秘密の師弟関係

ほのじー

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第三章:真実

双子の姉弟

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ランドルフがさらにミリアを避けるようになり、そんなランドルフの態度に戸惑いと悲しさが押し寄せた。シャーロットも「悩みでもあるの?」とミリアを心配していた。仕事にも集中できないなんて侍女失格だ・・・とミリアは反省し、頑張って集中しようとするも途中ぼんやりとしてしまう。

仕事中キースがミリアの顔を人差し指でツンツンして遊んでいるのにも気づかずにボケっとしていた。キースは「リアクションないとつまんないの~」と言って去っていったのだが。



「はぁ・・・」
「ミリ姉、なんだよため息なんか付いて」
「エド!?」

弟のエドアルドの部署は王城の別塔にあり仕事中なかなか会うことはない。


「なんでエドがここに!?」
「いやぁ、騎士団長に渡す書類があるからちょっと届けにさ~」

エドアルドは仕事ついでにミリアが働いている様子を見にきてくれたようだ。外ではヴェール騎士団とブラン騎士団が合同練習をしていたようで、練習が終わった若手の騎士数人がまだ力が有り余っているのかグラウンドに残って剣や弓の練習していた。


「それで、騎士団長はどこにいるのかな」
「ああ、あそこにある事務室にいるんじゃないかな」
「おっけー。ミリ姉もうすぐお昼休憩だろ?一緒に食べよう。また書類渡したら迎えにくるわ」
「うん、分かった」




(ん~エド遅いなぁ~)

ミリアは今日の分の仕事が一通り終わったのでエドアルドを待つもまだ来ない。迎えにいこうかと思い席を立ってランドルフの事務室に向かおうとすると、エドアルドが部屋から出てくるのが見えた。エドアルドはミリアに気づき、ミリアの方へ向かってきた。


キーンーーーーー!!

『あ!!』

先程見かけたヴェール騎士団の若手騎士数人は昼休みになってもまだ打ち合いをしていたようで、一人の少年が相手の剣を弾き、相手は手を滑らせた。その剣が勢いをつけてエドアルドに向かった。


「エド!!」
「うっ!」


ーーーーキン!!


ミリアは瞬発的に短剣を取り出し飛んできた短剣を弾き返した。エドアルドは頭を抱えうずくまる。カランカランと弾いた剣は地面に落ちた。


「お前ら!昼休み中の練習試合は禁止されてるだろ!何やってるんだ!!」
『す・・・すみませんでした!!』
「もう少しで人に当たるところだったじゃないか!お前ら始末書書いて懲罰の草むしりと二週間帯剣禁止だからな」
『はい!!』


ヴェール騎士団の団長らしき男が若手騎士たちに怒鳴り声をあげている。そして騎士たちは「すみませんでした!」とエドアルドに向かい頭を下げていた。ミリアは「エド、怪我はない??」と言ってエドアルドの手を握りしめた。エドアルドは無事なようでホッとし、「もう昼休み終わっちゃう、急ごう」と言ってミリアとエドアルドはその場を後にした。



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