上 下
7 / 72

第7話・自分の名は?

しおりを挟む
今何て言った??名前の話してたから名前だよなぁ・・・・・アラジン?
「アラジン!!!?」
「は、はい!あだ名ですけどね。そんな珍しくもないと思いますが」
いやいやいやいや!アラジンって世界中で知らない人いない超有名キャラじゃん!!何だこの世界と前の世界の何か繋がりがあるのか?それともアラジンがこっちからあっちに行った人とか?いやでもアラジンの話だってフィクションだし・・・・でもフィクションって証拠がない!また中途半端な情報でこんがらがってきた~~~!!!
「大丈夫ですか?僕の天使」
頭を抱えて変な動きをしていたらしい俺に優しく声をかけてくる店員さん、いやアラジンさん。
そんなガチの心配顔しないで、俺どんだけ変な動きしてたのよ!
「大丈夫です、あとその~天使っての変えてもらえませんか?」
「では、お名前を教えて頂けますか?」
「俺は・・・・・・」
名前・・・・俺の名前は・・・・・??????
「何だっけ??アレ思い出せない・・・・」
「名前を思い出せない?」
「オイオイ、マジかよ。記憶喪失ってやつかぁ?」
アレ?前の世界の記憶はある。ずっと居た部屋、好きなゲーム、アニメ、キャラクター、家族の顔、家族の名前、学校での嫌な思い出、少しは良かった事、全部思い出せるのに・・・・自分の名前だけ思い出せない・・・・・・。
どうして・・・・どうしよう・・・・頭の何か病気か?異世界来たから?能力を貰ったから?思い出せ思い出せ思い出せ思い出せ思い出せ思い出せ思い出せ思い出せ
「大丈夫ですよ、無理しないで」
アラジンさんがそっと俺の手を握ってくる。
「アラジンさん・・・・・」
何て優しいんだ・・・・涙出てくるよ・・・・。
「思い出すまで天使と呼ばせて頂きます」
オイ!それが目的か!どんだけ天使って呼びたいんだよ!
「じゃあ俺は我が君って呼ぶぜ!」
「止めてください!・・・・えーと」
「アーズィム・ワーケットだよ!アーズで頼むぜ、我が君!」
何だそのドヤ顔は!
「マスター何の話をしてるんですか?」
あ、部屋に圧倒されてたバイコさんも戻ってきた。
というか、マジで名前思い出さないと変なあだ名で呼ばれ続ける!何だよ、マスターに天使に我が君って!どんなセンス!君たち彼女とかもそう呼んでたの!?マジイケメンに限るだよ、そんなの許されるの!
「で天使、これからの事ですが」
アラジンさんが聞いてくる。
そう、これからの事。そう、この能力を使ってハーレムを作る事!それにはまず女性の多い所に行かなければ!ここの他にも5大都市?ってのがあるらしいからそっちに行こう。この都市には女性が少ないらしいから、というか全然見ない。この店の店員さんもお客さんも男ばっかりだったし。
さて、何て言おうか。
「あ~もう少ししたら別の都市に行ってみようと思ってまして~」
「グランドを出るのですか!?」
「え~ここにずっといろよ~!」
「マスターまだ来たばっかりじゃやないですか」
「いやね、ホラ泊まる所もないし、お金もないしさ」
「それなら俺が奪ってきますよ!」
「俺がコイツ殺して賞金全部持ってくるぜ!」
うーん、何という循環。
「ここにいれば良いですよ。このカフェは宿泊も出来ます。僕名義で無料で泊まり放題です」
やっぱりカフェじゃなくてホテルだなココ。
「それとも僕の部屋に来ますか?僕としてはその方が嬉しいですが」
ニコッと笑うアラジンさん、目が本気だ。
「じゃあ俺の所来てくれよ!」
アーズさんがすかさず乗ってくる。
「このカフェにしまーす」
「名義本人がいないといけないので僕も泊まりますね」
あれ!?ハメられた!?どっちにしてもじゃないか!
「おう、じゃ俺も泊まるぜ!」
「図々しいにも程がある。あなた達は別に僕の友人でも何でもないでしょう」
「お雨と我が君が二人っきりとか危なすぎるだろぉが!!」
「あなたといるより安全ですよ」
バチバチしないで~!えっとえっとバイコさんは~!やっぱり何話してるか分かってない顔してる~!この二人の会話だもんな、グランド語で話してるよね~!
えっとえっと皆仲良く皆仲良くさせるには~!
「皆で泊まりましょう!」
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

教室ごと転移したのに陽キャ様がやる気ないのですが。

かーにゅ
BL
公開日増やしてからちょっと減らしました(・∀・)ノ ネタがなくて不定期更新中です…… 陽キャと陰キャ。そのくくりはうちの学校では少し違う。 陰キャと呼ばれるのはいわゆるオタク。陽キャはそれ以外。 うちのオタクたちは一つに特化していながら他の世界にも精通する何気に万能なオタクであった。 もちろん、異世界転生、異世界転移なんてものは常識。そこにBL、百合要素の入ったものも常識の範疇。 グロものは…まあ人によるけど読めなくもない。アニメ系もたまにクソアニメと言うことはあっても全般的に見る。唯一視聴者の少ないアニメが女児アニメだ。あれはハマるとやばい。戻れなくなる。現在、このクラスで戻れなくなったものは2人。1人は女子で妹がいるためにあやしまれないがもう1人のほうは…察してくれ。 そんな中僕の特化する分野はBL!!だが、ショタ攻め専門だ!!なぜかって?そんなの僕が小さいからに決まっているじゃないか…おかげで誘ってもネコ役しかさせてくれないし…本番したことない。犯罪臭がするって…僕…15歳の健全な男子高校生なのですが。 毎週月曜・水曜・金曜・更新です。これだけパソコンで打ってるのでいつもと表現違うかもです。ショタなことには変わりありません。しばらくしたらスマホから打つようになると思います。文才なし。主人公(ショタ)は受けです。ショタ攻め好き?私は受けのが好きなので受け固定で。時々主人公が女に向かいますがご心配なさらず。

目が覚めたら異世界で魔法使いだった。

いみじき
BL
ごく平凡な高校球児だったはずが、目がさめると異世界で銀髪碧眼の魔法使いになっていた。おまけに邪神を名乗る美青年ミクラエヴァに「主」と呼ばれ、恋人だったと迫られるが、何も覚えていない。果たして自分は何者なのか。 《書き下ろしつき同人誌販売中》

暴君王子の顔が良すぎる!

すももゆず
BL
気がついたら異世界で生きていたジェード。現実世界での記憶はあるものの、特に困ることなく平和に過ごしていた。 とある日、王族のパレードで王子を見た瞬間ジェードは全てを理解した。 あの王子の顔……! 見たことがある……! その王子はジェードが現実世界で顔に一目惚れした、BLゲームの登場人物、イーディス王子そのものだった。 ここが異世界じゃなくてBLゲームの世界だと気づいたジェードは超ド好みのイーディス王子の顔面を拝むため、城の従者として働くことを決意する。 ……が、イーディス王子は見た目からは想像できないほど傲慢でえらそうな暴君王子だった……!? でも顔がいいから許す!!! 恥ずかしくてゲームは未プレイだったジェードがなんだかんだ初見プレイで王子を攻略していく話。(予定)

ヒロイン不在の異世界ハーレム

藤雪たすく
BL
男にからまれていた女の子を助けに入っただけなのに……手違いで異世界へ飛ばされてしまった。 神様からの謝罪のスキルは別の勇者へ授けた後の残り物。 飛ばされたのは神がいなくなった混沌の世界。 ハーレムもチート無双も期待薄な世界で俺は幸せを掴めるのか?

嫌われ者だった俺が転生したら愛されまくったんですが

夏向りん
BL
小さな頃から目つきも悪く無愛想だった篤樹(あつき)は事故に遭って転生した途端美形王子様のレンに溺愛される!

どうやら生まれる世界を間違えた~異世界で人生やり直し?~

黒飴細工
BL
京 凛太郎は突然異世界に飛ばされたと思ったら、そこで出会った超絶イケメンに「この世界は本来、君が生まれるべき世界だ」と言われ……?どうやら生まれる世界を間違えたらしい。幼い頃よりあまりいい人生を歩んでこれなかった凛太郎は心機一転。人生やり直し、自分探しの旅に出てみることに。しかし、次から次に出会う人々は一癖も二癖もある人物ばかり、それが見た目が良いほど変わった人物が多いのだから困りもの。「でたよ!ファンタジー!」が口癖になってしまう凛太郎がこれまでと違った濃ゆい人生を送っていくことに。 ※こちらの作品第10回BL小説大賞にエントリーしてます。応援していただけましたら幸いです。 ※こちらの作品は小説家になろう、カクヨム、ノベルアップ+にも投稿しております。

異世界に転移したショタは森でスローライフ中

ミクリ21
BL
異世界に転移した小学生のヤマト。 ヤマトに一目惚れした森の主のハーメルンは、ヤマトを溺愛して求愛しての毎日です。 仲良しの二人のほのぼのストーリーです。

主人公の兄になったなんて知らない

さつき
BL
レインは知らない弟があるゲームの主人公だったという事を レインは知らないゲームでは自分が登場しなかった事を レインは知らない自分が神に愛されている事を 表紙イラストは マサキさんの「キミの世界メーカー」で作成してお借りしています⬇ https://picrew.me/image_maker/54346

処理中です...