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最終回:ハッピーエンドの物語~レオナルド視点~
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この三年は怒涛の日々だった。フィーヌの居場所がわかり、レイヴン国の国王であるクロウに何度も面会申請をするも、つき跳ねられる。クロウの言い分はもっともで、フィーヌが今ビスト王国に戻っても彼女の心をえぐってしまうだろう。
「レオ、お前・・・気持ちは分かるがやり過ぎだ」
「・・・姉上を傷つけた人たちに温情を与えるつもりは一切ありませんよ。しかも僕は早く姉上に会いたいんです」
「まぁ、お前のおかげで第二王子派も一掃できて俺も国王になれたのは確かだがな」
レオナルドは特にフィーヌの奴隷取引に関係していた者たちを自ら拷問し、二度と王都に戻ってこれないように処罰した。毎回自分のものでない血にまみれ、拷問するレオナルドの狂気に周りの者は恐れた。
(こんな姿、姉上には見せられませんね。いや、彼女は一生こんな僕を知らなくていい)
第二王子とあの人間の女は運良く出てこれても精神を病んでしまうと言われる刑務所に送りだした。綺麗な顔をしている二人のことだ。看守や囚人たちに毎日犯されているだろうが、レオナルドにとってはどうでも良いことであった。
「レオ、レイヴン国から許可が降りたぞ」
(やっと、姉上を迎えにいける)
この時をずっと待っていた。彼女が安心して過ごせるように両親を離婚に追い込んだ。二人を脅す材料はたくさんあったので、すんなりとレオナルドの思い通りになった。二人は屋敷から出ていき、屋敷の使用人は全て新しい信用できる人間たちを雇った。これで準備万端である。
+
+
+
(姉上・・・なんて美しいんだ・・・)
チャーリーがフィーヌに言ったように、彼女からは大人の色気が出て、強さの中に儚げなオーラをまとっているような、どんな男も虜にするような彼女の様子に、レオナルドは食事会場にいる全員の目を潰してしまいたくなる。食事の後、クロウとフィーヌが話をし、抱きしめあっているところを見て嫉妬ですぐに二人を引き離した。
(でも、もうずっとあなたは僕のものです・・・)
何度もフィーヌの中に精を放ち、意識を失ったフィーヌの寝顔を見る。フィーヌもレオナルドを好いてくれていると分かり、少し暴走してしまったのは致し方ない。
──チュッ──
「んん・・・レオ様・・・」
可愛らしい寝言を言いながら眠るフィーヌを抱きしめながら、レオナルドは眠りについた。
+
+
+
「お帰りなさいませ、旦那様、奥様」
「ただいま」
クロウはフィーヌを好いていたのだろうが、最後まで友人としての顔を彼女の前で保っていた。彼女が馬車に乗り、クロウの顔が歪んだのにレオナルドが気づく。
(彼が我慢強い男で助かりましたね)
フィーヌが安全に生活をし、純潔を保っていられたのは彼がフィーヌを保護していたおかげだ。彼は時間をかけて彼女の気持ちが落ち着くまで待っていたようだが、それより前にレオナルドが迎えにこれてよかった。
「・・・」
レオナルドとクロウの視線が交えた。レオナルドは礼をして、フィーヌの乗った馬車に乗り込み、先ほど無事家に帰ってきた。
「姉上、いえ、フィーヌ。これから宜しくお願いしますね」
「は、はい。レオ様」
「これからはレオって呼んでくださいね。レオ様って言ったらお仕置きです」
「そんな・・・だってレオ様は・・・」
「愛しの奥様はお仕置きをご所望だ」
レオナルドはフィーヌを抱き上げ、二人の寝室に直行する。レオナルドはもう一生彼女を放すつもりはない。しわくちゃのお爺さんとお婆さんになって、この物語は最高のハッピーエンドだったとフィーヌに言わせるため、レオナルドは生きていこうと誓う。二人の邪魔をする者は、レオナルドが排除するのみだ。
「さあ、奥さん、今日もたくさん愛し合いましょうね」
そう言って二人は寝室に籠り、フィーヌが寝室から出てくることはなかった。二週間後、そろそろ仕事に戻ってくれと国王の使者が土下座して頼みにきたのでレオナルドはしぶしぶ仕事に向かったのだった。
「フィーヌ、愛しています」
「私もよ、レオ」
ビスト王国の宰相であるレオナルド=スタッズが奥様を溺愛しているという噂は、瞬く間に広がった。多くの子に恵まれ、爵位を息子に継いでからは奥様と二人仲良く田舎の別邸で老後を過ごしたそうだ。
【終】
────────────────
────────────────
本編完結しました☆本編後の番外編をちまちま投稿したいと思います。(4~5話予定)宜しければ最後までお付き合いくださいm(_ _)m
「レオ、お前・・・気持ちは分かるがやり過ぎだ」
「・・・姉上を傷つけた人たちに温情を与えるつもりは一切ありませんよ。しかも僕は早く姉上に会いたいんです」
「まぁ、お前のおかげで第二王子派も一掃できて俺も国王になれたのは確かだがな」
レオナルドは特にフィーヌの奴隷取引に関係していた者たちを自ら拷問し、二度と王都に戻ってこれないように処罰した。毎回自分のものでない血にまみれ、拷問するレオナルドの狂気に周りの者は恐れた。
(こんな姿、姉上には見せられませんね。いや、彼女は一生こんな僕を知らなくていい)
第二王子とあの人間の女は運良く出てこれても精神を病んでしまうと言われる刑務所に送りだした。綺麗な顔をしている二人のことだ。看守や囚人たちに毎日犯されているだろうが、レオナルドにとってはどうでも良いことであった。
「レオ、レイヴン国から許可が降りたぞ」
(やっと、姉上を迎えにいける)
この時をずっと待っていた。彼女が安心して過ごせるように両親を離婚に追い込んだ。二人を脅す材料はたくさんあったので、すんなりとレオナルドの思い通りになった。二人は屋敷から出ていき、屋敷の使用人は全て新しい信用できる人間たちを雇った。これで準備万端である。
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(姉上・・・なんて美しいんだ・・・)
チャーリーがフィーヌに言ったように、彼女からは大人の色気が出て、強さの中に儚げなオーラをまとっているような、どんな男も虜にするような彼女の様子に、レオナルドは食事会場にいる全員の目を潰してしまいたくなる。食事の後、クロウとフィーヌが話をし、抱きしめあっているところを見て嫉妬ですぐに二人を引き離した。
(でも、もうずっとあなたは僕のものです・・・)
何度もフィーヌの中に精を放ち、意識を失ったフィーヌの寝顔を見る。フィーヌもレオナルドを好いてくれていると分かり、少し暴走してしまったのは致し方ない。
──チュッ──
「んん・・・レオ様・・・」
可愛らしい寝言を言いながら眠るフィーヌを抱きしめながら、レオナルドは眠りについた。
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「お帰りなさいませ、旦那様、奥様」
「ただいま」
クロウはフィーヌを好いていたのだろうが、最後まで友人としての顔を彼女の前で保っていた。彼女が馬車に乗り、クロウの顔が歪んだのにレオナルドが気づく。
(彼が我慢強い男で助かりましたね)
フィーヌが安全に生活をし、純潔を保っていられたのは彼がフィーヌを保護していたおかげだ。彼は時間をかけて彼女の気持ちが落ち着くまで待っていたようだが、それより前にレオナルドが迎えにこれてよかった。
「・・・」
レオナルドとクロウの視線が交えた。レオナルドは礼をして、フィーヌの乗った馬車に乗り込み、先ほど無事家に帰ってきた。
「姉上、いえ、フィーヌ。これから宜しくお願いしますね」
「は、はい。レオ様」
「これからはレオって呼んでくださいね。レオ様って言ったらお仕置きです」
「そんな・・・だってレオ様は・・・」
「愛しの奥様はお仕置きをご所望だ」
レオナルドはフィーヌを抱き上げ、二人の寝室に直行する。レオナルドはもう一生彼女を放すつもりはない。しわくちゃのお爺さんとお婆さんになって、この物語は最高のハッピーエンドだったとフィーヌに言わせるため、レオナルドは生きていこうと誓う。二人の邪魔をする者は、レオナルドが排除するのみだ。
「さあ、奥さん、今日もたくさん愛し合いましょうね」
そう言って二人は寝室に籠り、フィーヌが寝室から出てくることはなかった。二週間後、そろそろ仕事に戻ってくれと国王の使者が土下座して頼みにきたのでレオナルドはしぶしぶ仕事に向かったのだった。
「フィーヌ、愛しています」
「私もよ、レオ」
ビスト王国の宰相であるレオナルド=スタッズが奥様を溺愛しているという噂は、瞬く間に広がった。多くの子に恵まれ、爵位を息子に継いでからは奥様と二人仲良く田舎の別邸で老後を過ごしたそうだ。
【終】
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本編完結しました☆本編後の番外編をちまちま投稿したいと思います。(4~5話予定)宜しければ最後までお付き合いくださいm(_ _)m
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