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人間の欲望と魔王の信者
15話 第二回魔王組合会議(?) 議題:暴走魔物娘の話(2/3)
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「プンプンって、かわいー!」
「ぷはっ」
アルラウネのプンプンという一言がツボに入ったのか、メイの口を塞いでいたリアは、メイの口から手を離して自分の口元へと持っていったのだ。
片手がスライムを抱えるのに使われていなかったら危なかったな。本当にスライムにはいつも助けられている。あとでなにか料理でも作って持っていってやるとしよう。
「アルラウネちょっといい?」
あとはメイの口から真実が伝えられるのみ……伝えてくれるのだよな?
「なんですかメイさん」
そんな俺の心配は杞憂に終わり、無事にアルラウネに真実が伝えられることとなった。
「ブレイドが師匠に選んだのは魔王様じゃなくて女将さんの方だよ?」
そう。ブレイドが師匠に選んだのは魔王の俺ではなく、暗黒騎士だったのだ。
そうであるにもかかわらずこうなってしまったのは、アルラウネが完全に怒り心頭の暴走状態であったために、俺とブレイドの話を聞いてもらえる状況ではなかったというのが原因だ。
だがそれも終わりの兆しが見えてきたのである。
「え? ええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!? ……えっと、あの。お二人とも本当に……?」
ようやく話のすれ違いに気づいた様子のアルラウネは急速に怒りが収まったらしく、頭の花の色が赤から青に変わるとともにくたりと花の首をもたげさせた。
「ああ、最初から言おうとは思っていたのだがな」
「話を聞いてもらえる状態じゃなかったですしね……」
「ご、ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい、勘違いしてごめんなさいですぅー!」
頭を下げながら謝ってくるたびに頭の花は揺れ、再び花粉が会議室にばらまかれていく。
「うむ。まあ同僚のために怒ったのだ、誇っていいとおもうぞ。なあブレイドよ」
「あ、そうですね。それにまあ、こういうことも時にはあると思うので僕は気にしてないですよアルラウネさん」
「やめてください二人とも! こういうときは素直に文句を言ってくれたほうがありがたいです!」
すると再びアルラウネの頭に生えている花が赤くなるとともに上を向く。
「ああああ、自分の発言を思い返したら急に恥ずかしくなって……あああああ、ヤバい。ヤバいです。恥ずかしすぎて花から種がでちゃいますぅぅぅぅぅぅ!」
そう言い残して、アルラウネは頭の花を手で抑えながら会議室から飛び出していってしまった。そうしてあとに残ったのは、ばら撒かれた大量の花粉のみ。
「げほっ、くしゅん!」
これは掃除の必要があるだろうが、この場にスライムは連れてきていな……いや、一匹いたか。
「リアよ、すまないがスライムに花粉の処理を頼んでもらえるだろうか」
「はーい。それじゃあライムちゃん、床と机に落ちてる花粉のお掃除お願いねー」
会議室に関してはこれで良しと。
あとはあれだな、また家出されてもかなわんしな。
「トレントはアルラウネの様子を見ておいてくれ」
「城カラ飛ビダスヨウナラ連絡イタシマス」
「察しがよくて助かる」
「デハ失礼シテ」
終始余計な口を挟むことのなかったミニトレントもまた、アルラウネを追うために会議場の外へと出ていった。
「ぷはっ」
アルラウネのプンプンという一言がツボに入ったのか、メイの口を塞いでいたリアは、メイの口から手を離して自分の口元へと持っていったのだ。
片手がスライムを抱えるのに使われていなかったら危なかったな。本当にスライムにはいつも助けられている。あとでなにか料理でも作って持っていってやるとしよう。
「アルラウネちょっといい?」
あとはメイの口から真実が伝えられるのみ……伝えてくれるのだよな?
「なんですかメイさん」
そんな俺の心配は杞憂に終わり、無事にアルラウネに真実が伝えられることとなった。
「ブレイドが師匠に選んだのは魔王様じゃなくて女将さんの方だよ?」
そう。ブレイドが師匠に選んだのは魔王の俺ではなく、暗黒騎士だったのだ。
そうであるにもかかわらずこうなってしまったのは、アルラウネが完全に怒り心頭の暴走状態であったために、俺とブレイドの話を聞いてもらえる状況ではなかったというのが原因だ。
だがそれも終わりの兆しが見えてきたのである。
「え? ええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!? ……えっと、あの。お二人とも本当に……?」
ようやく話のすれ違いに気づいた様子のアルラウネは急速に怒りが収まったらしく、頭の花の色が赤から青に変わるとともにくたりと花の首をもたげさせた。
「ああ、最初から言おうとは思っていたのだがな」
「話を聞いてもらえる状態じゃなかったですしね……」
「ご、ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい、勘違いしてごめんなさいですぅー!」
頭を下げながら謝ってくるたびに頭の花は揺れ、再び花粉が会議室にばらまかれていく。
「うむ。まあ同僚のために怒ったのだ、誇っていいとおもうぞ。なあブレイドよ」
「あ、そうですね。それにまあ、こういうことも時にはあると思うので僕は気にしてないですよアルラウネさん」
「やめてください二人とも! こういうときは素直に文句を言ってくれたほうがありがたいです!」
すると再びアルラウネの頭に生えている花が赤くなるとともに上を向く。
「ああああ、自分の発言を思い返したら急に恥ずかしくなって……あああああ、ヤバい。ヤバいです。恥ずかしすぎて花から種がでちゃいますぅぅぅぅぅぅ!」
そう言い残して、アルラウネは頭の花を手で抑えながら会議室から飛び出していってしまった。そうしてあとに残ったのは、ばら撒かれた大量の花粉のみ。
「げほっ、くしゅん!」
これは掃除の必要があるだろうが、この場にスライムは連れてきていな……いや、一匹いたか。
「リアよ、すまないがスライムに花粉の処理を頼んでもらえるだろうか」
「はーい。それじゃあライムちゃん、床と机に落ちてる花粉のお掃除お願いねー」
会議室に関してはこれで良しと。
あとはあれだな、また家出されてもかなわんしな。
「トレントはアルラウネの様子を見ておいてくれ」
「城カラ飛ビダスヨウナラ連絡イタシマス」
「察しがよくて助かる」
「デハ失礼シテ」
終始余計な口を挟むことのなかったミニトレントもまた、アルラウネを追うために会議場の外へと出ていった。
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