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森戸銀子~終末~

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『森戸銀子~終末~』

森戸創一、14歳。

創一の体調は、相変わらずだった。それでも、週に1度か2度、母親に学校へ連れて来てもらい、プリントの提出と、新しいプリントの受け取りをしていた。

「調子どうだ?森戸。」

「はい。体力が落ちないように、毎日20分くらい庭を散歩してます。少し、筋力がついたかな?」

「そうか。外に出て日に当たるだけでも体には良い。無理するなよ?」

「はい。ありがとうございます。」

「公立は基本的に留年は無い。しっかり勉強しているし、皆と一緒に2年に上がれるから安心しろ。お母さんも、心配いりませんよ。」

「ありがとうございます。」

「お・・そろそろ昼か。そうだ、給食だけでも皆と食べてくか?」

「え?」

「皆もお前に会いたがってるぞ。食べなくても、顔だけでも見せてやればきっと喜ぶ。どうだ?」

「えっ・・と・・・。」

創一は、銀子の様子を伺う。

「あんたに任せるよ。あたしは爺ちゃんに昼飯届けなきゃいけないから、終わったら迎えに来る。」

「いいの?」

創一の目が輝くのを見て、銀子も嬉しくなって笑顔を見せる。

「先生ありがとう!」

「じゃあすぐ行くから、先に教室行ってなさい。」

「はい!失礼します。」

創一は、職員室を出ていった。心なしか、足取りが軽く見えた。

「やっぱり、家より学校が1番なのね。」

「創一君は、学校好きですからね。こちらはいつでも構わないですから、調子の良い時だけでも、是非登校させてあげて下さい。」

「そうしてあげたいのは山々なんですけど、今日は元気でも、明日はどうなっているか・・・。」

「・・そうですか。あの、お母さんやご家族の皆さんは大丈夫ですか?」

「私達は問題ありませんよ。1番辛いのは、創一ですから。」

「しかし、病名は不明、対症療法のみという状況では、本人は勿論ですが、皆さんも気が気ではないでしょう。」

「私はこの村の生まれですし、主人も雅紀も、村の人達に良くしてもらっております。先生方にも、創一共々大変お世話になっていて、どれだけ心の支えになっているか・・・。おかげさまで、今まで何とかやってこられました。」

「私達の力など、微々たるものですよ。でも、少しでもサポート出来ているのなら良かった。これからも、出来るだけの事をこちらでもさせていただきます。一緒に試行錯誤していきましょう。」

「ありがとうございます。これからも創一の事、どうぞよろしくお願いします。」

銀子は、深々とお辞儀をし、そのまま創一を学校へ預けて、父親の家へ車を走らせた。
学校から、車で約10分の距離で、森戸家から登校する場合、父親の家は通り道となっている。離れに慧が住んでいることを、創一は知っている。
あれだけ厳重に監禁していれば、創一が近づきさえしなければ、慧との接触は不可能。
けれど、この世に絶対など無い。
慧の暗示の力が、どれ程の距離まで通用するか判明してない今は、念の為本道を創一1人で登校させたくない。それに、現在自分の足で学校へ登校出来るほどの体力は無い。
担任教師は何も言わなかったが、日に日に痩せているのは、誰から見ても明らかだった。
慧に接触したのは、初対面のあれきり1回。あれから、もう半年以上経っているにも関わらず、創一の体調は緩やかに悪化していく一方。
慧も、時間はかかっているが、順調に弱っている。
非常にもどかしいが、仕方がない。手を汚してしまえば、すぐに片がつく。けれど、自首して務めを果たす間、息子2人の面倒を、旦那や老い先短い父親に託すことになる。雅紀はきっと大丈夫だが、創一は繊細な子だ。それに、慧が死んで、もしも体調が戻らなかったら・・・?
そう思っては、何度も慧の首に手をかけて終わらせてしまいたい衝動を、銀子は歯を食いしばって抑えてきた。
車を、いつも通り父親の家の庭へ乗り入れて、銀子は外へ出る。
そして、目を閉じて深呼吸をしてから、奥の離れへと歩みを進める。
何故か、街に住んでいた頃を思い出した。創一が突きとめた、あの男の家へ行き、今みたいに深呼吸してから、インターホンを鳴らした時のことを。
銀子は、鉄柵の鍵を開けて、中から鍵を閉める。次に、扉の錠前を解錠するために別の鍵を手にすると、有るべき場所に錠前はなく、施錠を解かれてコンクリートに落ちていた。
銀子は、背筋に嫌なものを感じとり、慌てて扉を開く。

「慧・・・ッ!」

目の前に、父親が立っていた。

「父ちゃん?な、なんでいるの・・・ッ!」

「銀子、落ち着きなさい。」

虚ろで、気が沈みきった父親を脇へ押し退けて、銀子は中に入る。
いつもの、古い畳の部屋が二間、そこにはあった。
ただ、古くて剥き出しの頑丈な梁には、女性ものの着物の帯が固く結ばれており、そこに慧が首を吊っていた。

「・・・・・・・・。」

「胸騒ぎがして・・・戻ってきたんだ
。」

慧のズボンと、すぐ下の畳は糞尿で染まり、悪臭を放っている。
銀子は、慧の死に顔から目が離せない。

「とにかく、外へ出よう。」

父親は、銀子の腕を掴んで促すが、ビクともしない。まるで、金縛りにでも遭ったかのように、体が固まっている。

「・・・ついさっきじゃない。昨夜、あたしが帰った後・・・。きっと・・夜明けまえ・・・」

「銀子!」

父親は声を上げて、自分に意識を向けさせる。

「終わった。もう終わったんだ・・・。な?」

銀子は、戸惑いながらも頷く。父親も、優しく温かい目で銀子を見つめ、一緒に頷く。

「お前は、母親として、息子のために出来ることをした。息子から危険を遠ざけて、血迷った真似もしなかった。手を汚さず、頭を使い、利口な方法を編み出した。アイツに、痛みや苦しみを話して教え込ませた。相応の報いを受けさせた。ただ始末するより、ずっと辛い思いをしただろう。」

「・・でも、後悔はない。」

「ああ。それでいい。悪いのは、慧の方だ。ワシが断言する。お前は、悪くない。こんな辛いことをさせて・・・本当にすまなかった。」

そう言って、父親は銀子を抱きしめた。

「いいか?あとはワシが手配する。お前は、家族の元へ戻りなさい。」

「・・村長の手を借りるの。」

「警察に通報するだけだ。慧は、ただの自殺だ。お前は、店番で忙しいワシの代わりに食事を届け、少し話を聞かせてやってただけ。そうだろ?なら、村長の手を借りることなど無い。安心しろ。」

「・・・分かった。」

父親は、銀子から体を離す。

「創一が、学校で待ってるから迎えに行く。」

「そうか。そうしておやり。」

「じゃあ・・・また後で。お店でね。」

「ああ。気をつけてな。」

銀子は、まだ整理がつかない頭を何とか冷やして、車に乗り込む。
離れの外に佇む父親と目が合い、互いに頷いて挨拶すると、銀子はエンジンをかけて、父親の庭を出ていった。
それを見送り、父親は懐からクシャクシャのわら半紙を取り出す。
そこには、平仮名の練習を始めた子供のような字で、

”まってるよ 
そういち 
むこうで。”

と、書かれていた。父親は、感情のままに紙を細かく破り捨てた。



学校に着くと、はやる気持ちを抑えて校舎へ入る。
職員室へ行き担任教師に声をかけて、創一のクラスへ向かった。

「創・・・」

創一は、給食を完食して、仲の良い友達と笑顔で談話していた。
銀子は、創一の顔や周りの子供達の顔を見て、疎外感に似たものを感じた。
確かに、手を汚してはいない。けれど、自分の行動によって、あんな結果を引き起こしてしまった。
でも、あれが自分が半年以上前から望んでいた結果だ。手を焼いていた慧の母親にも、父親にも出来なかったことを、自分はやってのけ、創一を守った。

「・・悔いは・・・ない。」

銀子は、自分に言い聞かせるように口にした。

「あ、創ちゃんのおばさん!こんにちは~!」

「創ちゃん迎えに来てくれたよ~!」

「あ、うん。」

「いいよ。昼休み終わるまで、駐車場で待ってるから。皆ありがとね。創一の事よろしくね。」

「は~い。」

銀子は、その場から逃げるように、足早に校舎を出て行った。
無邪気な彼らを、直視することが出来なかった。

10分後、チャイムと共に創一が車に戻ってきた。

「お待たせ。お母さん。」

「ん、おかえり。」

その頃には、銀子は平静を取り戻していた。
創一が助手席に乗り込むと、銀子は突然抱きつく。

「ん・・え、どうしたの?」

「・・もう大丈夫。」

「えっと・・・なにが?」

周囲に生徒の姿はないが、年頃の創一は校内で母親に抱きしめられるのに抵抗があるため、銀子を引き離しにかかる。

「ちょ・・待って!」

「大丈夫だから。ね?」

「あの、僕が大丈夫じゃないんだけど・・・。」

銀子は体を離して、創一の顔を覗き込む。

「調子はどう?少しは良くなった?」

「ん・・どうかな。そんなに変わらない気がするけど・・・。あ、でも給食は全部食べられたよ。時間はかかったけどね。」

「そうみたいだね。空の器見て、ビックリしたよ。この調子なら、少しずつ学校に来て皆と過ごすのも良いかもしれないね。送迎は任せな。あたしがちゃんとやるからね。」

「・・うん・・・。」

「なぁに。嬉しくないの?」

「そうじゃないけど・・・急にどうしたの?何かあったの?」

「ん、まぁね。取り敢えずシートベルトして。」

「うん。」

銀子はエンジンをかけて、学校を出た。

「熱が下がってから、体調に波があってなかなか落ち着かないから、家で療養するのが1番だって思ってた。でも、夏に雅紀と過ごしていたあんたや、さっきのあんたを見て、考えを改めたんだ。あんたにとって、家にいることは薬にならないってね。先生にも、[いつでもいいので、調子が良い時だけでも、是非登校させてあげて下さい。]って言われたんだ。だからそれを目標に、また自分の体調整してみないかい?」

「・・僕は、そのつもりだったよ。ずっと。でも、うまく調整出来なくて・・・」

「焦らなくていいよ。今日みたいに、調子が良い時とか、あんたが行きたい時に、声をかけてほしいんだ。」

「・・・分かった。でも今は、週に1度だけプリントの提出に行けたら、それでいいよ。皆に会えるのは凄く嬉しいけど、気を使わせるの嫌だから。」

「・・・そっか。じゃあ、まずはあたしのご飯しっかり食って、体力つけなきゃね。」

「うん。」

「よっし!じゃあ今日はニンニク効かせた鶏のから揚げにしようか!雅紀も喜ぶし!」

「うん、いいね。」

「ニンニクはね、滋養強壮効果があるんだよ?あと、餃子もいいね。ニンニクのホイル焼きは?食べたことないでしょ?」

「うん、でも・・・お手柔らかにね。」

「分かってるよ。急に食ったら胃がビックリしちゃうもんね!まずは、から揚げにしようかね。」

久しぶりに銀子が笑っているのを見て、創一も嬉しくなって微笑む。
家に向かって車を走らせていると、パトカーが路上駐車しているのを目にする。丁度、父親の家の前に。
創一も、それに気づいて驚く。

「あれ?パトカー停まってるよ。」

「ああ、家へ帰ったら話すよ。」

そう言って、銀子は父親の家を通り過ぎていく。創一は、気になって後ろを振り返る。

「車酔いするよ。」

「・・・・・・。」

「大丈夫。言ったでしょ?もう平気だって。」

落ち着き払う銀子の様子に、創一は胸騒ぎがしてならなかった。



「・・・死んだの。」

「爺ちゃんが最初に見つけて、食事を届けに行った時に、あたしも丁度出くわしてね。多分、家にも警察が来て少し話をするかもしれない。」

「・・・・・・・。」

「去年話したとおり、あれから慧は1度も外へ出さなかった。力を持っていなかったら、別の方法もあったんだけど・・・仕方ない。」

「1度も・・・本当に?」

「ああ。抜け穴は塞いで、地面にコンクリート敷いて、家の周りには柵を建てた。アイツのために誂えた牢屋だよ。あそこからは出られっこない。実際、食事を届けに行ってアイツがいなかったことは無いしね。」

「・・・・・・・。」

「あたし達の勝ちだ。」

「・・・・・・・!」

「誰も殺してない。アイツが、自分の意志で死んだんだ。一線は越えずに、アイツを負かした。」

「・・・・・・・。」

「きっと、これから良くなっていくよ。あんたはもう何にも心配することない。」

「・・・びっくりして、頭が混乱してるみたい。何て言ったらいいか・・・。」

「大丈夫。それが普通の反応だ。いくら酷い奴でも、死んだら清々するとか、めでたしめでたしなんて事、ドラマやアニメの世界での話だからね。知り合いじゃなくても、実際に会って話した人が死んだら、ショックを受けるのは当然の事だよ。でも、後悔する必要はない。今回の件だけじゃなくね。」

「・・・・・・・。」

創一は、黙って頷く。額から、じんわり汗をかいている。
銀子は、俯く創一の肩に優しく手を置く。

「創一、まだ少し先の話かもしれないけど、別れの日はいつ訪れるか分からない。何もなければ、父ちゃん母ちゃんが先に逝くだろう。それが自然で、やむを得ない事だ。いつまでも、守ってやることは出来ない。」

「・・・・・・・。」

「前回や今回みたいな事は、普通はそうそう起きるような事じゃない。誰の人生にもトラブルは必ずある。だが、力を持つ私達には、少々特殊なトラブルが起きることがある。その時、父ちゃん母ちゃんがいなくても、あんたには兄貴がいる。気づいてるだろうが、アイツは強いよ。きっと力になってくれる。だから、いくつになっても兄弟仲良く、助け合って生きるんだよ?そのためには、強くならなきゃいけない。雅紀のために、自分のために。」

「・・・少し、疲れちゃった。」

「・・うん。2階で休みな。」

「うん。」

創一は虚ろな目をして、階段を上がっていった。




それから、何度目かの夜。空は澄んで、月は冷たい光を放つ。
森戸家の庭で、桜がちらほら咲き始め、月明かりを浴びて、暗闇の中でその身をぼんやりと浮かべていた。

「・・なんだ・・・帰って来ちゃったの・・・・。」

「・・・あんた・・・何してんのっ!」

「ごめんね・・・。もう・・・限界・・・。頑張ったけど・・・僕は戻れない。」

たった今店から帰ってきたばかりの銀子と、寝間着姿の創一が、居間のテーブルを挟んで、向かい合って立ち尽くす。
銀子は、肩を震わせて創一を見つめ、創一は憔悴しきった表情で、左手で左側頭部を抑え、右手には彫刻刀を握りしめている。

「知らないでしょ・・・。母さんが、離れに通ってる間・・・僕に何が起きていたか・・・・。僕が、何をしていたか・・・。」

「・・何の話だい・・・いったい。」

銀子は、息子に何が起きているのか状況を把握するため、今にもパニックに陥りそうな頭に鞭打ち、何とか平静を保つ。

「・・でも、その方がいいよ。母さん。終わるまで・・・ここで眠っていて。」

そう言って、創一は目を見開いて銀子の目を見つめる。頭に激痛が走り、左手で髪を握りしめる。

「頭が痛いの?大丈夫!?」

そう言って、近寄ろうとする銀子を、

「来るな!!」

創一は、強い口調で制止して、彫刻刀の刃を母親へ向ける。初めての拒絶に銀子は心を痛め、その場に立ちつくす。
創一も、何故か残念そうに溜め息をつく。

「・・そっか。やっぱり・・・母さんには話さなきゃいけないのかな・・・・。」

「・・・当然だよ。どんな話でも、子供の話を聞くのが・・・親の務め。」

創一は俯いて、しばらく考え込み、重い唇を開いた。

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