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「そういうあなたはいったいなんでここに居るんですか?」
当然の疑問である。
実は自分に関しては転生者で妻達もみんな同じ世界に居たことを説明するのは簡単だが
それで理解してくれるかどうかは別問題だ。
とりあえず嘘をつくのは良くないと感じるので素直に全て話す事にした。
自分が死んで気がついたら森の中に転移させられていてそこからの成り行きのことや
ここで妻達と共に暮らしてるということをかいつまみながらも出来るだけ分かりやすく伝えたつもりだが
果たしてうまく伝わったかどうか不安だった。
一応話は信じてくれたようで一安心だが一つ質問をしてみた。
何故助けてれたのかを尋ねる。
すると彼女はこう答えた。
「確かに私は人の事はあまり好きではないのですが……だからといって悪さをするような人間は嫌いです!
ただ単に弱い立場の女性を見捨てられなかっただけです!」
なんだかんだいって優しいようだ。
そしてもう一つ聞きたいことがあったので聞く。
それは何か魔法について詳しいなら教えて欲しいというものだ。
俺はこれまでは魔獣を召喚するという方法で戦ってきたがこれから先は人間相手に
戦うことも十分考えられるしその為の対策が必要だと考えたからだ。
そう言うと彼女もまた似たような事情があったらしくすぐに快く承諾してくれた。
「いいですよっ。ただしあくまで私が使える魔法の知識の範囲で良ければ構いませんけどね。
それとあとで一緒にご飯を作りましょうか?」
こうして彼女とも親しくなれたのは嬉しい出来事だったので今後はもっと積極的に
関わっていきたいと俺は考えていた。
その後二人で厨房に向かうと早速料理を始める。
メニューはもちろんカレーで作り方を教えてもえることになった。
その材料として米やらニンジン、玉ねぎといった基本的なものは揃っていたので後は作っていくだけだ。
「まずはじめにお肉をミンチにしてよく混ぜてください。
そうすればお鍋に入れやすくなりますので」
彼女のアドバイスを受けて俺はその通りに作業を進めて行くことにした。
最初はなかなか苦戦したがコツを掴んだのか徐々に手際が良くなって行った。
その結果大体30分程度で完成させたが彼女の作った方の出来栄えを見るとまだまだだったなと思うほどだった。
「いや~やはり最初は慣れるまで時間がかかるものですから仕方ないですね。
でもとても美味しそうにできて良かったです」
彼女の笑顔を見てると俺も嬉しくなる。
実際口に含んだ感想としてはこれまでに食べていた物と比べものにならないぐらいに
旨味が強く非常に味わい深いものだった。
「これは最高だよ……とても幸せだね、こういうのも良いかも」
つい思わず言ってしまった台詞だったが彼女にとっては意外なものであったのか
頬に手を当てていたのが見えていたりするが敢えてそこには触れずにおくのであった。
(それにしても凄く可愛い)
当然の疑問である。
実は自分に関しては転生者で妻達もみんな同じ世界に居たことを説明するのは簡単だが
それで理解してくれるかどうかは別問題だ。
とりあえず嘘をつくのは良くないと感じるので素直に全て話す事にした。
自分が死んで気がついたら森の中に転移させられていてそこからの成り行きのことや
ここで妻達と共に暮らしてるということをかいつまみながらも出来るだけ分かりやすく伝えたつもりだが
果たしてうまく伝わったかどうか不安だった。
一応話は信じてくれたようで一安心だが一つ質問をしてみた。
何故助けてれたのかを尋ねる。
すると彼女はこう答えた。
「確かに私は人の事はあまり好きではないのですが……だからといって悪さをするような人間は嫌いです!
ただ単に弱い立場の女性を見捨てられなかっただけです!」
なんだかんだいって優しいようだ。
そしてもう一つ聞きたいことがあったので聞く。
それは何か魔法について詳しいなら教えて欲しいというものだ。
俺はこれまでは魔獣を召喚するという方法で戦ってきたがこれから先は人間相手に
戦うことも十分考えられるしその為の対策が必要だと考えたからだ。
そう言うと彼女もまた似たような事情があったらしくすぐに快く承諾してくれた。
「いいですよっ。ただしあくまで私が使える魔法の知識の範囲で良ければ構いませんけどね。
それとあとで一緒にご飯を作りましょうか?」
こうして彼女とも親しくなれたのは嬉しい出来事だったので今後はもっと積極的に
関わっていきたいと俺は考えていた。
その後二人で厨房に向かうと早速料理を始める。
メニューはもちろんカレーで作り方を教えてもえることになった。
その材料として米やらニンジン、玉ねぎといった基本的なものは揃っていたので後は作っていくだけだ。
「まずはじめにお肉をミンチにしてよく混ぜてください。
そうすればお鍋に入れやすくなりますので」
彼女のアドバイスを受けて俺はその通りに作業を進めて行くことにした。
最初はなかなか苦戦したがコツを掴んだのか徐々に手際が良くなって行った。
その結果大体30分程度で完成させたが彼女の作った方の出来栄えを見るとまだまだだったなと思うほどだった。
「いや~やはり最初は慣れるまで時間がかかるものですから仕方ないですね。
でもとても美味しそうにできて良かったです」
彼女の笑顔を見てると俺も嬉しくなる。
実際口に含んだ感想としてはこれまでに食べていた物と比べものにならないぐらいに
旨味が強く非常に味わい深いものだった。
「これは最高だよ……とても幸せだね、こういうのも良いかも」
つい思わず言ってしまった台詞だったが彼女にとっては意外なものであったのか
頬に手を当てていたのが見えていたりするが敢えてそこには触れずにおくのであった。
(それにしても凄く可愛い)
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