秘密の師弟関係

ほのじー

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第一章:再会

日常

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ーーミリアの記憶が走馬灯のように蘇ってくる


(少し顔に深みが増してるけど、間違いない、師匠だ)

「こいつはブラン騎士団長で僕の友人でもある、ランドルフ=ハーバード。よく僕の護衛に就いてくれるから、彼のことも宜しく頼むよ」

第一王子シルベスターが師匠であるランドルフを紹介すると、師匠はミリアのことをじっと見つめ、騎士らしい姿勢でミリアに礼をする。

「ランドルフだ。宜しく」
「・・・はい、ミリアです。宜しくお願い致します」

ミリアは師匠にばれるのではないかとドキドキしながら挨拶するが、あっさりと挨拶を済ませ、庭園へと向かった。彼はミリアに全く気づいていないようだ。それもそれで少し悲しいが、気づかれると不味いのでひとまず安心だ。

(師匠、さらにかっこよくなってるなぁ)

元々端正な顔をしていたのだが、年齢も加わり、何か近寄りがたいような、強そうなのにどこか哀愁が漂っている様子で、そこがまた女性にウケそうだ。

今日シャーロットが部屋を出る際に付く騎士ペータ(彼もブラン騎士団の一員である)と共に庭園から少し離れた位置に控える。そしてその横には第一王子付きの騎士と侍女長が控えていた。

この国の騎士団を説明すると

ブラン騎士団は主に王城内の警備や王族の警護をする部隊

ノアール騎士団は主に国外との衝突時に動く部隊

ルージュ騎士団は主に国内での衝突時に動き、戦争が起こっている場合にノアール騎士団の後方支援を行う部隊

ヴェール騎士団は主に国内の警備や犯罪の取り締まり、そして災害時の避難誘導などを行う部隊

この4つの騎士団で形成されている。

なのでシルベスターやシャーロットが部屋を出る際には城内でも常にブラン騎士団の騎士が一人か二人控えているのである。

警護対象であるシャーロットとシルベスターは、庭園の真ん中にある椅子に座り、楽しそうに話に花を咲かせているようだ。ミリアたちは少し離れた位置に控えているのでくすくすと笑い声は聞こえるが、はっきりと何を話しているんのかは聞こえない。

するとシルベスターはミリアの方に視線を向け、ウインクをしてきたように見えた。ふと横を見るとランドルフと目が合ってしまったのでサッと顔を反らしシルベスターとシャーロットの様子を観察していた。





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