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「今日は何を作ろうかしら」
とメニューを考えながら食材を吟味し調理を始めていた。
因みに今日の当番は彼女なのだが何を作ってもらえるのかは既に決まっている。
何せ初めて作ってくれたものは忘れもしない思い出の一品なのだから当然だろう。
やがて完成したらしくこちらに運んでくる。
それがテーブルに置かれたと同時にいい匂いが漂ってくると共に腹が鳴ってしまう程の魅力があった。
そして口に運ぶのだが相変わらず旨かった。
今ではもう妻の作るものは全部好物になってしまったほどだ。
そして食事を終えひと段落した後、街へ向かうことになった。
理由としては子供達に新しい絵本を読み聞かせるために絵を描いて欲しいというものだった。
「じゃあ行こっ!」
と言ってきたのはリーラである。
見た目は7歳ほどで幼女体型をしておりとても可愛らしい女の子だが既に20歳である。
(エルフの血を引いており長寿)
最近までは魔法を覚えていたが、今は魔法のレベルがカンストしてしまっているので
特にすることもなくなり暇を持て余す毎日が続いているのだ。
ちなみに家事全般もこなしてくれるので助かっている。
「待ってよ~」
「お待ちください、私を置いていかないで下さい」
などと言っているのはシェリーとレティの姉妹で共に12歳の双子の姉妹だ。
彼女らもまたエルフのクォーターでどちらも銀髪ロングヘアーの容姿でスタイル抜群と
まさにパーフェクトガールといえる。
そんな彼女達は魔法の才能もあり魔法は使えるようになっているが剣術は全くダメなので
訓練をしている途中なのだという。
俺としては別に構わないと思っている。
何事もやってみないことにはわからないこともある。
それにいずれは冒険者になると言っていたからその為にもある程度やっておくべきだと思うからだ。
そんなことを考えながら歩いて行くとようやく見えてきた。
街の外壁はかなり分厚く作られているのが見える。
「うわーすごいねパパ。あれ作ったの?」
と興味津々な様子で聞いて来たので
「ああそうだよ。みんなを守るために頑張って建てたんだ」
と答えた。
事実この街に住んでいる人達はこの壁の存在によって魔物に襲われることもなく平和に
暮らすことが出来ていると言って良い。
もちろん例外はあるが基本的には安全を確保できていた。
そして中に入ると真っ先に目に入ったのが巨大な建造物、それは闘技場である。
何でも昔はここで奴隷による殺し合いが行われていた場所だという。
現在ではそれも廃止され代わりにイベントとして行われることになっている。
そこでは様々なショーが行われており連日賑わいを見せている。
リーザロッテとリーラをそこへ連れて行くと大いに喜んでくれた。
そんな姿を見ながらほっとしている自分に気付いた。
「どうかしましたかパパ」
「いえ大丈夫ですよ」
慌てて取り繕ったが怪しまれてはないだろうか心配になった。
そんな気持ちを抱いている一方でいつの間にかエレシア達の姿が見えない事に気づいた。
「すみません、お花を摘みに行って参ります」
そう言ってその場を離れていった。
実はここ数日あまり調子が良くなかったのでもしかしたらバレたかもしれないと思いつつ待っていることにした。
「どうも体調が悪いみたいですけど本当に大丈夫ですか?
もしよろしかったらのど飴を差し上げましょうか?」
と言い出したのはメイドのエレナで黒髪ボブカットに猫耳がついているのが特徴の少女だった。
以前獣人差別を受けていた人間だったのを保護してからというもの
ずっと世話役をしてくれている子で非常に優しい娘だった。
なので今も何かと面倒を見ようとしてくれるのだがありがたいことに薬が効いて来たので平気になってきた。
その後は少し談笑をした後に家に戻った。
すると全員が揃っていた。
特に何も言われずホッとするが次の日にはリーザロッテを除く全員から求められて大変なことに
なるとはこの時は思ってもいなかった。
とメニューを考えながら食材を吟味し調理を始めていた。
因みに今日の当番は彼女なのだが何を作ってもらえるのかは既に決まっている。
何せ初めて作ってくれたものは忘れもしない思い出の一品なのだから当然だろう。
やがて完成したらしくこちらに運んでくる。
それがテーブルに置かれたと同時にいい匂いが漂ってくると共に腹が鳴ってしまう程の魅力があった。
そして口に運ぶのだが相変わらず旨かった。
今ではもう妻の作るものは全部好物になってしまったほどだ。
そして食事を終えひと段落した後、街へ向かうことになった。
理由としては子供達に新しい絵本を読み聞かせるために絵を描いて欲しいというものだった。
「じゃあ行こっ!」
と言ってきたのはリーラである。
見た目は7歳ほどで幼女体型をしておりとても可愛らしい女の子だが既に20歳である。
(エルフの血を引いており長寿)
最近までは魔法を覚えていたが、今は魔法のレベルがカンストしてしまっているので
特にすることもなくなり暇を持て余す毎日が続いているのだ。
ちなみに家事全般もこなしてくれるので助かっている。
「待ってよ~」
「お待ちください、私を置いていかないで下さい」
などと言っているのはシェリーとレティの姉妹で共に12歳の双子の姉妹だ。
彼女らもまたエルフのクォーターでどちらも銀髪ロングヘアーの容姿でスタイル抜群と
まさにパーフェクトガールといえる。
そんな彼女達は魔法の才能もあり魔法は使えるようになっているが剣術は全くダメなので
訓練をしている途中なのだという。
俺としては別に構わないと思っている。
何事もやってみないことにはわからないこともある。
それにいずれは冒険者になると言っていたからその為にもある程度やっておくべきだと思うからだ。
そんなことを考えながら歩いて行くとようやく見えてきた。
街の外壁はかなり分厚く作られているのが見える。
「うわーすごいねパパ。あれ作ったの?」
と興味津々な様子で聞いて来たので
「ああそうだよ。みんなを守るために頑張って建てたんだ」
と答えた。
事実この街に住んでいる人達はこの壁の存在によって魔物に襲われることもなく平和に
暮らすことが出来ていると言って良い。
もちろん例外はあるが基本的には安全を確保できていた。
そして中に入ると真っ先に目に入ったのが巨大な建造物、それは闘技場である。
何でも昔はここで奴隷による殺し合いが行われていた場所だという。
現在ではそれも廃止され代わりにイベントとして行われることになっている。
そこでは様々なショーが行われており連日賑わいを見せている。
リーザロッテとリーラをそこへ連れて行くと大いに喜んでくれた。
そんな姿を見ながらほっとしている自分に気付いた。
「どうかしましたかパパ」
「いえ大丈夫ですよ」
慌てて取り繕ったが怪しまれてはないだろうか心配になった。
そんな気持ちを抱いている一方でいつの間にかエレシア達の姿が見えない事に気づいた。
「すみません、お花を摘みに行って参ります」
そう言ってその場を離れていった。
実はここ数日あまり調子が良くなかったのでもしかしたらバレたかもしれないと思いつつ待っていることにした。
「どうも体調が悪いみたいですけど本当に大丈夫ですか?
もしよろしかったらのど飴を差し上げましょうか?」
と言い出したのはメイドのエレナで黒髪ボブカットに猫耳がついているのが特徴の少女だった。
以前獣人差別を受けていた人間だったのを保護してからというもの
ずっと世話役をしてくれている子で非常に優しい娘だった。
なので今も何かと面倒を見ようとしてくれるのだがありがたいことに薬が効いて来たので平気になってきた。
その後は少し談笑をした後に家に戻った。
すると全員が揃っていた。
特に何も言われずホッとするが次の日にはリーザロッテを除く全員から求められて大変なことに
なるとはこの時は思ってもいなかった。
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