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第九話「運命の宿敵 前編」
第一章「カノン暴走⁉ 寝台列車危機一髪‼」・②
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『とは言え、削除の途中だったみたいで結構なデータが歯抜けになってたわ。それでもNo.005の生態についてのデータとかはうちでも知らないような情報のオンパレードだったみたいで、本局の研究課は悔しがりながら狂喜乱舞してるってハナシよ』
さすがはNo.005の体に追跡装置を仕掛けていただけある。
No.014AとNo.014Bの接触による爆発現象をギリギリで抑え込めたのも、ヤツらが残した資料を矢野室長が読み解いてくれたお陰だとも聞いたし・・・毒と薬は表裏一体という事か。
『まぁそれはそれとして、ハウンドに話さなきゃと思ってたのが──』
「もしや、「地底世界」について・・・でしょうか」
『! ・・・知ってたなら先に言いなさいよ、人が悪いわね』
「そんなつもりは」と謝罪しつつ、手元の端末に届いたメールに目をやる。
平たく言えば「インドで行われる調査任務に出向し、調査隊の指揮をせよ」といった内容だった訳だが──
ネイト大尉の一言で、なぜ私に白羽の矢が立ったのかを深く理解した。
「明日、その「地底世界」の調査に同行しろと指令書が来てたんです。つい5分前に」
『・・・ハァ・・・こんなところでまで出遅れてたんじゃ世話ないわね・・・』
珍しく、ネイト大尉は溜息を吐いた。
・・・今回の件、随分堪えているのかもな・・・。
「いえいえ。助かりましたよ。そういう事情なら情報の出処も知らされなかったでしょうし、これでこれから提供されるであろうデータを安心して活用する気になれます」
本心からの言葉を述べる。
彼女たちの事だから、発見直後にこちらに連絡して来なかったのも、しっかり裏を取ってからという気遣いゆえだったのだろう。
恐るべきは、異常とも言えるフットワークの軽さを見せた上層部の方だ。
『・・・フンッ! それならいいけどねッ!』
『さすがアカネ少佐。返しも一枚上手だね』
イヤホンから届く声で、ぶすっとした顔のネイト大尉と、その横でニコニコしているニーナ中尉の顔が浮かぶ。
・・・こうしていると、三人で仕事をしていた頃を思い出すな。
『──さて。そっちが知ってるなら、私達は発見したデータに目を通したわけでもなし・・・これ以上話すべき事はないわね!』
少し感傷的な気分になった途端、それを蹴飛ばすかのようにネイト大尉のせっかちさが通話を終わらせようとする。
彼女たちも事後処理で忙しいだろうから、ここで早々に話を切り上げるのが親切なのだろうが・・・もらいっぱなしというのも収まりが悪い。
「大尉。調査隊には柵山少尉も同行しますから、おそらく調査後に彼だけそのままの足で本局の研究課へ行く事になると思います。少し滞在する事にもなるかと」
『なっ・・・! ばっ・・・‼ そっ・・・それが・・・何だってぇのよ・・・・・・! わ、私は組織の中でも限られた人間にしか存在を知られるべきでない影のエージェントなのよ⁉』
・・・「少尉がアメリカに行く」と言っただけなのに、しどろもどろに「会えない言い訳」を聞かされるとは・・・
語るに落ちる、とはこの事か。
「いえ、別に。ただ、第四分隊の隊長ではなく、「仕事の関係で知り合った女性に偶然街中で出会った」・・・という事でしたら、何の問題もないとは思いますが」
「・・・・・・よ、用事を思い出したから切るわねッ‼ それじゃあまた何かあったら連絡するから首を長くして待ってなさいッ‼ ・・・・・・・・・・・・ニーナ! 次の休みって───」
・・・マイクを切り忘れたであろう事を察して、こちらから通話を終えた。
「うぅむ・・・少しお節介が過ぎただろうか・・・」
キューピッドになどなった事がないから節度が判らないが・・・多少なりとも大尉への恩返しになっていればと願いつつ、端末に向かおうとして──新たなメールが届く。
件名には──「全局通達事項 ・チベット自治区にて新種出現」と書かれていた。
※ ※ ※
─── 中国・チベット自治区 那曲市 那曲駅 ───
「うわああぁぁぁッ‼」
「キャアアアァァ‼」
「助けてくれええぇっ‼」
明け方の澄んだ空気を、人々の悲鳴が震わせる。
世界一標高の高い駅として知られる那曲駅──そこに今、巨大な影が屹立していた。
<グモオオオオオォォォォォ・・・・・・>
ウシを思わせる重低音の鳴き声が、逃げ惑う駅員たちの頭上から響く。
「巨人だぁッ‼ 巨人がこっちに来るぞぉッ‼」
誰が最初にそう言い表したのか・・・パニックの中にあって、二本の脚で地を鳴らして歩く体長50メートルの異形を、彼らは「巨人」と呼称していた。
でっぷりとした体の上にある顔は、確かに眉を剃った強面の人相に見えなくもない。
だが、その下顎から飛び出した牙は、少なくとも「人」のそれではなかった。
両腕を腹の前でぶら下げながら、巨人は線路の上をさまよい歩く。本人にとってはただの散歩でも、人間たちからすればそれは破壊行動に他ならない。
摺り足は居並ぶ貨物列車を次々と薙ぎ倒し、膨れた腹に引っ張られて何本もの架線が凧糸のように切れていく。
この非日常に居合わせた人々の中には、支離滅裂な言葉を叫びながら逃げる者もいれば、一歩も動く事が出来ないまま既に倒れた列車の下敷きになった者もいた。
──あるいは、彼らの悲鳴が聴こえないほど遠くから、この惨状を撮影する者も。
皮肉な事に、当事者意識の欠如したこのライブ映像は、那曲の窮状を伝える事よりも、ジャガーノートの実在と暴威をセンセーショナルに喧伝する方向へと功を奏し、全世界のテレビ局とネットニュースのサイトが、こぞってこれをトップニュースとして発信した。
そして、悪い事に──事態を収拾すべきJAGDの姿は、何処にも無い。
既に高エネルギー反応探知の報せは最も近い西中国支局に届いていたが、到着には数時間を要する。
ライブ映像が配信されている間、JAGDは組織として無能を晒し続け、被害は際限なく増え続けるだろう・・・そんなどす黒い期待を抱きながらニュースを観る者も居た。
更に、不幸は続く。
この非常事態を知らぬまま、那曲駅に高速で近づくものがあった。
西寧市とラサ市とを繋ぐ青蔵鉄道を走る、寝台列車である。
停車駅となる那曲駅が近づいた為に走行速度を落とした先頭車両の運転士は、前方で巻き上がる砂煙と、その只中を横切る巨大な影を見た。
「なっ、なんだアレはッ⁉」
咄嗟に急ブレーキをかけようとしたが──そこで踏み留まる。
「いま停車すれば、あの怪物に襲われてしまう」・・・そう判断した運転士は、むしろこの未曾有の災害の横をすり抜け、逃げる一手を選択した。
乗客への説明を後回しに、慌てて列車のスピードを上げていく。
───しかし、その判断が誤りだったと、彼はすぐに思い知る事になる。
<・・・ッ! ・・・・・・グモオオオオオォォォォォッ!>
唸りを上げた鉄輪と線路とが擦れた金属音を聴いた途端、のろのろとした動きから一転、巨人はグンと首を振って振り返り、「騒音」の源たる寝台列車に顔を向けた。
<モオオオオオオオォォォォッッッ‼>
そして一際大きな咆哮を上げると──巨人の顔が縦に割れ、左右に開いたのである。
──否。正しくは、顔を覆っていた大きな両耳を広げ、その下にある本来の顔を露わにしたのだ。
牛とも虎ともつかない醜貌は、「人」より「鬼」の面に近い。
頬まで裂けた大口から濁った涎を垂らし、血走った目で真っ直ぐに寝台列車を睨む。
<グモオオオォォッッ‼>
すると突然、二足歩行をしていた怪物は上体を重力に引かれるままに倒して、四つん這いの体勢になる。
もはや、その様を「巨人」と形容する者は居ないだろう。
獣性を剥き出しにした怪物は、逃げ去る列車を追って、四つの足で駆け出した。
「どうしてこっちに来るんだッ⁉」
最後尾車両の乗務員が、思わずヒステリックな叫びを上げる。
時速160キロで走る列車に、あっという間に追いつきつつある怪物相手には──それ以外に出来る事がなかったからだ。
さすがはNo.005の体に追跡装置を仕掛けていただけある。
No.014AとNo.014Bの接触による爆発現象をギリギリで抑え込めたのも、ヤツらが残した資料を矢野室長が読み解いてくれたお陰だとも聞いたし・・・毒と薬は表裏一体という事か。
『まぁそれはそれとして、ハウンドに話さなきゃと思ってたのが──』
「もしや、「地底世界」について・・・でしょうか」
『! ・・・知ってたなら先に言いなさいよ、人が悪いわね』
「そんなつもりは」と謝罪しつつ、手元の端末に届いたメールに目をやる。
平たく言えば「インドで行われる調査任務に出向し、調査隊の指揮をせよ」といった内容だった訳だが──
ネイト大尉の一言で、なぜ私に白羽の矢が立ったのかを深く理解した。
「明日、その「地底世界」の調査に同行しろと指令書が来てたんです。つい5分前に」
『・・・ハァ・・・こんなところでまで出遅れてたんじゃ世話ないわね・・・』
珍しく、ネイト大尉は溜息を吐いた。
・・・今回の件、随分堪えているのかもな・・・。
「いえいえ。助かりましたよ。そういう事情なら情報の出処も知らされなかったでしょうし、これでこれから提供されるであろうデータを安心して活用する気になれます」
本心からの言葉を述べる。
彼女たちの事だから、発見直後にこちらに連絡して来なかったのも、しっかり裏を取ってからという気遣いゆえだったのだろう。
恐るべきは、異常とも言えるフットワークの軽さを見せた上層部の方だ。
『・・・フンッ! それならいいけどねッ!』
『さすがアカネ少佐。返しも一枚上手だね』
イヤホンから届く声で、ぶすっとした顔のネイト大尉と、その横でニコニコしているニーナ中尉の顔が浮かぶ。
・・・こうしていると、三人で仕事をしていた頃を思い出すな。
『──さて。そっちが知ってるなら、私達は発見したデータに目を通したわけでもなし・・・これ以上話すべき事はないわね!』
少し感傷的な気分になった途端、それを蹴飛ばすかのようにネイト大尉のせっかちさが通話を終わらせようとする。
彼女たちも事後処理で忙しいだろうから、ここで早々に話を切り上げるのが親切なのだろうが・・・もらいっぱなしというのも収まりが悪い。
「大尉。調査隊には柵山少尉も同行しますから、おそらく調査後に彼だけそのままの足で本局の研究課へ行く事になると思います。少し滞在する事にもなるかと」
『なっ・・・! ばっ・・・‼ そっ・・・それが・・・何だってぇのよ・・・・・・! わ、私は組織の中でも限られた人間にしか存在を知られるべきでない影のエージェントなのよ⁉』
・・・「少尉がアメリカに行く」と言っただけなのに、しどろもどろに「会えない言い訳」を聞かされるとは・・・
語るに落ちる、とはこの事か。
「いえ、別に。ただ、第四分隊の隊長ではなく、「仕事の関係で知り合った女性に偶然街中で出会った」・・・という事でしたら、何の問題もないとは思いますが」
「・・・・・・よ、用事を思い出したから切るわねッ‼ それじゃあまた何かあったら連絡するから首を長くして待ってなさいッ‼ ・・・・・・・・・・・・ニーナ! 次の休みって───」
・・・マイクを切り忘れたであろう事を察して、こちらから通話を終えた。
「うぅむ・・・少しお節介が過ぎただろうか・・・」
キューピッドになどなった事がないから節度が判らないが・・・多少なりとも大尉への恩返しになっていればと願いつつ、端末に向かおうとして──新たなメールが届く。
件名には──「全局通達事項 ・チベット自治区にて新種出現」と書かれていた。
※ ※ ※
─── 中国・チベット自治区 那曲市 那曲駅 ───
「うわああぁぁぁッ‼」
「キャアアアァァ‼」
「助けてくれええぇっ‼」
明け方の澄んだ空気を、人々の悲鳴が震わせる。
世界一標高の高い駅として知られる那曲駅──そこに今、巨大な影が屹立していた。
<グモオオオオオォォォォォ・・・・・・>
ウシを思わせる重低音の鳴き声が、逃げ惑う駅員たちの頭上から響く。
「巨人だぁッ‼ 巨人がこっちに来るぞぉッ‼」
誰が最初にそう言い表したのか・・・パニックの中にあって、二本の脚で地を鳴らして歩く体長50メートルの異形を、彼らは「巨人」と呼称していた。
でっぷりとした体の上にある顔は、確かに眉を剃った強面の人相に見えなくもない。
だが、その下顎から飛び出した牙は、少なくとも「人」のそれではなかった。
両腕を腹の前でぶら下げながら、巨人は線路の上をさまよい歩く。本人にとってはただの散歩でも、人間たちからすればそれは破壊行動に他ならない。
摺り足は居並ぶ貨物列車を次々と薙ぎ倒し、膨れた腹に引っ張られて何本もの架線が凧糸のように切れていく。
この非日常に居合わせた人々の中には、支離滅裂な言葉を叫びながら逃げる者もいれば、一歩も動く事が出来ないまま既に倒れた列車の下敷きになった者もいた。
──あるいは、彼らの悲鳴が聴こえないほど遠くから、この惨状を撮影する者も。
皮肉な事に、当事者意識の欠如したこのライブ映像は、那曲の窮状を伝える事よりも、ジャガーノートの実在と暴威をセンセーショナルに喧伝する方向へと功を奏し、全世界のテレビ局とネットニュースのサイトが、こぞってこれをトップニュースとして発信した。
そして、悪い事に──事態を収拾すべきJAGDの姿は、何処にも無い。
既に高エネルギー反応探知の報せは最も近い西中国支局に届いていたが、到着には数時間を要する。
ライブ映像が配信されている間、JAGDは組織として無能を晒し続け、被害は際限なく増え続けるだろう・・・そんなどす黒い期待を抱きながらニュースを観る者も居た。
更に、不幸は続く。
この非常事態を知らぬまま、那曲駅に高速で近づくものがあった。
西寧市とラサ市とを繋ぐ青蔵鉄道を走る、寝台列車である。
停車駅となる那曲駅が近づいた為に走行速度を落とした先頭車両の運転士は、前方で巻き上がる砂煙と、その只中を横切る巨大な影を見た。
「なっ、なんだアレはッ⁉」
咄嗟に急ブレーキをかけようとしたが──そこで踏み留まる。
「いま停車すれば、あの怪物に襲われてしまう」・・・そう判断した運転士は、むしろこの未曾有の災害の横をすり抜け、逃げる一手を選択した。
乗客への説明を後回しに、慌てて列車のスピードを上げていく。
───しかし、その判断が誤りだったと、彼はすぐに思い知る事になる。
<・・・ッ! ・・・・・・グモオオオオオォォォォォッ!>
唸りを上げた鉄輪と線路とが擦れた金属音を聴いた途端、のろのろとした動きから一転、巨人はグンと首を振って振り返り、「騒音」の源たる寝台列車に顔を向けた。
<モオオオオオオオォォォォッッッ‼>
そして一際大きな咆哮を上げると──巨人の顔が縦に割れ、左右に開いたのである。
──否。正しくは、顔を覆っていた大きな両耳を広げ、その下にある本来の顔を露わにしたのだ。
牛とも虎ともつかない醜貌は、「人」より「鬼」の面に近い。
頬まで裂けた大口から濁った涎を垂らし、血走った目で真っ直ぐに寝台列車を睨む。
<グモオオオォォッッ‼>
すると突然、二足歩行をしていた怪物は上体を重力に引かれるままに倒して、四つん這いの体勢になる。
もはや、その様を「巨人」と形容する者は居ないだろう。
獣性を剥き出しにした怪物は、逃げ去る列車を追って、四つの足で駆け出した。
「どうしてこっちに来るんだッ⁉」
最後尾車両の乗務員が、思わずヒステリックな叫びを上げる。
時速160キロで走る列車に、あっという間に追いつきつつある怪物相手には──それ以外に出来る事がなかったからだ。
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