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私は興味本位で質問した。
「陛下のお母様ってどんな人だったの?」
そう聞かれた陛下は悲しそうに笑って言った。
「とても美しく、優しい女性だったよ」
そう言うと、私の手を取ってじっと見つめてくる。
私は恥ずかしくなって顔を逸らすが、すぐに顎を持たれて正面に戻されてしまった。
そして、ゆっくりと顔を寄せられる。
私は思わず目を閉じてしまった。
そして、唇に柔らかい感触を感じた。
私は出来上がったものを陛下に出すと、陛下はとても喜んでいた。
私は嬉しくなってついつい作りすぎてしまい、気づいた時には山のような
量の料理ができていた。
「ごめんなさい」
「な、何でこんなに作ったんだ」
「陛下がたくさん食べると思って」
「そうだけど、多すぎるよ」
「ごめんなさい」
「まあ、いっか」
「ごめんなさい」
「ところで、アリスティア」
「はい」
そう言いながらそっと頭を引き寄せられる。
「僕は君を幸せにして出来ているのかな」
「はい」
「ならよかった」
そう言うと、ゆっくりと口づけをされる。
「アリスティア」
「はい」
「愛してるよ」
「私もです、陛下のこと愛してますよ」
そう言うと、もう一度口づけをされた。
私は幸せに包まれながら眠りについた。
「おはようございます」
そう言いながらアリスティアは僕の寝室に入って来た。
その手には朝食を乗せたトレイを持っていた。
「はい、今日の朝ご飯です」
「いつも悪いね」
僕がそう言うと、アリスティアは首を横に振った。
「いえ、好きでやってることなので気にしないでください」
「わかった、ありがたく頂くよ」
僕はそう言って起き上がる。そしてアリスティアから朝食を受け取ると、
ベッドの上で食事を始めることにした。
「いただきます」
そう言いながら、まず最初にスープを口にした。
うん、今日もいい味が出ている。
次にパンを食べる。これもおいしい。
それから、サラダに手を付けた。
ドレッシングがまた絶妙だ。
最後にデザートのフルーツを食べた。
どれもこれもよくできている。
僕は感心していた。
それから、朝食を終えると僕は食器を片付けた。
それが終わると、アリスティアは仕事に戻るために部屋を出て行った。
僕は椅子に座って一休みすることにした。
しばらくすると、ドアがノックされて一人の男が部屋に入ってくる。
その男は宰相だった。
彼は僕の前まで来ると、言った。
陛下、そろそろ即位式の準備をしないといけません。
私はそれを聞いて言った。
そうだね、もうそんな時期だったね。
僕は立ち上がると、言った。
「それでは、準備を始めようか」
僕はそう言うと、男と共に玉座の間に向かって歩き出した。
私はその日、執務室にいた。
最近、仕事が多い。
そのせいもあって、中々陛下に会いに行くことができない。
私は寂しさを覚えながらも、黙々と仕事をこなした。
そして、気が付くと窓の外が暗くなっていた。
私は慌てて時計を確認する。
時刻は既に午後七時を回っていた。
私は慌てて書類の整理をすると、帰り支度をする。
その時、扉が開いた。
入ってきたのは陛下だった。
私が居ることに驚いたのか、陛下は目を丸くしている。
しかし、すぐにいつもの表情に戻ると、私に近づいてきた。
「どうしてここに?」
「お仕事が終わりましたので」
私がそう言うと、陛下は言った。
「そうか、ご苦労様」
そう言うと、私にキスをしてきた。
「んっ」
私は驚いて思わず声を出してしまう。
「どうしたんだい? そんな可愛い声を出して」
陛下は意地悪そうな笑みを浮かべて言ってくる。
「陛下、いきなり何をするんですか」
私はそう抗議の声を上げる。
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