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1、メリューは守護者?
しおりを挟む私、メリューの仕事は、何か分からない(扉の中を見た事がないから)大切な宝物を守る守護者だ。
守護者なんて格好良い仕事だが、実際はダラダラと過ごすのだ。
守るといっても特に戦闘などがある訳でもなく。普通程度の魔力ある生娘(これは非常に重要らしい)が扉の近くにいるだけで、良い…らしい。
本当に本気で、ただ扉の前で生活しているだけだ。
私の前にも非常に多くの令嬢がこの扉の守護職についていた。
そうはいっても普通は2、3日らしい。それはそれは平伏したくなるほどの地位ある、名だたる御令嬢がこの扉の前で生活をしたらしいが、今までの最長でも一週間だった…らしい。
しかし私は、かれこれニ年になる。
「ふぅ…宝物の守護っていっても。没落貴族の私までかりだされるなんて。私の年齢で生娘って恥でしかないし…。王宮って不思議だわ…ま、私には関係ないけど」
独り言が多いメリューはいつも、プツプツ口に出しては最後には考える事を放棄する。
そう。普通の思考だと開けるなと言われた扉だと興味を示し、開けたくなる。たった一人で誰にも見られていないならば。さらにその扉に手をかけたくなる…はず。
しかし全く、これっぽっちも、扉に興味を示さないメリューは、貴族会メンバーに〝変人だが女神〟という、ありがたくない通り名で認識されていた。
その開けるなと言われている扉の空き部屋には、高貴な人がいた。
精霊の最上級である、光の精霊と闇の精霊に加護を受けた麗しき第三王子。
麗しき第三王子は、光り輝く銀色の髪を緩く後ろでしばり、切れ長の瞳の色は紅玉。高い鼻に形良い唇。シミ一つない白磁のような肌。
目に焼きつくと他者から表現される究極の美貌をもち。さらに肉体も素晴らしいときた。
がっしりとした広い肩幅に、平均をいうに超える長身。手足が長く、絞り込まれた筋肉をまとう。人が考えうる〝美〟を全て入れ込んで作られた芸術品のような見目。
国中の乙女達から恋慕われる(あくまで見目は)第三王子は、扉の側で生活するメリューを公然と覗き見していた。
『…王子…よ。私はとても悲しいわ…』
足首まである光沢を放つ黒髪をフワフワと揺らしながら、絶世の美女の見目をもつ闇の精霊は、悲しげな思いを第三王子に伝える。
しかし返ってくる言葉は変態の域に達したものだ。
「闇の精霊。うるさいよ。今から彼女の着替えなんだ、集中できない黙れ」
黄金に輝く長い髪と切れ長の黄金の瞳、絶世の美男子たる光の精霊は、当たり前な事をあえて第三王子に伝える。
『……覗きは、一番最低な行為だと思うが…』
「…はっ、はっ、うんぁ、はっ」
シュッシュッシュッと。何かをリズム良く擦りあげる音が室内に響き渡る。
彼の自慰の真っ最中は、何と声をかけても百、無視される。
見事な肉体美をもつ第三王子。括れた腰、引き締まった臀部は外界に晒され、男たる部位は天に向け勃ち上がり、圧巻の長さ太さ、そしてカリからの膨れた亀頭は震えるほどに見事だ。
トラウザーズから出された生々しい部位は、何度も子種を吐き出し、テラテラと光を放つ。
『最低ね』
『最低だな』
闇の精霊は女性体。光の精霊は男性体。どちらも絶世の美貌をもつ麗しき姿だが、両精霊の整った顔の眉間には、深い深いシワが刻まれていた。
第三王子は美貌の闇と光の精霊に並んでも見劣りしない美しさ。
闇と光の精霊を従えた姿は、まさに精霊王のようだと言われている。実際に精霊王は存在しないので、あくまで人間の想像だが、見目だけは間違いなく精霊王と言わすだろう。
第三王子は無駄に魔力があり、無駄に顔が美しく、無駄に抜群のプロポーション。
そしてプラス王族の中でも群を抜いて強い精霊に加護をもらった奇跡の王子。
これだけそろえば第三王子を王に!! と言う奴が出てきそうなものだが、それは一度もなく。理由は一つ。あまりにも性格が悪すぎたからだ。
よく言えばクール。
悪く言えれば冷酷。
死なない程度に肉体を痛めつけ、精神が崩壊するまで痛ぶる。『いくら犯罪者でもこれほどまでされるのは…』と、基本勝手だ、無慈悲だ、と言われている精霊に止められる程、第三王子は他者に残酷なのが通常運転。
そんな氷のように冷たく人間離れした感覚の第三王子リュカは、両親、二人の兄王子、そして親族からは親しみを込めて狂王子と思われていた。
妻を持てば変わるのでは? という結論が貴族会で決定され、リュカ王子の妻選びが始まった。リュカは当然興味がない。
貴族会での一場面。
「リュカ様には、妻が必要ではないでしょうか?」
「そうですぞ。男女のまぐわいは精神を癒しますでしょう!」
「どのような方がお好みでしょうか? リュカ様ならば、どのような女性でもイチコロで落とせます!」
「ふーーーーん。で、妻って。何するの? あぁ…妻は玩具か? 何をしてもいい? 私は一度生きたまま人の皮を剥いだりしてみいなぁと思っていて。構わない?」
(いい訳ないだろう!!!)×貴族会の面々
恐ろしい発言後。色々、色々。文句を並べて一応、妻選びを承諾したが、その妻選びも変わっていた。
実際、リュカは妻など欲しくないのだ。26歳にもなる男とは思えないほど、性に対して真っ新。女性体に全く魅力を感じなかった。
26歳になっても、精通さえなかったのだ。
リュカの希望は、無理難題だった。
意思が硬い女がよく、秘密や約束ごとを守れる女。股がゆるゆるは断固拒否。そう強く宣言したからこそ出来たのが、メリューが現在生活しているこの部屋。
リュカの妻を探す為だけにあつらえた部屋だった。
開けるなと言われた禁断の扉の中には、何もないただの空き部屋。
しかし人は開けるなと言う扉を気にし、入りたく、見たくなるのが心理。その心理に打ち勝つ女がいた場合、妻とする。
そんな馬鹿な話だった。
「暇だわ…」
メリューはノロノロと、憎たらしいくらい薄くさらっさらのシュミューズを脱ぎながら、今日は何をしようかと迷っていた。
外にも出ずに、このだだっ広い室内でほぼ一人で生活している。任務だから仕方ないが、文句はいいたくなる。
「いつまでこの生活が続くのかしら? 後任が決まらないのかしら? こんなに楽でお金まで貰って…心苦しいわよ。…寂しくておかしくなりそう」
最初はいた侍従や侍女も、ひと月を過ぎた頃には何故か来なくなった。
メリューの入浴は一人ですることになり。朝食、昼食、夕食は魔法で出現し、魔法で消えていく。
もちろん、週に一度は両親や兄には会わせてもらうが、それはもう家族からは生暖かい目で見られ大変居心地が悪い。生暖かい目がメリューには理解出来ないからだ。
昨日もだ。
「しっかりお役目は、はたしています!!」と会いにきた両親と兄に宣言すれば。
「まさか、私の娘がな。まさか、本当にな。はぁぁぁ。お前がな…取り柄のない普通、全て普通のお前が…あのお方と並ぶのか…」と悲しげな父。
「もっと美しく産んであげれなくて、ごめんなさいね」と涙する母。
「メリュー、女は中身だ。中身は女神だからな!」と意味不明な賛辞を兄からもらう。
三者三様の発言に、メリューはいつも「はぁ?」と毒づく。ブサイクではないが、美人ではないのは今更言われなくとも知っている。
大き過ぎず小さ過ぎない茶色の瞳に、ふわふわと広がるまとまりのない茶色の髪。そして中肉中背、唯一胸部だけは平均以上という、一目みただけでは忘れてしまう。
美人過ぎず、かと言って不細工でもない。目鼻立ちは整ってはいるから、化粧をすれば多少なりともマシになるのだって知っている。
なのにだ、言われた発言は肉親だからといっても失礼過ぎないか?
昨日を思い出し、ジワリと涙が瞳を覆う。
「本当に失礼じゃないかしら…。私ってそんなに魅力がない?」
全身鏡の前に真っ裸のままメリューは立った。
まさかその鏡は映像を転送する魔法がかけられているとも知らず、情けなさ全開で自慰をするリュカの前に、ダメ押しでその映像は映し出されていた。
「グハッ!! 玉袋が潰れるっンッ…」とリュカ王子が唸りながら、ドバドバ射精しているとはメリューは知らない。
いや絶対に知りたくないだろう…。
鏡の前で肉体チェックをするメリューは、寂しげだ。
「…顔は地味だけど、胸は結構イケてると思うけど…。本で読んだみたいに、男の人のアレを挟めるだろうし」
メリューは両手で豊満な胸を持ち上げて鏡の前で、上下に揺らしてみた。
「…まぁ…合格かしら?」
鏡に笑いかけて、イタイ自分に撃沈する。
「はぁぁぁ、婚約者が欲しい…。みんな婚約者いるし、結婚してるのに…。手紙には色々…色々書いてあって、羨ましいな…羨ましいよ…」
直接は会えないが、友人と手紙のやり取りは頻繁にしている。友人達は旦那様との赤裸々事情をたっぷり書いては送ってくる。メリューにとって、それはそれは羨ましかった。
20歳になったのに、婚約者の一人もおらず。立派ないきおくれだ。それでもまだ扉の守護を受けている。
いつまでここにいるのか。漠然とした不安がメリューの心をガリガリと削っていく。
裸のままその場にしゃがみ込んだ。
「早く早く早く早く解放してほしい!!!
私も舞踏会にでたいわ!! 素敵な人とダンスを踊りたい!!!
誰でもいいのに、誰でもいいのよ?…正式な婚約が誰からもないなら、別に後妻とかでも、愛人でもいいってお父様にも言ってるのに!!!
…それさえもないって…私って誰からも…無理……なのかな…。何が悪い? 私の…何が悪いのかしら…」
どんどん目に涙が溜まっていく。顔を上げれば、鼻を赤くして涙を流す普通の娘が映っている。
「…贅沢な願い…なのかな…」
泣いても笑っても怒っても、いつも一人だからこそ、ひとり会話はお手の物。メリューは考える事を諦め、涙を拭い用意された服に袖を通す。
今日は読書? 手紙書き? 刺繍? 運動? いつもの何もない日常が始まった。
メリューに婚約者がいないのは当然だ。後妻や愛人なんてもっての他。
第三王子リュカに見初められた瞬間から、メリューは彼の伴侶だ。
『…王子、もういいのではないかしら? 一目惚れしたと言って抱きしめてあげるべきよ』
闇の精霊は、リュカを責める。間髪入れずに、光の精霊もリュカを責めた。
『愛しき人をあのように泣かすため、この部屋を作ったのではないよな?』
真っ裸で映るメリューの身体に興奮して、玉袋が痛くなるまで射精した身体は非常に満足だったが、精神的にはドン底だ。
床が吐精した白濁液でビチャビチャ、むせ返る精液の匂い。普通の人間ならば息苦しさを感じる量だ。
それを魔法で一滴も残らずに消した。
リュカの立派な男の象徴部位は、外界に晒されているが、今の気持ちを体現するかのように、ぐったり下を向きだらんと垂れていた。
「光の精霊、悲しませていると分かっている。ではコレをどうすればいいか教えてくれ」
『王子…』
光の精霊はぐっと言葉につまる。その光の精霊にリュカは思いをぶつける。
「私は彼女を見た瞬間に勃起する。治めるにはかなりの量を射精しなくてはならない。
26才でメリューに会い精通し、この2年間今まで射精しなかった反動か…勃起する時間も射精する時間も、精液の量も異常だ。
初対面で瞬間に勃起する男に、君達は恋をするか?
私にとっては…彼女を愛したからこそ、身体が彼女に反応する。心があって初めて勃つ。私の特異体質を理解する人間なら当然と言ってくれるが。
しかし世の中の男は違うだろう…心がなくとも勃起はするし、女を抱ける。
彼女からすれば、会った瞬間に股間部を膨らませた男は、当然身体だけが目当てだと思わないか?実際…彼女の身体は豊満で性的に魅力的だ。
そんな男の妻になりたいと思うか?」
『……確かに身体目当てみたいだな。妻になどなりたくないだろうな』
光の精霊は誤魔化さずに答えた。
「まだ無理だ。まだ無理なんだ…」
室内には悲しげなリュカの声が響いた。
***
今日も一日、何ごともなく終わった。笑えるほど普通。
一人の夕食を食べ、風呂で身体を清め、ベッドに上がる。
「誰か私を拐いにこないかしら?誰か忍び込んできて、純潔を散らしていくとか!
そうしたら生娘でないから扉の守護もしなくていいのよ……生娘でないなら…いいって事は?」
カシャン、カシャン、カシャン。頭の中にピースがはまっていく。
「そうよ!! 生娘ではなくなれば、ここから出れる!!」
どうして早く気づかなかったのか。メリューは自身の考えに拍手喝采。
ちょうど宣言した台詞はリュカの耳に入る。
扉の向こう側には仕事を終えたリュカが、癒しを求めてメリューに会いに来たところだった。
「はぁ!? いや、まてまてまて、私は浮気なんて許さない!! 誰とセックスをするつもりだ!!」
リュカの怒号がビリビリと室内を揺らす。
この部屋は魔法で強力な結界が張られている為、メリューの部屋には何も聞こえはしないが、リュカの怒りに闇の精霊と光の精霊は震え上がっていた。
『メリュー様、はやまらないで!!』と両精霊から切実な願いを飛ばされていた彼女の行動は驚きを隠せない。
「棒、棒、棒は…穴に棒を突っ込めばいいのよね。長くて太い棒はっと」
メリューの独り言に、ざぁーと青ざめたリュカは、目を見開きながら硬直している。
「あっ!!そういえば、大人のおもちゃがどうのってサリーから送られてたわ。興味がなかったから箱をあけもしなかったのよ!!」
深く考えず、全てのことに興味が薄いメリューは、興味がなければ放置する癖がある。メリューに友人が多いのはその性格もありきだ。
噂話、嫉妬、嫌味、追落とし、自慢、貴族社会で普通の女がする行為のどれもメリューはしない。メリューには何を話ても噂として広がらないからこそ、皆はさらけ出して会話が出来たのだ。
性に対し貪欲な友人サリーからのプレゼント。メリューはその箱を開けた。
箱の中には分からないものが多い。しかし目的のブツはあった。どれを何に使うから分からないでも、これは分かる。
男性器をそのまま模した張形だ。
「これだわ!!これを穴に突っ込んだら、処女膜がプチっとなくなるのね。私たら気づくのが遅い!」
メリューは意気揚々と張形を手に取り、ベッドに上がる。
シュミューズをまくり上げ、目的の穴に男性器の張形をぐりっと押しつけた。
当然だが、かなり痛い。
全く濡れもせずに挿入するのは無理に近い。それでも亀頭の先端で穴を広げた瞬間、誰かに手を掴まれた。
「え!?」
「濡れもしない穴に突っ込むなんて正気の沙汰じゃない。だいたい私がいるのに、何故こんな大したことない張形を使う? 入れたいなら私のを使ってくれ」
誰だ…。
と問いたいが、他者に興味のないメリューでもこの方が誰かは分かる。
それは絵姿や新聞に載りまくっているからだし、友人同士で普通に第三王子の絵姿をプレゼントするのも今の流行だ。
メリューもバリエーションにとんだ、彼の絵姿を何枚か持っている。いや…自宅の部屋には飾っていた。
美術品と同じ扱いにされるほどに、第三王子の見目は強烈な美貌だった。
その麗しい第三王子が、張形を持つメリューの手をベッドに押さえつけ、覆いかぶさっている。
声も、顔も、身体も、髪も、香りも、全て一級品。
「ぁ、ぁ、ぅ…」
息が交じり合うほどの近さに驚き過ぎて、メリューは声を出せない。
ベッドに押さえつけられているメリューだが、心臓部はキュンキュン、バクバク、と忙しく胸が痛い。至近距離で見るリュカの美しさに脳内が破裂しそうなのだ。
「このような物を使わないで欲しい。私がならそう。こういう行為は無論初めてだが、イメージトレーニングは完璧だ。もし痛みがあれば言ってくれ」
「ぁ、うっ!?」
今の状況に、疑問しかない。ないが、頭のどこかで〝役得〟とチラつく。
チュッ。唇に、唇が重なった。すぐ離れたのに、また重なった。唇がグニグニと押されて形が変わる。
(や、柔らかい!! メリューの身体は何故これほど甘い?)
(キ、キス!? 王子様とキス!? 柔らかいし、いい香りがするぅーーー)
唇を押し合い歯列を舐め合う。ベッドに仰向け状態のメリューと覆いかぶさるリュカ。
興奮した互いの身体が真正面から触れ合うと、自ずとリュカの膨張した肉棒がメリューの腹をグリグリと存在を示してくる。
「ぁ、あの、ぁ、」
まだ口が上手く話せない。それでも伝えないといけない。メリューは必死に言葉を紡ごうとすれば。
「…私とは……嫌…だろうか…」
苦しげな顔と声に、緊張していたメリューを現実に引き戻した。
男には生理現象がある…らしい。朝には勝手に勃つし、精神的な窮地に陥ったり、戦の前や後には興奮を抑える為に女を必要とすると。
本の知識と友人からの助言で、メリューは知っている。
今の状況こそ、それだ。美貌の第三王子リュカにも、抑えきれない性欲があるはず。彼の婚約者や城勤めの女だと軽い付き合いのまぐわい、遊びの関係の性欲を発散は出来ないに違いない。
そこでたまたまメリューを見つけたのだろう。張形片手に、挿入しようとしていたなら、性行為しても構わないだろうと思われたに違いない。
(私にとってはラッキーな事だわ、だってあの第三王子様よ、ラッキー過ぎないかしら)
自分の運の良さに笑えてくる。メリューの顔を見つめてくる綺麗な顔に笑いかける。
「嫌ではないですよ。大丈夫です」
はっきりした声に、リュカは目を見開く。メリューは受け入れてくれた。合わさったメリューの瞳はどこか楽しそうだ。
「…メリュー…(愛している)」
まだ言うべきではない言葉をのみこんで、メリューの顔中に口づけを送る。
「メリュー…」
「あの、私の名前、知っているのですか?」
「知っている。さぁメリューも呼んでくれ、私の名はリュカという」
いや、知ってますけど。
性欲処理にたまたま出会ったメリューごときが、王子様の名を呼ぶなんて出来ない。
性欲処理にも恋人らしき演技も必要なのか?何も知らないメリューは、深く考えず、そのようなものだろうと結論付けた。
「……リ、リュカ様」
名前を呼んだ瞬間抱きしめられた。熱い身体にクラクラする。もっと強く抱きしめ欲しいとまで思ってしまう。
熱い抱擁の後は、優しい口づけ。
本当に優しいのだけど、下半身が全く優しくない。ちらりと王子様の股間部を見れば、硬い肉棒はトラウザーズを押し上げ、先端部の形状がしっかり見てとれる。
(ぉぉぉぉ、おっきい…)
アレが身体の中に埋まるのか。そう頭に過ぎると、ギュンッと子宮が伸縮する。
早く繋がりたい。
奇跡の王子リュカ様の、急所とも言える大事な男しか持ちえないアレが、メリューの真っ新な身体に入る瞬間を夢みてしまう。
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