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隠しキャラ登場!?
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「んんん・・・」
「姉上、起きてください。急がないと学校に間に合いませんよ」
「キャー!!」
何度見ても慣れないレオナルドのドアップにフィーヌは悲鳴を上げる。
「あれ、私、昨日、え??」
(昨日、レオ様の、あのトラウマシーンを達成させようとして・・・)
──ボンッ!!──
昨夜のことを思いだし顔を真っ赤にして口をハクハクと動かす。
「あの、あなたのその、下半身は・・・」
最後の方は記憶が朧気であるが、物語どおり、媚薬を飲んで興奮したレオナルドにフィーヌは襲いかかった。途中フィーヌが媚薬を飲んでしまい体が疼きレオナルドに逆に襲われたが、彼なりのフィーヌへの復讐なのであろうか。
(反抗、するなんて物語にはなかったのに・・・)
「姉上のせいで、もう他の人に立たなくなってしまいました」
「そ、そうでしょう」
(あれ・・・よかった、成功したみたい)
シナリオと少し違ったが、無事レオナルドにトラウマを植え付け彼を不能にできたようだ。不能になったはずなのにレオナルドの顔は爽やかで、不幸なオーラが全く出ていないのが気になるが。
(なんだかレオ様、さらに色っぽくなってるのだけど・・・)
疑問はたくさん浮かぶが、登校時間に間に合わせるためフィーヌは急いで準備を始めた。
+
+
+
「臭っ・・・」
教室に着くと犬の半獣であるジョンが鼻を摘まんでフィーヌが近づくのを嫌そうにする。
「え・・・私今日はまだ汗なんてかいてないと思いますけど、そんなに臭うかしら」
「そういう意味じゃないんだけどな」
ジョンはヤレヤレといった顔でフィーヌに授業のプリントを渡す。今日は心なしか男性がいつもに増して近寄ってこないようだ。廊下を歩いていてもフィーヌを避けるように歩いている。なんだか居心地が悪く、フィーヌの隠れ家である学校の裏の人気のない木の側に座り予習していた。すると森の奥から黒い影が現れる。
「フィーヌ様、こんにちは」
「あ、クロウ、こんにちは」
黒ずくめで怪しげなこの男はクロウといって、『半獣たちとのHOTなパラダイス☆』の五人目の隠しキャラである。主人公がレオナルドルートにいったことにより、何故かフィーヌがクロウ登場イベントに遭遇してしまった。クロウはカラスの半獣で、彼には黒い羽が生えており、彼が怪我をしているところを手当てすることでイベントが発生するのだ。イベントが進むと、彼の正体が分かるそうだが、フィーヌはそれが何か知らない。
「この間は本当にありがとうございました。お陰様でこのとおり」
「良かったですわ。綺麗に治りましたわね」
できるだけゲームの関係者とは関わらないようにしていたが、怪我をしている人をほっとけなくて、つい助けてしまったのが数ヵ月である。主人公がレオナルドルートにいったことで、フィーヌの他のキャラへの警戒を弱めたのも一因だ。
「フィーヌ様、首が赤くなってますよ」
「そうなの、蚊にさされてしまって」
「・・・ねちっこい蚊ですね」
クロウはギラリと黒い光をフィーヌに向けた。彼は視力が抜群によく、フィーヌの小さな変化にもよく気がつく。
「ふぁああ、少し眠くなってきちゃったわ。なんだか今日は疲れがとれなくて」
「どうぞ、ここに寝転がりください」
「・・・そそられる提案ですけど、さすがに悪いですわ。前回もあんな寝るつもりじゃ・・・」
「遠慮なさらずに。あなたは私の恩人ですから、ほら、どうぞ」
クロウは羽を広げそこに寝るように促す。以前フィーヌが疲れていた際に彼が「このままだと疲労で倒れてしまいますよ」と無理矢理フィーヌをクロウの羽の中に入れたことがある。フィーヌは全く眠ろうと思っていなかったのだが、彼の羽の中に入った瞬間眠りに落ちてしまった。彼の羽根は、まるで睡眠の魔法でも掛かっているように心地よいのだ。
「昼休憩が終わる前に起こしますから、ゆっくりお休みください」
「でもっ・・・ん・・・」
フィーヌは眠気に耐えられず彼の左の羽の上で、目を瞑る。雛を抱えるように、右の羽を添えられ、日差しを遮っていた。暗闇の揺りかごの中でフィーヌはぐっすりと寝入ってしまった。
─────────────────
ライバルキャラ登場です!!レオ様うかうかしてられませんよー!!ここから徐々にシリアス展開に入っていきます
「姉上、起きてください。急がないと学校に間に合いませんよ」
「キャー!!」
何度見ても慣れないレオナルドのドアップにフィーヌは悲鳴を上げる。
「あれ、私、昨日、え??」
(昨日、レオ様の、あのトラウマシーンを達成させようとして・・・)
──ボンッ!!──
昨夜のことを思いだし顔を真っ赤にして口をハクハクと動かす。
「あの、あなたのその、下半身は・・・」
最後の方は記憶が朧気であるが、物語どおり、媚薬を飲んで興奮したレオナルドにフィーヌは襲いかかった。途中フィーヌが媚薬を飲んでしまい体が疼きレオナルドに逆に襲われたが、彼なりのフィーヌへの復讐なのであろうか。
(反抗、するなんて物語にはなかったのに・・・)
「姉上のせいで、もう他の人に立たなくなってしまいました」
「そ、そうでしょう」
(あれ・・・よかった、成功したみたい)
シナリオと少し違ったが、無事レオナルドにトラウマを植え付け彼を不能にできたようだ。不能になったはずなのにレオナルドの顔は爽やかで、不幸なオーラが全く出ていないのが気になるが。
(なんだかレオ様、さらに色っぽくなってるのだけど・・・)
疑問はたくさん浮かぶが、登校時間に間に合わせるためフィーヌは急いで準備を始めた。
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「臭っ・・・」
教室に着くと犬の半獣であるジョンが鼻を摘まんでフィーヌが近づくのを嫌そうにする。
「え・・・私今日はまだ汗なんてかいてないと思いますけど、そんなに臭うかしら」
「そういう意味じゃないんだけどな」
ジョンはヤレヤレといった顔でフィーヌに授業のプリントを渡す。今日は心なしか男性がいつもに増して近寄ってこないようだ。廊下を歩いていてもフィーヌを避けるように歩いている。なんだか居心地が悪く、フィーヌの隠れ家である学校の裏の人気のない木の側に座り予習していた。すると森の奥から黒い影が現れる。
「フィーヌ様、こんにちは」
「あ、クロウ、こんにちは」
黒ずくめで怪しげなこの男はクロウといって、『半獣たちとのHOTなパラダイス☆』の五人目の隠しキャラである。主人公がレオナルドルートにいったことにより、何故かフィーヌがクロウ登場イベントに遭遇してしまった。クロウはカラスの半獣で、彼には黒い羽が生えており、彼が怪我をしているところを手当てすることでイベントが発生するのだ。イベントが進むと、彼の正体が分かるそうだが、フィーヌはそれが何か知らない。
「この間は本当にありがとうございました。お陰様でこのとおり」
「良かったですわ。綺麗に治りましたわね」
できるだけゲームの関係者とは関わらないようにしていたが、怪我をしている人をほっとけなくて、つい助けてしまったのが数ヵ月である。主人公がレオナルドルートにいったことで、フィーヌの他のキャラへの警戒を弱めたのも一因だ。
「フィーヌ様、首が赤くなってますよ」
「そうなの、蚊にさされてしまって」
「・・・ねちっこい蚊ですね」
クロウはギラリと黒い光をフィーヌに向けた。彼は視力が抜群によく、フィーヌの小さな変化にもよく気がつく。
「ふぁああ、少し眠くなってきちゃったわ。なんだか今日は疲れがとれなくて」
「どうぞ、ここに寝転がりください」
「・・・そそられる提案ですけど、さすがに悪いですわ。前回もあんな寝るつもりじゃ・・・」
「遠慮なさらずに。あなたは私の恩人ですから、ほら、どうぞ」
クロウは羽を広げそこに寝るように促す。以前フィーヌが疲れていた際に彼が「このままだと疲労で倒れてしまいますよ」と無理矢理フィーヌをクロウの羽の中に入れたことがある。フィーヌは全く眠ろうと思っていなかったのだが、彼の羽の中に入った瞬間眠りに落ちてしまった。彼の羽根は、まるで睡眠の魔法でも掛かっているように心地よいのだ。
「昼休憩が終わる前に起こしますから、ゆっくりお休みください」
「でもっ・・・ん・・・」
フィーヌは眠気に耐えられず彼の左の羽の上で、目を瞑る。雛を抱えるように、右の羽を添えられ、日差しを遮っていた。暗闇の揺りかごの中でフィーヌはぐっすりと寝入ってしまった。
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ライバルキャラ登場です!!レオ様うかうかしてられませんよー!!ここから徐々にシリアス展開に入っていきます
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