元勇者パーティーの雑用係だけど、実は最強だった〜無能と罵られ追放されたので、真の実力を隠してスローライフします〜

388.

（ん？統括副長って何処から出てくるんだ）
そんな事を考えていたら。統括副長が ギルドの外から戻って来る。
そして 俺の耳元で囁く。
ギルド内のメンバーが既に集まっていて。ギルドマスターも既に到着しており。
俺達を待つ準備が出来ているという。
（早すぎるだろうがよ）
俺が呆れている横では。
統括副会長とミリアの二人が何かを喋っている。
それが終わると、ミリアが俺の腕にしがみついてきた。
どうやらと、ギルドマスターは かなりお冠の様子らしい。
（これはまた、面倒だなぁ）
と、俺は思っていると、統括副会長と、ギルド受付嬢が 俺達のところに来た。
俺はギルドに入るために門の前に行く。
すると門が開き始めた。
そして俺は、扉を開け中に入った。
「よくきたのう！歓迎しよう」
俺が中に足を踏み入れた瞬間。
俺の目の前には 大きな斧を片手に持ち赤いローブを着た髭を生やしたじいさまが
そこにいた。
俺は一瞬、驚き後ろに下がろうとしたが。
俺は足を一歩後ろに戻すが何かに当たり俺は振り返るとそこには 白衣に身を包み。
メガネをかけた優しそうな女性がそこにはいたのであった。
俺はギルド内に入るといきなり目の前に髭の老人がいたので俺は、驚いたが 
すぐに我に返り後ろへ下がる。
俺は辺りをキョロキョロしていると。
先ほどギルド内で出迎えてくれたギルド受付嬢に、ギルドの二階へと案内される。
そこには、ギルド統括副長とミリアと俺。
の三人と一匹がギルドの応接室に集められていた。
ミリアが部屋から出ていき、部屋に俺とミリア、ギルド統括副長の三人だけになると 
俺は早速話を始めた。
「なんか、怖いな」
俺は、素直に思ったことを呟いていた すると ギルド統括副長は笑顔になり。
こちらを見ながら口を開く。
俺はまず、最初に今回の件で呼んだ勇士兵のリストを渡してくれと言って渡すように頼んでから。
俺はギルドにスパイがいるのではないかと考えている事を伝えた。
そして もしスパイが居るとすれば、そのままそれだけで検挙に踏み切れてしまうからだ。
「分かりました。それについてでしたら、私の方で何とかできますよ」
そう言うと、統括副長は席から立ち上がり、部屋の中にあった。
金庫の中からある書類を取り出した。
そしてその書類を見せてくれる。
その書類を見てみるとどうやら、
「その勇士兵が犯罪を犯してないか？」
をチェックできるものだった。
その書類の最後には統括副団長の名前が書かれていた。
それを俺は確認し終わると その書類を手渡しして貰った。
（この人が言うんなら問題ないのかな？）
俺は書類を確認して見ると、どうやら本当にその書類だけで判断できるようなので
一応俺の方からも少し情報を開示したのであった。
それから、ミリアとアリアと合流して ミィの所に行き、ギルドに新しく入った、 
新しい家族を紹介しようと俺は思っていた。
そしてミィも、 俺とアリアに会わせてみようと思い。
ギルドのみんなが集まる場所に連れて行くのだった。
俺が連れて行きたい人達が集る場所に着くまで俺達三人は何も話さずただ黙って歩いていく。
そしてミリアの方を見ると。
俺に視線を向ける事もなく 真っ直ぐに前を向いて歩いている。
俺は、その姿を見てアリアはともかく。
ミリアに嫌われる様な事をしてしまったのではないかと心の中で思うのであった。
（あれ？ 俺って何でこんなに悩んでいるんだろう？ なんでミィを紹介したいんだろうか？まぁ、いいか？）
そう思いながらも俺の体は、俺の意思とは関係なく目的地に向かうのであった。