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結婚?

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「こ、こんにちは、パルロ会長」
「やあ、よく来てくれたね・・・未来の奥さん」


レイはエスアール商会の会長と一度会うこととなった。ネイトもあれから学校を休んで戻ってきているのだが、レイは心配かけてはいけないと、ネイトと父に内緒で会長の家に来ていた。母にも引き留められたのだが、父が大好きな母はやはり彼に死んでほしくはないのだろう。レイの決断に納得してくれた。


「さあ、こちらにおいでなさい」
「は・・・はい」


パルロはレイの腕を取り、ゆっくりと屋敷の中に招き入れた。地下の階段を下り、パルロは鍵を取り出して扉を開けた。その部屋からは、野生の匂いが充満していた。


(な・・・ここは・・・)


──グルルルルルル
──キーッ、キーッ


「素敵であろう・・・私の子供たちだ」


まるで牢屋のようにいくつもの小さな柵で仕切られ、一つ一つに野生の動物が入っていた。レイの見たことのないようなものもあり、レイは顔をしかめた。


「特にこの猛獣は、人間が大好きなんだ・・・ほら、この子だ」


──グルルルルル・・・

──ガチャン!!ガチャン!!


その猛獣は柵を破ろうと動き回っている。その猛獣は頭が三つに割れており、体はカエルのような光沢がある。大きな口には、牙が生えており、緑色の涎を垂らしている。


「おおお、君を番と認定したようだ・・・見てみなさい」


その猛獣の下半身から、起ち上がるイチモツが見えている。そこには突起がいくつも付いており、醜悪だ。


「はっはっは、私が思ったとおりだ・・・君が第二騎士団の野獣二人を手なずけているのを見て・・・こいつの番に宛がってやろうと、決めたんだ」


パルロはでっぷりと太った腹を擦りながら、野獣についている鎖を引っ張りレイに近づける。


「大丈夫、こいつは人間と思ってるから、人間には攻撃しないんだ。ただ、君を同類の雌だと思っているがな」


(この人の噂・・・本当だったの・・・)


パルロは平民の女性を野獣に宛がい、獣姦させて楽しむ趣味があると聞いていたが、それが本当であると確信する。実際今彼は恍惚としており、彼の下半身は起ち上がっている。


「ああ・・・想像するだけで・・・興奮してきた・・・本当に楽しみだ」
「っ・・・あなた・・・狂ってるっ・・・」


レイが抗議の声をあげると、パルロはいやらしい笑みを浮かべた。


「お父さんを助けたいんだろう?」
「そ、そうですけど・・・他に方法を探します」


(うん、きっと他に方法があるわ・・・)


パルロは声を出して笑う。レイは何がそれほどおかしいのかと、首を捻った。


「私には、君のお父さんはこの国で一切事業はできないようにする金と権力があるんだよ。商業の権限は、ほとんど私が握ってるからね。しかも私の商会が君のお父さんを治す薬の販売権を持っているから・・・すぐに販売中止にすることもできる」
「そ・・・そんなっ・・・」


パルロはレイの肩に手を当て、呟いた。



「私と・・・結婚してくれるね?」

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