上 下
35 / 44

35.

しおりを挟む
その際に、わざと見せつけるようにしてやると、彼は、興奮した様子で息を荒くしながら、食い入るように見つめていた。
「ほら、早くしなさい」
と言われて、我に返った私は、急いで残りの衣類を脱ぎ捨てた。
すると、そこには生まれたままの姿の自分がいて、恥ずかしさのあまり俯いてしまう。
そんな私に構わず、彼は、後ろから抱きついてくる。
そして、そのまま胸を揉まれて、
「ひゃんっ!?」
という声を上げてしまう。
それでもお構いなしといった様子で、揉み続ける彼の手つきはとてもいやらしくて、
それだけで気持ち良くなってしまうほどだった。
「はぁ……はぁ……」
息も絶え絶えになりながらも必死に耐えていると、今度は胸の先端部分を摘まれて、
指先でコリコリされるたびに電流が流れたかのような衝撃に襲われる。
その刺激に耐え切れず、身体を仰け反らせてしまった瞬間を狙っていたのか、
彼の唇が重なり合ったかと思うと同時に舌が入り込んできた。
口内に侵入してきた舌は歯茎をなぞる様に這い回り、上顎の部分を刺激するかのように舐められると
ゾクゾクとした感覚が背筋を駆け抜けていくのを感じた。
それと同時に、下腹部の奥の方がキュンキュンしてきて、子宮が疼き始めるのを感じた私は無意識のうちに太腿を擦り合わせていた。
それを見た彼がクスリと笑ったような気がしたけれど、
「どうしたんだい? もしかして興奮してきたのかい?」
なんて聞かれてしまい、恥ずかしくて顔を背けてしまう。
だけど、すぐに顎を掴まれて正面を向かされてしまうと、再び口づけられてしまった。
舌を入れられ、絡め取られ、吸われたり甘噛みされたりしているうちに頭の中が真っ白になって何も考えられなくなってしまいます。
やがて、満足したのか唇を離されましたけど、その時にはもう完全に蕩けきってしまっていました。
そこで、ようやく解放されましたけど、途端に身体が熱くなりましたので慌てて離れようとしましたら、
突然抱きしめられてしまいました。
驚いて固まっている間に、ベッドの上に押し倒されてしまいます。
「咲良が自慰をしている所が見たい」
「ふぇっ!? あ、あの、どうしてですか……?」
突然の事で、頭が真っ白になりかけましたが、何とか持ち直して、理由を尋ねてみます。
そうしたら、彼は、少し恥ずかしそうにしながら答えてくれました。
なんでも、以前から気になっていたそうです。
ですが、なかなか言い出せずにいたようで、今日、思い切って言ってみたのだという事でした。
それを聞いて、嬉しくなった私は、素直にしてみることにしました。
「わかりました、やってみますね……」
そう言うと、私は、自分の花弁に手を伸ばしていきました。
最初は、恐る恐るといった感じで触っていたのですが、次第に大胆になっていくにつれて、快感が増していきます。
「あ……ふぁ……んんっ……」
厭らしい音が室内に響き渡ります。
その音を聞きながらも、さらに激しく動かしていき、絶頂を迎えそうになった。
「ああっ! もう駄目ぇ!」
そう叫んだ瞬間、頭の中で何かが弾けたような感覚がして、目の前がチカチカします。
全身が痙攣し、力が入らなくなり倒れ込んでしまいました。
暫くの間、余韻に浸っていたのですが、ふと我に返ってみると、彼がじっとこちらを見ています。
その視線に気づいた途端、恥ずかしくなってきました。
「咲良とセックスをしたい、いいか?」
「はい、お願いします」
即答でした。
自分でも驚くほどに迷いなく答えていましたので、内心驚きましたが、それ以上に嬉しかったので気にしません。
むしろ望むところです。
彼を受け入れるべく両手を広げて受け入れようとしますが、その前にキスされてしまいました。
「んっ、ちゅっ、ちゅぱっ、れろっ、じゅるるるるるぅぅぅぅっ!」
(ああ、凄いです、こんなの初めてです)
舌を絡め合い唾液を交換し合いながら貪るように求め合う濃厚なディープキスをされて、もうメロメロになってしまいました。
「咲良、挿れるからな」
「はい、来てください」
私は自ら足を大きく広げて迎え入れる体勢を取りました。
すると、彼はすぐに覆い被さってきて、一気に挿入してきたのです。
熱くて硬いものが膣内を押し広げながら入ってくる感覚に、思わず声が出てしまいそうになるのを必死で抑えます。
やがて、根元まで全部入ったのか動きが止まったかと思うと、ゆっくりと引き抜かれていき、また奥まで突かれて、
何度も繰り返されるうちに段々とスピードが上がっていって、最後には激しいピストン運動が始まりました。
「あっ、あんっ、やぁぁっ、激しすぎますぅっ!」
あまりの快感に耐えられず叫んでしまった私の口を唇で塞いで黙らせてから、更に激しく突き上げてきます。
その度に結合部から愛液が飛び散りシーツに大きな染みを作っていくのを感じながらも、
私はただひたすらに喘ぐことしかできませんでした。
そしてついに限界が訪れた時、熱い飛沫が大量に注ぎ込まれてきました。
脈動に合わせて、大量の白濁液が流れ込んでくる感覚がありました。
それを一滴残らず搾り取ろうとするかのように膣壁が激しく収縮するせいで、余計に感じてしまうようでした。
ようやく出し終えたのか、ズルリと引き抜くと、
「気持ちよかったよ、ありがとう」
と言って優しく抱きしめてくれます。
それが嬉しくて、私も抱きしめ返しながら、
「こちらこそありがとうございます、とても素敵でした、これからもよろしくお願いしますね」
と言うと、頭を撫でてくれて、その後、キスをしてくれました。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

ハイスぺ副社長になった初恋相手と再会したら、一途な愛を心と身体に刻み込まれました

中山紡希
恋愛
貿易会社の事務員として働く28歳の秋月結乃。 ある日、親友の奈々に高校のクラス会に行こうと誘われる。会社の上司からモラハラを受けている結乃は、その気晴らしに初めてクラス会に参加。賑やかな場所の苦手な結乃はその雰囲気に戸惑うが そこに十年間片想いを続けている初恋相手の早瀬陽介が現れる。 陽介は国内屈指の大企業である早瀬商事の副社長になっていた。 高校時代、サッカー部の部員とマネージャーという関係だった二人は両片思いだったものの 様々な事情で気持ちが通じ合うことはなかった。 十年ぶりに陽介と言葉を交わし、今も変わらぬ陽介への恋心に気付いた結乃は……? ※甘いイチャイチャ溺愛系のR18シーンが複数個所にありますので、苦手な方はご注意ください。 ※こちらはすでに全て書き終えていて、誤字脱字の修正をしながら毎日公開していきます。 少しでも楽しんで頂けたら嬉しいです。

【R18】爽やか系イケメン御曹司は塩対応にもめげない

四葉るり猫
恋愛
志水美緒は入社6年目に総務から営業に異動となり、社長の次男で大学時代の同級の小林巧の班に配属される。 慣れない営業事務の仕事に、小林を狙う肉食女子の嫌がらせも加わり、美緒のストレスは増える一方。 だが、小林巧は顔がよかった。美緒好みの爽やか系イケメンだったのだ。 但し、学生時代は女ったらしだった小林に美緒は嫌悪感しかなく、もっぱら鑑賞用だった。 男性不信で可愛げがなく意地っ張りなOLと、人間不信から初恋に気付かず拗らせ、自覚した途端に暴走を始めた男の、両想いになるまでのゴタゴタ劇。 ※のある話はR18です、ご注意ください。 他サイトにも投稿していますが、アルファポリス先行です。

とろけるような、キスをして。

青花美来
恋愛
従姉妹の結婚式のため、七年ぶりに地元に帰ってきた私が再会したのは。 高校の頃の教師である、深山先生だった。

【完結】一夜の関係を結んだ相手の正体はスパダリヤクザでした~甘い執着で離してくれません!~

中山紡希
恋愛
ある出来事をキッカケに出会った容姿端麗な男の魅力に抗えず、一夜の関係を結んだ萌音。 翌朝目を覚ますと「俺の嫁になれ」と言い寄られる。 けれど、その上半身には昨晩は気付かなかった刺青が彫られていて……。 「久我組の若頭だ」 一夜の関係を結んだ相手は……ヤクザでした。 ※R18 ※性的描写ありますのでご注意ください

深酒して起きたら、隣に男が寝ているようです

国湖奈津
恋愛
【完結】 支倉千織25歳。 起きると、知らない部屋、知らないベッドの上にいた。 昨日は強いお酒を飲んでしまい、お酒を飲んでからの記憶が全くない。 ここはどこだろうと考えていると、隣で何かが動いた。 大きくて、ごつごつして、人の形のものがベッドの中、千織の左側にいる。 もしかして男? 驚いて確かめてみると、千織の身体には無数の鬱血痕が残されていた。 10時間前までは、千織は確かに処女だった。 でも、今は……? あまりの驚きに、相手の顔も見ずに逃げ出してきてしまった。 あれは誰だったのか……。 同僚?お隣さん?まさか……あなただったなんて。 隣に寝ていた謎の男Xの正体を探れ! (ムーンライトノベルズにも掲載しています)

社長、嫌いになってもいいですか?

和泉杏咲
恋愛
ずっと連絡が取れなかった恋人が、女と二人きりで楽そうに話していた……!? 浮気なの? 私のことは捨てるの? 私は出会った頃のこと、付き合い始めた頃のことを思い出しながら走り出す。 「あなたのことを嫌いになりたい…!」 そうすれば、こんな苦しい思いをしなくて済むのに。 そんな時、思い出の紫陽花が目の前に現れる。 美しいグラデーションに隠された、花言葉が私の心を蝕んでいく……。

極上の彼女と最愛の彼 Vol.2~Special episode~

葉月 まい
恋愛
『極上の彼女と最愛の彼』 ハッピーエンドのちょっと先😊 結ばれた瞳子と大河 そしてアートプラネッツのメンバーのその後… •• ⊰❉⊱……登場人物……⊰❉⊱•• 冴島(間宮) 瞳子(26歳)… 「オフィス フォーシーズンズ」イベントMC 冴島 大河(30歳)… デジタルコンテンツ制作会社 「アートプラネッツ」代表取締役

十年越しの溺愛は、指先に甘い星を降らす

和泉杏咲
恋愛
私は、もうすぐ結婚をする。 職場で知り合った上司とのスピード婚。 ワケアリなので結婚式はナシ。 けれど、指輪だけは買おうと2人で決めた。 物が手に入りさえすれば、どこでもよかったのに。 どうして私達は、あの店に入ってしまったのだろう。 その店の名前は「Bella stella(ベラ ステラ)」 春の空色の壁の小さなお店にいたのは、私がずっと忘れられない人だった。 「君が、そんな結婚をするなんて、俺がこのまま許せると思う?」 お願い。 今、そんなことを言わないで。 決心が鈍ってしまうから。 私の人生は、あの人に捧げると決めてしまったのだから。 ⌒*。*゚*⌒*゚*。*⌒*。*゚*⌒* ゚*。*⌒*。*゚ 東雲美空(28) 会社員 × 如月理玖(28) 有名ジュエリー作家 ⌒*。*゚*⌒*゚*。*⌒*。*゚*⌒* ゚*。*⌒*。*゚

処理中です...