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第2章
3 シェリーの遺したもの
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シェリーにもらった光る卵は、寝室に置かれたままになっている。記憶が詰まってる光る卵。それを割ることが怖くてそのまま。
エレンにはそれを割ることが出来なかった。
ベッドに腰かけて傍らに置いてある光る卵を見つめていた。
「いい加減に割ったらどうだ?」
いつの間にかホエールがやってきていて、卵を見つめるエレンに呆れていた。
「あの家だって入ることしないし」
「……」
「お前の母様が遺したものだろ。ちゃんと中を見てやれよ」
なかなか中身を見る決心がつかない。ずっとひとりで暮らしてきて、ひとりで魔力の力をつけて、ひとりで生きてきたエレン。
母親が来てひとりじゃなかったと知らされると、なんとも言えない思いが心に芽生えていた。
しかもその相手は死んでしまったのだから。
「エレン。俺が割ろうか?」
その言葉に首を振る。
「これは私の問題だから」
そう言ってまた卵を見つめた。
シェリーの住んでいた家もこの小屋の隣に転送されていて、その家に入ることも出来なかった。
あの家にも魔力と結界が施されていて、エレン以外の人は受け付けないらしい。一度、ホエールがドアを開けようとしたがびくとも動かなかった。
◇◇◇◇◇
ある日の夜。
隣のシェリーの家から誰かが出てくる気配を感じた。
だけどあの家は誰にも入ることは出来ない筈。
(なら誰?)
自分の小屋の2階の窓から隣を見る。ぼわ~んと白い煙のようなものが入り口にいた。
いたという表現が合ってるのか分からないが、いたのだ。
「か……あさ……ま?」
その煙は母、シェリーだと確信したのだ。
いつまでも金の卵を割らない、家にも入らないエレンの様子を見にあの世から出てきたのかもしれない。
寝室の金の卵に触ると、ぎゅっと握りしめた。
(私がなぜこれを割らないか。それは母様からもらったものを失いたくなかったからだ)
でもこれを割ったからといって失くなるわけではないと思い直した。
ベッドに座ったエレンはその卵をパカッと割った。
《エレン……》
卵からは若い時のシェリーが映し出されていた。腕には赤ん坊を抱いていた。
《可愛い私の赤ちゃん……》
抱いて優しくキスをして、子守唄を歌っていた。
そんなシェリーの隣には父親らしい男性。これは魔法使いだろうか。
だが、魔法使いが身に纏うローブは着ていない。もしかして普通の人間なのかもしれない。
《あなた……。この子は普通の子ではないの。私も……。それでも愛してくれる?》
母が男性に問いかけていた。男性はにっこり笑ってふたりを抱き締めていた。
《……まって!》
記憶が変わった。シェリーがエレンを抱いたまま、手を伸ばしている。
その向こうにはあの男性が悲しい顔をして手を伸ばしていた。だが男性の後ろには松明を持った人々がいて、男性を押さえていた。
そして松明を持った人々はそのまま家に松明を投げ入れたのだ。
《エレン。エレン。今、ここから出してあげるから……》
火に包まれた家の中でエレンを包み込むように魔法を使い外に出たシェリーは、隠してあった箒や荷物を持って逃げ出したのだ。
◇◇◇◇◇
そこまで見てエレンは卵を閉じた。それ以上、続きを見れなかった。
シェリーは人間と結婚してエレンが産まれた。父親はシェリーが魔女だと知っていたのだ。だけど、住んでいた土地は魔術はない土地で、その力を持つシェリーと娘のエレンを殺そうとしたのだ。
父親はその土地の人々に掴まって助けられなかったのだ。
いつかそんな日が来ると分かっていてシェリーは大切な箒や魔法道具、魔術書、秘術の入った小瓶などを魔力を使って家のすぐ近くに隠していたのだ。
「母様……」
涙が溢れてしまったエレンはガラにもなく泣いていた。
シェリーが死んだと知った時も泣かなかったのに、この記憶の中の母様のエレンへの思いに胸が締め付けられた。
涙が止まることなく、一晩中泣いていた。
◇◇◇◇◇
「エレン」
朝になっても寝室から出てこないエレンを心配したホエールは寝室のドアを開けた。
そこには泣きつかれて涙が枯れてしまったエレンがベッドに横たわっていた。
「エレン」
エレンの頬に触れると、ホエールは優しくキスをする。
それでも動かないエレン。いつもならキスをしようとすると殴られたりしたのに、今は何もしてこない。
「エレン」
「……ホエール」
やっと声を出したエレンは酷く傷付いていた。
「父親はどんな人だったんだろう」
ポツリと言った。だけど、そんなのは分かる筈もないし、これからも分からない。
普通の人間ならばもう死んでる。
エレン少なくとも500年は生きているのだから。
「今さら考えても仕方ないか……」
ポツリと呟き、寝室を出る。その後をホエールは着いていく。
小屋を出て、隣のシェリーの家の前に立つと大きく深呼吸をした。
昨夜見たあの煙は確かにシェリーだった。
シェリーは死んでもこの家にいるのかもしれない。
ドアノブに触れるとギィィィ……と音をたてて開いた。
そっと中に入っていくエレン。そしてホエール。
この家が受け入れてくれたのだった。
◇◇◇◇◇
シェリーの家はごちゃごちゃと魔法具で埋め尽くされていた。そのどれもがシェリーの気配を感じられた。
2階のシェリーの寝室へ入る。
シェリーが使っていたベッドはそのままの状態だった。
「母様……」
シェリーの遺体はこの家の裏に埋葬している。だが、シェリーはここにいる。霊となってここに留まっていたのだ。
《エレン……》
目の前に浮かぶシェリーがにっこりと笑う。
《やっとここに来たわね》
優しく話しかけるシェリーはエレンに笑いかける。
《私が死んだことであなたには嫌な思いしか遺せなかったわね。ごめんなさい》
シェリーは申し訳なさそうにしていた。霊となってもエレンを思っていたのだ。
《大丈夫。私の肉体はないけどあなたの傍にいるから》
「母様。父様は私を気味悪がっていた?」
エレンはそう聞いた。
《いいえ。誰よりも愛してくれたわ》
遠い過去にいる人を思い、愛しさでいっぱいな顔をしていた。
《私たちを助けようとしてくれてたの》
シェリーの話だと、あの火を付けられる前に村人の不振な動きをしていることを知ったのだと言う。
《逃げる準備はしていたの》
だから隠していた。魔法具や箒、魔術書や秘術の小瓶などを……。
そしてあの日。火の中から逃げたのだ。
父は村人によって掴まってしまった。助けるにもなかなか近寄れなかった。
《人間との間に産まれた子だから、あなたは人間のような感覚が残っているの》
話が変わっていった。
エレンはあの日のことを父親のことを知りたかった。記憶で見るよりは余程いいと感じていた。
だが、シェリーはあの日のことをそれ以上話さなかった。
代わりにエレンのことを語りはじめた。
《あなたが産まれた時、力を持って産まれてはいないの》
思いでを語るシェリーは、母親の顔をしていた。
ジェニファーもこんな顔をしていたなとエレンは感じていた。
《産まれたばかりの頃は、この子は私の力を受け継がなかったんだなってほっとしたの。でもすぐに力があることに気付いたわ》
お腹にエレンがいる時も人間と変わらなかった。魔女を妊娠していると、早く出てこようとお腹を激しく叩く。赤ん坊の魔女はお腹にいる時から力を使う。
エレンはそれがなかった。
《安心していたんだけどやっぱり私の子だったみたい。でもあの人の子でもあるんだって思わずにはいられないこともあったの》
魔女はキレイなお花が嫌い。家具なども新しいものは嫌っていて、キレイな家具はわざと汚したりする。
でもエレンにはそれがない。
子供の頃からキレイなお花が好きで育ててるくらい。
エレンの小屋の家具は年季が入ってるが、汚いというわけではない。
《あの人は本当にあなたを愛していたわ》
目を細めて思い出す愛しい人。
《エレン。私は今もまだあの人を愛しているのよ》
スーとエレンの元へ近寄るシェリーは抱きしめる。肉体はないけど、確かに抱き締めていた。
「母様……。父様はどうなったの……?」
悲しい顔をしてこっちを見るシェリーに胸が締め付けられた。
《幽閉……されたの》
泣きそうな顔をしているシェリーにエレンは何も言えなかった。
《エレン。この話はまた今度……。私はいつでもあなたと会えるわ》
そう言ってエレンは姿を消した。
「エレン」
ホエールがエレンの肩に手を置き慰めようにポンポンと軽く叩いた。
◇◇◇◇◇
結局、エレンはまだ卵を全て見ることが出来なかった。
だが、シェリーが遺してくれたものはかけがえのないものとして受け継いでいこうと思ったのだった──……。
エレンにはそれを割ることが出来なかった。
ベッドに腰かけて傍らに置いてある光る卵を見つめていた。
「いい加減に割ったらどうだ?」
いつの間にかホエールがやってきていて、卵を見つめるエレンに呆れていた。
「あの家だって入ることしないし」
「……」
「お前の母様が遺したものだろ。ちゃんと中を見てやれよ」
なかなか中身を見る決心がつかない。ずっとひとりで暮らしてきて、ひとりで魔力の力をつけて、ひとりで生きてきたエレン。
母親が来てひとりじゃなかったと知らされると、なんとも言えない思いが心に芽生えていた。
しかもその相手は死んでしまったのだから。
「エレン。俺が割ろうか?」
その言葉に首を振る。
「これは私の問題だから」
そう言ってまた卵を見つめた。
シェリーの住んでいた家もこの小屋の隣に転送されていて、その家に入ることも出来なかった。
あの家にも魔力と結界が施されていて、エレン以外の人は受け付けないらしい。一度、ホエールがドアを開けようとしたがびくとも動かなかった。
◇◇◇◇◇
ある日の夜。
隣のシェリーの家から誰かが出てくる気配を感じた。
だけどあの家は誰にも入ることは出来ない筈。
(なら誰?)
自分の小屋の2階の窓から隣を見る。ぼわ~んと白い煙のようなものが入り口にいた。
いたという表現が合ってるのか分からないが、いたのだ。
「か……あさ……ま?」
その煙は母、シェリーだと確信したのだ。
いつまでも金の卵を割らない、家にも入らないエレンの様子を見にあの世から出てきたのかもしれない。
寝室の金の卵に触ると、ぎゅっと握りしめた。
(私がなぜこれを割らないか。それは母様からもらったものを失いたくなかったからだ)
でもこれを割ったからといって失くなるわけではないと思い直した。
ベッドに座ったエレンはその卵をパカッと割った。
《エレン……》
卵からは若い時のシェリーが映し出されていた。腕には赤ん坊を抱いていた。
《可愛い私の赤ちゃん……》
抱いて優しくキスをして、子守唄を歌っていた。
そんなシェリーの隣には父親らしい男性。これは魔法使いだろうか。
だが、魔法使いが身に纏うローブは着ていない。もしかして普通の人間なのかもしれない。
《あなた……。この子は普通の子ではないの。私も……。それでも愛してくれる?》
母が男性に問いかけていた。男性はにっこり笑ってふたりを抱き締めていた。
《……まって!》
記憶が変わった。シェリーがエレンを抱いたまま、手を伸ばしている。
その向こうにはあの男性が悲しい顔をして手を伸ばしていた。だが男性の後ろには松明を持った人々がいて、男性を押さえていた。
そして松明を持った人々はそのまま家に松明を投げ入れたのだ。
《エレン。エレン。今、ここから出してあげるから……》
火に包まれた家の中でエレンを包み込むように魔法を使い外に出たシェリーは、隠してあった箒や荷物を持って逃げ出したのだ。
◇◇◇◇◇
そこまで見てエレンは卵を閉じた。それ以上、続きを見れなかった。
シェリーは人間と結婚してエレンが産まれた。父親はシェリーが魔女だと知っていたのだ。だけど、住んでいた土地は魔術はない土地で、その力を持つシェリーと娘のエレンを殺そうとしたのだ。
父親はその土地の人々に掴まって助けられなかったのだ。
いつかそんな日が来ると分かっていてシェリーは大切な箒や魔法道具、魔術書、秘術の入った小瓶などを魔力を使って家のすぐ近くに隠していたのだ。
「母様……」
涙が溢れてしまったエレンはガラにもなく泣いていた。
シェリーが死んだと知った時も泣かなかったのに、この記憶の中の母様のエレンへの思いに胸が締め付けられた。
涙が止まることなく、一晩中泣いていた。
◇◇◇◇◇
「エレン」
朝になっても寝室から出てこないエレンを心配したホエールは寝室のドアを開けた。
そこには泣きつかれて涙が枯れてしまったエレンがベッドに横たわっていた。
「エレン」
エレンの頬に触れると、ホエールは優しくキスをする。
それでも動かないエレン。いつもならキスをしようとすると殴られたりしたのに、今は何もしてこない。
「エレン」
「……ホエール」
やっと声を出したエレンは酷く傷付いていた。
「父親はどんな人だったんだろう」
ポツリと言った。だけど、そんなのは分かる筈もないし、これからも分からない。
普通の人間ならばもう死んでる。
エレン少なくとも500年は生きているのだから。
「今さら考えても仕方ないか……」
ポツリと呟き、寝室を出る。その後をホエールは着いていく。
小屋を出て、隣のシェリーの家の前に立つと大きく深呼吸をした。
昨夜見たあの煙は確かにシェリーだった。
シェリーは死んでもこの家にいるのかもしれない。
ドアノブに触れるとギィィィ……と音をたてて開いた。
そっと中に入っていくエレン。そしてホエール。
この家が受け入れてくれたのだった。
◇◇◇◇◇
シェリーの家はごちゃごちゃと魔法具で埋め尽くされていた。そのどれもがシェリーの気配を感じられた。
2階のシェリーの寝室へ入る。
シェリーが使っていたベッドはそのままの状態だった。
「母様……」
シェリーの遺体はこの家の裏に埋葬している。だが、シェリーはここにいる。霊となってここに留まっていたのだ。
《エレン……》
目の前に浮かぶシェリーがにっこりと笑う。
《やっとここに来たわね》
優しく話しかけるシェリーはエレンに笑いかける。
《私が死んだことであなたには嫌な思いしか遺せなかったわね。ごめんなさい》
シェリーは申し訳なさそうにしていた。霊となってもエレンを思っていたのだ。
《大丈夫。私の肉体はないけどあなたの傍にいるから》
「母様。父様は私を気味悪がっていた?」
エレンはそう聞いた。
《いいえ。誰よりも愛してくれたわ》
遠い過去にいる人を思い、愛しさでいっぱいな顔をしていた。
《私たちを助けようとしてくれてたの》
シェリーの話だと、あの火を付けられる前に村人の不振な動きをしていることを知ったのだと言う。
《逃げる準備はしていたの》
だから隠していた。魔法具や箒、魔術書や秘術の小瓶などを……。
そしてあの日。火の中から逃げたのだ。
父は村人によって掴まってしまった。助けるにもなかなか近寄れなかった。
《人間との間に産まれた子だから、あなたは人間のような感覚が残っているの》
話が変わっていった。
エレンはあの日のことを父親のことを知りたかった。記憶で見るよりは余程いいと感じていた。
だが、シェリーはあの日のことをそれ以上話さなかった。
代わりにエレンのことを語りはじめた。
《あなたが産まれた時、力を持って産まれてはいないの》
思いでを語るシェリーは、母親の顔をしていた。
ジェニファーもこんな顔をしていたなとエレンは感じていた。
《産まれたばかりの頃は、この子は私の力を受け継がなかったんだなってほっとしたの。でもすぐに力があることに気付いたわ》
お腹にエレンがいる時も人間と変わらなかった。魔女を妊娠していると、早く出てこようとお腹を激しく叩く。赤ん坊の魔女はお腹にいる時から力を使う。
エレンはそれがなかった。
《安心していたんだけどやっぱり私の子だったみたい。でもあの人の子でもあるんだって思わずにはいられないこともあったの》
魔女はキレイなお花が嫌い。家具なども新しいものは嫌っていて、キレイな家具はわざと汚したりする。
でもエレンにはそれがない。
子供の頃からキレイなお花が好きで育ててるくらい。
エレンの小屋の家具は年季が入ってるが、汚いというわけではない。
《あの人は本当にあなたを愛していたわ》
目を細めて思い出す愛しい人。
《エレン。私は今もまだあの人を愛しているのよ》
スーとエレンの元へ近寄るシェリーは抱きしめる。肉体はないけど、確かに抱き締めていた。
「母様……。父様はどうなったの……?」
悲しい顔をしてこっちを見るシェリーに胸が締め付けられた。
《幽閉……されたの》
泣きそうな顔をしているシェリーにエレンは何も言えなかった。
《エレン。この話はまた今度……。私はいつでもあなたと会えるわ》
そう言ってエレンは姿を消した。
「エレン」
ホエールがエレンの肩に手を置き慰めようにポンポンと軽く叩いた。
◇◇◇◇◇
結局、エレンはまだ卵を全て見ることが出来なかった。
だが、シェリーが遺してくれたものはかけがえのないものとして受け継いでいこうと思ったのだった──……。
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