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02 みんな進んでいて

私も同じように…

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04

 カトリーナとセルジオの交尾はまだ終わらなかった。
 カトリーナがセルジオの乳首に舌を這わせ、股間を指と手のひらで愛撫する。
 (やっぱり、もう一回戦か)
 (セックス大好き夫婦みたいだしね)
 ニコラとサマンサの予想通り、セルジオのものは三たび荒々しく天を向く。
 今度はカトリーナを下にして、互いに抱き合って脚を腰に絡ませる、だいしゅきほーるどの体勢でつながる。
 「セルジオ…好きよ…!愛してるわ…」
 「俺も愛しているよ…カトリーナ…」
 三度目ともなると、2人にも余裕が出てきたらしい。 
 愛を囁き会い、深いキスを交わしながら穏やかに交わり続ける。
 「おおおー…セルジオ…!とってもいいわあ…!」 
 「カトリーナ…くっ…ううっ…!」
 どれくらいそうしていたか、2人が思いきり強く抱き合ってそのまま時間が止まる。
 またほぼ同時に達してしまったらしい。
 (あれ…?)
 セルジオと抱き合いながら、今度はカトリーナがはっきりとこちらを見た。 
 妖艶な仕草で唇をぺろりとなめる。
 (やっぱり、覗いてるの気づいてる)
 ニコラは確信する。
 知らないふりをしてセックスを続けたということは、カトリーナは夫婦の営みを覗かれて興奮する趣味の持ち主なのかも知れなかった。
 あるいは、もとは男であった自分でも、こうして愛しい夫と愛し合えていると教えてくれているのかも知れない。
 (これが…。大人のセックスってもんか…)
 (愛し合う夫婦の交わり、堪能したねー)
 邪魔をしても悪いと、ニコラとサマンサはその場をこっそり離れた。

 (しかし、やっぱり不思議な感じだな…)
 その日、ニコラは夕食を取って風呂を使い寝床に入っても、カトリーナとセルジオのセックスの光景が頭から離れなかった。
 やはり、カトリーナがもとは男であったというのがまだ信じられなかった。
 裸のカトリーナは、どうみても完璧に女だった。
 子供もいるし、現にちゃんとセックスもできていた。
 それに、普段はあんなに上品で穏やかなのに、夫の前では淫らで盛りのついた牝のようだった。
 (スケベで下品だけど、きれいだったな…)
 肉感的だが美しい裸身を持つカトリーナのセックスシーンは、卑猥である以上に芸術的な感じさえ覚えた。
 なにより、あれだけ美しく完璧な女と言えるカトリーナがもとは男だった。
 そこに、なにか神秘的だが倒錯したものを感じてしまうのだ。
 (でも…やっぱりすごく卑猥で…。あ…だめ…また濡れて来ちゃう…)
 寮に戻ってからトイレにこもり、3回もマスターベーションをしてしまった。
 せっかく風呂場できれいに洗ったのに、カトリーナとセルジオの激しい交わりを思い出すと、また淫らな気持ちがどんどんこみ上げてくる。
 (サマンサも同じみたいだし…)
 ベッドの上から、衣擦れの音と切なげな吐息が時々聞こえる。 
 サマンサも、カトリーナとセルジオの交わりを思い出して自慰をしているようだ。

 (しょうがない。マスターベーションしちゃえ)
 ニコラは寝間着の前を開け、就寝用のブラを上にたくし上げる。
 「ああ…だめ…気持ちいい…声…出ちゃう…!」
 敏感な部分に指が触れると、意思に関係なく勝手に声が出てしまう。
 カトリーナとセルジオの、激しく生々しいセックスを思い浮かべる。
 (シスターが旦那さんと愛し合えるなら…同じくもとは男の私も…)
 不思議なくらい、男とのセックスに対する抵抗感はなくなっていた。
 いつの間にか、想像の中で交わる男女はカトリーナとセルジオから、ニコラとシャルルに変わっていた。
 シャルルにバックから激しく愛されるところを想像しながら、ニコラのマスターベーションは加速していく。
 「ああ…シャルル…シャルルっ…!」
 シャルルの名前を呼んでGスポットを指でこすった瞬間、ニコラはアクメを迎えていた。
 ぴゅっと愛液が溢れて、布団の中に濃厚な女のにおいが満ちていく。
 シャルルの名前を呼んだ瞬間、信じられないほど興奮して、勝手に体が達してしまったのだ。
 (恥ずかしいな…シャルルの名前を呼んであんなに感じちゃうなんて…)
 これでは恋する乙女のようだ。
 それが、なんだか無性に恥ずかしかった。
 (でも…これなら…いつかはシャルルと愛し合うこともできるかも…)
 またひとつ、女になれたかもしれない。
 奇妙な充実感と安心感を覚えながら、ニコラは眠りに落ちていった。

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