41 / 72
41、アレンの特技
しおりを挟む
「……ねえ アレン。ナシルもお兄様も遅くない? 大丈夫かしら?」
先ほどまでの可愛らしいエルティーナの顔が一気に暗くなる。
「エルティーナ様、大丈夫です。もう来てますから」
アレンの淡々とした声が耳にはいる。
「えーー!?」
エルティーナは叫びながら、開いている扉に走っていき廊下に顔を出す。
「うん??」そこにはアレンの言うように、お兄様とナシルが壁を背に立っていた。
「 ナシル?? お兄様?? も、ここで何をしているの?? 待っていたのよ。
…ナシル……ドレスをそんな力一杯に握りしめていたら皺になって着れないわよ……? でもいいわ。今のドレスで大丈夫だし! パニエを着るのは手伝って。それより、髪の毛を見て可愛いでしょ。ふんっ」
先ほどの会話の全てを聞いていたナシル。涙は拭いたが目は腫れているだろうと思いながらも、エルティーナを無視する事も出来ない為に顔を上げる。
ナシルは哀しかったのだ。涙を流し、重ならない二人を思い……。しかしそれはエルティーナを見て吹っ飛んだ。
「なっ!? はっ!?」
エルティーナは、驚くナシルの前でまたドレスの裾を掴みフワッと一回り。
「どう? 可愛いでしょ!!! お母様のティアラみたいでしょ!! 全部私の髪の毛なのよ。見て見て凄いでしょ。たくさん編み込んでいるのに、ちっとも頭が痛くないのよ!! これはね、アレンがしてくれたのよ!! 凄いでしょ!! 流石アレンだわ。ふふふ 可愛い?」
よほど嬉しいのか、エルティーナはもう一回りしている。
ナシルのしんみりしていた気持ちは何処へやら。エルティーナの髪型を見て、あまりの美しく繊細な出来に驚愕。長く侍女頭をしていて、若い子達の教育も受け持つナシル…。
優秀な子達も数多くいるが、これほど人の髪だけでドレスに負けない存在感を出せる髪結いの人は見た事がない。
ナシルは、アレンを見る。
今度はターゲットを変えたのか、嬉しそうにレオンに見て見てと擦り寄っているエルティーナを、極上の微笑みで眺めていた。
(アレン様は、何ものだ……?)
ナシルは怪訝そうな顔でアレンを見つめた。侍女としてのプライドがあり、エルティーナの髪型を手放しで喜んであげれない。
「ナシル!! パニエを着るの手伝って!!」とエルティーナは可愛く手を握ってくる。
侍女とは口をきかない、目をあわせない、人とは思わない、そんな隣国の王女の噂を聞くたびエルティーナと比べ誇らしくなる。
王女として、本来このような行動は注意をしなくてはいけないが、エルティーナの可愛いこの手を離したりはナシルには決して出来ない。
「はい 参りましょう。エルティーナ様」
ナシルは、破顔しながらエルティーナに手をひかれ部屋の中に入っていった。
バタン。
美しい花々が彫り込まれた重厚なドアが静かに閉まる。エルティーナを待つレオンとアレンは、壁に背を向けて楽な姿勢をとった。
アレンと二人きりになり、レオンは先ほどの衝撃的な出来事をどうしても確認したかった。
「…アレン。髪結いなんて技術どこで習ったんだ…。ナシルの目が驚愕に見開いていたぞ」
「別に習ってはない」
「……今まで付き合った女にしてたのか? お前は器用な奴だと思っていたが、あれはヤバいな。エルの侍女達より数段上手いぞ」
「付き合った女をさわるのは髪ではなく身体だ。香油を塗りたくった悪臭がする髪を触る趣味はない。必要もないし興味もない」
アレンの恐ろしくクールな発言。エルティーナとアレンのセットをこの頃長く見ていて、二人を恋人!? っぽく思っていた。
だから忘れていたが、昔からアレンはこういう奴だった。今までのアレンのたくさんの恋人を思い描き、溜め息がでる。
女に全く不自由しないアレンが、エルティーナを相手にする訳がない。夢みがちなエルティーナは一番面倒くさいタイプだからだ。
夢を描いている女ほど、高飛車で扱いにくいものはない。
(エルはやはり…ないな……。少し行き過ぎている感はあるが、アレンにとってエルは妹…もしくは娘…。娘が一番しっくりくるな)
レオンは心の中で強制的に答えを出し、考えを終わらせた。
「まぁ、そうだな。俺も、髪より身体の方が興味ある。基本、髪は長くても短くても構わないしな。
しかし他の女にしてなくてよくあれ程、凝った髪型ができたな?」
「エルティーナ様の頭をいつも見ていて、こうしたら可愛いのにな…と考える事は多いからな。自然にできた」
「…………そう……か…」
アレンの言動に何故か背筋が凍る……。
ガチャッ。
ドアノブが音を立てる。そしてゆっくりと重厚なドアが押されていく。
「アレン! お兄様! お待たせしました」
まだ嬉しいのかエルティーナはふわふわしている。レオンもアレンも、可愛らしい顔に毒気を抜かれた。
幸せそうなエルティーナの顔はアレンにとって胸が高鳴る。この笑顔を護る為に生きていきたい……そう思う。
アレンはエルティーナと会う度に何度も恋に落ち、想いが溢れ、愛しさがましていく。
「エルティーナ様、喜んで頂いて嬉しく思います。他に試したい結い方もあるので、また挑戦させて下さい」
アレンは、万感の思いを言葉に乗せる。生涯エルティーナに決して言わない……「貴女を愛しております」と言う気持ちを込めて。
「はい! よろしくお願いします」
エルティーナの声を聞いて瞳をみて、アレンはエルティーナと微笑み合う。
フリゲルン伯爵家に入ったら、エル様の髪はずっと私が結うのも悪くないなと、アレンは未来を少しだけ楽しみに思う。
「では、行くか。ナシル、晩餐の後はエルを頼むな。それまでは少しだけだが休んでいてくれ」
「かしこまりました」
レオンはナシルに言葉を残し、アレンとエルティーナと共にグラハの間に向かう。
朝に聞くはずだった国王の〝良い報告〟を聞く為に。
先ほどまでの可愛らしいエルティーナの顔が一気に暗くなる。
「エルティーナ様、大丈夫です。もう来てますから」
アレンの淡々とした声が耳にはいる。
「えーー!?」
エルティーナは叫びながら、開いている扉に走っていき廊下に顔を出す。
「うん??」そこにはアレンの言うように、お兄様とナシルが壁を背に立っていた。
「 ナシル?? お兄様?? も、ここで何をしているの?? 待っていたのよ。
…ナシル……ドレスをそんな力一杯に握りしめていたら皺になって着れないわよ……? でもいいわ。今のドレスで大丈夫だし! パニエを着るのは手伝って。それより、髪の毛を見て可愛いでしょ。ふんっ」
先ほどの会話の全てを聞いていたナシル。涙は拭いたが目は腫れているだろうと思いながらも、エルティーナを無視する事も出来ない為に顔を上げる。
ナシルは哀しかったのだ。涙を流し、重ならない二人を思い……。しかしそれはエルティーナを見て吹っ飛んだ。
「なっ!? はっ!?」
エルティーナは、驚くナシルの前でまたドレスの裾を掴みフワッと一回り。
「どう? 可愛いでしょ!!! お母様のティアラみたいでしょ!! 全部私の髪の毛なのよ。見て見て凄いでしょ。たくさん編み込んでいるのに、ちっとも頭が痛くないのよ!! これはね、アレンがしてくれたのよ!! 凄いでしょ!! 流石アレンだわ。ふふふ 可愛い?」
よほど嬉しいのか、エルティーナはもう一回りしている。
ナシルのしんみりしていた気持ちは何処へやら。エルティーナの髪型を見て、あまりの美しく繊細な出来に驚愕。長く侍女頭をしていて、若い子達の教育も受け持つナシル…。
優秀な子達も数多くいるが、これほど人の髪だけでドレスに負けない存在感を出せる髪結いの人は見た事がない。
ナシルは、アレンを見る。
今度はターゲットを変えたのか、嬉しそうにレオンに見て見てと擦り寄っているエルティーナを、極上の微笑みで眺めていた。
(アレン様は、何ものだ……?)
ナシルは怪訝そうな顔でアレンを見つめた。侍女としてのプライドがあり、エルティーナの髪型を手放しで喜んであげれない。
「ナシル!! パニエを着るの手伝って!!」とエルティーナは可愛く手を握ってくる。
侍女とは口をきかない、目をあわせない、人とは思わない、そんな隣国の王女の噂を聞くたびエルティーナと比べ誇らしくなる。
王女として、本来このような行動は注意をしなくてはいけないが、エルティーナの可愛いこの手を離したりはナシルには決して出来ない。
「はい 参りましょう。エルティーナ様」
ナシルは、破顔しながらエルティーナに手をひかれ部屋の中に入っていった。
バタン。
美しい花々が彫り込まれた重厚なドアが静かに閉まる。エルティーナを待つレオンとアレンは、壁に背を向けて楽な姿勢をとった。
アレンと二人きりになり、レオンは先ほどの衝撃的な出来事をどうしても確認したかった。
「…アレン。髪結いなんて技術どこで習ったんだ…。ナシルの目が驚愕に見開いていたぞ」
「別に習ってはない」
「……今まで付き合った女にしてたのか? お前は器用な奴だと思っていたが、あれはヤバいな。エルの侍女達より数段上手いぞ」
「付き合った女をさわるのは髪ではなく身体だ。香油を塗りたくった悪臭がする髪を触る趣味はない。必要もないし興味もない」
アレンの恐ろしくクールな発言。エルティーナとアレンのセットをこの頃長く見ていて、二人を恋人!? っぽく思っていた。
だから忘れていたが、昔からアレンはこういう奴だった。今までのアレンのたくさんの恋人を思い描き、溜め息がでる。
女に全く不自由しないアレンが、エルティーナを相手にする訳がない。夢みがちなエルティーナは一番面倒くさいタイプだからだ。
夢を描いている女ほど、高飛車で扱いにくいものはない。
(エルはやはり…ないな……。少し行き過ぎている感はあるが、アレンにとってエルは妹…もしくは娘…。娘が一番しっくりくるな)
レオンは心の中で強制的に答えを出し、考えを終わらせた。
「まぁ、そうだな。俺も、髪より身体の方が興味ある。基本、髪は長くても短くても構わないしな。
しかし他の女にしてなくてよくあれ程、凝った髪型ができたな?」
「エルティーナ様の頭をいつも見ていて、こうしたら可愛いのにな…と考える事は多いからな。自然にできた」
「…………そう……か…」
アレンの言動に何故か背筋が凍る……。
ガチャッ。
ドアノブが音を立てる。そしてゆっくりと重厚なドアが押されていく。
「アレン! お兄様! お待たせしました」
まだ嬉しいのかエルティーナはふわふわしている。レオンもアレンも、可愛らしい顔に毒気を抜かれた。
幸せそうなエルティーナの顔はアレンにとって胸が高鳴る。この笑顔を護る為に生きていきたい……そう思う。
アレンはエルティーナと会う度に何度も恋に落ち、想いが溢れ、愛しさがましていく。
「エルティーナ様、喜んで頂いて嬉しく思います。他に試したい結い方もあるので、また挑戦させて下さい」
アレンは、万感の思いを言葉に乗せる。生涯エルティーナに決して言わない……「貴女を愛しております」と言う気持ちを込めて。
「はい! よろしくお願いします」
エルティーナの声を聞いて瞳をみて、アレンはエルティーナと微笑み合う。
フリゲルン伯爵家に入ったら、エル様の髪はずっと私が結うのも悪くないなと、アレンは未来を少しだけ楽しみに思う。
「では、行くか。ナシル、晩餐の後はエルを頼むな。それまでは少しだけだが休んでいてくれ」
「かしこまりました」
レオンはナシルに言葉を残し、アレンとエルティーナと共にグラハの間に向かう。
朝に聞くはずだった国王の〝良い報告〟を聞く為に。
0
お気に入りに追加
388
あなたにおすすめの小説
公爵様、契約通り、跡継ぎを身籠りました!-もう契約は満了ですわよ・・・ね?ちょっと待って、どうして契約が終わらないんでしょうかぁぁ?!-
猫まんじゅう
恋愛
そう、没落寸前の実家を助けて頂く代わりに、跡継ぎを産む事を条件にした契約結婚だったのです。
無事跡継ぎを妊娠したフィリス。夫であるバルモント公爵との契約達成は出産までの約9か月となった。
筈だったのです······が?
◆◇◆
「この結婚は契約結婚だ。貴女の実家の財の工面はする。代わりに、貴女には私の跡継ぎを産んでもらおう」
拝啓、公爵様。財政に悩んでいた私の家を助ける代わりに、跡継ぎを産むという一時的な契約結婚でございましたよね・・・?ええ、跡継ぎは産みました。なぜ、まだ契約が完了しないんでしょうか?
「ちょ、ちょ、ちょっと待ってくださいませええ!この契約!あと・・・、一体あと、何人子供を産めば契約が満了になるのですッ!!?」
溺愛と、悪阻(ツワリ)ルートは二人がお互いに想いを通じ合わせても終わらない?
◆◇◆
安心保障のR15設定。
描写の直接的な表現はありませんが、”匂わせ”も気になる吐き悪阻体質の方はご注意ください。
ゆるゆる設定のコメディ要素あり。
つわりに付随する嘔吐表現などが多く含まれます。
※妊娠に関する内容を含みます。
【2023/07/15/9:00〜07/17/15:00, HOTランキング1位ありがとうございます!】
こちらは小説家になろうでも完結掲載しております(詳細はあとがきにて、)
【完結】大好き、と告白するのはこれを最後にします!
高瀬船
恋愛
侯爵家の嫡男、レオン・アルファストと伯爵家のミュラー・ハドソンは建国から続く由緒ある家柄である。
7歳年上のレオンが大好きで、ミュラーは幼い頃から彼にべったり。ことある事に大好き!と伝え、少女へと成長してからも顔を合わせる度に結婚して!ともはや挨拶のように熱烈に求婚していた。
だけど、いつもいつもレオンはありがとう、と言うだけで承諾も拒絶もしない。
成人を控えたある日、ミュラーはこれを最後の告白にしよう、と決心しいつものようにはぐらかされたら大人しく彼を諦めよう、と決めていた。
そして、彼を諦め真剣に結婚相手を探そうと夜会に行った事をレオンに知られたミュラーは初めて彼の重いほどの愛情を知る
【お互い、モブとの絡み発生します、苦手な方はご遠慮下さい】
「お前を妻だと思ったことはない」と言ってくる旦那様と離婚した私は、幼馴染の侯爵から溺愛されています。
木山楽斗
恋愛
第二王女のエリームは、かつて王家と敵対していたオルバディオン公爵家に嫁がされた。
因縁を解消するための結婚であったが、現当主であるジグールは彼女のことを冷遇した。長きに渡る因縁は、簡単に解消できるものではなかったのである。
そんな暮らしは、エリームにとって息苦しいものだった。それを重く見た彼女の兄アルベルドと幼馴染カルディアスは、二人の結婚を解消させることを決意する。
彼らの働きかけによって、エリームは苦しい生活から解放されるのだった。
晴れて自由の身になったエリームに、一人の男性が婚約を申し込んできた。
それは、彼女の幼馴染であるカルディアスである。彼は以前からエリームに好意を寄せていたようなのだ。
幼い頃から彼の人となりを知っているエリームは、喜んでその婚約を受け入れた。二人は、晴れて夫婦となったのである。
二度目の結婚を果たしたエリームは、以前とは異なる生活を送っていた。
カルディアスは以前の夫とは違い、彼女のことを愛して尊重してくれたのである。
こうして、エリームは幸せな生活を送るのだった。
旦那様の様子がおかしいのでそろそろ離婚を切り出されるみたいです。
バナナマヨネーズ
恋愛
とある王国の北部を治める公爵夫婦は、すべての領民に愛されていた。
しかし、公爵夫人である、ギネヴィアは、旦那様であるアルトラーディの様子がおかしいことに気が付く。
最近、旦那様の様子がおかしい気がする……。
わたしの顔を見て、何か言いたそうにするけれど、結局何も言わない旦那様。
旦那様と結婚して十年の月日が経過したわ。
当時、十歳になったばかりの幼い旦那様と、見た目十歳くらいのわたし。
とある事情で荒れ果てた北部を治めることとなった旦那様を支える為、結婚と同時に北部へ住処を移した。
それから十年。
なるほど、とうとうその時が来たのね。
大丈夫よ。旦那様。ちゃんと離婚してあげますから、安心してください。
一人の女性を心から愛する旦那様(超絶妻ラブ)と幼い旦那様を立派な紳士へと育て上げた一人の女性(合法ロリ)の二人が紡ぐ、勘違いから始まり、運命的な恋に気が付き、真実の愛に至るまでの物語。
全36話
【完結】身を引いたつもりが逆効果でした
風見ゆうみ
恋愛
6年前に別れの言葉もなく、あたしの前から姿を消した彼と再会したのは、王子の婚約パレードの時だった。
一緒に遊んでいた頃には知らなかったけれど、彼は実は王子だったらしい。しかもあたしの親友と彼の弟も幼い頃に将来の約束をしていたようで・・・・・。
平民と王族ではつりあわない、そう思い、身を引こうとしたのだけど、なぜか逃してくれません!
というか、婚約者にされそうです!
婚約者が他の女性に興味がある様なので旅に出たら彼が豹変しました
Karamimi
恋愛
9歳の時お互いの両親が仲良しという理由から、幼馴染で同じ年の侯爵令息、オスカーと婚約した伯爵令嬢のアメリア。容姿端麗、強くて優しいオスカーが大好きなアメリアは、この婚約を心から喜んだ。
順風満帆に見えた2人だったが、婚約から5年後、貴族学院に入学してから状況は少しずつ変化する。元々容姿端麗、騎士団でも一目置かれ勉学にも優れたオスカーを他の令嬢たちが放っておく訳もなく、毎日たくさんの令嬢に囲まれるオスカー。
特に最近は、侯爵令嬢のミアと一緒に居る事も多くなった。自分より身分が高く美しいミアと幸せそうに微笑むオスカーの姿を見たアメリアは、ある決意をする。
そんなアメリアに対し、オスカーは…
とても残念なヒーローと、行動派だが周りに流されやすいヒロインのお話です。
王子殿下の慕う人
夕香里
恋愛
エレーナ・ルイスは小さい頃から兄のように慕っていた王子殿下が好きだった。
しかし、ある噂と事実を聞いたことで恋心を捨てることにしたエレーナは、断ってきていた他の人との縁談を受けることにするのだが──?
「どうして!? 殿下には好きな人がいるはずなのに!!」
好きな人がいるはずの殿下が距離を縮めてくることに戸惑う彼女と、我慢をやめた王子のお話。
※小説家になろうでも投稿してます
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる