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そうして新しい未来
45 フェルベーツの竜の谷
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ディサロの指がルカの指に絡まる。
ディサロの指がルカの髪をかきあげる。
半分欠けて形が変わった耳たぶ。
美しい飾りさえ付けられなくなったそれを、ディサロは綺麗だと甘やかすように舐める。
その囁きにドキドキして。
まるで刷り込まれた雛の様に擦り寄ってしまう。
そんなルカを愛おしげに抱きしめて、ディサロはとても幸せだった。
『幸セ?』
エルメがルカに問う。
『うん。とっても。』
その返事にエルメが笑う。
そして奥底の蟠りを感じて、大丈夫ヨ。
と、安心させるように囁く。
蟠りを溶かすように
『私ハ、るかガ幸セナラ嬉シイ。
大丈夫ヨ。私ニモ恋ガ来ルカラ。』
それを聞いてホッとしたように微笑むルカが愛おしいとエルメは思った。
四阿でお茶をしている時。
轟轟と骨を響かせる振動が伝わった。
カップがソーサーの上でカタカタとはね踊る。
遠くで飛竜達が鳴き交わす声があがってきて、屋敷の窓ガラスがビリビリと音波を弾いた。
不思議そうなディサロに、
「地震です。」
と、ルカは告げた。
地震はこの国では滅多にない。
竜の谷の近くでは微小なものが頻繁する。
ちらりと横を見て、庭の中でエルメがのんびりしているのを確認する。
大丈夫。
エルメが立ち上がる程でも無いのなら、これは被害が出る規模じゃない。
「竜の谷から魔素がガスと一緒に噴き出して、たまに地鳴りになるんです。」
慌てて無い事を見せる為に、色とりどりのマカロンを行儀悪く指で摘んでぱくりと入れた。
その地震。
最近、頻繁だけどね。
口内で溶ける柔らかな甘さに頬を緩めてもう一つ摘む。
それを口まで連れ込もうとしたら、ディサロに食い付かれた。
ディサロの口が指先を咥えている。
びっくりして丸いルカの目をにんまりと見上げて、口の中の指を舐った。
もう‼︎
ルカの唇がとんがって、頬が膨らむ。
ディサロの目が笑って、それが伝染していく。
カタカタと茶器が囃し立てる中で、
ディサロの手が後頭部に回って、奪ったマカロンを直接返してきた。
…ん、ぅん…っ…
ディサロの背中に腕を回す。
ガンガンと地中から突き上げてくる振動が骨を伝って、体中を痺れさせる。
自分の奥まで微動して、大地に溶け込んでいきそうだ。
甘いお茶時間が終わってから。
エルメはゆっくりと首をもたげた。
その体がいつもより白く、まるで白金の様に輝いている事にルカは違和感を感じた。
ついでと言うなら、何故か自分がむらむらとえっちな気持ちが治らない。
~~決してディサロが近くにいて、やわやわとちょっかいを出されているだけじゃない!と思う。
エルメのいつもより気怠げな雰囲気に。
ルカは ? を送った。
『明日、三人デ、デカケマショウ。』
ディサロの指がルカの髪をかきあげる。
半分欠けて形が変わった耳たぶ。
美しい飾りさえ付けられなくなったそれを、ディサロは綺麗だと甘やかすように舐める。
その囁きにドキドキして。
まるで刷り込まれた雛の様に擦り寄ってしまう。
そんなルカを愛おしげに抱きしめて、ディサロはとても幸せだった。
『幸セ?』
エルメがルカに問う。
『うん。とっても。』
その返事にエルメが笑う。
そして奥底の蟠りを感じて、大丈夫ヨ。
と、安心させるように囁く。
蟠りを溶かすように
『私ハ、るかガ幸セナラ嬉シイ。
大丈夫ヨ。私ニモ恋ガ来ルカラ。』
それを聞いてホッとしたように微笑むルカが愛おしいとエルメは思った。
四阿でお茶をしている時。
轟轟と骨を響かせる振動が伝わった。
カップがソーサーの上でカタカタとはね踊る。
遠くで飛竜達が鳴き交わす声があがってきて、屋敷の窓ガラスがビリビリと音波を弾いた。
不思議そうなディサロに、
「地震です。」
と、ルカは告げた。
地震はこの国では滅多にない。
竜の谷の近くでは微小なものが頻繁する。
ちらりと横を見て、庭の中でエルメがのんびりしているのを確認する。
大丈夫。
エルメが立ち上がる程でも無いのなら、これは被害が出る規模じゃない。
「竜の谷から魔素がガスと一緒に噴き出して、たまに地鳴りになるんです。」
慌てて無い事を見せる為に、色とりどりのマカロンを行儀悪く指で摘んでぱくりと入れた。
その地震。
最近、頻繁だけどね。
口内で溶ける柔らかな甘さに頬を緩めてもう一つ摘む。
それを口まで連れ込もうとしたら、ディサロに食い付かれた。
ディサロの口が指先を咥えている。
びっくりして丸いルカの目をにんまりと見上げて、口の中の指を舐った。
もう‼︎
ルカの唇がとんがって、頬が膨らむ。
ディサロの目が笑って、それが伝染していく。
カタカタと茶器が囃し立てる中で、
ディサロの手が後頭部に回って、奪ったマカロンを直接返してきた。
…ん、ぅん…っ…
ディサロの背中に腕を回す。
ガンガンと地中から突き上げてくる振動が骨を伝って、体中を痺れさせる。
自分の奥まで微動して、大地に溶け込んでいきそうだ。
甘いお茶時間が終わってから。
エルメはゆっくりと首をもたげた。
その体がいつもより白く、まるで白金の様に輝いている事にルカは違和感を感じた。
ついでと言うなら、何故か自分がむらむらとえっちな気持ちが治らない。
~~決してディサロが近くにいて、やわやわとちょっかいを出されているだけじゃない!と思う。
エルメのいつもより気怠げな雰囲気に。
ルカは ? を送った。
『明日、三人デ、デカケマショウ。』
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