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「あの、王立館に行かなくていいんですか?」
「あ、そうだった、生産任されているんで行きますね」
「おいまてや、こら」
そう叫ばれるとミリアが割って入ると手刀を首に叩きこんで気絶させると
「行きましょうか、ユウト」
「ああ、ミリア、ありがとう」
俺がお礼を言うと。
「ふふん、当たり前のことをしてあげただけですよ」
そして、俺たちが受付嬢に用件を伝えると。
受付の人は、困りながらもなんとか許可を出してくれた。
(本当にありがたいな)
そう思いつつ俺はその人に案内してもらうことにした。
それから俺達は、その闘技場の中に入るとそこにはかなりの数の人がいて中には
ミリアよりも若い女の子達もいるようであった。
俺が、女の子の可愛さに少し見とれていると。隣に座るように言われたので、 
そこに腰を下ろすと。ミレアの肩にもたれかかるような体制になる。
(うん、悪くないな)
それから少し経つと。
「では、領主様からのご報告です」
「作物は日照りで大ダメージか……」
このままだと、納期に間に合いそうにないな……。
ここは一刻を争う。
俺は覚悟を決めると。その言葉を口にする。
「精霊術師を集めてくれ、雨を降らせる」
その言葉を聞き終えると。周りの人達は何が起こったのかわからなかった。
だがすぐにそれは現実味を帯びてくる。
俺の頭上が急に曇りだし、雲が出来上がっていくと そしてそれが次第に
大きくなり始めると 遂には大雨が降り出したのである。
それを見た周りにいる人々達は俺を見る。そして皆口々に呟く。
『生産王』
口々に賞賛する声にほっとする。
「ミリア、暇そうだな」
「ユウト、私居る意味あります?」
「あるある、これからもっと有名に成れば命も狙われるだろう」
俺はそう告げる。
するとミリアが顔を真っ赤にして、俺の口をふさぐと、俺が暴れないように抱きしめてくる。
俺は抵抗をしようとせずされるがままの状態になるとミリアが満足するまでそのままの
状態でいることにする。
(やっぱりミリアは柔らかいし、可愛いよな)
そんな風に俺はミリアの感触を感じて楽しむのであった。
俺はその日は、ギルド会館に行くと、ミリアと一緒にギルドに居座り続けた。
「え? この街の生産依頼の報酬額を8割上乗せですか?」
「この街を生産でにぎわせてやりたいんだ、国王からの許可書も取り付けてある、
8割上乗せで人が来なければ10割でもいいそうだ」
俺の言葉を聞いて受付のお姉さんが慌て出す。
そうするとミリアが横から現れて。
その書類に目を通していきながら質問してきた。
「ねぇ、この国の名前なんだっけ?」
ミリアの問いかけに、一瞬戸惑ってしまう。
「えっと……たしか。グランバニアだよ」
そう答えるとミリアの瞳がキラリと輝く。
「私も生産、始めようかな本業より儲かりそう」
ミリアの本音がポロリと出る。
俺はそんなミリアを見ながら心の中で思った。
(いかんぞ!こんなんじゃこの国はいずれ破産してしまうぞ)
そう考えつつも俺はその提案に了承してもらい、次の日には国からも許可を得て、
街の人達に知らせることにしたのであった。
そして俺達の次の日の朝には大勢の人々が押し寄せてきていたのでその対応に追われる
ことになったのだが。
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