43 / 104
第3章
13
しおりを挟む
湊がアパートを出てから零士は柚子を宥めるのに必死だった。
ずっと泣いてるのは零士に顔向け出来ないと思っているから。零士がいるのに他の人とキスをしたことが罪悪感になっている。
柚子の隣に座った零士は自分の方に抱き寄せた。抱き寄せて背中を擦り、頭を撫でた。
「柚子。今、湊が滝山んとこに行って話つけてくると思うから」
優しい声で言う。
その言葉にピクンと反応するように顔を上げる。
「お兄ちゃん、滝山くんのとこに行ったの……?」
泣いていたせいで、湊が出ていったことに気付かなかった柚子ははっとした。
「お兄ちゃん、止めなきゃ……」
「ん?」
「お兄ちゃん、私のことになると周り見えなくなるから……。きっと騒ぎ起こしてる」
ふらふらと立ち上がった柚子はアパートを出ていこうとする。
「待て、柚子」
腕を掴み、どういうことだ?と迫る。
「殴るよ、滝山くんを……。お医者様になるのにそんなこと……、ダメだよ」
柚子の頭をぽんと軽く手を置くとテーブルに置き去りになってるアパートの鍵を掴んだ。
「柚子。おいで」
そう言ってアパートを出て零士の車に乗り込んで地元まで戻って行く。
地元近くに来た頃、助手席に座る柚子に振り返った。
「そうだ。忘れてた」
と、信号待ちをしている時に柚子にキスをした。
「上書き」
そしてまた車を走らせた。
一瞬のことでなにがあったのか分からないくらいだった。
柚子がぼーとしていると、車は見覚えのある場所へと入って行く。今日の零士の車は赤い車だったので、この住宅街では目立つ。
柚子たちの家から程近い住宅街へ入っていくと、ある家の前に湊の車が停まっていた。そしてその玄関先で揉めている湊たちがいた。
◇◇◇◇◇
「お前にっ!柚子の気持ちが分かるかっ!」
健一に抑えられてる湊が勇一に向かって叫んでいた。勇一は地面に尻もちをついて動けなくなっていた。
「お兄ちゃんっ!」
車を降りた柚子が湊に飛び付く。
「柚子……」
柚子を抱き止めた湊は驚いた顔をしていた。そしてもうひとり歩いてくる人物を見た。
「零士……」
「よう、滝山」
零士が健一を見下ろす。湊と零士は同じ身長。健一はそれよりも低い為、少し見下ろす形になる。
「大槻!なんでお前もいる!」
「なんでってそりゃ……、彼女が泣いてりゃあな」
「零士!」
「湊、お前やり過ぎ。俺が何も出来ねぇじゃん」
そして動けないでいる勇一の傍にしゃがみ込んで「ふーん」と呟いた。
「これがお前の弟か」
「そうだけど」
「身の程知らず」
「……REIJI?」
「そうだ」
「身の程知らずって……」
「誰の女に手、出したと思ってる」
低い声だった。いつもの声とは違う。低い声。
「お前ぇ、俺の女に手出したんだ。覚悟してるだろうな」
「え」
「零士」
湊が止めるのも聞かずに零士は続ける。
「柚子は俺のだ。手ぇ、出すんじゃねぇ」
「え」
勇一はその言葉に驚き、柚子を見た。柚子は何も言わずに湊の傍にいた。
「あの……REIJIと……柚子が……?」
「柚子って呼んでんじゃねーよ」
零士は勇一を睨む。そして振り返らずに柚子に言った。
「こいつに柚子って呼ばせてんの?」
首を横に振った柚子は「やめてって言ってるのにやめてくれない」と答える。
「ふーん」
しばらく勇一を睨む零士に健一が言う。
「大槻。お前、本当に愛川の妹と?」
「そうだよ」
「いつから?」
「お前に教える必要、なくねぇ?」
健一はそれ以上言えずに立ち尽くす。
辺りはもう暗くなっていて、その暗さが余計に怖さを増す。零士の後ろには湊もいる。湊はガタイもいいから余計に勇一を怯えさせた。
「ほ、ほんと……に?」
やっと出た言葉が震えてる。勇一が怯えてるのが分かったのか、柚子が零士の腕を掴む。
「も……いいから」
立ち上がった零士は柚子を抱きしめる。
「いいのか?本当に?」
「ん」
「零士さんを悪く言われたくない……」
優しく頭を撫でる。
「分かった。湊。帰るぞ」
「ああ……」
柚子の肩を抱いて零士は歩き出す。そして振り返った。
「俺と柚子の事を誰かに話してみろ。その時は殴りにくる」
帰ろうとした零士に勇一が言った。
「本当に!本当に付き合ってるんですか?そんな風に見えないんですけど!」
「見えなくてもいい。事実だから」
柚子の肩をしっかりと抱いた零士は歩いて車へ向かう。
「零士。いいのか」
後を追ってきた湊は零士に問う。
「なにが」
「柚子とのことを言って」
「話しても誰も信じないだろ。あいつらが孤立するだけだ」
零士は柚子を見た。
「今日は家に帰りな」
首を横に振る。
「ひとりでいたくない……」
「ダメだ」
ぎゅっと零士の服の裾を掴む。それを見てため息を吐いた。
「湊」
湊に助けを求める零士に湊も参ったという顔をする。
「柚子。帰るぞ」
「……嫌」
「お前なぁ」
(甘やかし過ぎたな)
湊は今まで柚子への行動を振り返った。
「いいよ、湊」
「あ?」
「連れて行く」
「お前なぁ。明日、仕事は?」
「午後からバンドのミーティング」
「じゃダメじゃん」
「うちに迎えに来て」
「零士」
「話もしたいから」
柚子を抱き寄せて言う。
ふぅ……と息を吐いた湊は「一回、実家行く」と告げて柚子を車に乗せた。
ずっと泣いてるのは零士に顔向け出来ないと思っているから。零士がいるのに他の人とキスをしたことが罪悪感になっている。
柚子の隣に座った零士は自分の方に抱き寄せた。抱き寄せて背中を擦り、頭を撫でた。
「柚子。今、湊が滝山んとこに行って話つけてくると思うから」
優しい声で言う。
その言葉にピクンと反応するように顔を上げる。
「お兄ちゃん、滝山くんのとこに行ったの……?」
泣いていたせいで、湊が出ていったことに気付かなかった柚子ははっとした。
「お兄ちゃん、止めなきゃ……」
「ん?」
「お兄ちゃん、私のことになると周り見えなくなるから……。きっと騒ぎ起こしてる」
ふらふらと立ち上がった柚子はアパートを出ていこうとする。
「待て、柚子」
腕を掴み、どういうことだ?と迫る。
「殴るよ、滝山くんを……。お医者様になるのにそんなこと……、ダメだよ」
柚子の頭をぽんと軽く手を置くとテーブルに置き去りになってるアパートの鍵を掴んだ。
「柚子。おいで」
そう言ってアパートを出て零士の車に乗り込んで地元まで戻って行く。
地元近くに来た頃、助手席に座る柚子に振り返った。
「そうだ。忘れてた」
と、信号待ちをしている時に柚子にキスをした。
「上書き」
そしてまた車を走らせた。
一瞬のことでなにがあったのか分からないくらいだった。
柚子がぼーとしていると、車は見覚えのある場所へと入って行く。今日の零士の車は赤い車だったので、この住宅街では目立つ。
柚子たちの家から程近い住宅街へ入っていくと、ある家の前に湊の車が停まっていた。そしてその玄関先で揉めている湊たちがいた。
◇◇◇◇◇
「お前にっ!柚子の気持ちが分かるかっ!」
健一に抑えられてる湊が勇一に向かって叫んでいた。勇一は地面に尻もちをついて動けなくなっていた。
「お兄ちゃんっ!」
車を降りた柚子が湊に飛び付く。
「柚子……」
柚子を抱き止めた湊は驚いた顔をしていた。そしてもうひとり歩いてくる人物を見た。
「零士……」
「よう、滝山」
零士が健一を見下ろす。湊と零士は同じ身長。健一はそれよりも低い為、少し見下ろす形になる。
「大槻!なんでお前もいる!」
「なんでってそりゃ……、彼女が泣いてりゃあな」
「零士!」
「湊、お前やり過ぎ。俺が何も出来ねぇじゃん」
そして動けないでいる勇一の傍にしゃがみ込んで「ふーん」と呟いた。
「これがお前の弟か」
「そうだけど」
「身の程知らず」
「……REIJI?」
「そうだ」
「身の程知らずって……」
「誰の女に手、出したと思ってる」
低い声だった。いつもの声とは違う。低い声。
「お前ぇ、俺の女に手出したんだ。覚悟してるだろうな」
「え」
「零士」
湊が止めるのも聞かずに零士は続ける。
「柚子は俺のだ。手ぇ、出すんじゃねぇ」
「え」
勇一はその言葉に驚き、柚子を見た。柚子は何も言わずに湊の傍にいた。
「あの……REIJIと……柚子が……?」
「柚子って呼んでんじゃねーよ」
零士は勇一を睨む。そして振り返らずに柚子に言った。
「こいつに柚子って呼ばせてんの?」
首を横に振った柚子は「やめてって言ってるのにやめてくれない」と答える。
「ふーん」
しばらく勇一を睨む零士に健一が言う。
「大槻。お前、本当に愛川の妹と?」
「そうだよ」
「いつから?」
「お前に教える必要、なくねぇ?」
健一はそれ以上言えずに立ち尽くす。
辺りはもう暗くなっていて、その暗さが余計に怖さを増す。零士の後ろには湊もいる。湊はガタイもいいから余計に勇一を怯えさせた。
「ほ、ほんと……に?」
やっと出た言葉が震えてる。勇一が怯えてるのが分かったのか、柚子が零士の腕を掴む。
「も……いいから」
立ち上がった零士は柚子を抱きしめる。
「いいのか?本当に?」
「ん」
「零士さんを悪く言われたくない……」
優しく頭を撫でる。
「分かった。湊。帰るぞ」
「ああ……」
柚子の肩を抱いて零士は歩き出す。そして振り返った。
「俺と柚子の事を誰かに話してみろ。その時は殴りにくる」
帰ろうとした零士に勇一が言った。
「本当に!本当に付き合ってるんですか?そんな風に見えないんですけど!」
「見えなくてもいい。事実だから」
柚子の肩をしっかりと抱いた零士は歩いて車へ向かう。
「零士。いいのか」
後を追ってきた湊は零士に問う。
「なにが」
「柚子とのことを言って」
「話しても誰も信じないだろ。あいつらが孤立するだけだ」
零士は柚子を見た。
「今日は家に帰りな」
首を横に振る。
「ひとりでいたくない……」
「ダメだ」
ぎゅっと零士の服の裾を掴む。それを見てため息を吐いた。
「湊」
湊に助けを求める零士に湊も参ったという顔をする。
「柚子。帰るぞ」
「……嫌」
「お前なぁ」
(甘やかし過ぎたな)
湊は今まで柚子への行動を振り返った。
「いいよ、湊」
「あ?」
「連れて行く」
「お前なぁ。明日、仕事は?」
「午後からバンドのミーティング」
「じゃダメじゃん」
「うちに迎えに来て」
「零士」
「話もしたいから」
柚子を抱き寄せて言う。
ふぅ……と息を吐いた湊は「一回、実家行く」と告げて柚子を車に乗せた。
0
お気に入りに追加
30
あなたにおすすめの小説
もう一度会いたい……【もう一度抱きしめて……】スピンオフ作品
星河琉嘩
恋愛
もう一度抱きしめて……のスピンオフ作品
BLUE ROSEのベースのAKIRAの妹、高幡沙樹と、BLUE ROSEのギター担当のTAKA、三浦崇弘との年の差恋愛。
【完結(続編)ほかに相手がいるのに】
もえこ
恋愛
恋愛小説大賞に参加中、投票いただけると嬉しいです。
遂に、杉崎への気持ちを完全に自覚した葉月。
理性に抗えずに杉崎と再び身体を重ねた葉月は、出張先から帰るまさにその日に、遠距離恋愛中である恋人の拓海が自身の自宅まで来ている事を知り、動揺する…。
拓海は空港まで迎えにくるというが…
男女間の性描写があるため、苦手な方は読むのをお控えください。
こちらは、既に公開・完結済みの「ほかに相手がいるのに」の続編となります。
よろしければそちらを先にご覧ください。
【新作(番外編)】ほかに相手がいるのに
もえこ
恋愛
ようやく互いの恋人と別れ、自分の気持ちに正直に振舞うことができるようになった二人のその後。
※
こちらは、既に完結済の小説「ほかに相手がいるのに」の、本編、続編に続く3作目となります。
よろしければまずそちらをご覧いただけると嬉しいです。
R18 溺愛カレシと、甘い甘いエッチ♡ オトナの#秒恋 〜貴方と刻む、幸せなミライ〜
ReN
恋愛
♡R18 ラブラブな2人の激甘エッチ短篇集♡
愛溢れる幸せなエッチ短篇集♡
互いを思い合う、2人の気持ちが伝わりますように。
本編 #秒恋(学園ものラブコメ)もよろしくお願いします!
・第1章は、2人の初エッチ♡
前半は、2人で買い物をしたりお料理をしたりする、全年齢OKの甘々エピソード。
後半は、愛し合う2人の、初めてのエッチ♡
優しい言葉をかけられながら、たくさん愛される、R18エピソードです。
・第2章
初エッチから、2週間後の2人。
初めて、舌でイかされちゃったり、愛の証をつけられちゃうお話♡
・第3章
まだまだ初々しい悠里。
でも、だんだん剛士に慣らされて?
無意識に、いやらしく腰を振っちゃう可愛い悠里に、夢中になってしまう剛士のお話♡
・第4章
今回は、攻守交代。
クラスメイトと、彼の悦ばせ方の話をした悠里は、剛士に「教えて?」とおねだり。
剛士に優しく教えられながら、一生懸命に彼を手とお口で愛してあげる……
健気でエッチな悠里、必見♡
・第5章
学校帰り、初めて剛士の家にお呼ばれ♡
剛士の部屋で、剛士のベッドで組み敷かれて……
甘い甘い、制服エッチ♡
・第6章、11/18公開!
いわゆる、彼シャツなお話♡
自分の服を着た悠里に欲情しちゃう剛士をお楽しみください♡
★こちらは、 #秒恋シリーズの、少し未来のお話。
さまざまな試練を乗り越え、恋人になった後の甘々ストーリーになります♡
本編では、まだまだ恋人への道のりは遠い2人。
ただいま恋の障害を執筆中で、折れそうになる作者の心を奮い立たせるために書いた、エッチな番外編です(笑)
なので、更新は不定期です(笑)
お気に入りに登録していただきましたら、更新情報が通知されますので、ぜひ!
2人のなれそめに、ご興味を持ってくださったら、
本編#秒恋シリーズもよろしくお願いします!
#秒恋 タグで検索♡
★1
『私の恋はドキドキと、貴方への恋を刻む』
ストーカーに襲われた女子高の生徒を救う男子高のバスケ部イケメンの話
★2
『2人の日常を積み重ねて。恋のトラウマ、一緒に乗り越えましょう』
剛士と元彼女とのトラウマの話
★3
『友だち以上恋人未満の貴方に甘い甘いサプライズを』
2/14バレンタインデーは、剛士の誕生日だった!
親友たちとともに仕掛ける、甘い甘いバースデーサプライズの話
★4
『恋の試練は元カノじゃなく、元カノの親友だった件』
恋人秒読みと思われた悠里と剛士の間に立ち塞がる、元カノの親友という試練のお話
2人の心が試される、辛くて長い試練の始まりです…
よろしくお願いします!
【R18舐め姦】変態パラダイス!こんな逆ハーレムはいらない!!
目裕翔
恋愛
唾液が淫液【媚薬】の淫魔や、愛が重めで残念なイケメンの変態から、全身をしつこく舐めまわされ、何度イッても辞めて貰えない、気の毒な女の子のお話です
全身舐め、乳首舐め、クンニ、分身の術(敏感な箇所同時舐め)、溺愛、ヤンデレ
クンニが特に多めで、愛撫がしつこいです
唾液が媚薬の淫魔から、身体中舐め回され
1点だけでも悶絶レベルの快感を、分身を使い
集団で敏感な箇所を同時に舐められ続け涎と涙をこぼしながら、誰も助けが来ない異空間で、言葉にならない喘ぎ声をあげ続ける
そんな感じの歪んだお話になります。
嫌悪感を感じた方は、ご注意下さい。
18禁で刺激の強い内容になっていますので、閲覧注意
【R18】今夜私は義弟に抱かれる〜不治の病に侵された夫は寝取られに目覚めてしまった模様です〜
栗花
恋愛
⚫︎レティシア(17)はハミルトン公爵のジョルジュ(27)と結婚した。⚫︎ジョルジュは余命宣告を受け、無類のブラコンで【兄のお下がり】なら何でも欲しがる弟のニコラス(20)にレティシアの行く末を相談する。⚫︎すると彼は自分が【兄の嫁】というだけでレティシアに欲情する特殊性癖だとカミングアウトしてきた。⚫︎驚きつつも自分の死後、レティシアは公爵家にいられると安心したのも束の間、次第に嫉妬し、夢で妻と弟の情事を見てからは、事故後ピクリとも反応しなかったナニが力を取り戻す。⚫︎ここに来てジョルジュは自分は【寝取られ】の性癖があると知った。⚫︎そしてレティシアは【夫に頼まれ】後継者を産むために【義弟と子作り】することとなるのだった。……☆わいせつ行為あり★みだらな行為あり……
イケメン上司と秘密の子作り契約始めます〜あなたの子供を産んでいいですか?〜
sae
恋愛
「俺の子供産まない?」
結婚願望は全くないが子供が欲しい天野あかり(30)は自分の年齢に焦りだしていた。その悩みを上司の不破樹(35)に相談したら思いがけない提案を投げかけられる。不破の言葉にあかりは戸惑いつつも己の欲求と不破の条件のもとその誘いに乗ってしまう。子供が欲しい、その気持ちだけで始まった不破との身体だけの関係。恋愛をすっ飛ばして始まった上司との秘密の関係は徐々にあかりの気持ちを乱し始めて……。
恋愛難民アラサー女子×ハイスぺ上司の秘密のオフィスラブ
▷R-18あります、表示なし、苦手な方はご注意下さい。
▷別サイトにも投稿しております。
#秒恋7 それぞれの翌日――壊れた日常を取り戻すために
ReN
恋愛
#秒恋7 それぞれの翌日――壊れた日常を取り戻すために
悠里と剛士を襲った悲しい大事件の翌日と翌々日を描いた今作。
それぞれの家族や、剛士の部活、そして2人の親友を巻き込み、悲しみが膨れ上がっていきます。
壊れてしまった幸せな日常を、傷つき閉ざされてしまった悠里の心を、剛士は取り戻すことはできるのでしょうか。
過去に登場した悠里の弟や、これまで登場したことのなかった剛士の家族。
そして、剛士のバスケ部のメンバー。
何より、親友の彩奈と拓真。
周りの人々に助けられながら、壊れた日常を取り戻そうと足掻いていきます。
やはりあの日の大事件のショックは大きくて、簡単にハッピーエンドとはいかないようです……
それでも、2人がもう一度、手を取り合って、抱き合って。
心から笑い合える未来を掴むために、剛士くんも悠里ちゃんもがんばっていきます。
心の傷。トラウマ。
少しずつ、乗り越えていきます。
ぜひ見守ってあげてください!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる