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第三話「進化する生命」
第一章「見知らぬ旧友」・③
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※ ※ ※
「───以上の事から、No.002及びNo.006は、相模トラフを通って三浦半島沖に到達した可能性が高いと考えられる。やはり海中では電波が減衰してしまうのが、水棲ジャガーノートを相手にする上で常に厄介なところだ」
JAGD極東支局の司令室──
海流でNo.006の死体も流され、無意味な現場検証がようやく終わってから数日・・・
No.002及びNo.006の襲撃事件について、機動部隊員内で改めてミーティングを行っていた。
今日は私は一歩引いて、マクスウェル中尉に進行役を任せている。
中尉は、相変わらず流暢な日本語で話を続けた。
「また、明確な根拠はないが、トラッキングソナーがNo.002に移されていた事、こちらが油断したタイミングで襲撃をかけた事などから・・・No.006はかなり知能が高く、我々はヤツの仕掛けた罠にまんまとハマってしまった──というのが、隊長と私の見解だ」
「んまぁ、あそこまでボッコボコにやられたんじゃ、否定できねぇなぁ」
やれやれ、とジェスチャーをしながら、竜ヶ谷少尉が不機嫌そうに呟く。
「・・・ですが、それよりも不可解なのは・・・No.007です。初めて出現した時・・・僕たちは本来の姿こそ見ていませんが、フルメタルケージに入る大きさの小型ジャガーノートが、炎を纏って巨大化し──その後、消失するまでを目撃しています」
言いながら、柵山少尉がメガネのずれを直す。
「・・・・・・なのに・・・こないだは、突然、出現・・・理解不能」
柵山少尉が不可解だと言いたかったであろう点を、好物だという梅昆布茶を啜りながら、ユーリャ少尉が補足した。
「・・・そちらに関しては、私も全く理解不能だ。ここにいる全員が、だろうが」
眉間を抑える仕草をして、中尉が続けた。
「No.007については本局にとっても頭痛の種のようでな・・・まぁそちらはさて置き、No.006がこの世界に一体しかいない保証はどこにもない。そこで、<モビィ・ディックⅡ>の追加建造が急遽決定した」
「元々建造されていた完成間近の一隻は、オーストラリア支局への配備が決まっている。初めてNo.002が出現した大西洋には<モビィ・ディックⅠ>が張り付いているから、恐らく追加建造される分はまずインド支局に回されるだろう」
一応、補足を入れておいた。
現段階で再びNo.006が出現しようものなら、最大水中戦力を保有する我々が駆り出されるのは必至だ。カバーしなければならない範囲を暗に示しておく。
JAGDは活動範囲の広さに対して常に人手不足だ。
公募をかけているわけでもないから門戸を叩く者も少なく、ほぼ既存の局員によるスカウト。
特に機動部隊志望ともなれば、訓練学校で篩にかけられ、ようやく卒業して配属へ──という頃には、同期は一割も残っていない。
だがそれ故に・・・目の前にいる彼らのような、窮地に陥ってなお自らのパフォーマンスを最大限発揮できる優れた人材が集まるのも事実。
上層部には前時代的な考えの老人たちもいるが、今はちょうど新陳代謝のタイミング。
もう少しで、過酷な現場を知る優秀な先達たちが、音頭を取ってくれるようになるはずだ。
「さて──ここからが本題だが───」
粗方の話が終わった所で、中尉が突然仰々しく切り出す。
・・・いや、私にとっては今までの話で本題は終わっているのだが。
「No.006の識別名称は、「ギアーラ」に決定した」
・・・・・・くっ! しまった・・・私としたことが忘れていた・・・中尉はこの手の話題に並々ならぬ情熱を持っているんだった・・・。
早く止めさせなければ──と思い口を開きかけ───
「ギアーラ・・・! うん、なんだかイメージ通りだ!」
「確かにな! 濁点から始まる辺りが「っぽい」な!」
「・・・強そう」
「かっこいいですね! 今度は何語ですか?」
松戸少尉までもが加わり、皆が口々に識別名称の話で盛り上がり始めた。
・・・・・・え? なんだこれは。
まさか私だけか? 私だけがついていけていないのか?
「うむ。今回はNo.004と同じで、「遺文」由来だ。考古課によると、チリ、ビスマルク諸島、そしてロシアのカムチャツカ地方の三地点で、No.006と覚しき「2つの口を持ち、巨大な翼で泳ぐ怪魚」を示す「遺文」が見つかっているそうだ」
「遺文」───私にとっては、未だに眉唾の極みと言ってもいい代物だ。
共通の筆致で描かれた怪物どもの絵と、地域ごとにバラバラかつ既存のどの言語体系にも属さない言語が記された「太古からのメッセージ」──
それがJAGDで言う「遺文」だ。
過去にはNo.004との戦いにおいて、現地の遺跡に残されていた絵と、原住民の伝承から、生息域に生えている果実の成分が弱点である事がわかり、撃滅のきっかけになった例もあった。
・・・とはいえ、やはり私は何処か懐疑的な見方しか出来ずにいる。
「「遺文」は果たしてジャガーノートが古来から存在する証左なのか──あるいは大昔の人類が現在の我々に託してくれたメッセージなのか──ロマンだな」
フッ、と中尉がニヒルな笑みを浮かべると、つられて皆も大仰に頷いた。
・・・・・・やはり私だけか? 私だけがノリの悪い女という事なのか?
「ンンッ! ・・・名前はともかく、まだ我々はNo.006を単騎で撃滅できる保証はない。次の個体が現れない事を願うばかりだが、今後は作戦中に、別のジャガーノートが出現する可能性も視野に入れなければならなくなった」
咳払いをしつつ、話を締めにかかる。
「前例のない現場ばかりで不満も多かろうが、今こうして生きているのも諸君らの尽力のおかげだ。今後も人類の未来のために、より一層の頑張りを期待する。以上、解散!」
皆の敬礼に答礼で返し、ミーティングを終える。
腕時計型端末を見ると──「約束の時刻」が迫っていた。急いで支度しなければ。
「では中尉。すまないが後を任せる」
「イエス・マム。お任せ下さい。良い週末を」
今日は、この間潰れてしまった休日の振替で、午後からは休みだ。
───遂に、この時が来た。緊張で身体が強ばるのがわかる。
しかし、普段はいつ休みが取れるかわからない身の上・・・
覚悟を決め、出入り口に向かおうとした所で──
「あっ、隊長! 一つよろしいでしょ──ひぃっ!」
「・・・・・・何だ、松戸少尉? 要件は手短にな?」
どうやら私にしては珍しく、顔まで強張っていたらしい。
とはいえ、悲鳴を上げられるとは思わなかった。
私にだって傷つく心はあるのだが・・・。
「す、すみませんっ! た、大した話ではっ!」
「構わない。そこまで言われて聞かないでおくのも気持ち悪いだろう」
言いながらさりげなく、顔の緊張を和らげるよう努力する。
・・・さすがに彼にまで悲鳴を上げられたら、心が耐えられないかも知れないからな。
「え、えぇと・・・情報課の友人からの話で・・・一週間前に、秩父山中に熊が出て6人も殺されちゃった事件があったんですけど・・・それが実は「熊じゃない」って話がいくつかネットに流れてるらしくて・・・」
「まさか、ジャガーノートの仕業だと?」
「確証はありませんが、友人が見かけた噂の中には──事件を起こしたのは、黒い頭と爪を持つ、小さな恐竜だったという話もあったとかで・・・・・・」
「ッ‼」
その特徴を聞いて、先程とは別種の緊張が背筋を駆け抜けた。
該当するジャガーノートは、一種しかいない。
私が初めて出会った忌々しきジャガノート──No.005だ。
「・・・・・・柵山少尉と竜ヶ谷少尉を調査に向かわせよう。もし目撃証言が本当なら・・・間違いなく、一体だけではないはずだ」
「アイ・マム! 副隊長に伝えておきます!」
全く・・・折角の休日に水を差されてしまった気分だが、仕方あるまい。
例え百の情報のうち百が嘘でも、ジャガノートの影があれば、そこに向かわなければならないのがJAGDだ。
蟻の一穴から、世界は崩壊しかねないのだから。
「・・・ところで隊長!」
と、話を終えたと思いきや松戸少尉の声の調子が突然明るくなる。
「・・・? なんだ?」
「今日、ネイルお手入れしてますよね? もしかして、この後、デート───」
ズダンッ‼ と、思いの外大きな音がした。おかしいな。軽く壁を叩いただけなのだが。
「はひっ・・・」
私の右腕のすぐ横にあった松戸少尉の頭がずり下がる。腰が抜けてしまったのだろう。
しかし、彼女の目から視線は離さない。捉えたままの瞳に向かって、語りかけた。
「・・・・・・いいか。君は、何も見なかった、何も気づかなかった」
「は、はひ・・・・・・」
「復唱ッッ‼」
「私は何も見ませんでしたッ‼ 何も気づきませんでしたァッ‼ マァムッッ‼」
「・・・・・・よろしい。松戸少尉。君とは同じ部隊の仲間として仲良くしたい・・・これからも、よろしくな」
「イエスッ‼ イエスッ‼ マムッ‼」
腕を離すと、とうとう立っていられなくなった松戸少尉が、床にぺたんと座り込む。
忠実な部下の献身に感謝しながら、司令室を後にした。
「───以上の事から、No.002及びNo.006は、相模トラフを通って三浦半島沖に到達した可能性が高いと考えられる。やはり海中では電波が減衰してしまうのが、水棲ジャガーノートを相手にする上で常に厄介なところだ」
JAGD極東支局の司令室──
海流でNo.006の死体も流され、無意味な現場検証がようやく終わってから数日・・・
No.002及びNo.006の襲撃事件について、機動部隊員内で改めてミーティングを行っていた。
今日は私は一歩引いて、マクスウェル中尉に進行役を任せている。
中尉は、相変わらず流暢な日本語で話を続けた。
「また、明確な根拠はないが、トラッキングソナーがNo.002に移されていた事、こちらが油断したタイミングで襲撃をかけた事などから・・・No.006はかなり知能が高く、我々はヤツの仕掛けた罠にまんまとハマってしまった──というのが、隊長と私の見解だ」
「んまぁ、あそこまでボッコボコにやられたんじゃ、否定できねぇなぁ」
やれやれ、とジェスチャーをしながら、竜ヶ谷少尉が不機嫌そうに呟く。
「・・・ですが、それよりも不可解なのは・・・No.007です。初めて出現した時・・・僕たちは本来の姿こそ見ていませんが、フルメタルケージに入る大きさの小型ジャガーノートが、炎を纏って巨大化し──その後、消失するまでを目撃しています」
言いながら、柵山少尉がメガネのずれを直す。
「・・・・・・なのに・・・こないだは、突然、出現・・・理解不能」
柵山少尉が不可解だと言いたかったであろう点を、好物だという梅昆布茶を啜りながら、ユーリャ少尉が補足した。
「・・・そちらに関しては、私も全く理解不能だ。ここにいる全員が、だろうが」
眉間を抑える仕草をして、中尉が続けた。
「No.007については本局にとっても頭痛の種のようでな・・・まぁそちらはさて置き、No.006がこの世界に一体しかいない保証はどこにもない。そこで、<モビィ・ディックⅡ>の追加建造が急遽決定した」
「元々建造されていた完成間近の一隻は、オーストラリア支局への配備が決まっている。初めてNo.002が出現した大西洋には<モビィ・ディックⅠ>が張り付いているから、恐らく追加建造される分はまずインド支局に回されるだろう」
一応、補足を入れておいた。
現段階で再びNo.006が出現しようものなら、最大水中戦力を保有する我々が駆り出されるのは必至だ。カバーしなければならない範囲を暗に示しておく。
JAGDは活動範囲の広さに対して常に人手不足だ。
公募をかけているわけでもないから門戸を叩く者も少なく、ほぼ既存の局員によるスカウト。
特に機動部隊志望ともなれば、訓練学校で篩にかけられ、ようやく卒業して配属へ──という頃には、同期は一割も残っていない。
だがそれ故に・・・目の前にいる彼らのような、窮地に陥ってなお自らのパフォーマンスを最大限発揮できる優れた人材が集まるのも事実。
上層部には前時代的な考えの老人たちもいるが、今はちょうど新陳代謝のタイミング。
もう少しで、過酷な現場を知る優秀な先達たちが、音頭を取ってくれるようになるはずだ。
「さて──ここからが本題だが───」
粗方の話が終わった所で、中尉が突然仰々しく切り出す。
・・・いや、私にとっては今までの話で本題は終わっているのだが。
「No.006の識別名称は、「ギアーラ」に決定した」
・・・・・・くっ! しまった・・・私としたことが忘れていた・・・中尉はこの手の話題に並々ならぬ情熱を持っているんだった・・・。
早く止めさせなければ──と思い口を開きかけ───
「ギアーラ・・・! うん、なんだかイメージ通りだ!」
「確かにな! 濁点から始まる辺りが「っぽい」な!」
「・・・強そう」
「かっこいいですね! 今度は何語ですか?」
松戸少尉までもが加わり、皆が口々に識別名称の話で盛り上がり始めた。
・・・・・・え? なんだこれは。
まさか私だけか? 私だけがついていけていないのか?
「うむ。今回はNo.004と同じで、「遺文」由来だ。考古課によると、チリ、ビスマルク諸島、そしてロシアのカムチャツカ地方の三地点で、No.006と覚しき「2つの口を持ち、巨大な翼で泳ぐ怪魚」を示す「遺文」が見つかっているそうだ」
「遺文」───私にとっては、未だに眉唾の極みと言ってもいい代物だ。
共通の筆致で描かれた怪物どもの絵と、地域ごとにバラバラかつ既存のどの言語体系にも属さない言語が記された「太古からのメッセージ」──
それがJAGDで言う「遺文」だ。
過去にはNo.004との戦いにおいて、現地の遺跡に残されていた絵と、原住民の伝承から、生息域に生えている果実の成分が弱点である事がわかり、撃滅のきっかけになった例もあった。
・・・とはいえ、やはり私は何処か懐疑的な見方しか出来ずにいる。
「「遺文」は果たしてジャガーノートが古来から存在する証左なのか──あるいは大昔の人類が現在の我々に託してくれたメッセージなのか──ロマンだな」
フッ、と中尉がニヒルな笑みを浮かべると、つられて皆も大仰に頷いた。
・・・・・・やはり私だけか? 私だけがノリの悪い女という事なのか?
「ンンッ! ・・・名前はともかく、まだ我々はNo.006を単騎で撃滅できる保証はない。次の個体が現れない事を願うばかりだが、今後は作戦中に、別のジャガーノートが出現する可能性も視野に入れなければならなくなった」
咳払いをしつつ、話を締めにかかる。
「前例のない現場ばかりで不満も多かろうが、今こうして生きているのも諸君らの尽力のおかげだ。今後も人類の未来のために、より一層の頑張りを期待する。以上、解散!」
皆の敬礼に答礼で返し、ミーティングを終える。
腕時計型端末を見ると──「約束の時刻」が迫っていた。急いで支度しなければ。
「では中尉。すまないが後を任せる」
「イエス・マム。お任せ下さい。良い週末を」
今日は、この間潰れてしまった休日の振替で、午後からは休みだ。
───遂に、この時が来た。緊張で身体が強ばるのがわかる。
しかし、普段はいつ休みが取れるかわからない身の上・・・
覚悟を決め、出入り口に向かおうとした所で──
「あっ、隊長! 一つよろしいでしょ──ひぃっ!」
「・・・・・・何だ、松戸少尉? 要件は手短にな?」
どうやら私にしては珍しく、顔まで強張っていたらしい。
とはいえ、悲鳴を上げられるとは思わなかった。
私にだって傷つく心はあるのだが・・・。
「す、すみませんっ! た、大した話ではっ!」
「構わない。そこまで言われて聞かないでおくのも気持ち悪いだろう」
言いながらさりげなく、顔の緊張を和らげるよう努力する。
・・・さすがに彼にまで悲鳴を上げられたら、心が耐えられないかも知れないからな。
「え、えぇと・・・情報課の友人からの話で・・・一週間前に、秩父山中に熊が出て6人も殺されちゃった事件があったんですけど・・・それが実は「熊じゃない」って話がいくつかネットに流れてるらしくて・・・」
「まさか、ジャガーノートの仕業だと?」
「確証はありませんが、友人が見かけた噂の中には──事件を起こしたのは、黒い頭と爪を持つ、小さな恐竜だったという話もあったとかで・・・・・・」
「ッ‼」
その特徴を聞いて、先程とは別種の緊張が背筋を駆け抜けた。
該当するジャガーノートは、一種しかいない。
私が初めて出会った忌々しきジャガノート──No.005だ。
「・・・・・・柵山少尉と竜ヶ谷少尉を調査に向かわせよう。もし目撃証言が本当なら・・・間違いなく、一体だけではないはずだ」
「アイ・マム! 副隊長に伝えておきます!」
全く・・・折角の休日に水を差されてしまった気分だが、仕方あるまい。
例え百の情報のうち百が嘘でも、ジャガノートの影があれば、そこに向かわなければならないのがJAGDだ。
蟻の一穴から、世界は崩壊しかねないのだから。
「・・・ところで隊長!」
と、話を終えたと思いきや松戸少尉の声の調子が突然明るくなる。
「・・・? なんだ?」
「今日、ネイルお手入れしてますよね? もしかして、この後、デート───」
ズダンッ‼ と、思いの外大きな音がした。おかしいな。軽く壁を叩いただけなのだが。
「はひっ・・・」
私の右腕のすぐ横にあった松戸少尉の頭がずり下がる。腰が抜けてしまったのだろう。
しかし、彼女の目から視線は離さない。捉えたままの瞳に向かって、語りかけた。
「・・・・・・いいか。君は、何も見なかった、何も気づかなかった」
「は、はひ・・・・・・」
「復唱ッッ‼」
「私は何も見ませんでしたッ‼ 何も気づきませんでしたァッ‼ マァムッッ‼」
「・・・・・・よろしい。松戸少尉。君とは同じ部隊の仲間として仲良くしたい・・・これからも、よろしくな」
「イエスッ‼ イエスッ‼ マムッ‼」
腕を離すと、とうとう立っていられなくなった松戸少尉が、床にぺたんと座り込む。
忠実な部下の献身に感謝しながら、司令室を後にした。
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