)だ!雅って呼べよ!!」
「雅ちゃん!」
「なっ!ちゃ、ちゃん付けなんて…お、俺は男だぞ!」
照れたように多分顔を赤くする毬藻とそれを惚けたように見つめる会計。
なんの茶番だよ、これ。
あちこちで悲鳴が沸き起こる。
しかし、悲劇はまだまだ続いた。
何があったかと言うと…。
会長達が僕が来た日と同じように転校生を見に来た。
副会長については何処か様子がおかしくて、落ち込んでるみたいだった。
そして会長はきょときょとと何かを探していて転校生を全く見ていなかった。
問題は会計と双子。
「うっわー、何この子~、毬藻みたぁ~い」
「「ホントだー!動く毬藻だね!」」
馬鹿にするように大袈裟に驚いて笑う。
そしてそれに便乗してクスクスと忍び笑いが起こる。
それに対して黙っていないのが毬藻。
「なんだよ!お前ら誰だ!?そんなこと友達に言ったら駄目なんだぞ!今謝ったら許してやるよ!」
すると何を思ったのか会計がへぇー、と目を細める。
僕は見えなかったが、新しい玩具を見つけた子供みたいな顔をしていたらしい。
「俺、君のこと気に入っちゃったなぁ~、ねぇ、名前なんて言うのぉ?今夜とかぁ、どう~?」
ヘラヘラと笑う会計にどよめきが起こる。
ここまでなら良かったのに…。
「なんでお前、そんなに苦しそうにしてるんだよ!友達なんだからなんでも言わなきゃいけないんだぞ!それに今夜どうなんて気安く聞いたら駄目なんだぞ!俺が全部受け止めてやるからな!!セフレなんか作ったらダメだぞ!」
つまり、美形は全員友達、って事?
俺が受け止めてやるって普通に意味不明。
てか、友達なら何でも言わなきゃって…絶対やだし。
馬鹿馬鹿しいにも程がある。
呆れたように水を飲みつつ、加奈川くんに目を向けて後悔した。
加奈川くんは白目を剥いていたのだ。
「ぶふっゲホッ」
驚いて飲んでいた水を吹き出してしまった。
近くにいた生徒達に睨まれたのは言わずもがな。
とりあえず、卓子の下で加奈川くんの足を踏みつけておいた。
…話が脱線してしまった。
そんなことはどうでも良くて。
それを聞いた時の会計の顔。
雷を打たれたみたいな感じだったそうだ。
「…名前、教えて貰ってもいい?」
震える声を抑えるように問う会計。
「俺は花瀬雅(ハナセミヤビ)だ!雅って呼べよ!!」
「雅ちゃん!」
「なっ!ちゃ、ちゃん付けなんて…お、俺は男だぞ!」
照れたように多分顔を赤くする毬藻とそれを惚けたように見つめる会計。
なんの茶番だよ、これ。
あちこちで悲鳴が沸き起こる。
しかし、悲劇はまだまだ続いた。
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