転生したら、ステータスの上限がなくなったので脳筋プレイしてみた

Mr.Six

文字の大きさ
84 / 101
ドワーフの国編

第83話 混血種の子

しおりを挟む
 テトラはリュシオンが話をしていた情報とはとてもかけ離れていた。頑固で偏屈なオヤジで、ソウタのイメージしていたドワーフとはあまりにも違う。見た目はとてもドワーフとは思えない少女であり、はっきり言って武器を作れる職人とは到底思えないでいた。

「ほ、本当にテトラなのか?」

「え、私の事知ってるの? まぁ、なんでもいいや、とりあえず通してくれる?」

「どうぞ! お連れの方々もお通り下さい!」

 先程までの態度とは打って変わり、先輩ドワーフは後輩たちをどかして道を譲った。オーティラは何事もなかったかのようにスタスタと突き進んでいき、国へ続く地下階段を下りていく。

「え~っと、理解が追いつかないんだけど。とりあえずついていって大丈夫なやつだよな?」

「そう……ですね。今はそれしか方法しかないですし」

「そんじゃ、ついていきますか。あ、そうだ! あの~、テトラって人は……」

 ソウタはオーティラの素性が気になり、ドワーフの兵士に話を聞いた。

「あぁ、テトラさんか? あの方は凄い方だぞ。なんたって武器を作ることに関してあの人の右に出る者はいない、あの方にかかれば、どんな安い刃物だって立派な武器に生まれ変わるからな」

「しかし、テトラって人は両親がアレで……」

「バカ! そのことは口にするな! 呪われるぞ!」

 突然ドワーフたちはそそくさと慌て始めた。『呪われる』とはどういうことなのだろうか、ソウタは気になって深く話を聞こうとするが、ハウルがそれを制止する。

「ご主人様、ドワーフの方々が慌ててます、今はあまり聞かれない方がよろしいかと」

「そうだよ、ソウタ。私たちが後で説明をするから」

「あ、あぁ……わかった」

 ソウタはここではあまり深く聞かないようにして、オーティラの後を追っていった。オーティラはすでにかなり下のほうまで降りて行っているようだ、オーティラの姿はなく、土で塗り固められた壁との距離は狭く、2人ほどしか通れない。天井には魔力で灯るように作られたランプが薄暗く灯っているだけであり、足元をよく見ないとこのまま一気に転げ落ちそうだ。ソウタ達は少し早歩きでオーティラの後を追った。

「なぁハウル、さっきの呪われるって何?」

「はい、本当はオーティラさんが自分の口から言うのが一番いいとは思うのですが……おそらくオーティラさんは”混血種”と呼ばれる子供かと」

「ん? 混血種?」

 ハウルは歩きながら話を続けた。

「簡単に言えば、他の種族同士で子供を作ることです。例えばドワーフと僕たちワーウルフみたいな感じですね」

「へぇ、それが良くないってこと?」

 ソウタとハウルが話をしていると神さまが会話に入ってきた。

「いいや、それが”混血種”自体はよくある事なんだよ。ただ混血種は見た目ではどちらかの種族の血を多く受け継ぐから、ほとんど見た目ではつかない。大抵は父の種族を受け継ぐことがあるらしいけどね」

「なるほど……でもそれがなんで呪われるってなるんだ?」

「それは人間の血が入っているからですよ」

 ハウルの言葉が突然重くなった。人間の血が混じっただけでそんなことを言われるのかとソウタは疑問を隠し切れない。そのままハウルは話を続けた。

「人間の血は何よりも優先されるんです。たとえどんな種族との子供でも人間の姿ですし、ほとんどの場合、何らかの障害を持って生まれ、そのほとんどが幼いうちに命を失います。また人間の血は成長を邪魔をするので見た目は幼少のままで止まります」

「そうなの!? でもそれだけの理由?」

「勿論理由はそれだけじゃない、幼少のままでいるってことでそれを目当てに人間が物珍しさに見世物にしていた時期があったんだ。まぁ、黒歴史だね人間の。それ以来からか人間との子供は忌み子もしくは呪われた子と呼ばれ蔑まれてきたんだよ『人間の血は穢れている』ってね」

 ソウタは話を聞いていくうちに気分が悪くなってくる。人間とはどの世代でもどの世界でも自分たちの欲求の為に他人を蔑むのかと、人間である自分が少し恥ずかしくなってくる。

「そうか……もう大丈夫、ありがとう2人とも」

「そうですよね、あまり聞きたくないですよね……」

 ソウタ達は話をやめて、しばらく無言で階段を下り続けた。しばらくしてオーティラの姿が見えたが、ソウタは後姿を見てなぜか心の中が空っぽになったかのような虚無感が襲ってきて虚しくなった。

 Mr.Sixの独り言
ここまで読んでくれてありがとうございます。
”混血種”って言うのをどうにか出したかったので出してみました。
人間の性も少しばかり入れてみたのでどうですかね?
よかったら応援よろしくお願いしますね。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件

美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…? 最新章の第五章も夕方18時に更新予定です! ☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。 ※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます! ※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。 ※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m ✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。 【あらすじ】 神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!   そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!  事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます! 仕事繁忙期の為、2月中旬まで更新を週一に致します。 カクヨム(吉野 ひな)様にも投稿しています。

転生先は上位貴族で土属性のスキルを手に入れ雑魚扱いだったものの職業は最強だった英雄異世界転生譚

熊虎屋
ファンタジー
現世で一度死んでしまったバスケットボール最強中学生の主人公「神崎 凪」は異世界転生をして上位貴族となったが魔法が土属性というハズレ属性に。 しかし職業は最強!? 自分なりの生活を楽しもうとするがいつの間にか世界の英雄に!? ハズレ属性と最強の職業で英雄となった異世界転生譚。

無能と追放された俺の【システム解析】スキル、実は神々すら知らない世界のバグを修正できる唯一のチートでした

夏見ナイ
ファンタジー
ブラック企業SEの相馬海斗は、勇者として異世界に召喚された。だが、授かったのは地味な【システム解析】スキル。役立たずと罵られ、無一文でパーティーから追放されてしまう。 死の淵で覚醒したその能力は、世界の法則(システム)の欠陥(バグ)を読み解き、修正(デバッグ)できる唯一無二の神技だった! 呪われたエルフを救い、不遇な獣人剣士の才能を開花させ、心強い仲間と成り上がるカイト。そんな彼の元に、今さら「戻ってこい」と元パーティーが現れるが――。 「もう手遅れだ」 これは、理不尽に追放された男が、神の領域の力で全てを覆す、痛快無双の逆転譚!

異世界転生おじさんは最強とハーレムを極める

自ら
ファンタジー
定年を半年後に控えた凡庸なサラリーマン、佐藤健一(50歳)は、不慮の交通事故で人生を終える。目覚めた先で出会ったのは、自分の魂をトラックの前に落としたというミスをした女神リナリア。 その「お詫び」として、健一は剣と魔法の異世界へと30代後半の肉体で転生することになる。チート能力の選択を迫られ、彼はあらゆる経験から無限に成長できる**【無限成長(アンリミテッド・グロース)】**を選び取る。 異世界で早速遭遇したゴブリンを一撃で倒し、チート能力を実感した健一は、くたびれた人生を捨て、最強のセカンドライフを謳歌することを決意する。 定年間際のおじさんが、女神の気まぐれチートで異世界最強への道を歩み始める、転生ファンタジーの開幕。

最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。

MP
ファンタジー
高校2年の夏。 高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。 地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。 しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。

解呪の魔法しか使えないからとSランクパーティーから追放された俺は、呪いをかけられていた美少女ドラゴンを拾って最強へと至る

早見羽流
ファンタジー
「ロイ・クノール。お前はもう用無しだ」 解呪の魔法しか使えない初心者冒険者の俺は、呪いの宝箱を解呪した途端にSランクパーティーから追放され、ダンジョンの最深部へと蹴り落とされてしまう。 そこで出会ったのは封印された邪龍。解呪の能力を使って邪龍の封印を解くと、なんとそいつは美少女の姿になり、契約を結んで欲しいと頼んできた。 彼女は元は世界を守護する守護龍で、英雄や女神の陰謀によって邪龍に堕とされ封印されていたという。契約を結んだ俺は彼女を救うため、守護龍を封印し世界を牛耳っている女神や英雄の血を引く王家に立ち向かうことを誓ったのだった。 (1話2500字程度、1章まで完結保証です)

没落した貴族家に拾われたので恩返しで復興させます

六山葵
ファンタジー
生まれて間も無く、山の中に捨てられていた赤子レオン・ハートフィリア。 彼を拾ったのは没落して平民になった貴族達だった。 優しい両親に育てられ、可愛い弟と共にすくすくと成長したレオンは不思議な夢を見るようになる。 それは過去の記憶なのか、あるいは前世の記憶か。 その夢のおかげで魔法を学んだレオンは愛する両親を再び貴族にするために魔法学院で魔法を学ぶことを決意した。 しかし、学院でレオンを待っていたのは酷い平民差別。そしてそこにレオンの夢の謎も交わって、彼の運命は大きく変わっていくことになるのだった。 ※2025/12/31に書籍五巻以降の話を非公開に変更する予定です。 詳細は近況ボードをご覧ください。

処理中です...