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第十話「運命の宿敵 後編」
第二章 「明かされる過去‼その力は誰が為に‼」・⑦
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※ ※ ※
「・・・おめぇ、いつまでそこにいるつもりだよ」
しかめっ面のカノンがようやく口を開いたのは──
ティータとの交信を終えてから、30分ほど経った後だった。
「うーん・・・カノンが立ち直るまで、かな?」
「・・・ケッ! ワケわかんねー事言ってんじゃねぇ!」
カノンは、小さな岩に背を預けたまま、あぐらをかいている。
視線を合わせると言いづらい事もあると思って・・・僕は岩を挟んでカノンの反対側に座り込み、話しかけてくれた気まぐれに乗る形で問いかける。
「・・・さっき、家族の仇だ・・・って・・・」
正直、返事をしてくれるかどうかは良くて五分五分かな、と思っていたけど──
「・・・・・・あァ。姉貴のな」
今日のカノンは、少しだけ素直だった。
「・・・いつだったか・・・アタシが巣から離れて、戻ってきた時・・・ヤツは、姉貴が守ってた卵を全部ぐちゃぐちゃにして・・・しかも、殺した姉貴を踏みつけにしてやがった」
「・・・!」
ティータの話によれば──その時のカノンは、まだ普通の恐竜だったはずだ。
・・・という事は・・・仇であるレイバロンも、元は怪獣ではなかったって事だよね・・・?
「だから、アタシはヤツの目に傷をつけて追っ払ってやったんだ」
ふと湧いた疑問は、ふん!と鳴った鼻息に遮られた。
・・・考え事は後にして、今は彼女の話に集中しようと思い直す。
「その頃から強かったんだね、カノンは」
「ハンッ! ったりめーだ!」
顔は見えないけど、仏頂面のまま言ったのだと判った。
「・・・ただ、ヤツはその後、何度も巣を狙って来るようになって・・・アタシは、死んだ姉貴に代わって巣を守る役目を引き受けた。食い物は弟と妹たちに取って来てもらってな」
「そうだったんだ・・・」
カノンは少しの間、静かに昔に想いを馳せ──そこで、はたと何かに気付く。
「・・・・・・そうだ・・・あの日も、ちょうどヤツと戦ってたんだ・・・・・・」
「? あの日・・・?」
口籠る様子に、どこか不安を覚えながら聞き返すと・・・
「・・・・・・確か、少し寒ぃ日だった」
言いかけたままなのは居心地が悪かったのか、ぽつりぽつりと話を続けてくれた。
「今日こそ決着つけてやろうと思って、アタシが角をヤツの肩に刺してやったら、向こうもアタシのトサカに噛みついてきやがって・・・さっさとくたばれって思ってたら───急に空が光って、何かデカいものが降ってきたんだ」
「ッ! それって・・・!」
まさか・・・恐竜が絶滅するきっかけになった巨大隕石・・・⁉
・・・いや、さすがに発想が安直すぎる・・・かな・・・・・・
自問自答していると、カノンは再び口を開く。
「そしたら、突然地面がなくなって・・・そのまま、気を失っちまって・・・次に目が覚めたら、ワケわかんねーところで・・・・・・そうだ! そこで急に一本角が出て来やがったんだ!」
「えっ・・・⁉」
彼女が何気なく口にした言葉が、更に僕を混乱させた。
カノンの話を整理すれば──まだ恐竜の姿だった頃に、突然地割れか何かに巻き込まれた後、次に目覚めた時には既に怪獣の姿で砂漠の地下にいた・・・という事になる。
「ったく・・・思い返せば、本当にワケわかんねー事だらけだ・・・! 起きたら急に何もかも小さくなってやがるし・・・体からビリビリは出るし──」
・・・それを聞いて、ようやく僕は理解する。
カノンはまだ・・・自分が怪獣だという自覚が薄かったんだ。
今まで感じていた彼女の言動への小さな違和感が、一気に解消された気分になる。
・・・まぁ結局、「どうして怪獣になったのか」は判らず終いだけど、この様子だとカノンに聞いても真相が明らかになる気配はなさそうだし・・・・・・
それに、僕が今すべきなのは、彼女が怪獣になった謎を解く事じゃない。
「けど・・・一番ワケわかんねーのは──アタシが眠ってる間に家族の皆が死んじまったって事だ・・・‼ そんなバカなコト・・・あってたまるかよ・・・ッ‼」
・・・彼女がもう一度立ち上がるための、手伝いをする事だ。
だから、僕は───
「・・・・・・カノン。君は今・・・どうしたい?」
「・・・ッ!」
以前、カノンがティータへ投げかけた言葉になぞらえて・・・敢えて今、それを問う。
・・・口にしてしまった今も、本当は迷っている。
カノンの話を全て聞いた上で、彼女にとって一番心地の良い距離感を保ったまま、心の傷が癒えるのを待つべきではなかったかと。
・・・それでも、もう聞いてしまった以上は引き返せない。
そして、長い沈黙の後───
「・・・・・・正直、わかんねぇ」
消え入りそうな声で、カノンはそう零した。
僕は間髪入れず、用意していたもう一つの質問をぶつける。
「あの怪獣と・・・お姉さんの仇と、戦いたい?」
普段のカノンの、良くも悪くも言葉を選ばない姿勢は鳴りを潜め・・・
さらに間を置いてから、彼女は心の内をたどたどしく言葉にしていく。
「・・・・・・ヤツのツラを見るだけで、ムカつく気持ちは湧いてくる。よくも姉貴を! だとか、絶対ぇ許さねぇ! だとか・・・・・・それは、間違いねぇ・・・・・・」
そこまで言ってから、ギリリ!と強く奥歯を噛みしめる音がして──
「なのに・・・さっきから・・・足が前に進まねぇんだ・・・・・・ッ!」
悔しさに震える声が、背中越しに届き・・・
そして、遂に──カノンの中から、堰を切ったように言葉が溢れ出す。
「ビビっちまってるワケじゃねぇのに・・・どうして動けねぇ⁉ どうして迷っちまうんだッ‼ 昨日だって・・・家族以外のヤツがいくら傷つこうがアタシには関係ねぇハズなのに・・・なんでこんなに胸が痛ぇんだ・・・⁉ 今までは「家族を守る」って事だけ考えてりゃそれで良かったのに・・・ッ! 何でこんなに余計な事ばっかり考えちまうんだよッ‼」
・・・その叫びに、僕は自分の推測が間違っていなかった事を確信する。
カノンは・・・自分の意志とは関係なく、怪獣になってしまった事で・・・本来なら意識すらしない事まで、考えられるようになってしまったんだ。
だから彼女は、自分の中から溢れ出てくる未知の感情を説明出来ず、理解も出来ず・・・
ひとりぼっちで・・・立ち尽くすしかなかったんだ。
「・・・情けねぇ話だよな。ハネムシにはタンカ切っておきながら・・・今のアタシの胸には・・・あったハズの誇りが、すっぽり抜けちまってやがる・・・」
・・・・・・でも、だからこそ──当事者でない僕には、少しだけ判る。
ようやく、考えと言葉が纏まって・・・僕は、カノンの弱音を遮るように断言した。
「ううん。それは違うよ」
「!」
「・・・カノンは誇りを失くしてしまったんじゃない。多分、怒りとか憎しみとか・・・そういう気持ちじゃ、力を振るえないだけなんだ」
そうだ。今の彼女は迷ってるだけで・・・変わってしまった訳じゃない。
その事を、伝えてあげるだけでいいんだ。
「・・・・・・あん?」
聞き返す声が近くなったお陰で、彼女がこちらに振り向いたのが判った。
だから僕も振り返り、しっかりと目を合わせて・・・伝える。
「───カノンは今でも・・・誰かを守るために戦いたいだけなんだよ」
「・・・ッ!」
いつもは鋭く周囲を睨む眼が、驚きに見開かれた。
・・・あまのじゃくな否定が飛び出す前に、言いたい事を伝えておく事にする。
「君の、誰かを守りたいって気持ちは、家族が居なくても変わってないんだ。・・・そうじゃなきゃ、昨日街をめちゃくちゃにした事を気にしたりしないよ」
「・・・おめぇ、いつまでそこにいるつもりだよ」
しかめっ面のカノンがようやく口を開いたのは──
ティータとの交信を終えてから、30分ほど経った後だった。
「うーん・・・カノンが立ち直るまで、かな?」
「・・・ケッ! ワケわかんねー事言ってんじゃねぇ!」
カノンは、小さな岩に背を預けたまま、あぐらをかいている。
視線を合わせると言いづらい事もあると思って・・・僕は岩を挟んでカノンの反対側に座り込み、話しかけてくれた気まぐれに乗る形で問いかける。
「・・・さっき、家族の仇だ・・・って・・・」
正直、返事をしてくれるかどうかは良くて五分五分かな、と思っていたけど──
「・・・・・・あァ。姉貴のな」
今日のカノンは、少しだけ素直だった。
「・・・いつだったか・・・アタシが巣から離れて、戻ってきた時・・・ヤツは、姉貴が守ってた卵を全部ぐちゃぐちゃにして・・・しかも、殺した姉貴を踏みつけにしてやがった」
「・・・!」
ティータの話によれば──その時のカノンは、まだ普通の恐竜だったはずだ。
・・・という事は・・・仇であるレイバロンも、元は怪獣ではなかったって事だよね・・・?
「だから、アタシはヤツの目に傷をつけて追っ払ってやったんだ」
ふと湧いた疑問は、ふん!と鳴った鼻息に遮られた。
・・・考え事は後にして、今は彼女の話に集中しようと思い直す。
「その頃から強かったんだね、カノンは」
「ハンッ! ったりめーだ!」
顔は見えないけど、仏頂面のまま言ったのだと判った。
「・・・ただ、ヤツはその後、何度も巣を狙って来るようになって・・・アタシは、死んだ姉貴に代わって巣を守る役目を引き受けた。食い物は弟と妹たちに取って来てもらってな」
「そうだったんだ・・・」
カノンは少しの間、静かに昔に想いを馳せ──そこで、はたと何かに気付く。
「・・・・・・そうだ・・・あの日も、ちょうどヤツと戦ってたんだ・・・・・・」
「? あの日・・・?」
口籠る様子に、どこか不安を覚えながら聞き返すと・・・
「・・・・・・確か、少し寒ぃ日だった」
言いかけたままなのは居心地が悪かったのか、ぽつりぽつりと話を続けてくれた。
「今日こそ決着つけてやろうと思って、アタシが角をヤツの肩に刺してやったら、向こうもアタシのトサカに噛みついてきやがって・・・さっさとくたばれって思ってたら───急に空が光って、何かデカいものが降ってきたんだ」
「ッ! それって・・・!」
まさか・・・恐竜が絶滅するきっかけになった巨大隕石・・・⁉
・・・いや、さすがに発想が安直すぎる・・・かな・・・・・・
自問自答していると、カノンは再び口を開く。
「そしたら、突然地面がなくなって・・・そのまま、気を失っちまって・・・次に目が覚めたら、ワケわかんねーところで・・・・・・そうだ! そこで急に一本角が出て来やがったんだ!」
「えっ・・・⁉」
彼女が何気なく口にした言葉が、更に僕を混乱させた。
カノンの話を整理すれば──まだ恐竜の姿だった頃に、突然地割れか何かに巻き込まれた後、次に目覚めた時には既に怪獣の姿で砂漠の地下にいた・・・という事になる。
「ったく・・・思い返せば、本当にワケわかんねー事だらけだ・・・! 起きたら急に何もかも小さくなってやがるし・・・体からビリビリは出るし──」
・・・それを聞いて、ようやく僕は理解する。
カノンはまだ・・・自分が怪獣だという自覚が薄かったんだ。
今まで感じていた彼女の言動への小さな違和感が、一気に解消された気分になる。
・・・まぁ結局、「どうして怪獣になったのか」は判らず終いだけど、この様子だとカノンに聞いても真相が明らかになる気配はなさそうだし・・・・・・
それに、僕が今すべきなのは、彼女が怪獣になった謎を解く事じゃない。
「けど・・・一番ワケわかんねーのは──アタシが眠ってる間に家族の皆が死んじまったって事だ・・・‼ そんなバカなコト・・・あってたまるかよ・・・ッ‼」
・・・彼女がもう一度立ち上がるための、手伝いをする事だ。
だから、僕は───
「・・・・・・カノン。君は今・・・どうしたい?」
「・・・ッ!」
以前、カノンがティータへ投げかけた言葉になぞらえて・・・敢えて今、それを問う。
・・・口にしてしまった今も、本当は迷っている。
カノンの話を全て聞いた上で、彼女にとって一番心地の良い距離感を保ったまま、心の傷が癒えるのを待つべきではなかったかと。
・・・それでも、もう聞いてしまった以上は引き返せない。
そして、長い沈黙の後───
「・・・・・・正直、わかんねぇ」
消え入りそうな声で、カノンはそう零した。
僕は間髪入れず、用意していたもう一つの質問をぶつける。
「あの怪獣と・・・お姉さんの仇と、戦いたい?」
普段のカノンの、良くも悪くも言葉を選ばない姿勢は鳴りを潜め・・・
さらに間を置いてから、彼女は心の内をたどたどしく言葉にしていく。
「・・・・・・ヤツのツラを見るだけで、ムカつく気持ちは湧いてくる。よくも姉貴を! だとか、絶対ぇ許さねぇ! だとか・・・・・・それは、間違いねぇ・・・・・・」
そこまで言ってから、ギリリ!と強く奥歯を噛みしめる音がして──
「なのに・・・さっきから・・・足が前に進まねぇんだ・・・・・・ッ!」
悔しさに震える声が、背中越しに届き・・・
そして、遂に──カノンの中から、堰を切ったように言葉が溢れ出す。
「ビビっちまってるワケじゃねぇのに・・・どうして動けねぇ⁉ どうして迷っちまうんだッ‼ 昨日だって・・・家族以外のヤツがいくら傷つこうがアタシには関係ねぇハズなのに・・・なんでこんなに胸が痛ぇんだ・・・⁉ 今までは「家族を守る」って事だけ考えてりゃそれで良かったのに・・・ッ! 何でこんなに余計な事ばっかり考えちまうんだよッ‼」
・・・その叫びに、僕は自分の推測が間違っていなかった事を確信する。
カノンは・・・自分の意志とは関係なく、怪獣になってしまった事で・・・本来なら意識すらしない事まで、考えられるようになってしまったんだ。
だから彼女は、自分の中から溢れ出てくる未知の感情を説明出来ず、理解も出来ず・・・
ひとりぼっちで・・・立ち尽くすしかなかったんだ。
「・・・情けねぇ話だよな。ハネムシにはタンカ切っておきながら・・・今のアタシの胸には・・・あったハズの誇りが、すっぽり抜けちまってやがる・・・」
・・・・・・でも、だからこそ──当事者でない僕には、少しだけ判る。
ようやく、考えと言葉が纏まって・・・僕は、カノンの弱音を遮るように断言した。
「ううん。それは違うよ」
「!」
「・・・カノンは誇りを失くしてしまったんじゃない。多分、怒りとか憎しみとか・・・そういう気持ちじゃ、力を振るえないだけなんだ」
そうだ。今の彼女は迷ってるだけで・・・変わってしまった訳じゃない。
その事を、伝えてあげるだけでいいんだ。
「・・・・・・あん?」
聞き返す声が近くなったお陰で、彼女がこちらに振り向いたのが判った。
だから僕も振り返り、しっかりと目を合わせて・・・伝える。
「───カノンは今でも・・・誰かを守るために戦いたいだけなんだよ」
「・・・ッ!」
いつもは鋭く周囲を睨む眼が、驚きに見開かれた。
・・・あまのじゃくな否定が飛び出す前に、言いたい事を伝えておく事にする。
「君の、誰かを守りたいって気持ちは、家族が居なくても変わってないんだ。・・・そうじゃなきゃ、昨日街をめちゃくちゃにした事を気にしたりしないよ」
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