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スノーランド婚約結婚編
三カ国の晩餐会
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「ミリア王女、体調はもうよろしいので?」
「はい、お気遣いありがとうございます」
アングレの第二王子フォスターは優しい口調でミリアを気遣った。シルベスターもミリアの記憶が戻ったと知り、ミリアに向かいウインクをしてみせた。
「アングレの古い街並みは今度是非見てみたいものですね」
「鉄道が三カ国繋がればきっと頻繁に行き来できるでしょうな!」
「楽しみだ」
三カ国協議では、新たな平和条約などを進めることとなり、将来的にアングレへも鉄道が引かれるとことなった。
晩餐会では三カ国の王子たちで未来の国王たちがより交流を図ればどれほど良いかを延々と楽しく話し合うことができたようだ。話も終盤に差し掛かると叔父であるケネスが立ち上がった。
「実はうちのミリアが、無事フェリス国の侯爵で騎士団長でもあるランドルフ殿と婚約することとなった」
「それはそれは、おめでとうございます」
「おめでとう、二人とも」
ミリアとランドルフは立ち上がり、皆に礼をする。皆からの拍手が止まらなかったが、ヴィヴィアンだけが驚愕で震えた。
「なんでなの!!私と結婚するはずよ!!なんであんな平民から生まれた女なんかと!!」
(予想通りの反応だわ・・・)
「やめないか!!お前はまだそんな戯れ事を言っているのか!!」
フォスターが妹であるヴィヴィアンを嗜めた。しかしヴィヴィアンの腹の虫は収まらない。
「こんなド田舎の野蛮人が住む国より、大国アングレの方がよっぽど強いのにっ・・・なにせ、私とランドルフは愛し合ってるのよ!昨日だってなんども愛し合ったわ!!」
「・・・すみませんが・・・発言をお許しください」
マールが王子たちに伺いをたて、すぐに許可される。
「ヴィヴィアン王女の部屋から、大量の媚薬と痺れ薬が発見されました。ランドルフはヴィヴィアン王女から痺れ薬を飲まされ、媚薬の香が充満する部屋で無理やり襲われたそうです」
「なっ・・・違う!!私たちは愛し合って・・・」
「証拠の映像があります・・・」
ーピッ
『ふふふ、痺れて動けないでしょう?さあ、あなたとの既成事実を作って早く結婚しましょ』
「やっ・・・め・・・ろ・・・」
ランドルフが倒れ、ヴィヴィアンが高らかに笑っている映像が撮されている。
「と、止めて!!早く止めなさい!!!」
「事実を認めるんですね」
「認めるから、早く止めて!!」
ーピッ
「認めていただけて良かったです・・・もう少しであなたたちのお色気シーンが映るところでしたからね・・・」
ヴィヴィアンは悔しそうに唇を噛んだ。
「私はアングレの王女よ!小国の、ましては平民の王女は引っ込んでなさい!」
ーパシン
フォスターはヴィヴィアンに手を上げてビンタをした。
「お前は・・・なんてことを・・・」
「お兄さま・・・こんな国の奴ら戦争して負かせたらいいじゃない!」
「お前・・・今平和に向かっていっているときに何故そんなことを・・・しかもな、ヴィヴィアン。万が一にも戦争をしたってアングレは負けるぞ。スノーランドには他国の何十倍ものエネルギーを発する鉱石があるし、フェリス国が後ろについているんだ。一瞬でアングレは負ける」
「お兄さま・・・」
「ヴィヴィアン、君はスノーランドの皆様を侮辱したね・・・しかもフェリス国の侯爵に違法である薬物を使うなんて・・・申し訳ないけど、君をもう庇ってやれない。父上にもそう申し上げるよ」
「っ・・・」
「彼女を連れていってくれ」
アングレの騎士たちがヴィヴィアンを外へと連れ出した。ヴィヴィアンは最後までミリアに暴言を吐いていた。
「皆様、お騒がせして本当に申し訳なかった。特にミリア王女・・・君にはなんとお詫びしたら良いか・・・彼女を王族から平民に降ろすことで、なんとか平和に納めていただけないだろうか」
「彼と一緒になれるのであれば私はもう気にしません・・・フォスター王子に全てお任せします」
フォスターは頭を深く下げ、ミリアもそれを受け止めた。フォスターは慈悲深く聡明である。ミリアや他の者も良き国王となるだろうと思った。第一王子を押し退けて彼が国王に指名されていることは納得だ。シルベスターはワインを掲げた。
「改めて、ミリアちゃん、ランドルフ、おめでとう!そして三カ国の平和と友好の未来のために、乾杯!」
『乾杯!!』
こうしてミリアとランドルフは再び婚約者となり、婚約期間は半年と決まった。
「はい、お気遣いありがとうございます」
アングレの第二王子フォスターは優しい口調でミリアを気遣った。シルベスターもミリアの記憶が戻ったと知り、ミリアに向かいウインクをしてみせた。
「アングレの古い街並みは今度是非見てみたいものですね」
「鉄道が三カ国繋がればきっと頻繁に行き来できるでしょうな!」
「楽しみだ」
三カ国協議では、新たな平和条約などを進めることとなり、将来的にアングレへも鉄道が引かれるとことなった。
晩餐会では三カ国の王子たちで未来の国王たちがより交流を図ればどれほど良いかを延々と楽しく話し合うことができたようだ。話も終盤に差し掛かると叔父であるケネスが立ち上がった。
「実はうちのミリアが、無事フェリス国の侯爵で騎士団長でもあるランドルフ殿と婚約することとなった」
「それはそれは、おめでとうございます」
「おめでとう、二人とも」
ミリアとランドルフは立ち上がり、皆に礼をする。皆からの拍手が止まらなかったが、ヴィヴィアンだけが驚愕で震えた。
「なんでなの!!私と結婚するはずよ!!なんであんな平民から生まれた女なんかと!!」
(予想通りの反応だわ・・・)
「やめないか!!お前はまだそんな戯れ事を言っているのか!!」
フォスターが妹であるヴィヴィアンを嗜めた。しかしヴィヴィアンの腹の虫は収まらない。
「こんなド田舎の野蛮人が住む国より、大国アングレの方がよっぽど強いのにっ・・・なにせ、私とランドルフは愛し合ってるのよ!昨日だってなんども愛し合ったわ!!」
「・・・すみませんが・・・発言をお許しください」
マールが王子たちに伺いをたて、すぐに許可される。
「ヴィヴィアン王女の部屋から、大量の媚薬と痺れ薬が発見されました。ランドルフはヴィヴィアン王女から痺れ薬を飲まされ、媚薬の香が充満する部屋で無理やり襲われたそうです」
「なっ・・・違う!!私たちは愛し合って・・・」
「証拠の映像があります・・・」
ーピッ
『ふふふ、痺れて動けないでしょう?さあ、あなたとの既成事実を作って早く結婚しましょ』
「やっ・・・め・・・ろ・・・」
ランドルフが倒れ、ヴィヴィアンが高らかに笑っている映像が撮されている。
「と、止めて!!早く止めなさい!!!」
「事実を認めるんですね」
「認めるから、早く止めて!!」
ーピッ
「認めていただけて良かったです・・・もう少しであなたたちのお色気シーンが映るところでしたからね・・・」
ヴィヴィアンは悔しそうに唇を噛んだ。
「私はアングレの王女よ!小国の、ましては平民の王女は引っ込んでなさい!」
ーパシン
フォスターはヴィヴィアンに手を上げてビンタをした。
「お前は・・・なんてことを・・・」
「お兄さま・・・こんな国の奴ら戦争して負かせたらいいじゃない!」
「お前・・・今平和に向かっていっているときに何故そんなことを・・・しかもな、ヴィヴィアン。万が一にも戦争をしたってアングレは負けるぞ。スノーランドには他国の何十倍ものエネルギーを発する鉱石があるし、フェリス国が後ろについているんだ。一瞬でアングレは負ける」
「お兄さま・・・」
「ヴィヴィアン、君はスノーランドの皆様を侮辱したね・・・しかもフェリス国の侯爵に違法である薬物を使うなんて・・・申し訳ないけど、君をもう庇ってやれない。父上にもそう申し上げるよ」
「っ・・・」
「彼女を連れていってくれ」
アングレの騎士たちがヴィヴィアンを外へと連れ出した。ヴィヴィアンは最後までミリアに暴言を吐いていた。
「皆様、お騒がせして本当に申し訳なかった。特にミリア王女・・・君にはなんとお詫びしたら良いか・・・彼女を王族から平民に降ろすことで、なんとか平和に納めていただけないだろうか」
「彼と一緒になれるのであれば私はもう気にしません・・・フォスター王子に全てお任せします」
フォスターは頭を深く下げ、ミリアもそれを受け止めた。フォスターは慈悲深く聡明である。ミリアや他の者も良き国王となるだろうと思った。第一王子を押し退けて彼が国王に指名されていることは納得だ。シルベスターはワインを掲げた。
「改めて、ミリアちゃん、ランドルフ、おめでとう!そして三カ国の平和と友好の未来のために、乾杯!」
『乾杯!!』
こうしてミリアとランドルフは再び婚約者となり、婚約期間は半年と決まった。
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