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ハローおホモ達★ギルド入会編
☆さっそくピンチ☆
しおりを挟む「ハーレムが望みなんだろう?」
「神様なのに心が狭い!」
「やかましい。で、能力は何が良いのだ?」
トロフィーがため息をついた。
いやつくはずないんだけどね! そう見えたってだけ!
この金ぴか野郎…と思わないでもないけど、取り敢えず能力を考えよう。人間には物事をスルーする力も必要です。
えとえと、スキルだっけ。とりあえずチートの定番、鑑定スキルは必需だよなぁ。それから魔力無制限と全属性が欲しいところ……。
あ、アイテムボックス欲しい! 空間ねじ曲げて無制限にアイテム入るやつ!
怖い魔物が跋扈する異世界。文明レベルは中世。銀行があるとも限らないし、無双した魔物の入れ物は欲しいかんな!
「…声に出ているぞ。世界を破壊したりしなければ良いだろう。その4つで良いか?」
アレ、声に出てた?
世界を破壊なんてしたりするわけないだろー! 魔王じゃないんだからさぁハハハ。それに、死ぬ怖さはよぉく分かってるしな!
……あっ! あと1つ!! いざという時、ホモから逃げるスキルが欲しい!
これ大事。俺はノーマルです!
「承知した。目覚めた後、鑑定スキルで確認すると良い。そなたは向こうでは15歳。人目に付かぬ森に転移する。言語の心配は無用だ」
ワーイ2歳若返るー! って、えぇ…。森スタートかよ。大丈夫それ? リスポーン直後に魔物さんこんにちはで死ぬとかない?
「心配は無用だと言っておるだろう。万が一の時は私が直接出向く。そう簡単に死にはせん」
そういう事じゃ……、でも神様には何言っても無駄か。
神様じきじきに来てくれるってことに一応感謝しときますか。俺全面的に被害者だけど。もうちょいワガママ言っても許される感あるけど。はぁーありがたやありがたや。
「だから聴こえておる! あ~~もう良い。自由だなそなた」
よく言われます。
「だろうな。周囲の苦労が目に浮かぶ。……っと、時間だ」
あれ、もう? もう少し聞きたいことあったんだけど。
「習うより慣れろ。なに、大変ではあるが、辛い人生ではないので安心しろ。生きやすいよう、少し身体の設定を弄るが痛みはない。瞼を閉じよ」
トロフィーがそう言った途端、強烈に眠くなった。ふわふわの毛布に包まれたみたいに暖かくなって、辺りが暗くなる。
そして意識を失う寸前、俺は大事な事に気付いた。
あっ! あのトロフィー1回も謝ってねぇ!!
****************
………身体が重い。少しだけど頭痛もする。
朦朧とする意識の中、俺は自分の五感を手繰った。
鼻腔に行き渡る清々しいこの香りは……おぉ、森の中の匂いだ。首の後ろと手の甲に当たるチクチクはきっと草だと思う。水音も聴こえるし、川があるのかな?
えーっと……俺何してたんだっけ。ピザ屋のバイト中に……トロフィーが…。
ん? トロフィー?
……………あっ!!
がばっと上半身だけ起き上がる。頭の中の霧が晴れ、だんだんと思い出してきた。
ああああああの自信過剰トロフィーがぁぁぁぁ!! ごめんの一言もなかったぞ!!?
俺1000%被害者だよな!! 神様たちの都合に巻き込まれて家族友達と離ればなれで夢も諦めて今から知り合いもいなければ知識もない世界で一人立ちの15歳に! 謝罪がない!!
まるで何かある度に親の金で解決してきたボンボンのごとく!! 慰謝料とか賄賂とかで解決すれば良いと思ってる感じの!!
介入者探す前に礼儀探してこいよ金ぴかぁぁぁぁ!!
怒りのあまり、火を吐く勢いでキシャアアアアと奇声を上げる俺。魔物に寄生されたと退治されても可笑しくないが、今だけは許して欲しい。
あ、別に奇声と寄生をかけてるわけじゃないからな!?
ガサッ
1人で真っ赤になってプルプル震えていると、突然近くの木が揺れた。
ビクッとして立ち上がり、その木から距離を取る。
ガサッガサガサガサッ
ぺちょっ
木の枝から水色のプニプニしたものが落ちてきた。
薄い膜に包まれた水のようなそれは、草の上でモゴモゴもがいている。大きさは人の頭くらい。とても生き物には見えない。
けど……ここが本当に魔物の住む世界なら、考えられる生物は1つ。
「……スライム?」
俺が呼び掛けると、スライムはこちらに気付いたらしい。ハッとしたように一瞬固まった後、アワアワと俺から逃げようとするが、どうやらジャンプ力が足りていない。1回のジャンプでも30センチくらいしか移動出来ていないのだ。
それでも諦めず、ぴょんぴょん一生懸命跳ねるスライムに、俺はなんだか庇護欲が湧いた。
ゆっくりと追いながら手を伸ばしかけるが、途中でそういえば、と気付く。
ゲームでも異世界トリップでもお馴染みのスライム。でも、お話によってその特性は違う。ただの無害なスライムもいれば、なんでもかんでも飲み込んじゃうスライムだって、俺はラノベでたくさん見てきた。魔王になったスライムもいるくらいだし、たかがスライムと侮れないのだ。
もし、このスライムが毒液か何かを吐いたら? 生き返って5分で死んだら、流石にあのトロフィーに馬鹿にされそうだけど、触って良いものか……。
…あ、そうだ。そういえばスキルもらってたんだっけ。鑑定スキルで見られるかも?
えっと、どうやるんだろ? 取り敢えず…鑑定!!
力強くグッと念じれば、光の結晶のようなものがパァァァァと集まってきて、スライムの上に文字を作り出した。一番上には種族:スライムと書いてある。
いや…スゲー綺麗。というか、マジで出来ちゃった…。チートとか以前に普通に感動しちゃった。俺本当に異世界に来たんだなぁ…。
…という驚愕はさておき、今にも逃げそうなスライムの鑑定結果を拝読。
《種族:スライム
レベル:1
性別:オス
スキル:捕食
極めて臆病な性格で、一個体の脅威度はF。しかし基本は群れで移動し、遭遇すれば大きな脅威となる。百匹以上の群れの脅威度はC。小中規模の村落をスライムの群れが滅ぼすこともある。
怒ると赤くなり、捨て身の体当たりを仕掛けてくる。分泌液には媚薬効果があるため、要注意。》
お~~! すげぇ…!!
でも……媚薬、かぁ…。何かお約束だよなぁ。エロゲならあるある。女の子がトリップしてきて、スライムの群れに(性的な意味で)襲われるとかないかなー。
あ、ない? そうですか。はい。分かりました。
触ったら怒るかな。まぁ怒っても、体当たりじゃあダメージは少ないだろうし…、触っても大丈夫かな? よし触ろ。
プニプニしてそう……可愛いなぁー。
必死に逃げるスライムをひょいっと持ち上げ、顔の目の前に持ってくる。もにもにもに……意外と弾力がある。
いきなり掴んで揉みしごくという俺の暴挙にスライムは怒りはしないものの、余計に慌ててぐにゃんぐにゃんと身体を捻った。
「おわ! おーおー、暴れんな~。大丈夫。別に殺そうってわけじゃないから」
するとピタリと止まるスライム。もしかして……言葉通じる? なら嬉しいよな。テイムとか出来たりすんのかな。
俺はもにもにを止めて、じぃっとスライムを見詰めてみる。スライムの方も俺を見上げ、じぃっと見詰めて何かを考えているように見える。もしかして俺の言葉待ち?
…って、あ、これ目? こっち口? 分かりにくっ! でも真顔可愛い~。
「ちょっと触らせて欲しかっただけなんだよ。揉んでいい? もう揉んだけど……」
俺が怖がらせないよう言った途端、スライムが真ん中からじわじわとピンクになった。
もしかして怒った? って一瞬焦ったけど、なんか赤とは違うっぽい。
スライムがまったく抵抗しなくなったのを肯定と捉えて、俺は再び、今度は遠慮なしにスライムを揉み始める。
むにむにむにむにむにむにむにむにむにむに………
うわぁ~~癒される~~~!!
アニマルセラピーならぬ、スライムセラピー! 赤ちゃんとかちっちゃい子のお腹とかほっぺみたいーーっ!!
スライムは何を思ったのか、にやけ顔で揉み続ける俺にすり寄ってきた。自分の頬とスライムの頬(?)がすりすりすり。
甘えてんのかな? ヤッバ超可愛い。ペットに欲しい。毛布に包んで一緒に寝たい…。
そんなことを思って、可愛いスライムに思わず気も顔も緩む。自然と口角が上がり、口が開いた。それがマズかった。
ズボッ
「んぐっ!?」
口に突っ込まれるスライムから伸びた触手。不意を突かれてかなり奥まで、ノドチンコあたりまで入れられた。
凄まじい異物感におえ~! ってなる。すぐ吐き出したいけど、スライムがそれを許さない。すんごい力で俺の顔に張り付いてきて、俺の腕力じゃ離れないのだ。
おかしい。おかしいぞ。俺一応高校生なんだけど。
そこまで思って、俺は気付いた…。気付いてしまった…。俺の体は現在、15歳の少年なのだ。中学生なのだ!
…いやでもやっぱおかしくない? 15歳でも結構腕力あるくない? なに? 俺が弱いだけ? いや、スライムが強いだけだ。俺はそっちの可能性を信じる。
そうやってプライドを掛けた自問自答をしていると、スライムの触手から生暖かい液体がチロチロと口に出された。不味くはないけど…、例えるならコーヒーの味に似ている。俺コーヒー苦いからそんな好きじゃないのに。
てか何これ。マジ何出されてんのこれ。おしっことかじゃないよな。うわ想像しちゃった。最悪…。
………ん? あれ。ちょっと待て。
極めて臆病な性格で、一個体の脅威度はF。しかし基本は群れで移動し、遭遇すれば大きな脅威となる。百匹以上の群れの脅威度はC。小中規模の村落をスライムの群れが滅ぼすこともある。
怒ると赤くなり、捨て身の体当たりを仕掛けてくる。分泌液には媚薬効果があるため、要注意。
おぁーーーーッ!!?
待て。待て待て待て!! これスライムの分泌液なの!? 俺媚薬飲まされてるの!!? ホワイイセカイスラァーイム!
『子孫繁栄のための苗床だろう。康治郎を見初めたようだ』
何ソレ!? こいつオスだろ! …え、オスだよね?
『オスだな。鑑定したろう?』
っざっけんなこの世界じゃ魔物までホモォ!?
『だから言うただろう。この世界では獣人なども合わせても8:2だと。無論魔族も含まれる』
マジで!?
…とここまで返して、ハッとした。
混乱のあまり普通に会話(?)しちゃったけど、この声はトロフィーの声だ。テレパシーみたいに、頭の中であのトロフィーの声がしている。途端、夏の夕方の空みたいに、感情がサッと怒りへ変わった。
「もももももぉぉぉ!」
『何を言うておるかさっぱり分からぬ』
分かるデショ!? テレパシー使えるんだから! 怒ってるぞ俺は!!
『そのようだ』
そのようだ(キリッ)じゃない金ぴか!
神様(?)なんだから運命定められるんだろ! 今の状況を打破出来るんだろ!!
『出来る』
助けてプリーズ。
『そなた、自分のスキルを確認しなかったようだな。スライムに種付けされながらでも見ると良い。それと、神が定める運命は生と死だけだ。余程のことがない限り、私は介入しない』
してよぉ~~っ! ケツピンチだよ俺~~~!
『……それに私は所詮、無機物の金ぴかな塊なのだろう? さぁ金ぴかに頼らず頑張れ。善意で教えるが、その触手。噛み千切れば下の口から飲ませようとしてくるぞ。それとスライムの分泌液は少し厄介でな。体に回りきってしまえば最後、誰かに挿れられたくてたまらなくなる。案外スライムとも上手くヤれるんじゃないか?』
いやーーーーーッ!! 根に持ってたーーーッ!!
ごめんなさいもう言いませんだから種付けだけはご勘弁をーーーッ!! 孕みたくないよーーーッ!!
こんなに必死で謝ったのに、『ふふ』という半笑いの声を最後に、頭からトロフィーの声が消えた。どうやら見捨てられたらしい。
俺が半べそで泣きそうになっても、スライムはお構い無しに分泌液をとぷとぷと注ぎ込んでくる。飲み込んでる間は息が出来なくて苦しい。でも、吐き出せないし噛み千切れないから拒絶出来ない。
すると段々、頭がボーッとしてきた。酸欠かなって思ったけど、これが媚薬効果らしい。
お腹、特に下腹部がきゅんきゅん切なくなってくる。足が震えて、もう立ってられない。スライムの触手の先端が、喉の奥でビチッと跳ね、ついに俺は草の上に座り込んでしまった。
それでやっと、スライムが俺の口から触手を引き抜いた。ゲホゲホと咳き込みながらも、コーヒーの味から解放されて安心するが、スライムがズボンを脱がせようとしてきて、今からが本番なんだと悟る。
短く悲鳴を上げて逃げようと足を動かし、ズコッと転けた。スライムが両足を絡め取っているのだ。
「ぬぉぉぉ離せぇぇぇぇ!」
言ってみても離してくれる気配はない。それどころか、スライムは余計にうねうねして、俺のパンツまで突破しやがった。ひんやりぷにぷにボディに包まれる、俺の息子。
急所を握られ焦った俺はスライムを引き剥がそうと掴んで。
「あッ!? やッ、やぁっっあ、あぅ、ん、んんぁっ」
えっ? なに今の声。俺の? ……俺の!?
自分の口から信じられないような喘ぎ声が飛び出し、羞恥で真っ赤になった。オナヌーでもこんな声出たことない。
必死でスライムを引き剥がそうとするも、しっかりと絡み付いていて全然取れない。てか取れる気配すらない。でも、だからって諦めるわけにはいかないのだ。ケツのために!
そうやって俺が息子を弄り回されながらも奮闘していると、スライムが後ろの穴をスルンと撫でた。
気持ち良さと恥ずかしさで熱かった顔から、瞬時に血の気が引く。
あ、これ本気でヤバい。俺スライムに犯される。中に出されたら妊娠するかも知れないのに。スライムが避妊なんてしてくれるはずない。
目に涙を浮かべながら「やめてよ…」と訴えるも、スライムの動きは止まらない。
ヤバい、もうダメだ。
「…!? おい、大丈夫か!!」
スライムの赤ちゃんを抱えている自分を想像して絶望しかけたその時、救世主が現れた。
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