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第二章:恋の芽
雪合戦!!(前)
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雪がふわりと舞い、王城も雪景色となっている。ミリアの息は白く、寒さで身震いをした。
「シャーロット様、今年も雪が積もりそうですね」
「そうね、もうすぐお兄様が毎年開催する雪合戦があるものね。ミリアも参加するんでしょ?楽しみだわ~!」
「私も楽しみです。チーム分けもされたみたいですね」
第一王子シルベスターが毎年開催しているこの雪合戦、王城内で働いている人たちへの年末の楽しみとして王城の庭のいつも使っていないスペースを利用して雪合戦を開催しているのである。優勝チームはシャーロット様から王都で一番人気で今予約は三ヶ月待ちの高級チョコレートアソートと記念シャンパンが人数分プレゼントされる。優勝できなくてもその後打ち上げパーティーがあるのだが、費用はシルベスター持ちとなるので、それを楽しみに参加する人も多々だ。参加は自由で、王城で働く人の家族や子供たちも参加できる。チーム分けは、ブラン騎士団は強制参加なので、彼らを均等に分け(騎士が多いと有利になってしまうので)、その他をランダムに組分けしているそうだ。私はAチームで、チームA~Jの10チームに分かれており、一チーム七人と補欠二人の九人で構成されている。雪玉に当たると失格となり、雪玉に当てられずに相手側のフラグを取ると勝利となる。リーダーはブラン騎士団副団長のキースだ。
「よかったわね、ミリアさん。キース副団長は、ブラン騎士団でも子女たちから一番人気で羨ましがられるわよ。当日はイケメン揃いのブラン騎士団を見に来る官僚や貴族の娘さんたちも多いしね」
「へぇ~そうなんですか」
「まぁ私は筋肉質の男は興味ないけどね」
そう付け加えたのは元ベラ付きの侍女サリーだ。彼女もベラと同じく美しいものが好きだ。彼女の旦那さんは年下の童顔で(サリーは見た目通り肉食女子である)、王都の会社で事務をしているそうだ。
「サリーさんは参加しないんですね」
「ええ、産後で激しい運動は禁止されてるからね~あの雪合戦、意外とハードでしょ?でもちゃんと見に行くわ!ベラ様付きの侍女たちも出るから後で紹介してあげるわね」
「はい、ありがとうございます」
ーそして雪合戦当日ー
「はじめまして、ブラン騎士団、副団長を務めていますキースです。今日は宜しくね」
銀の髪に同じ銀色の目の男性はまるで雪の結晶からできた雪の王子様のようである。多くの女性を魅了する理由がミリアには分かった。
「やあ、はじめまして。君がシャーロット様の侍女だね」
「はじめまして、ミリアと申します、キース副団長」
「いや~なんか俺、いつの間にか副団長に指名されてただけだから、役職そんな言われたくないんだよね。キースって呼んでよ」
「は、はい分かりました」
「じゃあ、呼んでみて」
「キ、キース・・・さん?」
「うん、いいね。美人に名前呼ばれるのは。ミリちゃん、今日は楽しもうね~」
(初対面で愛称呼び・・・チャラい)
思ったより軽い感じの人だが、人の分析には長けているのか、私たちにいくつか質問して体の調子をみてしっかりと作戦を考えているようだった。発言は軽いが真面目な性格らしい。
「ポジションはフォワードに騎士団の俺とトム、あとはミリアさんとダン君にお願いしよう、バックスは残りの三人だ」
『はい!!』
バックスは後方支援で、とにかく雪玉を作り、フォワードに雪玉を受け渡す。バックスには手先の器用な国立研究所の化学班マール、ベラ付き侍女ランラン、財務大臣のご子息ザックの三人だ。
バックスの説明が終わったところでフォワードの作戦会議となった。
「ミリアちゃんとダン君は体が軽くて小回りがきくから雪玉を避けながら旗を攻めにいってもらおう、俺とトムは二人を守りながらとにかく雪玉を相手に当てにかかるよ」
『了解です』
「シャーロット様、今年も雪が積もりそうですね」
「そうね、もうすぐお兄様が毎年開催する雪合戦があるものね。ミリアも参加するんでしょ?楽しみだわ~!」
「私も楽しみです。チーム分けもされたみたいですね」
第一王子シルベスターが毎年開催しているこの雪合戦、王城内で働いている人たちへの年末の楽しみとして王城の庭のいつも使っていないスペースを利用して雪合戦を開催しているのである。優勝チームはシャーロット様から王都で一番人気で今予約は三ヶ月待ちの高級チョコレートアソートと記念シャンパンが人数分プレゼントされる。優勝できなくてもその後打ち上げパーティーがあるのだが、費用はシルベスター持ちとなるので、それを楽しみに参加する人も多々だ。参加は自由で、王城で働く人の家族や子供たちも参加できる。チーム分けは、ブラン騎士団は強制参加なので、彼らを均等に分け(騎士が多いと有利になってしまうので)、その他をランダムに組分けしているそうだ。私はAチームで、チームA~Jの10チームに分かれており、一チーム七人と補欠二人の九人で構成されている。雪玉に当たると失格となり、雪玉に当てられずに相手側のフラグを取ると勝利となる。リーダーはブラン騎士団副団長のキースだ。
「よかったわね、ミリアさん。キース副団長は、ブラン騎士団でも子女たちから一番人気で羨ましがられるわよ。当日はイケメン揃いのブラン騎士団を見に来る官僚や貴族の娘さんたちも多いしね」
「へぇ~そうなんですか」
「まぁ私は筋肉質の男は興味ないけどね」
そう付け加えたのは元ベラ付きの侍女サリーだ。彼女もベラと同じく美しいものが好きだ。彼女の旦那さんは年下の童顔で(サリーは見た目通り肉食女子である)、王都の会社で事務をしているそうだ。
「サリーさんは参加しないんですね」
「ええ、産後で激しい運動は禁止されてるからね~あの雪合戦、意外とハードでしょ?でもちゃんと見に行くわ!ベラ様付きの侍女たちも出るから後で紹介してあげるわね」
「はい、ありがとうございます」
ーそして雪合戦当日ー
「はじめまして、ブラン騎士団、副団長を務めていますキースです。今日は宜しくね」
銀の髪に同じ銀色の目の男性はまるで雪の結晶からできた雪の王子様のようである。多くの女性を魅了する理由がミリアには分かった。
「やあ、はじめまして。君がシャーロット様の侍女だね」
「はじめまして、ミリアと申します、キース副団長」
「いや~なんか俺、いつの間にか副団長に指名されてただけだから、役職そんな言われたくないんだよね。キースって呼んでよ」
「は、はい分かりました」
「じゃあ、呼んでみて」
「キ、キース・・・さん?」
「うん、いいね。美人に名前呼ばれるのは。ミリちゃん、今日は楽しもうね~」
(初対面で愛称呼び・・・チャラい)
思ったより軽い感じの人だが、人の分析には長けているのか、私たちにいくつか質問して体の調子をみてしっかりと作戦を考えているようだった。発言は軽いが真面目な性格らしい。
「ポジションはフォワードに騎士団の俺とトム、あとはミリアさんとダン君にお願いしよう、バックスは残りの三人だ」
『はい!!』
バックスは後方支援で、とにかく雪玉を作り、フォワードに雪玉を受け渡す。バックスには手先の器用な国立研究所の化学班マール、ベラ付き侍女ランラン、財務大臣のご子息ザックの三人だ。
バックスの説明が終わったところでフォワードの作戦会議となった。
「ミリアちゃんとダン君は体が軽くて小回りがきくから雪玉を避けながら旗を攻めにいってもらおう、俺とトムは二人を守りながらとにかく雪玉を相手に当てにかかるよ」
『了解です』
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