砂漠と鋼とおっさんと

ゴエモン

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人物紹介編2

人物紹介編 サンドスチーム編〜終章

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☆ポチ
 柴犬型機獣。体高1m超え人間の1人や2人はなんなく乗れる。対戦車砲を撃つにも揺るがぬ体幹を持つ。複数言語の人語を理解できる電脳を持ち、知能は人間かそれ以上に高水準。声帯ができていないため喋ることは出来ないがスピーカーなどを接続すれば話すことも可能。もちろん翻訳アプリが高スペックなら意思疎通は問題なく可能。
 愛らしい見た目と優しい性格であるが、非常時は冷静で勇敢なリーダーとして周りの信頼を得ている。
 思慮深く感情的になることなく物事を常に建設的に思考する。人間と生活圏を共にし不必要な機獣の犠牲を出さないような世界を目指し奮闘する。その思想は同時代の人間よりも先進的であり受け入れてもらえるのに苦慮する人生だが仲間のために敢えて選んでいる。
 頭の上に住み着くタマは最も長く古い付き合い。真面目な話をしようとするといつもトムに邪魔されるが、タマが叱ってくれるのでホッとしている。


☆タマ
 家猫よりひと周り小さい雑種猫の機獣。キジトラっぽい砂漠に擬態できそうな毛並み。やはり人語を介す。借金まみれのロクでもないハンターに育てられた。ハンターは猫好きというより、寒い夜のカイロ代わりとして捨てられていたタマを拾って飼っていたのだが、情が湧いてしまった。
 タマはこのロクでもないハンターの面倒を陰ながらみていた。売れそうな鉄クズやプラスチックを拾ってきてやったり、博打に行かないよう引っ掻いたりと。しかし、しょうもない欲を出した事が原因で街を追放され野盗の襲撃にあい、ポチに助けてもらったものの野盗から身ぐるみ剥ごうとした際、手榴弾のピンが抜けハンターは爆死。しばらくその場であ然と見つめたままのタマを、ポチが頭に乗せて二人の旅が始まった。
 作中ではタマ寝てるかグルーミングしかしてないが、ポチの甘い部分を叱ったり、トムの暴走を止めたり、話し合いを進行させたりと、緩衝材として大切な役割を持つ。



☆トム
 トンプソンガンとトムソンガゼルの機獣。スクラッチ後、略奪から逃れていた中野ブロードウェイ内で育ち、様々なカルチャーのデータを手本に電脳を発達させ、遂には自力で声帯を進化させ人語を介せるレベルになる。目立ちたがり屋でお調子者。お笑い芸人を目指し、友達でライバルのインパラの機獣とコンビを組んでいたが、方向性の違いで別れる。
 それから武者修行の旅の途中様々な人にネタを見てもらいたかったが、披露する前に命を狙われるという事態に何度も陥る。その際一部始終を見ていたポチとタマに、もう諦めろと説得され旅の仲間に加わることに。とはいえ芸人の夢を諦めたわけではない。
 武装はトンプソンガンだが、体内で換装修理弾薬補充を出来ることを不思議に思い、色々やってみた結果様々な形態に変化出来ることに気付いた。それだけでなくコツもつかんだ真の天才。
 笑いの才能は……



☆エクスカベーたん 
 ジョディとアレキサンダー夫妻。子1人
 現代において世界最大の陸上車両だったバケットホイールエクスカベーターの機獣一家。わかっている武装だけで口径600mmの連装砲を持ち、その巨体から狩ろうとするものはなく、触らぬ神に祟りなしと、長いことほったらかしにされている機獣。
 しかし、性格は極めて穏やかで大人しく、その武装が火を吹くのは家族や仲間を守るためだけである。



☆モディ 
 アーリア系インド人の血をひくサンドスチームの船員。ITエンジニアで電脳を発明した人間を先祖に持つ。職務に忠実て頭もキレるが、その喋り方はわざとやっているのか途方もなく胡散臭い。艦長のルーラーと話すときだけまともになる。
 錫乃介を冤罪でしょっぴいたことを少し後ろめたく思うくらいの常識はある。
 モデルは『NieA_7』にでてくるインド風宇宙人チャダ



☆ルーラー
 サンドスチーム艦長AI。世界最高戦力を保持するため、実質世界の頂点に立っている。
 街同士の交易、ハンターユニオン、軍隊、マフィアの統括と監視。さらに人類が滅亡しないよう圧倒的な驚異を取り除き世界の均衡を保つようにポラリスによって生み出されたAI。
 聞くものを性別関係なくすべてを魅力する音色の声を持つのは、船員の忠誠心を高めるため。しかし、女性型になるよう乙女回路を組み込まれているせいで、その回路を狂わす錫乃介と出会ってから下品な発言がでるようになる。
 世界最高のAIの割に作中では戦闘に粗や油断がみられるのは、実はこの錫乃介の存在が原因だったりする。
 機獣化したサンドスチームの自我を始めは処分しようとしていたが、スッチーが会話を試みたことから、観察の対象とした。その後はお互い肉体はないが、家族のように会話をする関係へとなる。
 

☆スッチー
 サンドスチームの制御システムである電脳が機獣化し自我が芽生えた存在。自我が芽生えてまだ長くはないため幼い男の子のような喋りだが、人間の暮らしや社会を裏も表も見続けているため、実はかなりませている。
 変態の叫んだ一言に人の社会だけでなくポチ達機獣の社会にも興味を持ち殲滅作戦を停止させる。
 ルーラーのことを実の姉のように慕っている。


☆機獣戦艦シロナガス
 シロナガスクジラと空母型の機獣。機獣界ではモーヴィと呼ばれている。現在確認されているなかでは世界最大の機獣であり、ハンターユニオン最高金額1億cの賞金がかけられている。元々は英国立武器防具博物館に飾られていた世界最大の大砲バビロン砲が機獣化。同博物館に収蔵される武具や銃器を喰らい、浜に打ち上げられていたスクラップ艦と融合し空母型へと自らの身体を換装していく。その後も機獣達の激しい生存競争に打ち勝ち、海の王者へと至る。
 船体に多くの兵器を搭載し、魚雷型機獣や航空型機獣も繁殖し、自らそれら機獣を生み出す能力も持つようになる。



☆機獣潜艦マッコウ君
 マッコウクジラと潜水艦型の機獣。機獣界ではディックと呼ばれる。機獣戦艦シロナガスに負けぬ巨体をもちながらも潜水に特化し、こと高速潜水においては右に出るものはいない。
 気性が荒く機獣だろうが人間だろうが関係なく襲いかかる暴れ者であり、数々の修羅場を潜ってきたが、シロナガスにだけはどうしても勝てないでいた。その対抗心から航空型機獣も船体に繁殖させ自ら生み出す能力を手にしたことにより、潜水空母としての能力も持つようになった。
 やはり多くの武装をその身に持つが、最も利用するのは状況把握から攻撃まで使用できる高性能なクリック音を出す能力である。



☆赤重 猛者男
 通称赤ひげ。ショーロンポーのハンターユニオン支部長。厳つい顔と体格に豊かな顎髭を持つ。その見た目の割に穏やかな性格で純粋なところがあり、街の治安が悪かった頃はマフィアにそこをつけ込まれることが多々あった。権爺によりマフィアの勢力が落ち着いてからは街の発展のために尽力するようになる。
 ディックとモーヴィの争いの余波で街が大きな被害を被った後も、資金集めや復興に奮闘する。数少ない常識人。


☆ジャノピー
 元は普通の白いジャイロキャノピー。錫乃介購入後、砂漠地仕様に改修し武装もブローニング新型重機銃やリボルヴァーカノンなど増えていく。最終的には大口径の戦車砲を連装砲まで搭載する予定だったが、そのお話はまた今度。
 旅をする度にボロボロになり廃車寸前までいくこともあったが、錫乃介は決して捨てることはしなかった。長い旅の中で機獣化し言葉は喋れないがなんとなくジャノピーの気持ちがわかるよう錫乃介もなっていたようだ。
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