妖精王の味

うさぎくま

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35、勝負に勝って精神を病む

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 勝負は昼過ぎらしく、店には続々と人が入ってくる。

 参加者には無料で飲み物が提供されるらしく、今、凛音の前には美味しそうなウィンナーコーヒーらしきものが置かれている。

 テーブルには凛音が一人。ルルは雑貨屋店の経営者兼店長に、この賞金がかかった勝負をする報告に行ってしまった。


(もの凄く敵意がありありと、久しぶりだわ、これ)

 凛音は数人の女性から睨みつけられていた。知らないふりをし、ウィンナーコーヒーを味わう。

(美味しい! けど…キャラメルマキアートの方が好き…はぁ、会いたい、会いたいな、エティエンヌフューベル様に…。
 …っていうか、私最近エティエンヌフューベル様にべったりくっ付いて寝るのが普通になってるから、一人で寝れるか…ふ、不安…)

 敵視バシバシの中、凛音はもう夜の心配をしていた。ピリピリさが一欠片もない凛音は、当然参加者のお嬢様方に絡まれる。


「ちょっと、あなた。初めて見る顔ね、いきなり挑戦者って、いい度胸ね!!」


 びっくりした。嫌もうびっくりだ。可愛らしいお嬢様方に囲まれた。


「そうよ、何かおっしゃったら!!」

「…はじめまして、凛音と申します」

「名前なんて聞いてないわよ!!」


 四人のお嬢様方のイラつきの意味がサッパリで、凛音もどう出ようか思いあぐねる。そこで出ました女王様。

 パンパカパーンと音を鳴らしたくなった。

 見事に家柄のよいお嬢様がお出ましだ。透きとおる白い肌に、たっぷりと背中まで流れる金色の髪、瞳の色はスカイブルー。

(わぁ、お姫様きたぁー)凛音はどこまでも呑気だった。



「凛音さんとおっしゃるのね、私はキャルルよ。30勝目も私が頂くわ」


「……はぃ…(そこまでする勝負?)」

「流石挑戦者ね、落ち着いた態度を気に入ったわ。凛音は初挑戦者だから知らないわよね。
 教えてあげる。私の伴侶は馬種の中でもとくに走る姿が美しいフリージアン・ホースよ!!男の中の男よ!!」


「…はぃ…(いや、だから何なのよ!?あんたの旦那が馬種で珍しいから、なんだ!?)」

「そこまでよ!!」


 凛音を助けるべく?ルルは仁王立ちし、キャルルをビシと指差して戦闘態勢だ。


「あ、ルルさん、お帰り」凛音の台詞にキャルルの発言が被る。

「あら、ルルじゃない。執念深くおいまわして、おいまわして、ハクリ様をゲットした貴女が偉そうに言わないでくれないかしら?」

 キャルルも負けてない。

「吠え面をかくといいわ!!聞いて驚け、凛音の旦那様は、狼種よ!!ふふんっ、今日こそ負けがつくわね!!」

「お、狼種ですって!! でも魔力量が少ない小型種という可能性もあるわよ!!」

 キャルルの発言に何故かキレたのはルルだ。


「凛音、旦那様の容姿を披露して。ハクリよりも美しい殿方(凛音いわく)との事よ!!」

「はぁ!?」
「嘘ダァー!!」
「負け惜しみ? ププッ」
「最低ぇ…」

 四人のお嬢様方に貶された後、ラストは女王様っぽいキャラであるキャルルの憤怒の形相に、凛音は睨みつけられる。

 ほら、言えるもんなら言え!!と全員の顔に書いてある。



「……いや、ま、そうね…(旦那自慢はどの世界いっても一緒…笑)」

「嘘は無しよ」

 キャルルは凛音を睨みつけ、地を這う声だ。



(ま、自慢話もいっか、実際にエティエンヌフューベル様圧勝だろうし。髪色を言わなければいいかな…)


「そうですね…百人中百人は見惚れてしまう容姿です。魔力も多いですね。
 背はかなり高いです。私が見上げて話すくらいだから。
 頭身バランスは最高です。手足が長く顔は小さめです。
 髪は長く流れサラサラ、腰あたりまであります。
 首も太い筋が浮き出てます。
 顎のラインもシャープですっきりです。
 唇は薄くもなく厚くもない絶妙なバランス。
 鼻筋は綺麗に通り高さがあり、鼻穴さえも見事ですね。
 目は切れ長で、長い睫毛は髪と同色です。
 瞼に隠された眼球は宝石を砕いたように薄い色の中に濃い色がちっています。
 肩は厚みが凄く盛り上がり、私の倍ほどの太さがある腕です。
 どう頑張っても腕が全部周りきらない圧巻の胸板です。
 そして全てが熱くて鞣し革のような厚い皮膚です。あっでも毛穴無しのツルツルすべすべの肌です。
 種族柄か、髭ないですし、体毛も髪や眉、睫毛意外はないですかね。
 下半身は…(言わんでいいか笑)ま、それなりに立派です。
 以上になります」


 シーーーーン。店内が静まり返っている。


(あれ? まだまだ褒め足りないけど、これくらいでいいよね?)

 ブチッ!!!!!

「そんな奴いるカァァァォぁぁぁ!!!!」

 キャルルの特大ツッコミに凛音は硬直。

 視線をルルに向ければ、ルルも可哀想な人を見る目で凛音を見ていた。
 キャルル以外の四人の令嬢や、店員さん、集まり出した見物客までも、凛音を痛い子だと見る始末。



「妄想癖があるのは分かったわ。だけど、貴女、嘘はいけない。これは勝負と言ってもお遊び。みんな分かっている。
 でもね、遊びでも命を掛けた戦でも、犬族の王を尊ぶシェルバー国で順位付けは基本中の基本。
 貴女の負けたくない気持ちも大切だけど、嘘は最低よ。ライバルでも何でもないわ、残念よ」


 本当に残念そうに凛音から離れていく金色の髪を、ぼんやり見ていたら、ルルが半泣きになっていた。



「凛音、私は凛音が好き。堂の入った考え方や姿が大好きだけど、嘘は嫌…大好きなのに、嫌よ」


 狼種であるルルは、凛音を上と位置付けていた。なので裏切りは許せなかった。

 犬の皆々様の言う事は凛音にも理解できた。犬は基本上下関係をつけ、それを死ぬまで貫く性質だ。それは主人に忠実、例えるならば忠犬ハチ公様だ。


(全く嘘じゃないし、ちょっと普通目に言ったしなぁ。膨大な魔力を保持し、あの豪華な薄紫色の髪と、宝石よりも美しい瞳の色は言ってないし。
 声だってバリトンのいい声だし。性格だって一途で優しいし。甘々だし。
 エッチめちゃくちゃ上手だし、絶倫だし、体臭や汗まで甘いし、褒めどころ尽きないんだけどなぁ)

 涙が溜まったルルの目尻を、凛音は指で拭った。


「…ルルさん、信じて。嘘ではないですから。本当に嘘ではない。旦那様、絶対に紹介します」

「凛音…」

「冗談なく、彼は…この世界中で一番です、きっと…。全く、哀しいくらい私だと釣り合いが取れないですけど…。
 たくさん、とても長い時を待ってくれました。だから今度は私から会いにいく予定です。
 今は離れ離れだけど…私を必要としてくれる方だから」

 真摯な瞳の凛音に、ルルは大きな目を開いたり閉じたりと忙しない。


「…本当? 私、結構ジャッジ厳し目よ?」

「ま、うん。満場一致で決まりますね」

「そんな美貌の人…この世にいるかしら…」

「いるのですよ、これが!! ま、会って腰抜かしてください」

 凛音の冗談めかした台詞にルルは笑い出す。それからしばらくルルと談笑していたら、雑貨屋店の経営者兼店長、ハーブさんが合流する。

 全体的な人柄と雰囲気、ルルの表情で、彼女がハーブさんだと即座に理解し、凛音は立ち上がって挨拶する。


「はじめまして、凛音と申します」

「こちらこそ、はじめまして! ハーブよ。そんな堅苦しくなくて大丈夫。あの生意気お嬢様の鼻をへし折るのでしょ? 楽しみだわ」

「…いや、へし折れるかは…ちょっと…」

 凛音が勝つのが一番なのだろうが、肉体勝負なら完敗だろう。凛音は何の種もない異世界人だからだ。



 ゴーンッ、ゴーンッ、ゴーンッ、鐘がなる。

 一斉に店が静かになった。オープンカフェスタイルだからこそ、店は人で溢れかえっている。女性が多くはあるが、6対4の割合で男性もいる。


 凛音が思う以上の人の多さだ。


「さぁ!! 今回はこの街に初めて来たという挑戦者がおります」

「「「「「ウォォォォォぉぉぉーーー」」」」」

 雄叫びが凄い、さすが犬の国だ。



「「「挑戦者! 挑戦者!! 挑戦者!!!」」」

「「「挑戦者! 挑戦者!! 挑戦者!!!」」」

「「「挑戦者! 挑戦者!! 挑戦者!!!」」」


 熱気が恐い、挑戦者とは凛音の事だろう。他にも勝負する人がいるのに、何故か凛音だけ吊し上げな感じだ。
 ルルが不安そうにしているし、ハーブの顔も引きつっていた。

(普通じゃないんだね、これ…)

 殴り合いの喧嘩だろうか。ボクシングみたいな感じか。どちらにしても獣人である彼女達に勝ち目があるとは思わない。
 頭脳勝負なら凛音に勝ちはあるかもしれないが、この熱気でボードゲームや計算技術などの勝負はないと推測される。

 滅入る気持ちを奮い立たせ、凛音は名を呼ばれる前に自ら司会進行者らしき人の横に歩いていく。

 司会進行者は、先程凛音に飛び入り参加を促した女性だ。


 凛音の腕を掴まみ、それを高々とあげる。

「さぁ!! 始まりました!!今回のトップバッターはご新規様、名は《凛音》
 迎え討つは、29戦負け無し貿易商のご令嬢 《キャルル》」


「「「「「ウォォォォォぉぉぉーーー」」」」」

「「「「「ウォォォォォぉぉぉーーー」」」」」

「「「「「ウォォォォォぉぉぉーーー」」」」」


(あぁ、帰りたい、あぁ、帰りたい)

 凛音は遥か彼方を見つめ現実逃避。




「はい、ではそこに立ってください。目を閉じてください。精神統一し、この石を深く感じてください」


 司会進行者の店員さんに、簡単な説明を受ける。

 店員さんの持つ石は発光して大変綺麗だ。それを凛音の臍より下あたりにグッと押しつけた。力加減をして欲しい。若干痛い。


「はじめてだと、目を閉じて頂いた方がいいです。はっきり形が分からないとスタッフが測れませんから」

「測る? 何を測るのですか??」

「? 何を?? ご新規様、今更訳の分からない事をおっしゃらずに、さあ、目を閉じてください」


 殴り合いではないのは、良かったが《測る》意味を理解しないまま、凛音は目を閉じた。

 目を閉じて、待つ。まだか? 待つ。

 耳は皆の息をのむ音しか聞こえないし、あれほど人で溢れかえったオープンカフェ何処が静寂に包まれている。


 突っ立っているだけの凛音には、何の勝負かいまだに理解出来ず。店員さんからまだ腹に石を当てられたまま。いい加減飽きて目を開いた。


(え、グロッ、て、うん!? え!?)


 凛音の前に映し出された映像。パッと見では何か判断つかず。

 地球で過ごした時にした健康診断。そうそう胃カメラでの映像みたいだ。


 トロトロした液体を纏うピンク色の肉の間にめり込んでいるのは…全体バランスが完璧な張形(玩具)ぽい…。
 張形…にしては浮き出る血管や質感が、ひどく生々しくまるで本物の男性の生殖器官のようだ。

 ひだひだの媚肉の間を、ゆっくり移動する《ブツ》は絡みつく襞に吸い付かれて、ひどく気持ち良さそうだ。

 この素晴らしく立派な陰茎はどこかで見た事ある…形。


 シーーーーンと鎮まりかえる中、見知らぬ男性がポツリ。



「……マジか、デカ過ぎ…だろ」


 思考が現実に戻る。

「イ、イヤァァァァァーーーー!!! 見ないでぇーーーーー!!!!!」


 腹にくっ付けられた石を店員の手ごと叩き落とし、凛音はその場で蹲った。


(何あれ、何あれ、嫌、嫌、絶対にエティエンヌフューベル様のアレだったよね!!
 何、何、何で、映し出された!? てかあの肉は何!? 私の膣内か!?
 嫌、嫌、エティエンヌフューベル様のを、皆に見られた、やだ、やだ、やだ)


 自分の内臓映像より、エティエンヌフューベルの《ブツ》を皆に晒したのが一番の嫌悪感。

 凛音自身もすでに周りを引かせるほどの独占欲をエティエンヌフューベルに持ち、例え見られるのさえも嫌だとまでになっていた。



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