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一限目 二兎を追う者は一兎をも得ず

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 俺が家を出たのは待ち合わせ時間の十分前だったが、俺の家から徒歩七分、という認識は正確だったようで、俺が待ち合わせ場所の駅前に着いたのは、待ち合わせ時間の三分前だった。
「風の噂っていうか、小耳に挟んだ話なんだけどさ。お前、秀泉の入学式で新入生代表の挨拶をしたんだって?」
「う……」
 日曜日――それも、お昼時のファミレスは結構混んでいた。
 まあ、そういうものだよな。
 俺や巧の地元は街中というわけではなく、栄えている場所といったら駅前くらいしかない。地元住民の大半は休日をのんびり家で過ごしているか、駅前に来て買い物をするかって感じだから、日曜の昼になると駅前の飲食店はどこも混んでいる。
 それでも、ファーストフード店よりはまだ席に余裕があった。
 出掛けに母さんから有難い臨時収入があったおかげで、値段を気にせず好きなものを頼んだうえ、ドリンクバーまで付けた俺は、ドリンクを取りに行き、席に戻ってきたタイミングで、巧から聞かれたくない話を聞かれてしまい、思いきり嫌そうな顔をしてしまった。
 どうしてそんな話が、他校に通う巧の耳に入っているんだか。
「まあ……成り行きで……」
 蘇る嫌な記憶。巧の言う通り、俺は二週間ほど前に行われた秀泉の入学式の中で、新入生代表の挨拶をさせられていた。
「あれって入試の成績がトップだった奴が選ばれたりするんだろ? お前、そんな好成績で秀泉に合格したの?」
「いや……俺じゃなくて……」
 入学式における新入生代表の挨拶は学校によって選出方法が様々だと聞くが、名門進学校の秀泉に関してだけ言うのであれば、百パーセント入試の成績だと聞いた。
 入学式で新入生代表に選ばれた人間とは、すなわちその年の新入生の中で最も優秀な生徒ということになり、名門進学校をうたう秀泉では、新入生代表に選ばれた生徒は間違いなく一目を置かれる存在になってしまう。
 そんな今年の新入生代表に選ばれた――のは、もちろん俺ではなく結月のはずだった。
 俺は全く知らないことだったのだが、結月の家には事前に学校からの連絡も入っていたらしい。
 しかも、噂によると結月は難関と言われる秀泉の入試で、全教科満点を叩き出したという。全教科満点で入試をパスした生徒は今年が初めてで、学校始まって以来の快挙だそうだ。
 〈さすが〉というか〈やっぱり〉という感じではあるのだが、そんな超人的な成績で秀泉に合格した結月だから、今年の新入生代表の挨拶はかなり注目もされていたらしい。
 ところが、入学式直前になって、結月の野郎はその役目を俺に押し付けてきたのである。
『僕、こういうの嫌いだし面倒臭いから、代わりに御影が新入生代表の挨拶してよ。はい、これ原稿』
 とか抜かしやがって、汚い字で綴った挨拶文の原稿を寄越してきやがった。
 一瞬デジャヴを感じたが、どこの世界に新入生代表の挨拶を他人に押し付ける奴がいるんだよ、と思った。
 もちろん、俺だって全力で断った。秀泉の入学式で新入生代表の挨拶なんかをしてしまったら、俺が優秀だと確実に誤解されてしまう。それは困る。
 しかし、結月は入学式が始まるや否や、俺の隣りの席で明らかな狸寝入りを始めてしまい、いざ新入生代表の挨拶の番がきても微動だにしなかった。
 仕方がないから、ヤケクソになった俺が結月の代わりに新入生代表の挨拶をしてやったわけである。
 ただでさえあまり字が綺麗じゃない癖に、無駄に毛筆で書かれた結月の字は非常に読み辛く、初めて読む原稿に俺は何度もつかえてしまった。
 きっと緊張しているんだな、と思ってもらえれば、まだ微笑ましい姿として見てもらえていたかもしれないが、ただ単に嫌な役を押し付けられ、初めて目にする挨拶文に苦戦しているだけだと知ったら、誰もがドン引きするシーンだっただろう。
 実際、入学式が終わってからの数日間。俺は何人もの先輩や同級生から声を掛けられ、〈新入生代表〉を話題にされたが、「選ばれたのは俺じゃない」と言えば、全員が全員、例外なくドン引きした顔をしたものである。
 もちろん、学校側としても、知らない間に新入生代表が入れ替わっていたことには困惑しただろうし、俺と結月の担任になった先生からは、入学早々こってりと説教を受ける羽目にもなった。
 俺の高校生活を出鼻からくじいてくれる結月がさすがである。
「選ばれたのは結月だったんだけど、直前になって〈やりたくないから代われ〉って言ってきたんだよ。もちろん、俺だって断ったけど、あいつが一度やらないって決めたらてこでも動かないから仕方なく……」
「なんだ。そうだったのか。ま、そんなことだろうとは思ったけどな」
 中学の三年間で俺や結月の性格、俺と結月の関係性をよく知ることになった巧は、俺が秀泉の入学式で新入生代表の挨拶をした、と聞いた時点で、その想像はついていたんだと思う。
 結月の異常なまでの成績の良さは、同じ学校に通ったことがある人間なら誰でも知っている。
 そして、中学の入学式でも今回と同じことをした結月だから、高校の入学式でもまた同じことをした、と思ったことだろう。
 俺が今年の入学式でデジャヴを感じてしまったのも、同じような過去があったからだ。つまり、俺は中学の入学式でも、結月の代わりに新入生代表の挨拶をさせられているということだ。
 ほんとさぁ……新入生の挨拶くらい自分でやれよ。
「でもさ、名門進学校と名高い秀泉の入学式で新入生代表の挨拶ができたら、ちょっとは気分良かったんじゃね?」
「そんな優越感なんて微塵もなかったよ。汚い字で書かれた結月の原稿読むのに必死だったし。実際に俺が新入生代表に選ばれているわけじゃないから、全校生徒の前で新入生代表として挨拶文を読むこと自体、滑稽で恥ずかしいだけだったよ」
「まあ、普通はそうなるか。でもお前、中学の時も早乙女の代わりに新入生代表の挨拶をやってたから、最早お手の物かと思ったよ」
「そんなわけあるか。そもそも俺に目立ちたい願望はないし、できることなら目立つことからは逃げたい性分なんだよ」
 駅前で卒業式ぶりに顔を合わせた時は、お互いに「久し振り」とか「学校どう?」って言葉を交わしたのに。またしても結月の話になっていることに、俺はややうんざり気味である。
「っていうか、高校でもまた早乙女と同じクラスになってるわけ? お前、中学の三年間もずっと早乙女と同じクラスだったよな?」
「舐めるな。小学校の時からずっとだ」
 俺が通う秀泉のクラス分けは成績順だと聞く。しかし、それは二年次からである。
 最初の一年は成績に関係なくクラス分けがされていて、その一年間でバラつきのある生徒の学力を少しでも均一に近付ける狙いがあるらしい。
 そして、学力に関係なく割り振られたクラスで、俺はたまたま、またしても結月と同じクラスになってしまったわけだ。
 ひょっとして、受験の際に提出された内申書の中に、結月の取り扱いについての注意事項が記載してあったのか? 今のところ、小・中・高と全て結月と同じクラスになっている俺は、何かの陰謀があるとしか思えないんだけれど。
 まあ、一度結月のいるクラスを受け持ったことがある教師なら、俺と結月を別々のクラスにしようとは思わないだろうな。
 学校では俺にしか心を開かない結月は、ちょっとでも俺と引き離されるようなことがあると、物凄い癇癪を起してしまうから。
 小・中と俺が結月とずっと同じクラスだった背景には、そういった事情が含まれている。
 だがしかし、秀泉は二年目から否応なく成績順でクラス分けがされてしまう。そうなると、二年生に進学する時は結月と違うクラスになれる可能性が高くなる。
 もっとも、結月がそんなことを許すとは思えないけれど。
「うわぁ……そりゃすげーな。そこまでくると、幼馴染みとか腐れ縁以上の何かがあるよな。さすがに小・中・高と全部一緒のクラスの人間なんていねーよ」
「高校はまだ確定じゃない。来年は結月と別々のクラスになれる可能性が高い。俺はそれに期待をする」
「ああ、そう。まあ頑張れよ。何か上手く行かない気がするけど」
「そこはもっと応援してくれても良くない?」
 話の内容が結月に関することだからか、中学の卒業式ぶりに会う巧は、俺に対してやや投げ遣りだった。
 いやいや。お前が結月に関係する話を振ってきたんだろうが。俺は好きで結月の話をしているわけじゃないぞ。
「俺と結月の話はいいからさ、巧のほうはどうなんだ? 高校は楽しいか?」
 同じ中学から秀泉に進学したのは俺と結月の二人だけしかいないから、巧が俺の話を色々と聞きたくなる気持ちもわからなくはない。が、俺の話は必ずと言っていいほど結月が付きものだし、俺としては、本来自分が通っていたであろう高校の話が聞きたかった。
 なので、強引に話を切り替えてみると
「おー。めちゃくちゃ楽しいぜ。同じ中学出身の奴も多いし、校則もそんなに厳しくないしな。先生も結構面白い人が多くて、友達感覚で付き合えたりする。自由にのびのびやってるよ」
 俺が全力で羨ましくなるような返事が返ってきた。
 いいなぁ……。俺もそんな楽しそうな顔で学校の話をしたかった。自由でのびのびとした高校生活を送りたかったよ。
「あとさ、これはもうちょっと後で報告しようと思ったんだけど……」
 入学したばかりだというのに、高校生活を全然楽しめていない俺は、満面の笑みの巧を羨ましく思ってしまう。
 そんな中、始まったばかりの高校生活で、もう俺に報告するような何かがあるらしい巧に、俺はその報告とやらを待ってみたのだが
「ん? 何? 何で黙るの?」
 顔は相変わらず嬉しそうな笑顔のまま、なかなかその報告をしてくれない巧に、俺は怪訝そうに首を傾げてみせた。
「う~ん……どうしよっかなぁ~? 今言うべきか、もう少し後で言うべきか」
「今でも後でも結局言うなら一緒だろ。もったいぶってないで早く言えよ。言い掛けたんだから」
「そっか。それもそうだよな~」
 元々嬉しそうだった巧の顔は更に嬉しそうに――というか、締まりのないにやけ顔になり、俺はちょっとだけ嫌な予感がした。
 巧の浮かれた顔を見るのは初めてじゃないが、こいつがこんな浮かれた顔をしている時は――。
「実は俺、彼女ができたんだよね」
 そう。大抵女絡みだと相場は決まっている。
「へー……そうなんだ。良かったな」
 とりあえず、祝福の言葉は述べてやったが、入学して二週間しか経っていないのに、もう彼女ができたのか? とも思う。
 だが、俺と違って巧の高校には同じ中学出身の女子だって沢山いる。高校に入ってから出逢った相手じゃないのなら、高校入学を機に付き合いが始まることもあるのかもしれない。
 とは言っても、中学時代は告白する女子、告白する女子全員から振られていた巧を思えば、巧の彼女が同じ中学出身とは考えにくい。
「どんな子なんだ? 同じ中学だった子か? それとも、高校に入ってから知り合った子か?」
 正直、巧の彼女に全く興味はなかったが、俺が知る限り失恋しかしてこなかった巧が、どういう経緯でどんな子と付き合うようになったのかは気になる。
「可愛いぜ。多分、御影も見たことがあるんじゃないかな」
「ってことは、同じ中学出身なのか?」
 そのわりには「見たことがある」という、曖昧な言い方をしているあたりが引っ掛かる。同じ中学出身の女子なら、名前を言ってくれれば俺もわかるのに。
「いや。中学が一緒だったわけじゃないんだけど、バスケの試合会場で何度か会ったことがある子なんだ。彼女も中学の時はバスケ部だったから、試合会場が一緒になった時に面識ができた相手っていうか」
「ああ、そういうことか」
 俺も中学の時は巧と同じバスケ部だったから、巧が彼女を見掛けた試合会場にはおそらく行っている。
 だが、俺に他校の女子の記憶なんてものはない。
 巧が他校の女子を見て、「可愛い子がいる」って騒いでいたのは知っているが、俺の視線はその可愛い女子の姿を捉えてはいなかった。
 そもそも、巧がその中の誰と付き合うことになったのかもわからない。
試合会場で他校の女子を見掛ける機会は何度かあったけれど、巧が「可愛い」と騒ぐ女子は一人じゃなかった気がする。
「向こうも俺のことは憶えててさ。たまたま同じクラスになったから、それをきっかけに話が弾んで一気に仲良くなったって感じ。で、一昨日から付き合うことになったんだよね」
 いくら面識があったからって、たかが二週間で恋愛関係に発展するものなのか? 面識はあっても話したことがない相手なら他人も同然じゃないか。それでよく二週間後に「付き合おう」ってなるな。
「へー……」
 わりとどうでもいい話ではあったものの、そんな素振りは極力見せないようにと努めた。
 中学時代、散々失恋の痛手を負わされ続けてきた巧だからな。俺にはどうでもいい話でも、巧にとっては浮かれて天にも昇る気分なのだろう。
「ちなみに彼女、御影のことも憶えてるって言ってたぜ。御影が秀泉に通ってるって聞いたら、〈今度紹介して〉だってさ」
「いや……。俺は別に紹介されたくないかな」
 待て待て。どうしてそうなる。巧と付き合い始めたばかりだというのに、早速別の男を紹介して欲しがる女って何だ? その子大丈夫か?
 ひょっとして、巧を利用して俺を紹介してもらい、俺経由で秀泉の生徒を捕まえるつもりでいるんじゃないだろうな。
 秀泉は名門進学校だからな。卒業生のほとんどが一流大学に進学し、一流企業に就職することでも有名だ。そんな秀泉生を若いうちに捕まえておけば将来は安泰、とでも思っていたらどうしよう。
 いやいや。さすがにそれはないよな。そもそも、秀泉生と付き合いたいと思っているなら、巧とはとりあえず友達になっておけばいいわけで、わざわざ付き合う必要なんてないもんな。
 やれやれ。日頃から性根の腐った奴――もちろん結月のことだ――と一緒にいると、人を疑う癖がついて良くない。
 仮にもし、彼女に〈秀泉生とお近づきになりたい〉という下心が少しくらいあったとしても、それは名門校に通う秀泉生への単純な興味で、巧と付き合う理由にはならないよな。
「そう言うなって。俺も御影に自分の彼女を紹介して自慢したいし」
「何だよ、それ。俺はお前の惚気に付き合わされるのか?」
「当たり前じゃん。御影だって俺の可哀想な過去を知ってるだろ? ちょっとくらいは自慢させろよ」
「それは何だかご遠慮したい話だなぁ……」
 念願(?)の彼女ができて浮かれたい気持ちはわかるけど、それに付き合わされたくない俺だった。
「御影のほうはどうなんだよ」
「へ?」
「へ? じゃないだろ。秀泉だって男女共学なんだから、可愛い女子の一人や二人はいるだろ。いいな、と思う女子とかいないの?」
「そりゃまあ、可愛い女子は何人かいると思うけど……」
「声掛けてみた? お前、女の子に対しては奥手っぽいけど、気になる子とかいるわけ?」
「まだそういう段階では……」
 巧の彼女ができた宣言をきっかけに、何やら俺が苦手な方向に話が進んでいる。
 俺が異性に対して奥手かどうかはさておき、彼女云々、気になる子云々の前に、まずは結月をどうにかしないことには、まともな高校生活を送れるかどうかも怪しい状態だ。結月にもう少し俺離れをさせない限り、俺に浮いた話なんて無理な状況だった。
「そうなのか。ま、お前は早乙女にいいように振り回されるのに忙しくて、彼女を作るどころじゃないもんな」
「そういうこと」
 結局、またしても結月の話に戻ってしまうわけだが、さすがは元同じバスケ部。俺の置かれた状況はよくわかっているではないか。
「でもさ、御影だって高校生になったんだから、そろそろ彼女が欲しいと思うよな?」
「うーん……どうだろう」
 この手の話はとても苦手なのだが、彼女ができたばかりで浮かれている巧には、言っても無駄なことなんだろうな。
「どうだろう、って。そこは〈欲しい〉って言えよ。彼女でも作らない限り、お前は早乙女の魔の手からのがれられないだろ?」
「うーん……」
 たかが彼女を作るだけで結月の魔の手から逃れられるのであれば、俺はとっくに彼女を作っていると思う。巧はまだ結月の本当の恐ろしさをわかっていないようだ。
 俺が結月の手から逃れるためには、〈俺か結月のどちらかが死ぬしかない〉くらいしか、今のところは思い付く方法がないというのに。
「で、御影に彼女ができた暁には、俺とダブルデートしようぜ」
「ダブルデートって……。はあ……そうだな……」
「よし! 約束!」
「はいはい」
 一体いつの約束になることやら……だ。結月のことを抜きにしても、俺には〈今すぐ彼女が欲しい!〉という気持ちすらないというのに。
 まあ、口約束だけならいくらでもできるからな。巧も「彼女ができた暁には」って言っているんだから、その日が来るまでは気にしなくていい約束でもあるし。
 それまで、巧が今の彼女と付き合っているかどうかは知らないけれど。
「あ、そうそう。とりあえず俺の彼女の写真見せてやるな。マジで可愛いんだから」
 もうすっかり俺と俺の未来の彼女とダブルデートをするつもりでいる巧は、その日に備えてなのか、スマホの中の彼女の写真を見せてきた。
 巧に彼女の写真を見せてもらった俺は
(確かに可愛い子だな……)
 とは思ったけれど、やはり全く見覚えがない、全然知らない子でしかなかった。


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