18 / 28
救助※
しおりを挟む「やめて・・・お願い。なんでこんなこと」
「あいつと僕は魔術師見習い時代の後輩だったんだ。僕がどう頑張ってもあいつは、努力もせずに僕の記録を上回った。上級悪魔のルシファーとどうにか契約して僕がこの街で一番の魔術師だったのに、すぐにあいつは上級悪魔と契約しやがったんだ」
アレイスターは自虐的な笑みを浮かべた。
「そしたらあいつ、弟子を取ったって聞いてこっそり見に行ったんだ。その時ルシファーが君の匂いで酔ったくらいだよ」
『ああ、あいつの魔力の質が上がったのはお前のおかげだ』
ヴォルティスにこれ以上強くなられては困ると思い美咲を拉致し、自分のものにして自分の魔力を上げようと考えたそうだ。
「ふ~ん、ガキかと思ってたけど、良い体してるじゃないか」
アレイスターが美咲の服を剥ぎ取った。
「あいつ、あんたのこと大事にしてたみたいだけど、あんたを犯してる様子を見せてやるってのも面白そうだ」
アレイスターは美咲の胸を触ったり、下着の上を触ったりするも、嫌がるだけで反応しない美咲に苛立った。アレイスターは棚から小さい瓶を取り出してその中の液体を美咲の身体中に塗りつけた。
「っ・・・はぁぁああん!!やめて、やめて!!」
「少し触られるだけで、苦しいだろう。この媚薬を使い続けると頭がおかしくなるって強力な品だ。この感情もあいつに筒抜けになっているだろうな。ははは」
アレイスターは美咲の花弁をピンと弾いた。それだけで美咲は強制的にイかされてしまう。
「イくの我慢しろよ!血が取れねーじゃねーか!」
「ふぅ・・・ふぅぅ・・・やめてぇ」
(ヴォルティス様・・・助けて・・・)
ーバリ、バリバリバリ
部屋のドアがバリバリと割れる音がした。アレイスターはシールド魔法を掛けていたので、空気が震えるような感覚がした。
ーパリーン
シールド魔法が壊れ、ドアも大破する。部屋にヴォルティスとベルマンが入ってきた。
(ヴォルティス様・・・)
「てめぇ、ミサキに何をした!!」
「あーあ。僕の大事な生け贄の部屋がボロボロだ」
ヴォルティスはアレイスターに攻撃魔法を投げつけたが、アレイスターはそれを回避する。
「ははは!ここまでたどり着くのに相当な魔力を使ったんだろうねぇ。魔力が枯渇しかかってるじゃないか。そんなのでよく僕に会いに来たね」
「てめぇなんかには、この魔力量で十分だ・・・」
「随分と強気だ」
ヴォルティスとアレイスターは美咲の目の前から姿を消した。
(どこに行ったの?)
「美咲、大丈夫?僕が助けてあげる」
「ありがとう、ベル・・・ヴォルティス様はどこに?」
「あいつをヴォルティスの作った異空間に招待してあげたみたいだ。そこで決着をつけるんだろう」
美咲は少年姿に変化したベルマンによって拘束が解かれる。
『久しぶりだな。ベルマン』
「お久しぶりです。ルシ兄」
(お、お兄さん・・・?)
『その女を寄越せ』
「いくらルシ兄でも、ミサキは渡せまません」
『じゃあ、力ずくで奪うまでだ』
ルシファーの体が人間の姿から変化する。ベルマンも意を決したのか、彼も体を変形させていった。体にはドラゴンのような大きな羽が付いており、頭は三つに分かれている。それらは狼のような頭をしており鋭い歯の刃から涎が滴り落ちている。
『グゴゴゴゴゴゴゴ』
二体の悪魔のが睨みあう。ルシファーはベルマンに噛みついた。ベルマンも対抗して彼に頭突きを負わす。
『グアアアアアア』
火を吐いたりと五分の戦いであったが、だんだんとベルマンが劣勢になっていった。力が弱くなっているようだ。
(まさかベルの魔力が・・・)
ーザシュッ
「ベル!!」
ベルマンはルシファーから一撃をくらい、倒れてしまう。
(どうしたら・・・)
ふと美咲は自分ができることを思いつく。自分の血はベルマンの魔力を強くするのではないか。幸い媚薬が美咲の欲を高めてくれている。
(ベル・・・私の血を飲んで・・・)
美咲はドアの破片で美咲の腕を切りつけた。ドクドクと流れる血をベルマンの口に当てると彼はゴクゴクと美咲の血を飲み込んだ。
『ギアアアアアア・・・』
それを見たルシファーは美咲を襲おうとする。しかしベルマンが起き上がり、ルシファーを羽ではねのけた。
「グゴゴゴゴ」
(ありがとう、ミサキ)
言葉は分からないが、ベルマンの瞳から感謝の言葉が聞こえた気がした。美咲は大量の血を失い意識を手放した。
(ヴォルティス様・・・どうかご無事で・・・)
10
お気に入りに追加
1,026
あなたにおすすめの小説
転生したら、6人の最強旦那様に溺愛されてます!?~6人の愛が重すぎて困ってます!~
月
恋愛
ある日、女子高生だった白川凛(しらかわりん)
は学校の帰り道、バイトに遅刻しそうになったのでスピードを上げすぎ、そのまま階段から落ちて死亡した。
しかし、目が覚めるとそこは異世界だった!?
(もしかして、私、転生してる!!?)
そして、なんと凛が転生した世界は女性が少なく、一妻多夫制だった!!!
そんな世界に転生した凛と、将来の旦那様は一体誰!?
今夜は帰さない~憧れの騎士団長と濃厚な一夜を
澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ラウニは騎士団で働く事務官である。
そんな彼女が仕事で第五騎士団団長であるオリベルの執務室を訪ねると、彼の姿はなかった。
だが隣の部屋からは、彼が苦しそうに呻いている声が聞こえてきた。
そんな彼を助けようと隣室へと続く扉を開けたラウニが目にしたのは――。
最愛の番~300年後の未来は一妻多夫の逆ハーレム!!? イケメン旦那様たちに溺愛されまくる~
ちえり
恋愛
幼い頃から可愛い幼馴染と比較されてきて、自分に自信がない高坂 栞(コウサカシオリ)17歳。
ある日、学校帰りに事故に巻き込まれ目が覚めると300年後の時が経ち、女性だけ死に至る病の流行や、年々女子の出生率の低下で女は2割ほどしか存在しない世界になっていた。
一妻多夫が認められ、女性はフェロモンだして男性を虜にするのだが、栞のフェロモンは世の男性を虜にできるほどの力を持つ『α+』(アルファプラス)に認定されてイケメン達が栞に番を結んでもらおうと近寄ってくる。
目が覚めたばかりなのに、旦那候補が5人もいて初めて会うのに溺愛されまくる。さらに、自分と番になりたい男性がまだまだいっぱいいるの!!?
「恋愛経験0の私にはイケメンに愛されるなんてハードすぎるよ~」
【完結】冷酷眼鏡とウワサされる副騎士団長様が、一直線に溺愛してきますっ!
楠結衣
恋愛
触ると人の心の声が聞こえてしまう聖女リリアンは、冷酷と噂の副騎士団長のアルバート様に触ってしまう。
(リリアン嬢、かわいい……。耳も小さくて、かわいい。リリアン嬢の耳、舐めたら甘そうだな……いや寧ろ齧りたい……)
遠くで見かけるだけだったアルバート様の思わぬ声にリリアンは激しく動揺してしまう。きっと聞き間違えだったと結論付けた筈が、聖女の試験で必須な魔物についてアルバート様から勉強を教わることに──!
(かわいい、好きです、愛してます)
(誰にも見せたくない。執務室から出さなくてもいいですよね?)
二人きりの勉強会。アルバート様に触らないように気をつけているのに、リリアンのうっかりで毎回触れられてしまう。甘すぎる声にリリアンのドキドキが止まらない!
ところが、ある日、リリアンはアルバート様の声にうっかり反応してしまう。
(まさか。もしかして、心の声が聞こえている?)
リリアンの秘密を知ったアルバート様はどうなる?
二人の恋の結末はどうなっちゃうの?!
心の声が聞こえる聖女リリアンと変態あまあまな声がダダ漏れなアルバート様の、甘すぎるハッピーエンドラブストーリー。
✳︎表紙イラストは、さらさらしるな。様の作品です。
✳︎小説家になろうにも投稿しています♪
【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される
奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。
けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。
そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。
2人の出会いを描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630
2人の誓約の儀を描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」
https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041
日常的に罠にかかるうさぎが、とうとう逃げられない罠に絡め取られるお話
下菊みこと
恋愛
ヤンデレっていうほど病んでないけど、機を見て主人公を捕獲する彼。
そんな彼に見事に捕まる主人公。
そんなお話です。
ムーンライトノベルズ様でも投稿しています。
抱かれたい騎士No.1と抱かれたく無い騎士No.1に溺愛されてます。どうすればいいでしょうか!?
ゆきりん(安室 雪)
恋愛
ヴァンクリーフ騎士団には見目麗しい抱かれたい男No.1と、絶対零度の鋭い視線を持つ抱かれたく無い男No.1いる。
そんな騎士団の寮の厨房で働くジュリアは何故かその2人のお世話係に任命されてしまう。どうして!?
貧乏男爵令嬢ですが、家の借金返済の為に、頑張って働きますっ!
若社長な旦那様は欲望に正直~新妻が可愛すぎて仕事が手につかない~
雪宮凛
恋愛
「来週からしばらく、在宅ワークをすることになった」
夕食時、突如告げられた夫の言葉に驚く静香。だけど、大好きな旦那様のために、少しでも良い仕事環境を整えようと奮闘する。
そんな健気な妻の姿を目の当たりにした夫の至は、仕事中にも関わらずムラムラしてしまい――。
全3話 ※タグにご注意ください/ムーンライトノベルズより転載
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる