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第2章
6 戴冠式 前編
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街は新国王の戴冠式の話題で持ちきりだ。
新国王となるのは第1王子のフェルゼンだ。フェデリカ王女の弟にあたる。
フェルゼンはフェデリカと同じ銀髪、青い瞳を持ち、魔力は人の心を読み解く力……ではなく、人の秘めた力を引き出す力なのだそうだ。
王家の人々は、何かしらの力を持って産まれてくる。その力は莫大なものとは限らない。
現に末の13歳のレイモンド王子は癒しの力が少しあるだけ。心優しき王子はその力を傷付いた動物に向けて使っている。
フェルゼン王子はフェデリカと同じように気高く武力も知力も申し分ない。魔力もそう悪くはない。
フェデリカと違うのは魔力の種類だ。
人の秘めた力を引き出す力なのだが、本人はこれをどう扱っていいのか、27年生きてきた中でまだ掴み取っていないのだ。
◇◇◇◇◇
(なぜ、王家の人たちはここへ来るのだろう……)
馬上からエレンを見るフェルゼン王子。これで何人目の王家の人だろうと考える。
(そうだ。先々代の国王からこれで3人目だ)
ぼーっと考えていると馬上から声がかかる。
「そなたがエレンか」
「は、はいっ!」
思わずそう畏まってしまう。フェデリカとは違う威圧感がフェルゼンにはある。
「話を聞いてはくれぬか」
声は優しかった。
威圧感は馬上にいるからなのかもしれない。
「では、こちらへ」
ちょうど井戸から水を汲んでいたところだったので桶に水を張り、それを馬へと差し出した。
「ああ、すまぬ」
フェルゼンは降りながらそうエレンに頭を下げる。
(王家の人々はなぜこうも頭を下げられるのだろう)
普通はもっと威張っているのでは?と疑問に思う。
寧ろ、公爵家などの方が威張っているのでは?と思ってしまった。
ま、ジェニファーのような、ふわふわとした公爵令嬢もいるのだから全てとは言わないが。
◇◇◇◇◇
小屋へと入るといつものような木のソファーへ座るように促し、炊事場へと向かう。
湯を沸かしポットにハーブを入れて蒸らす。カップにお茶を注いでフェルゼンの前へ差し出す。
「これか。フェデリカが美味しいと絶賛していたお茶は」
話を聞いていたのか、フェルゼンは躊躇せずにそれを口にした。
「おお。これは素晴らしい。旨いなぁ」
フェルゼンはそうお茶を絶賛した。
「ところで本日はどのような……」
エレンが訊ねると、フェルゼンはエレンに向かって言った。
「いや、私のことは聞いておるか。私が次の国王になること」
「存じ上げております」
「それでだな、実は私の力について話を聞いて欲しいと思うて来たのだ」
「力……ですか」
静かに頷くと、フェルゼンは拳を握った。
「私の力は人には分かりづらいものだ。人の秘めた力を引き出すとなっておるのだが、私自身それをどのように使えばよいのか分からぬのだ」
黙り込んだフェルゼンはますます拳を握りしめている。
それを見ていてエレンは勿体ないなぁと感じた。
自分の力を持て余しているのだ。それでよく王位を勝ち取れたと思う。いくらフェデリカの力を弱くするリングを持っていたとしても、それに勝てるくらい強い筈。
そんな己の力を持て余していてはないのと同じだ。
「フェルゼン王子。失礼しても?」
と、フェルゼンの手を取り何かを視ていた。
「秘めた力を引き出す力とは潜在能力を引き出すことが出来るもの。ですが、まずはご自身の潜在能力を引き出さなければ上手く使いこなすことは出来ません」
エレンはそう言いフェルゼンの手を握った。
「私の魔力を少し与えます」
エレンはそう言うと自分の魔力を与え始めた。
ポワンと掌に光が集まる。少し温かくなっていく掌から全身に何かが集まっていく感覚に陥る。
そんな状態をフェルゼンは不思議そうに感じていた。
「なんだ……?」
フェルゼンは思わずそう呟く。
だが、自分の力の使い方を分かったようでほっと安心した顔をする。
「成る程。これはそういうものか……」
今までどうしたらいいのか分からないでいた。王家には秘めた力を引き出す力を持っている者はいない。なので誰かに教わることもなく、ここまで来た。
だけど、力は強く暴走しそうな力を抑えるのに必死だったフェルゼン。
安堵の表情はエレンにとっても良かったと安心させるものだった。
「ありがとう、エレン。代金はこれでどうか」
と差し出したのは王家に伝わる宝玉だった。
「いえ!頂けません!」
「フェデリカから代金のことは聞いておる。だが、これは私の思いなのだ。己の魔力を使いこなせなければ、国が崩壊するやもしれん。使いこなせれば国は栄えてゆくと」
確かに、その通りかもしれない。
だけど、それはエレンも信念がある。生きていくのに必要なものだけ頂ければ他にいらないのだから。
「フェルゼン王子。ならばこちらではなく、王家に伝わる魔術の本を頂きたい。先々代の国王から私はその第1巻の複製本を頂いたことが御座います。その続きを頂けたらと……」
エレンにとっては魔術の本は価値のあるものだった。
王家の魔術はとても貴重なことが書かれている。それの続きを読みたいと願ったのだ。
「うむ。ではそれを用意させよう」
フェルゼンはそう言うと立ち上がり、「お茶美味しかったよ」と告げる。
姉弟揃ってエレンのハーブティーを誉めるのだから、嬉しくなる。
「あの!少しお待ちください」
そう言って炊事場へと行く。そこに保管されている乾燥ハーブの葉を紙で作られた小さな袋に入れた。それをもうひとつ作った。
急いでフェルゼンの元へ戻るとそれを差し出す。
「ハーブの葉です。フェルゼン王子様とフェデリカ王女様の祝福の品としてお受け取り下さい」
フェデリカはそれをじっと見て目を細めた。
「ありがとう。大切に頂くとするよ。フェデリカにもこれを持たせるよ」
そう微笑み、小屋を出る。
小屋の外には真っ白い馬が大人しく待っていた。そしてお付きの者もその隣に立っていた。
「待たせた」
馬とお付きの者に声をかけると、馬に飛び乗った。
「では、エレン。また会おう!」
そう声をかけて馬の横腹を蹴る。馬はヒヒィーンと鳴き森を駆け出して行った──……。
「キザな野郎だなぁ」
ひょっこり現れたホエールがフェルゼンの後ろ姿を見てポツリと呟いた。
ふふっとエレンは笑って小屋へと戻って行く。それの後をホエールは何も言わずに着いていく。
新国王となるのは第1王子のフェルゼンだ。フェデリカ王女の弟にあたる。
フェルゼンはフェデリカと同じ銀髪、青い瞳を持ち、魔力は人の心を読み解く力……ではなく、人の秘めた力を引き出す力なのだそうだ。
王家の人々は、何かしらの力を持って産まれてくる。その力は莫大なものとは限らない。
現に末の13歳のレイモンド王子は癒しの力が少しあるだけ。心優しき王子はその力を傷付いた動物に向けて使っている。
フェルゼン王子はフェデリカと同じように気高く武力も知力も申し分ない。魔力もそう悪くはない。
フェデリカと違うのは魔力の種類だ。
人の秘めた力を引き出す力なのだが、本人はこれをどう扱っていいのか、27年生きてきた中でまだ掴み取っていないのだ。
◇◇◇◇◇
(なぜ、王家の人たちはここへ来るのだろう……)
馬上からエレンを見るフェルゼン王子。これで何人目の王家の人だろうと考える。
(そうだ。先々代の国王からこれで3人目だ)
ぼーっと考えていると馬上から声がかかる。
「そなたがエレンか」
「は、はいっ!」
思わずそう畏まってしまう。フェデリカとは違う威圧感がフェルゼンにはある。
「話を聞いてはくれぬか」
声は優しかった。
威圧感は馬上にいるからなのかもしれない。
「では、こちらへ」
ちょうど井戸から水を汲んでいたところだったので桶に水を張り、それを馬へと差し出した。
「ああ、すまぬ」
フェルゼンは降りながらそうエレンに頭を下げる。
(王家の人々はなぜこうも頭を下げられるのだろう)
普通はもっと威張っているのでは?と疑問に思う。
寧ろ、公爵家などの方が威張っているのでは?と思ってしまった。
ま、ジェニファーのような、ふわふわとした公爵令嬢もいるのだから全てとは言わないが。
◇◇◇◇◇
小屋へと入るといつものような木のソファーへ座るように促し、炊事場へと向かう。
湯を沸かしポットにハーブを入れて蒸らす。カップにお茶を注いでフェルゼンの前へ差し出す。
「これか。フェデリカが美味しいと絶賛していたお茶は」
話を聞いていたのか、フェルゼンは躊躇せずにそれを口にした。
「おお。これは素晴らしい。旨いなぁ」
フェルゼンはそうお茶を絶賛した。
「ところで本日はどのような……」
エレンが訊ねると、フェルゼンはエレンに向かって言った。
「いや、私のことは聞いておるか。私が次の国王になること」
「存じ上げております」
「それでだな、実は私の力について話を聞いて欲しいと思うて来たのだ」
「力……ですか」
静かに頷くと、フェルゼンは拳を握った。
「私の力は人には分かりづらいものだ。人の秘めた力を引き出すとなっておるのだが、私自身それをどのように使えばよいのか分からぬのだ」
黙り込んだフェルゼンはますます拳を握りしめている。
それを見ていてエレンは勿体ないなぁと感じた。
自分の力を持て余しているのだ。それでよく王位を勝ち取れたと思う。いくらフェデリカの力を弱くするリングを持っていたとしても、それに勝てるくらい強い筈。
そんな己の力を持て余していてはないのと同じだ。
「フェルゼン王子。失礼しても?」
と、フェルゼンの手を取り何かを視ていた。
「秘めた力を引き出す力とは潜在能力を引き出すことが出来るもの。ですが、まずはご自身の潜在能力を引き出さなければ上手く使いこなすことは出来ません」
エレンはそう言いフェルゼンの手を握った。
「私の魔力を少し与えます」
エレンはそう言うと自分の魔力を与え始めた。
ポワンと掌に光が集まる。少し温かくなっていく掌から全身に何かが集まっていく感覚に陥る。
そんな状態をフェルゼンは不思議そうに感じていた。
「なんだ……?」
フェルゼンは思わずそう呟く。
だが、自分の力の使い方を分かったようでほっと安心した顔をする。
「成る程。これはそういうものか……」
今までどうしたらいいのか分からないでいた。王家には秘めた力を引き出す力を持っている者はいない。なので誰かに教わることもなく、ここまで来た。
だけど、力は強く暴走しそうな力を抑えるのに必死だったフェルゼン。
安堵の表情はエレンにとっても良かったと安心させるものだった。
「ありがとう、エレン。代金はこれでどうか」
と差し出したのは王家に伝わる宝玉だった。
「いえ!頂けません!」
「フェデリカから代金のことは聞いておる。だが、これは私の思いなのだ。己の魔力を使いこなせなければ、国が崩壊するやもしれん。使いこなせれば国は栄えてゆくと」
確かに、その通りかもしれない。
だけど、それはエレンも信念がある。生きていくのに必要なものだけ頂ければ他にいらないのだから。
「フェルゼン王子。ならばこちらではなく、王家に伝わる魔術の本を頂きたい。先々代の国王から私はその第1巻の複製本を頂いたことが御座います。その続きを頂けたらと……」
エレンにとっては魔術の本は価値のあるものだった。
王家の魔術はとても貴重なことが書かれている。それの続きを読みたいと願ったのだ。
「うむ。ではそれを用意させよう」
フェルゼンはそう言うと立ち上がり、「お茶美味しかったよ」と告げる。
姉弟揃ってエレンのハーブティーを誉めるのだから、嬉しくなる。
「あの!少しお待ちください」
そう言って炊事場へと行く。そこに保管されている乾燥ハーブの葉を紙で作られた小さな袋に入れた。それをもうひとつ作った。
急いでフェルゼンの元へ戻るとそれを差し出す。
「ハーブの葉です。フェルゼン王子様とフェデリカ王女様の祝福の品としてお受け取り下さい」
フェデリカはそれをじっと見て目を細めた。
「ありがとう。大切に頂くとするよ。フェデリカにもこれを持たせるよ」
そう微笑み、小屋を出る。
小屋の外には真っ白い馬が大人しく待っていた。そしてお付きの者もその隣に立っていた。
「待たせた」
馬とお付きの者に声をかけると、馬に飛び乗った。
「では、エレン。また会おう!」
そう声をかけて馬の横腹を蹴る。馬はヒヒィーンと鳴き森を駆け出して行った──……。
「キザな野郎だなぁ」
ひょっこり現れたホエールがフェルゼンの後ろ姿を見てポツリと呟いた。
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